ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

15 / 145
どうも、そらなりです。

今日は海の日、または、海未の日、そして最後に恵海の日ですね!

ってなことで海未名の回となります。前回で問題が浮かび上がってきた海未。

それでは成長する彼女たちを見ていってください。


海未の弱点克服

 午前中の授業も終わり昼休みとなった。そこで今朝になって判明したことについて屋上で話し合っていた。

空也「朝はあぁ言ったけど、今になって人前がだめっていうのはまずいよな」

 空也の言う通り目前と迫っている状況で人前で踊るのが難しい状況ははっきり言って危険な状況へと向かっていく。

 

 そのことは海未にもわかっているようで、

海未「すいません……」

 顔を伏せながら正直に自分が悪いことを認めた。

 

 それでも何とか改善できるようにならなければいけないこの状況で真っ先に穂乃果が考えを思いついた。

穂乃果「そうだ! そういうときはお客さんを野菜だと思えってお母さんが言ってた」

 家が和菓子屋である穂乃果に、幼いころにでも言われたであろうことを海未にも教えてみる。

 

 そういう考えは、ある程度みんなが知っている改善方法なのだろうその考えは空也も知っていた。

空也「まぁそういうときもあるな。でも手っ取り早い話なれちまったほうが楽かもな」

 そう、考え方を変えるのは、簡単ではあるが定着させるのには時間がかかる。その点荒療法だが状況になれてしまった方が時間的な不安はあるが、可能性は大きくなる。

 

 その考えに、穂乃果も経験から賛成して、

穂乃果「そうだね。いろいろ考えるより、なれちゃったほうが手っ取り早いね」

 行動に移すことになった。

 

ことり「でも、なれるってどうやってなれるようにするの?」

 ことりの思ったことは至極当然なことに違いない。

 

 それを穂乃果は、

穂乃果「チラシを配ればいいんだよ! アイドルなんだしあってもおかしくないでしょ?」

 その方法を伝えた。

 

 チラシに関しては、ポスターの前に何枚も置いてある。それをコピーすれば、何とかみんなで配れる枚数にはなるだろうということを穂乃果は考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして放課後。空也たちは、穂乃果に呼ばれて秋葉原へと来ていた。

穂乃果「じゃあ~ん。ここでライブのチラシを配ろう」

 穂乃果の考えはここで、チラシを配ろうということだった。

 

 しかし、それを聞いた空也は、

空也「ちょっと待った。ここだと意味のない人にチラシを配るのはダメだと思うぞ。だったら学校前でいいんじゃないか」

 関係ない人にライブのチラシを配るのは、かなりリスクのある方法だった。

 

 まだ自分のグループを紹介するだけのチラシならまだしも、今回配っているチラシは、生徒限定で見ることができるライブのお知らせまで入っている。それを見たアイドルに目がないファンなら、学校に入ってくることだって可能性があり、その場合そのきっかけを作った空也たちまで責任が及ぶ可能性があるからだ。と空也は考えていた。それは絶対に今後の行動に制限がかけられるか、最悪活動停止にまで追い込まれることになる。

 

 そんな空也の考えを知っているのかはわからないが、

海未「そうです。それにいきなりこんな場所ハードル高すぎます!」

海未は、そう穂乃果に反論した。

 

 空也と海未からの反対を受けてすぐさまことりは、

ことり「そうだね。じゃあ、学校前にしよっか」

 解決案を出した。一番効率的で、学校なら海未はそれほど緊張しないだろう。ただ、チラシ配りにも工夫しなければならないことに空也はまだ気づかないでいた。

 

 穂乃果も状況はなんとなく、理解してようで、

穂乃果「わかった。じゃあ早くいこ?」

 

 穂乃果も賛成したことにより、

空也「あぁ、じゃあ行くとしますか」

 4人は音ノ木坂学院へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ことりの案を採用した空也たちは、音ノ木坂学院の正門前に来ていた。

穂乃果「じゃあ行くよ。μ'sファーストライブやりまーす。よろしくお願いしまーす。ありがとうございます」

 穂乃果のその一言から、μ'sの初めてのチラシ配りが始まった。さすが和菓子屋の娘だ。かなり慣れている。

 

 ことりは難なくこなしていく。

ことり「よろしくお願いします」

 ことりは、それほど経験があるわけではないのに見事こなして見せた。

 

 空也も慣れてはいないながらもなんとか始めることができたが、

空也「お願いします」

 まださすがにぎこちなかったがそれでもしっかりと渡していた。

 

 海未は、その恥ずかしさからなかなかチラシを渡せずにいたが、

海未「あ……、あっ……、……! お願いします!」

 何とか勇気を出して目の前を通った上級生に渡そうとしてみる。

 

 しかし止まってくれても、

にこ「……。いらない……」

 という一言でツインテールの小柄な少女は立ち去ってしまってた。

 

 そんな様子を見ていた空也は、海未をフォローしに行った。

空也「ドンマイ、海未。そりゃ誰もがもらってくれるわけじゃないからな」

 この活動は、誰しもが受け取ってくれるような活動ではない。むしろ受け取ってもらえない人のほうが多いだろう。それでも、その経験は今後必ず重要になってくる。

 

 空也がフォローしているときに同じく海未のことを見ていた穂乃果が海未に注意を入れる。

穂乃果「でもそんなんじゃだめだよ。もっとはっきりと、そして丁寧にやらなくちゃ」

 日ごろお客相手に接客をしている穂乃果は、海未のいけなかった点が分かっていた。

最初に、声が突っかかってしまったこと、勢いが強く相手にいい印象を与えていないということ。この2つが主な注意点だろう。

 

 注意を受けた海未は、いつもと立場が逆転していることの恥ずかしさから、少し反論して見せた。

海未「それは、穂乃果は店番で慣れてるかもしれませんが、私は……」

 これは海未の本心。慣れている人は簡単にできてしまうことを注意されてもそう考えてしまう海未がいた。

 

 それでも、穂乃果は自分だけじゃないということを証明するために海未に周りを見せた。

穂乃果「ほら、ことりちゃんだってちゃんとやってるよ」

 ことりは、文句など何一つ言わずにチラシ配りをしていた。

 

 笑顔で配っているその姿は、慣れていなくてもチラシ配りということを楽しんでいる様子が見て取れる。

ことり「よろしくお願いします~。μ'sファーストライブやりまーす」

 そのおかげかことりの渡すチラシは受け取ってもらえる人がかなり多かった。もうことりが持っているチラシは海未の半分以下までになっていた。

 

 海未と一緒で慣れていないことにチャレンジしていることりにできるのだ。

空也「あぁ、なら海未にだってできるよ」

 だったら海未にできない道理はない。ただ心の持ちようだけだ。頑張りたいという思いが海未の力になるのだから。海未は努力をすることのできる少女だ。あと少し何かがあれば、絶対にできるようになる。

 

 何とか海未を励ました空也たちだったが次の穂乃果の言葉がさらに海未のやる気を上げるのだった。

穂乃果「そうだよ。それ配り終わるまで止めちゃだめだからね」

 それは、海未にノルマを与える言葉だった。

 

 それを聞いて今自分の持っているチラシの量を見て

海未「え!? 無理です」

 できないと思った。

 

 しかし、そこから穂乃果の海未をやる気にする言葉が出る。

穂乃果「海未ちゃん。私が階段5往復できないって言ったときなんて言ったっけ?」

 それは、穂乃果自身が海未に言われたこと。”できないと最初から決めつけるのではなく頑張る努力をするのです。”それが海未の言葉だった。自分の言ったことをやれないなんて言うほど、海未は愚かな人間ではない。そんなのは、幼馴染をしていた穂乃果たちがよくわかっていることっだった。だからこそ穂乃果はそのような行動をしたのだ。

 

 そして、穂乃果の挑発に近い言葉を聞いて海未は、

海未「う……! わかりました! やりましょう」

 自分からやることを決意して行動に移す。

 

 やっとやる気になった海未を見て空也はひとまず安心できた。

空也「その意気だ。がんばれ~」

 空也は、海未にエールを送り自分の仕事へと戻る。

 

 海未は、空也のエールを受け一層やる気になり、

海未「はい。よろしくお願いしまーす。μ'sファーストライブやりまーす」

 大きな声でそして笑顔で最後に丁寧に。穂乃果にもらったアドバイスをしっかりと改善しながら配り始めた。

 

 そんな海未の姿を見ながら空也は、

空也「やりゃあできんじゃん」

 小さいけどしっかりと成長した海未をうれしく思った。

 

 空也の言葉を聞いて、

穂乃果「そうだね~」

 穂乃果も安心した様子で空也に応えた。

 

 すると穂乃果に小さな声で話しかけてくる人がいた。

花陽「あの!」

 

 その小さな声には聞き覚えがあった穂乃果は、すぐに声のした方へ顔を向ける。

穂乃果「あなたは、この前の」

 

 空也も花陽のほうを向きやはりといった様子で彼女の名前を呼んだ。

空也「小泉さん、だったかな?」

 たった一度しか会ってない花陽の名前は意外にすぐに出てきた。

 

 自分の名前を呼ばれてすぐに返事をする。

花陽「はっはい。ライブ……、見に行きます……」

 そして話しかけた本当の理由を話してくれた。応援の言葉。今の穂乃果たちにとってこれほど力になる言葉はないだろう。

 

 その言葉を聞いて穂乃果は、

穂乃果「ほんと~!?」

 眼をキラキラさせながら花陽のことを見た。

 

 花陽の言葉を聞いて海未とことりが作業の手を止めて花陽たちの話しているところへとやってきた。

ことり「来てくれるの?」

 ことりは、純粋にうれしがっていた。

 

 海未は、真剣な顔をして、

海未「では1枚2枚といわず、これを全部……」

 花陽に自分の持っているチラシをすべて渡そうとしていた。

 

 海未の行動に空也は注意を入れた。

空也「海未~。今なんて言った~」

 眉間にしわを寄せて目に見えて怒っているのが分かる様子だった。

 

 そんな空也の顔を見て海未はすぐに、

海未「いやっ、なんでもありません……」

 さっきの話をなかったことにした。

 その後、何とか海未も暗くなる前にチラシを最後まで配り終えることができ、最後に穂乃果の家で衣装合わせをすることになった。

 

 さて、衣装がどんな感じでできているのかかなり楽しみだ。

 




チラシ配り等の自分の考えを入れてみましたがどうですかね。

とうとうファーストライブの時間が近づいてきました。

お気に入り登録してくださったSHIELD9さん、新千歳さんありがとうございました!

次回『ことりの才能』

それでは、次回もお楽しみに。



Twitter始めました。
https://twitter.com/kuuya_soranari
どうかよろしくお願いします!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。