ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回は、穂乃果がメインとなる回です。

それでは今回も楽しんでいってください。


やっと見つけたその可能性

穂乃果side

 

 あれから少し考えたけどやっぱりいい案が思いつかない。

穂乃果「ただいま~」

 そして穂乃果は、家に帰ってきた。

 

???「おかえり~、お姉ちゃん」

 すると妹の雪穂(ゆきほ)が出迎えてくれる。

 

 雪穂は、穂乃果の様子が少し違うのを感じたのか

雪穂「お姉ちゃんチョコいる? あんこ入りだけど……」

 穂乃果にチョコを渡した。

 

 穂乃果は、チョコを雪穂から受け取って食べる。しかし、そのチョコはあんこが入っていた。

穂乃果「ありがと~」パクッ

 

穂乃果「って、これあんこ入ってるじゃん!」

雪穂「え!? 言ったよ!」

 

穂乃果「え~、あんこ飽きたー!」

 和菓子屋の娘である穂乃果は、昔からあんこの入っている和菓子を多く食べていたので、あんこ系の入ってるのは、飽きてしまっている。

 

雪穂「白餡もあるよ」

穂乃果「もっと飽きたー」

 それは、白餡とて同じだった。

 

高坂ママ「穂乃果! 和菓子屋の娘があんこ飽きたとか言わないの。お店に聞こえるじゃない」

 

 そんな和菓子屋の娘に似合わないことを言ってしまったのでお母さんから注意されてしまった。

 

 それを雪穂は、笑いながら見ていた。

 

穂乃果「ごめんなさ~い……」

 注意されたことに謝る穂乃果。

 

 そして改めて今を見返してみると普段は見ないものがあった。

穂乃果「うん? 雪穂、それ…」

 

雪穂「あぁ、UTX? 来年受けるんだ~」

 それは、雪穂がもらってきたUTX学園のパンフレットだった。

 

 そのパンフレットを見てると、近くにあるUTX学園は様々なことをしていたらしい。部活動の成績も優秀で、この内容から人気があるのが見て取れる。

穂乃果「ふ~ん。こんなこともやってるんだ……」

雪穂「知らないの? 今一番人気がある学校でどんどん生徒をあつめてるんだよ~」

 

 ここで穂乃果は、雪穂の言っていたことを理解したのか……、

穂乃果「へ~、すごいなぁ。うん? って雪穂! あんた、音ノ木坂受けないの!?」

 

 そんな驚いた穂乃果に雪穂はツッコミを入れる。

雪穂「時間差過ぎだよ!」

 

 穂乃果はそんなツッコミも聞かずに母親に報告する。

穂乃果「お母さーん、お母さーん!」

高坂ママ「なに?」

 

 仕事のきりが良かったのか、すぐに返事が返ってきた。

穂乃果「雪穂、音ノ木坂受けないって言ってるよ!」

高坂ママ「聞いてる」

穂乃果「そんなぁ!? うちはおばあちゃんもお母さんも音ノ木坂でしょ!」

 雪穂の進学の話は、すでに知っていたらしく、あっさりと返すお母さん。

 

 そこへ雪穂がさらなる追い打ちをかける。

雪穂「っていうかさ、音ノ木坂って無くなっちゃうんでしょ?」

穂乃果「え!? もう噂になってるの……?」

 そこまでことが広がっていたことに、穂乃果は、改めて事の大きさを再確認することになってしまった。

 

雪穂「みんな言ってるよ。そんな学校受けたってしょうがないって」

穂乃果「しょうがないって……」

 確かに生徒数は少ないし、部活動も目立ったところはあまりない……。しかしそれだけで、何も得ないことなどない。

 

 音ノ木坂学院に入学したことを後悔する生徒はいないはず。しかし、それを言葉にできないのが今回の廃校問題になってしまった要因でもあるのだ。

 

雪穂「だってそうでしょ! お姉ちゃんの学年なんて2クラスしかないんだよ!」

穂乃果「でも3年生は、3クラスあるし!」

雪穂「1年生は?」

穂乃果「1クラス……」

雪穂「ほら、それってもう来年はゼロってことじゃない」

 クラス数が1クラスずつ減っているからと言ってそういうわけではないと思うが……。

 

穂乃果「そんなことない、ことりちゃんと海未ちゃんそして空也君となくならないように考えてるの! だからなくならない!」

雪穂「頑固なんだから……。でもどう考えてもお姉ちゃんかどうにかできるような問題じゃないよ」

 そんなこと言ってる雪穂も、こういう時の穂乃果や空也の行動力や思い付きがどうにかしてしまうんじゃないかと心の中で思ったのであった。

 

穂乃果「…………」

 しかし、穂乃果は、そんな雪穂の言い分に反論できずに黙り込んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雪穂との口論が終わり穂乃果は、ことりと電話をしている。

 

 しかしことりも結果は同じだったらしい。

穂乃果「ことりちゃんも?」

ことり「うん……。お母さんもかなり落ち込んでると思ったけどむしろ明るいくらいで

どこに旅行に行こうかなとか言ってて……」

 

穂乃果「そんなものなのかな」

ことり「でも……。やっぱり寂しいよね」

 

 結局この後もいい意見は出ずに通話は、おしまいとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そろそろ時間もいい頃なのでお風呂に入るべく一階に降りた。

 

 しかしそこには、

穂乃果「お母さん? おかーさん!」

 

 何か本のようなものを見ているお母さんの姿があった。お母さんは、夢中になって本を読んでたみたい……。

高坂ママ「あ! 何よ急に」

 

 やっと私に気が付いたようで早速要件を告げる。

穂乃果「さっきからいたよ。お風呂先にいい?」

 

高坂ママ「いいわよ、先に入っちゃいなさい」

 それを聞いたお母さんは、明日の仕込みをしているお父さんのところに行った。

ガラッ

 

 そこにあったお母さんが見ていたものに目が行った。

穂乃果「卒業アルバム?」

 そこには、自分の母と当時の自分のクラスメイト達が楽しそうに過ごしている写真があった。

 

 そこで思った……。在校生だけが廃校を悲しんでいるわけではない。卒業生だって悲しいのは当然だ。

 

穂乃果「あ……」

 穂乃果は、自分たちのため、そして卒業生のために廃校にさせないために行動するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして次の日

穂乃果「行ってきまーす!」

 雪穂の持っていたあれを見て、少しいい考えが思いついた私は、朝早く目的の場所へ行くために家を出た。

 

穂乃果「雪穂ー。これ借りてくねー!」

雪穂「え? お姉ちゃんがあんなに早く起きるなんて!」

高坂ママ「遠足の時以来ね…?」

 

 雪穂、お母さん……、それはないよ……。

確かに毎回遅刻ギリギリだけど……。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空也side

 

 昨日俺は、新しい音ノ木坂の見どころを作るべくいろいろなことを調べ上げた。

 

 その中で廃校を何とかするのに有力な手は、”スクールアイドル”、そして今ある既存の部でいい結果を出すことだった。しかし、それは、賭けの範囲に入ってしまう。失敗すればそれまで頑張ってきた時間が無駄になってしまうからだ。そんなことを考えているともう日が明けてしまっていた。そしていつもみんなが集合するところに集まって海未とことりはきたのだが……。

 

空也「ことり、穂乃果はどうだって?」

 そう穂乃果がまだ来ていないのだ。

 

ことり「穂乃果ちゃんは、先行っててだって」

海未「また寝坊ですか。もぅ」

 ここで空也は、疑問に思う。みんなは知らないとは思うが、こういう時に穂乃果に連絡すると穂乃果ではなく、雪穂が電話に出るのだ。

 

 そして

雪穂「すいません。お姉ちゃんまだ起きてなくて……。すぐに起こしますから」

 というふうに帰ってくるのだ。

 

 しかし今回は、穂乃果が出た。つまり起きているということ。そこで空也は一つの可能性を考えた。

 

 そんなことを考えている空也をよそに2人は、違和感に気付かずに話を続ける。

ことり「あまり言うとまた膨れちゃうよ?」

 

空也「まさか、な」

 空也は独り言をボソッと言った。

 

 しかしその一言が聞かれていたらしく……

海未「どうしたのですか? 空也」

 海未に聞かれていたらしい。

 

 しかし、何も確証のないことを教えるわけにもいかないので、

空也「いや 俺の思ってることが思い違いだといいなって思っただけ」

 空也は、適当に言葉を濁した。

 

ことり「それってどういうこと?」

 しかし、空也のその考えは、外れることになるのだが……。

 それはまだ空也たちには、知るよしがない。

 

空也「まぁ、穂乃果が来ればわかるだろ」

 そう……。それは、穂乃果だけが知ることなのだから。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果side

 

 穂乃果は、久しぶりに朝早くに起きてある学校に向かった。

穂乃果「うわぁ~、これが学校!?」

 

 向かったその先は、UTX学園。

秋葉原で最も生徒数を多く持つ学校。

穂乃果「うぉ~! す、すごい!」

 そういってると……。

 

『きゃああああああ』

 女の子の黄色い歓声が聞こえてきた。

 

穂乃果「なんだろ? あ! この人たちだ……」

 そう言って疑問に思った穂乃果は、雪穂から借りてきたパンフレットを見る。

 

 しかし、それだけではよくわからなかったので近くの人に聞いてみる。

穂乃果「うぐ! あ、あの~」

 でも……。話しかけてしまったのは、今の季節には、合わないであろうコートとサングラスを付けたツインテールで見た目中学生くらいの少女だった。

 

 はっきり言って不審者のようであった。

 

???「何」

 少女は、そう短く答えた。

 

穂乃果「え!?」

 まさか返されるとは思ってなかった穂乃果は驚いた。

 

???「今忙しいんだけど」

 これは、チャンスだと思い私穂乃果は今気になってることをその女性に聞いた。

 

穂乃果「あの質問なんですけど、あの人たちって芸能人なんですか?」

 まず、モニターに映っている3人のことが知りたかった。これだけ宣伝をしているのだから芸能人だと思ったけど……。

 

にこ「はぁ!? あんたそんな事も知らないの!? パンフレットに書いてあるわよ、どこ見てるの」

 どうやらパンフレットに書いてあったようで穂乃果はそれを見落としてしまったらしい。

 

穂乃果「す、すいませ~ん」

 もう教えてくれないと思っていたが……

 

 案外優しかったらしく

にこ「A-RISE(アライズ)よ、A-RISE」

 と答えてくれた。

 

 しかし、穂乃果はそんな単語を聞いたことがなかった。

穂乃果「A-RISE?」

 

 そんな考えを読んだのか、もう少し詳しく3人のことを教えてくれた。

にこ「スクールアイドル」

 

穂乃果「アイドル……」

にこ「そ! 学校で結成されたアイドル。聞いたことないの?」

 言われてみればここ最近でスクールアイドルは、急激に流行りだしていた。

 

穂乃果「へぇ~」

 改めて穂乃果がモニターを見る。

 

???「かよちん、遅刻しちゃうよー」

???2「ちょっとだけ待って!」

 穂乃果が感心したとき、2人の音ノ木坂学院生が走ってきた。片方は、かよちんと呼ばれた女の子。そしてかよちん?についてくる少し困り顔の女の子がやってきた。

 

穂乃果「…………」

 穂乃果は、手に持っているパンフレットを落とした。

 

 自分の通う学校の生徒をも魅了してしまうそんな存在の3人を見てとある考えが頭をよぎる。

 

穂乃果「これだ! 見つけた!」

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

やっと穂乃果たちが動き始めた感じがしています。

それでは次回をお楽しみください

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