ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回はアニメに沿ってのお話になります。さてさて、この物語の中で穂乃果たちは何を想い、進んでいくのか。

それでは、今回も自分たちを見つめなおす彼女たちをご覧ください!


キャッチフレーズ?

 元旦を迎え1日の休息をとったμ'sたちは次の日から練習が始まる。最終予選に突破したということでみんなやる気に満ち溢れているようだ。

 

 だけど、μ'sの活動以外にもしないといけない仕事があるメンバーだっている。それが生徒会。生徒会に属している穂乃果に海未、ことりそして空也の4人は冬休み中も生徒会の仕事で学校に来ることが多かった。まぁ、それもμ'sの練習の合間にやったりと負担がかからないように注意しながら行っていた。

 けど、μ'sとしてステージに立つことのない空也だけは練習に集中してほしいからという理由で朝早くから生徒会室で作業をしていた。その作業が大方終わるころに、少し生徒会室の外が騒がしくなる。騒がしくなると言っても大きな足音がどたどたと1人分聞こえてくるだけなのだが、静かだったこの生徒会室には響くように音が入ってくる。

 

 そして開かれる生徒会室のドア。そこにはいつも通り制服を着た生徒会長、穂乃果の姿があった。

穂乃果「おはよう! 空也君」

 いつものように、今がまだ三が日であることを思わせないほど日常を感じるその挨拶に空也の両親が帰ってきたという少し異常な時間がいつも通りのただの日常に戻っていった。

 

 元気に挨拶をしていた穂乃果に返すように空也も口を開く。

空也「あぁ、おはよう。あ、そうだ。必要書類まとめておいたから」

 そして朝一番にここにきてやっていたことを簡単に穂乃果に説明をする。今日はμ'sの練習の日。だが、生徒会の仕事もしないといけない日でもあった。内容としては簡単で生徒会承認の印を押すだけの仕事。だけど、承認できない書類だって混ざっている。だからこそ今、まだ練習が始まる前の時間で空也が分けてまとめていたのだ。

 

 その作業をしていると分かった穂乃果は開いたままにしていたドアをゆっくりと閉めて空也のほうを向く。

穂乃果「ありがとう。でも作詞のほうはいいの?」

 確かに空也のしたことは穂乃果にとって助かることだったのかもしれない。けど、いくら練習をしなくてもいいからといって空也自身にやることがないわけではない。忘れられているかもしれないが空也はμ's専属の作詞家である。μ'sのために作詩をしてμ'sを輝かせる。それが空也に与えられている仕事なのだ。それができていないというのであればそれはそれで急がないといけなくなる。

 

 が、作詞が完全にできていなくても今は慌てるような時間ではない。なんせ今は最終予選がちょうど終わったころ。本選は2月末にやる予定なので時間は長くで半月はある。

空也「大丈夫……。とは言えないけど気分転換にはなってるから」

 だからこそ、根を詰め過ぎず、けどモチベーションは維持したままにしないといけない。だから一度空也は作詞に関係のない作業を挟んで気分転換をしていた。一度離れるのも時として有効になるからだ。

 

 そんな話をしていると時計はそろそろμ'sの練習を開始する時間になる。とはいってもその時間に練習を始めるのではなく、集合するというだけだからまだそんなに焦るほどのことではない。

穂乃果「そう? じゃあ屋上行こう」

 でも一刻も早く練習がしたいのか、穂乃果は制服のままなのに屋上に行こうと空也に提案をした。

 

 もちろん穂乃果の言ったように屋上には行くが、穂乃果の恰好は今のままでは行けない。最初の始めようと言い出した時は制服のまま練習をさせていたけど、今は練習量が変わってきている。だから動きづらい制服のままではそもそも練習にならない。

空也「あぁ。けどその前に穂乃果は部室でと着替えてからな」

 だから気が付いているのかどうかはわからないけど空也は穂乃果にこれからの移動先を変更するように言った。

 

 そんな空也の言葉を聞いて自分の着ている服装を確認する穂乃果。もちろん穂乃果の視界にも空也が見たものと同じ普段学校で一番来ている時間が長い制服が映る。もちろんスカートも履いているからこのままでは練習ができない。

穂乃果「あ……。えへへ~、まだ制服のまんまだった」

 ようやく気が付いた穂乃果はそう言いながら手で自身の頭をなでる。どうやら本当に気が付いていなかったようだ。穂乃果は少しだけ恥ずかしそうに生徒会室を出ていった。

 

 それを追うように空也も生徒会室を後にする。恥ずかしがっていたとはいえ穂乃果は走って向かったわけではないようだ。ゆっくりといつものペースで部室に向かっている。追いついた空也は穂乃果の隣に立ち一緒に部室まで向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全員が着替え終わり、いつものように屋上で練習前にペアを組んでストレッチをする。穂乃果と空也、海未とことり、花陽と凛、真姫とにこ、絵里と希のペアだ。そして、その最中にラブライブ本選の話になる。

穂乃果「自由?」

 その内容がすべて出場するグループの自由になるというもの。そうすべてなのだ。

 

 そのことを知った穂乃果は気になることを知っている人たちに聞いてみる。

穂乃果「選曲も?」

 この情報は今日の朝に公開された情報でまだ見ていない人もいただろう。けど情報が重要なのはA-RISEと直接会話したときに大事だということを知った海未たちは内容をいち早く知るようんに目の届く範囲を伸ばしていたらしい。当然あの時に情報戦でA-RISEと互角に戦った空也もしっかりとその内容を把握している。

 

 そして、いち早くこの情報を得たからにはそれが活かせるように行動をしていかないといけない。

海未「はい。歌だけじゃありません。衣装も踊りも曲の長さも基本的に自由です」

 そう。本当にすべてなのだ。予備予選の時のように新曲限定というわけでも、パフォーマンスの時間が決められているわけでもない。スクールアイドルが自由にのびのびとステージの上に立てるようにしているらしい。

 

 けどルールがないわけでもないのだ。完全にすべてが自由になっているわけではない。矛盾が出ているように思えるが、まずルールがなければ大会にはならない。だからある程度の枠組みは運営のほうから決められているのだ。

絵里「とにかく全代表が一曲ずつ歌い切って」

 それが1曲のみだということ。なにもルールがなく自由に曲を選択をさせれば厄介な選曲をしてくるグループだって出てくるだろう。それがメドレーという邪道の選択。いろんな曲を楽しめる分、メドレーにした方が有利になる。が、時間的な問題で運営側がそれを認めるわけにはいかないのだ。

 それにただ、長い曲をしているといくら中身がいい曲だといっても途中で飽きが来て総合的な評価が落ちてしまう。だからこそ見極めが大事なのだ。

 

 なぜ曲の長さの見極めが大事なのかというと、それは審査の仕方が影響してくる。

花陽「会場とネット投票で優勝を決める……実にシンプルな方法です」

 優勝をするグループが決まるのは運営にいる審査員というわけではなく、本当に見てくれた人たちが決めるのだ。大会に来た人もアンケートという方法をとるようだ。

 

 そしてその方法はもっとも多くの人たちの印象に残ったグループが勝つという単純かつ明瞭なもの。

にこ「いいんじゃないの。わかりやすくて」

 でも、だからこそ気合を入れていかないと勝てない。一瞬でも記憶に残ってしまえば一発逆転だってあるのだから。

 

 記憶に残るには以前話したインパクトの問題が出てくる。けどそれは強烈なものを付ければいいというわけではなく、興味をひく何かがあればいいのだ。

花陽「それで、出場グループの間ではいかに大会までに印象付けておくかが重要といわれているらしくて」

 そう。それが印象付け。でもそれだけだと何をどうすればいいのかがわからない。

 

 現に今穂乃果が頭にクエスチョンマークが浮かんでいるのがその証拠。

穂乃果「印象付ける?」

 むしろその印象付けを現実の周り以外でどうすればいいのかを思いつく方が珍しいだろう。ライブを行うにも本選までの間に何かがあってはいけないという面で控えるようにしているし、ネット上に何かを公開するにもネタという問題でどうすればいいのか悩んでしまう。

 

 そして興味をひくにも事前に何かをしないといけない理由もあったのだ。

絵里「全部で50近くのグループが1曲ずつ歌うのよ。当然見ている人全員がすべての曲を覚えているとは限らない」

 それが絵里の言った通りのこと。本選には全都道府県を代表する1グループが出てくる。全部で47グループ。そのすべてを見るとなればそれなりに時間がかかってしまう。

 

 だからすべてを見るのではなく気になったグループ。もしくは推しているグループだけを見るなんて人は相当数いるだろう。

にこ「それどころか、ネットの視聴者はお目当てのグループだけを見るっていう人も多いわ」

 だから必要なのが印象付けというもの。先に気になるようにさせておけば見てくれる可能性が高くなる。まず見てもらわないと話にもならないからだ。

 

 今までの話を聞いて印象付けの大事さが分かったことりたちが事の大事さに気が付く。

ことり「確かに全グループを一度に見るのはつらいかも」

 

海未「μ'sはA-RISEを破ったグループとして注目を浴びているので、現時点ではほかのグループより目立ってはいますが」

 今は確かに海未の言った通り他のグループより一歩リードしているのかもしれない。けどそれがどう変わるのかを完全に予想できるかといえばそうではないのだ。

 

 だってそれは未来のこと。予想は出来ても完全に把握できるわけではない。

希「それも本大会のある3月にはどうなってるかってことやね」

 だからこそ何としてでも本選までの間にできる限りのことはしておかないといけない。絶対に勝ちたいと思っているμ'sだからこそ今できることはやっておく必要がある。

 

 みんなの認識したことを希が代弁すると海未が話を振った海未が首を縦に振って肯定する。これでみんながいかに印象付けが重要なのかが分かっただろう。

穂乃果「でも、事前に印象付けておく方法なんてあるの?」

 そこで次に話し合われるのがどんな方法があるのかということ。今までの話を聞いていてもその手段については話されていない。

 

 が、印象付けを行う上で手軽にみんなの印象付けができるように運営側からサポートかのように公式サイトのほうであるフォームが出現していた。

空也「あぁ、今回に限ってはとても簡単で効果的な方法がある」

 その存在を空也は知っていたようで悩むみんなに方法があるということを告げる。そう、本当に方法自体は簡単で効果的ではある。

 

 しかし、そんな存在のことを知らなかった人からすればこの情報は驚きのものになる。なぜならライブもダメ、ネット上に残すにもネタがないという状況に陥れば考えが狭まってしまいいいものが思い浮かばなくなる。

凛「そんな都合のいいものがあるのかにゃ!?」

 驚きのあまり背中に乗ってけている花陽がバランスを崩しそうになってしまう凛だけどなんとか持ちこたえる。

 

 その間に空也が結論を告げる。それは本当に簡単で単純で誰でもやろうと思えばやれるもの。

空也「あぁ。それは、キャッチフレーズの製作だ」

 自分たちを表すワードを考える。自分たちのことを改めて見つめなおせば自然と見つかるその言葉にどんな表現をするのかででき次第は決まる。自分たちが関係していることだから本当に見つめなおせば意外に簡単に見つかるもの。

 

 けど、最初はどうすればいいのかがわからないのも事実。

穂乃果「キャッチフレーズ?」

 だから最初のように穂乃果がまた頭にクエスチョンマークが浮かべることになる。

 

 そんな穂乃果に説明するにも言葉だけでは誰もが分かるような説明は難しいだろう。でもここではない場所なら説明もたやすいのだ。

空也「まぁ、詳しい話は部室で説明する」

 そう。部室ならあれがある分説明だってたやすい。……このストレッチの後にやることが決まった。練習をそのまま始めようと思っていただろうけど今のうちに説明しておくのもいいだろうと空也は思ったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ストレッチも終わったことでみんなでキャッチフレーズについて説明するべく部室に戻ってきた。そして戻って来るやいなや、花陽がパソコンを立ち上げ公式ホームページにアクセスをする。

 パソコンに映し出されたサイトはピンク色を基調にしたものでかわいらしく装飾がされている。そこにはもうすでにキャッチフレーズを公開しているグループのものが公開されていたりする。

 このキャッチフレーズに関しては以前からも存在していたため早くに手を付けていたグループもいるようで参考になる。だからこそこのページが見れる部室に空也は連れてきたのだ。

花陽「出場チームはこのチーム紹介ページにキャッチフレーズを付けられるんです。例えば……」

 キャッチフレーズの設定は47グループ全部が付けられるようになったのは通過者が決まった瞬間からだ。だからもう半数以上のグループが自身たちのグループのキャッチフレーズを付けていた。それを参考にするように花陽が設定されているグループの詳細ページを開く。

 

 そこにはいろんなグループの中で花陽が選んだキャッチフレーズが映し出される。

穂乃果「恋の小悪魔?」

 悪魔のようなコスチュームをよく着るアイドルグループのキャッチフレーズだったり、

 

海未「はんなりアイドル……」

 着物をよく着るグループが付けた少し現代風とは違うようなキャッチフレーズだったり。

 

ことり「with 優……」

 観客ありきのパフォーマンスをするアイドルグループはそれらしいキャッチフレーズを考えていた。

 

 確かに自分たちのグループをどう表現したらいいのかを的確に貫いたキャッチフレーズに穂乃果たちは感嘆の声をあげる。どれも自分たちの方向性を理解しているようで納得のいくものが付けられていた。

絵里「なるほど……。みんな考えてるわね」

 その内容を見ているとどういう風にキャッチフレーズを付ければいいのか理解できたようでもうすでに決まっているグループに対して尊敬している絵里。

 

 ここまで考えられているものを見た希はその者が当然有利になるということを直感する。

希「当然うちらも付けておいたほうがええってわけやね」

 同じスクールアイドルである自分たちが納得するようなものを付けられているのだから自分たちのことをよくわからない人にも有効であると思える。だから今見ているキャッチフレーズのように見た人が納得できつつ、興味をひく印象付けができるキャッチフレーズを付けることが当面の目標といえるだろう。

 

 そしてそれは自分たちをどう認識しているかによって決まる。

花陽「はい。私たちμ'sを一言で表すような……」

 μ'sを一言で表す言葉。見つめなおしてみるとそれを見つけ出すのは少し難しく感じる。自分たちのことは意外に一番自分たちが知らないのかもしれない。客観的に見れる視点がなければ。

 

 だからだろうか穂乃果は腕を組みながら悩んでしまう。

穂乃果「μ'sを一言でか……? う~ん」

 一言でμ'sを示すにはどんな言葉が適切なのか、考えに考え抜いているとどんどんと思考が深くなってしまう。

 

 けど、少し考えられる程度なら今でもいいが、まだ練習が終わったわけじゃない。だから深くなりすぎないように練習の再開を告げる。

空也「まだ練習終わってないし、帰りに考えようぜ」

 練習だって手を抜いてはいけない。少しでも気を抜いたらそこからだれてしまうかもしれないからだ。

 

 それに賛成の海未もパソコンから目線を外し、後ろのドアのほうを向く。

海未「そうですね。ではいきましょうか」

 そして全員で部室から屋上に向かい今日の練習を始める。とは言ってもまだ本戦にやる曲が決まっていない現状でできるのは基礎トレーニングぐらいだ。けど、これを怠ってはいけない。そういう認識はメンバー全員で持っているからこそ、それだけの練習でも文句は一つも出ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1日の練習が終わり、解散する時間になった。そして空也たち幼馴染4人組は一緒に帰ろうということで正門くぐっていた。その先にある信号を待っている間に考えていることは練習の最初のほうに考えていたキャッチフレーズのこと。μ'sを一言で、自分たちも周りの人たちにも納得できるものを付けないといけない。でも考えてみると納得のいくものが思い浮かんでこないのだ。

穂乃果「μ's……、μ's……。あ! 石鹸じゃない!」

 出てくるのはずっと自分たちも思っていることで、ネタにしてきたもの。石鹸じゃないというものは確かにその通りなのだが、それをキャッチフレーズにするかと言われればそれは納得に置くものではなかった。

 

 その穂乃果の考え着いたキャッチフレーズに海未が反応する。

海未「当たり前です!」

 当然それは穂乃果の提案を却下する言葉。きっとことりも空也も声には出さなくてもそれがキャッチフレーズになるのには納得しないだろう。それに声に出した穂乃果でさえも納得はしていない様子だ。

 

 けどそれだけで落ち込むような穂乃果ではない。今度は手を広げて思いついたことを口にした。

穂乃果「10人」

 穂乃果の言うようにμ'sは、アイドル研究部という代わりの名前もあるけどみんなが一つのグループであるという心を持っているからこそ表には顔を出さない空也も含め10人ということになっている。

 

 が、それに反対意見があるものもいた。それが空也だ。10人目のメンバーとして存在はしているがそれはμ'sを応援している人にとっては関係のないこと。

空也「う~ん。そこは9人のほうがいいと思う。一応μ'sのメンバーってことにはなってるけど、前に出るわけじゃないし……」

 外から見れば、μ'sは9人なのだ。リーダーの穂乃果がいて、海未やことりがいて花陽、凛、真姫がいてにこ、絵里、希がいる。それが外から見たμ'sで、完成された1つのグループ。だから空也を含んだ10という数字はきっと見る人からすれば違和感でしかないのだ。

 

 そのことが伝わったのか穂乃果も理解はしているようだ。しかし納得はしていないようで少しむくれてしまう。

穂乃果「そっか……。って、海未ちゃんもちょっとは考えてよ~」

 が、それも少しの間だけだった。ずっと穂乃果の出している案を否定し続けている海未にも考えるように穂乃果が言う。

 

 そのことも海未自身がよくわかっているのだ。どうしても言葉にできない。どうμ'sというグループを表現すればいいのかがわからないのだ。

海未「わかってます。ですが……」

 近いからこそ気が付かない。どうすればいいのかが分からないのだ。

 

 だから一度考え方を変えてみることにした。μ'sというグループのことではなく、10人で活動をしているアイドル研究部としての一面を見てみようとする。

ことり「なかなか難しいよね。10人性格は違うし一度に集まっただけじゃないし」

 今までの自分たちを思い出してみる。

 最初は穂乃果から始めたスクールアイドルの活動だけど、興味を持って一人、また一人とメンバーが増えていき今の10人になった。けどそれは廃校を阻止するという目標があってのもので同じような性格をしているからとかの共通点があるわけではなかった。それは以前のハロウィンの時にもたどり着いた結論だ。

 

 ただ、みんなが仲良く、そして目標にしていることだって全員が一緒だ。

穂乃果「でも、優勝したいって想いはみんな一緒だよ!」

 

海未「ではキャッチフレーズは『ラブライブ! 優勝!』って何様ですか……」

 穂乃果の言葉を聞いて海未は思いついたキャッチフレーズを言葉にする。が、それはある種、他のグループに対しての長髪のようなものでそれを見た人もいいとは思わないような内容だろう。

 

 とそんな話をしていると待っていた信号が青に変わる。そして横断歩道を渡ろうとするのだが、その先にいる人物に気が付きみんなの足が止まる。

ことり「あれ?」

 その先にいたのは最終予選でライバルとして戦ったA-RISEのリーダー、綺羅ツバサだった。

 

 待っていると声が普通に届く範囲まで近づいてきた。

穂乃果「ツバサさん」

 なぜここまで来たのかよくわかっていないというような感じで穂乃果がツバサの名前を呼ぶ。

 

 そしてそれに応えるようにツバサがここまで来た理由について話す。

ツバサ「話があるの。高坂穂乃果さん」

 どうやら用があるのは穂乃果だけのようだ。そしてそこに空也たちが踏み込むような話の内容ではないと空也は察した。

穂乃果「え?」

 けど、なんで今なのかわからないことが多い穂乃果は首をかしげる。

 

 そんな穂乃果の感情まで見透かしたかのように理解した。けどこのままじゃ話は進まない。

空也「じゃあ穂乃果、行って来いよ。2人で話したいんだろ。綺羅」

 そんな穂乃果を後押しするかのように空也が言葉に出す。

 

 その瞬間に少し穂乃果が"いいの?"という表情をするけどそれに頷いて大丈夫だということを示す空也。

ツバサ「えぇ、助かるわ」

 空也のサポートに気が付いたツバサはそのことにお礼をする。

 

 そして空也たちと穂乃果はここでお別れをすることになる。

穂乃果「わかった。じゃあね3人共」

 別れの言葉を告げ、まだ青い信号の横断歩道を渡る。

 

 そんな穂乃果の言葉に返すように海未たちは手を振って言葉を返す。

海未「えぇ、また明日」

 

ことり「うん! また明日」

 

空也「あぁ。またな」

 三者三様のあいさつを交わし今日はお開きとなる。ツバサに着いて行ってる穂乃果はいったいどんな話をするのか。まだわからないけどきっとこれからに必要な話なのだろうと直感的に空也はそう思うのだった。

 

 




ここまででアニメのAパート分が終わりましたね。残り半分はどんな話になるのでしょうか?

前回の話で完全オリジナルパートが入りましたがBパート分でも入りますよ。それが前回の後書きに関係してたりしてなかったり……。

まぁとにかく次回以降も楽しみにしていてください!

新しくお気に入り登録をしてくださったさささささんありがとうございます!

次回『原動力とは?』

それでは次回もお楽しみに!



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