ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~   作:そらなり

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どうも、そらなりです。

今回から『なんとかしなきゃ!』回が始まります。一体どんなことが起きてどういう風に動いてどんな展開になるのでしょうか?

それでは、今回も信じたくない数値を見てしまった彼女の行動をご覧ください!


知りたくなかった現実

 ハロウィンのイベントが終わってから1日が過ぎた。イベントを見事成功させたという達成感を得たμ'sなのだが高坂家では、特に女性陣の中では大事件が起きていた。

 

 雪穂に渡されたある紙を見た穂乃果の母は、

高坂ママ「こんなことになってたなんて……」

 手が震えている中でそこに書かれている数値を確認する。この手の震えは嬉しさからくるものではなかった。

 

 その紙に書かれていることを一言で表すとするなら……絶望。

雪穂「これって、まずいよね…」

 穂乃果の部屋から見つけた雪穂はその時に感じたことを口にする。ここにいるのは雪穂とその母親だけ。その2人がそろえて口にするのはやはり厳しい言葉。

 

 ただ、雪穂より母親のほうが深刻にこの出来事をとらえている。

高坂ママ「えぇ、まずいってもんじゃないわ。もう手遅れね……」

 手遅れ。何かが起きてそれはもう取り返しがつかないことだと母は口にする。

 

 自身の母親の深刻な言葉にまるでこれから人が死んでしまうのではと思わせるほどの反応をする。

雪穂「お母さん! そんな!?」

 雪穂の中にはどうにかならないのかということしかなくなってしまった。それもそうだろう。唯一の姉に起こっていることに理解があるのであればその反応は正しい。

 

 そんな最中に2人が話している部屋の扉が開いた。

穂乃果「おっはよ~!」

 現れたのはこの話題の渦中にいる、高坂穂乃果。その人だった。

 

 雪穂と話していた母親はやってきた穂乃果に声をかける。

高坂ママ「穂乃果」

 それは普段挨拶を返すような明るい声ではなく、重苦しいとても真剣な声だった。

 

 しかしそんなことは気にしない穂乃果。それには理由があった。

穂乃果「あ! それ身体測定の紙。どこにあったの? 封開けたっきりどこか行っちゃって」

 母親の手元にある紙には見覚えがあった。そっちのほうに意識が持っていかれあまり気にしていなかったようだ。

 

 その穂乃果の言葉に、母は1つの可能性を見出した。

高坂ママ「あなた、まだ知らないの?」

 それはこの深刻な事実を穂乃果自身が知らないということ。

 

 どうしてこうなっているのかよく理解できていない穂乃果は、

穂乃果「え? 何が?」

 あまりに真剣な空気に戸惑ってしまう。

 

 しかし、次の瞬間にその空気がどういうことを表していたのかということを理解する。その一端になったのが母から渡された紙。

穂乃果「身長は157センチ、変わらないなぁ~。それから体重……、え……?」

 身体測定の結果がかかれている紙を見て、穂乃果は驚愕した。そこに書かれている数値が自分の予想を大きく上回ってたという事実を目の当たりにして。

 

 そこで穂乃果は本能的に理解した。

穂乃果「なんとかしなくっちゃ!」

 何とかしないといけないという確かなこの先の目標を決めて。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果side

 

 その日の学校では生徒会室でルームランナーで走っている穂乃果の姿が見受けられた。

海未「たるんでいる証拠です。穂乃果がやらなきゃ終わらない書類をこんなにため込んで、すべてに関してだらしないからそんなことになるんです」

 今朝の話題を話すと海未からきつい言葉を浴びせられる。確かに生徒会長として抜けてしまう部分も多々あっただろう。そしてその抜けている部分が日常生活にも出てしまったからこそのこの結果。確かに意識改革が必要なのかもしれない。

 

 そんな話を走りながら聞いていた穂乃果。でも、穂乃果にとってもこの出来事は意外なものだった。

穂乃果「ごめんごめん。でもさ、毎日あんなに運動して汗もかいてるでしょ? まさかあそこまで体重が増えてるとは……」

 そう。μ'sの練習はそんなに簡単なものではない。むしろハードなほうだろう。ダンスレッスンは当然のことながら基礎体力向上、体感トレーニングと普通の運動部と同じくらいの運動量にはなっているはず。あのにあの数値。

 

 でも体重が増えたといってもただ太ったと決めつけるのは早い。

ことり「身長は変わらないの?」

 それは成長のあかしとして現れたのではと考えたことりは、身長が伸びたのかどうかを尋ねる。

 

 しかし、あの紙には身長の欄で大きな数値の変動は見られなかったのはしっかり穂乃果自身の目で確認した。

穂乃果「うん。雪穂に怒られちゃった……。そんなアイドル見たことないって」

 そこで思い出される今朝の雪穂とのやり取り。少しきつい言い方になっているが穂乃果のことを考えての言葉がかかったということを知った。

 

 そんな中生徒会室の中に誰かが入ってきた。今ここにはいなかった生徒会役員。

空也「あれ? 穂乃果、もしかして気づいちゃった?」

 空也が生徒会室にやってきた。その空也はというと穂乃果の行動を見て今までずっと気が付いていたことを自身で気が付いたことに少しばかり驚いていた。

 

 そう、空也は気が付いていたのだ。穂乃果のみに何が起こっていたのかということを。

穂乃果「空也君。気づいたってどういうこと?」

 でも穂乃果には告げなかった。少し拗ねながら空也にその事実を確認する。

 

 しかし今は、気が付いていたがどうかなんて気にしている場合ではない。

空也「まぁまぁ、そんなことはもうどうでもいいんじゃない?」

 まぁ、ぶっちゃけ気が付いていたといってもそれはもう過去の話。とにかく今はカロリーを消費することが最優先事項だということで空也はこの話題を切る。

 

 ただ、流された穂乃果は少しだけ不服な様子でいた。

穂乃果「どうでもよくないよぉ~。ってことりちゃん、それってオニオンコンソメ味!?」

 が、それもすぐのことことりが持っているお菓子を見た瞬間どうでもよくなったみたいだ。

 

 穂乃果はことりのもとへ行き、手に持っているポテトチップスを見て興奮していた。

ことり「うん! 新しく出たやつだよ」

 女の子というものは新しいものには目がない。だからこそ、ことりも手に取ったんだろう。

 

 そしてそれは穂乃果も同じだった。

穂乃果「食べたかったんだよねぇ~。一口ちょうだい!」

 穂乃果が食べたいという欲求に耐えられなくなったためことりの持つお菓子に手を伸ばす。

 

 しかしそれは後ろにいた空也と海未の手によって止められる。

空也「気づいたんだったら、食べさせると思った?」

 本人が自覚したんだ。そして改善するために動いていた。なのに一時の誘惑でそれが無駄になりかねない行動をとらせるかといえば空也はそんなことをしていた。

 

 そして海未もそれは同じ。

海未「それに、雪穂の言葉を忘れたのですか!?」

 さらにはきっとそれは雪穂も同じだろう。だからこそあのような言葉をかけている。

 

 でも、当の本人が楽観的に考えているせいかあまり現在の危機感は一切なかった。

穂乃果「大丈夫だよ。朝ごはん減らしてきたし、今もほら走ってたし」

 確かに運動はしていた。しかし、今走っていたとはいえ先ほど穂乃果が驚いていたことで実例がある。それは運動しているのに増えたということ。

 

 それを知ってもなおこのような行動をとる穂乃果には危機感がないことが原因だ。

海未「はぁ~……。どうやら現実を知ったほうがよさそうですね」

 ならその危機感を持たせればいい。自分で理解できる最大の方法で。

 

 しかし男性である空也にはどうやってその事実を突きつけるかはわからなかったみたい。

空也「そうだとは思うが、どうやって」

 だからここからは海未の考えによってどうなるのかが決まる。

 

 そしておもむろに取り出される穂乃果の一番最初に来たライブ衣装。

海未「穂乃果には、ファーストライブをやったときの衣装を着てもらいます」

 

 

 その行動に穂乃果だけでなく、ことりも空也でさえも一瞬疑問が浮上した。

穂乃果「ファーストライブの衣装? なんで?」

 なぜ今そんなことをしないといけないのか。穂乃果はそのことで頭がいっぱいだった。

 

 でも、ここで詳しくいってしまえば穂乃果自身が気づくことではなくなってしまう。

海未「いいから、黙ってきてみてごらんなさい」

 だから海未は強制的に穂乃果に衣装を着させるように誘導する。

 

 あまりに急なことに戸惑う穂乃果だが、

穂乃果「えぇ~……」

 そんな彼女を残し、海未とことりと空也の3人は生徒会室から抜け出した。ここでやっと空也は海未の行動の意味が分かったようだ。どういう風に事実を伝えるのかという手段について。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空也side

 

 生徒会室から出た空也たちは扉の前で待機する。

海未「私の目が間違ってなければ、これで明らかになるはずです」

 そして先頭にいた海未は空也とことりのほうに振り返りこれからの予想を告げる。海未の想像通りならこれで、はっきりするという確かな自信とともに。

 

 部屋から出る前にその意図に気が付いた空也もその言葉に乗っかる。

空也「そうだな。穂乃果の身に何が起きたのか」

 ファーストライブの衣装を着るということは1つの比較をしているのと同義である。その時の体型に合わせて作られた衣装を今の穂乃果が着るとどうなるのかという、簡単ですぐにわかる比較手段。

 

 そう、つまりこれでわかるのだ。当時と今ではどう違っているのかということが、

ことり「穂乃果ちゃんの、身に……?」

 穂乃果のみに起こったことがどういうことなのかということがはっきりと鮮明に……。

 

 そしてその数秒後、着替えたであろう穂乃果の声が生徒会室から聞こえてくる。でもそれは外にいる空也たちを呼ぶ声ではなく……、

穂乃果『ギャーーーー!?!?』

 現実を目の当たりにした穂乃果の絶望に陥った悲鳴だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その悲鳴を聞いた3人は生徒会室に戻る。

ことり「穂乃果ちゃん大丈夫?」

 一番最初に入ってきたことりはすぐさま穂乃果のもとに駆け寄る。

 

 その穂乃果はというと、いつもの席に座って……寄っかかって涙を流していた。

穂乃果「ごめんみんな、今日は一人にさせて……」

 余程さっきのことがショックだったのか、さっきまでことりのお菓子をもらおうとしていた時のテンションではなくなっている。

 

 ここまで暗く落ち込んでいるわけではないが、ひどい落ち込みようなことに変わりはない。

ことり「気にしないで。体重は増えたかもしれないけど、見た目はそんなに変わって……」

 だからせめてフォローはしようと試みることり。

 

 その言葉を聞いて急に明るくなる穂乃果。

穂乃果「ほんと!」

 

 しかし、見た目が変わっていないのであれば衣装を着てわかるような結果にはなっていない。

空也「ことり、それじゃあ穂乃果のためにならないぞ。俺が気づいた理由、わかる?」

 だからここでの励ましの言葉は逆効果であると考えた空也はようやく気が付いた理由に触れた。

 

 ここでその話題になるというのであれば答えは自ずと絞られてくる。

穂乃果「やっぱり見た目?」

 さっきまで話していた見た目の話。だから穂乃果は見た目のせいで空也に気が付かれたとそう考えていた。

 

 でもそれは違った。空也が練習でよくやっていること、それは各メンバーの記録をとること。カウントをする空也がやったほうがいいという判断でこれまで記録をとっていたのだが……、

空也「それはあまり気にして見てはいなかったが、ダンスの動きのキレが少し落ちてたし階段ダッシュの記録が落ち始めてる。少しだけだが」

 逆に外から見ていたからこそ感じていたものがあった。記録に確実に残っていること。データが空也に気が付かせた。

 

 つまり体重だけが増えた場合に起こすアイドル活動に支障をきたすものは確かにあるということ。

海未「そうです。体重の増加は見た目はもちろん、動きのキレをなくしパフォーマンスに影響を及ぼします。ましてや穂乃果はリーダー」

 それを海未は直接本人に告げる。太っていても機敏な動きができる人もいるが、今回の場合は確実にキレが落ちているとみている空也に言われている。

 

 だからせめてリーダーとしてはそのキレが取り戻せるくらいまでダイエットしないといけない。

空也「だから、ラブライブに向けてダイエットだ穂乃果」

 そしてここで空也の口から穂乃果があまり好ましく思っていないことが告げられた。ここから穂乃果のダイエットは始まったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 生徒会の仕事も終わりこれから部活の時間。部室に着いた穂乃果たちを待っていたのは大きなおにぎりを持った花陽の姿だった。

花陽「収穫の秋。秋といえばなんといっても新米の季節です」

 確かに今は秋。そして花陽の好きな食べ物はお米。メンバーの誕生日に自分のセレクトしたお米をプレゼントするほどだ。

 

 それが秋になったこともあって爆発したのだろう。普通のコンビニで売っているおにぎりとは比べ物にならないほどの大きなおにぎりを持っている花陽に凛は驚いてみせた。

凛「いつにもまして、大きいにゃー!」

 それもそのはず。おにぎりの大きさが花陽の顔の大きさを圧倒的に超えていた。完全に顔を隠すかのようなサイズだった。

 

 圧倒的なサイズを誇るおにぎりを見た真姫は、

真姫「まさかそれ、一人で食べるつもり?」

 それを持っている花陽に気になっていることを尋ねた。見ただけでも炊飯器に入るお米全部を使ったとわかるサイズの1つのおにぎりを花陽が全部食べられるとは思っていなかったがための疑問だった。

 

 でも、好きなものを前にした人は不可能を可能にする。

花陽「だって新米だよ!? ホカホカでツヤツヤの。これくらい味合わないと!」

大好きだから無限に興味が出て、大好きだからいっぱい食べたいと思う。そんな単純な思考を持っている花陽は目の前のおにぎりに夢中だった。

 

そんな花陽が持っているおにぎりを穂乃果がじっくり見ている。羨ましそうに……。

穂乃果「美味しそう……」

 生徒会室で決まったことがあるが故に食べたいときに食べるという行為ができなくなった穂乃果はよだれを垂らしながらずっとずっと眺め続けていた。

 

 その視線を感じた花陽は穂乃果がどういうことを期待しているのかがよく分かった。

花陽「食べる?」

 穂乃果が食べたいと思っていることは明白。そして生徒会室にいなかった花陽は穂乃果は今どんな状況に立たされているのかを理解していない。だからお米に興味を持ってくれたことが嬉しくてそう提案した。

 

 勿論その提案は穂乃果にとって待ちわびていたものだ。

穂乃果「いいの!?」

 だからこそ食い気味に訪ねるのだが……

 

 後ろにいた海未がそれを許してくれない。

海未「いけません。それだけの炭水化物を摂取したら、燃焼にどれだけかかるかわかってますか!?」

 今はダイエットをしてパフォーマンスの向上を図っていかないといけないのだから。

 

 なぜ穂乃果が食べようとしているのを止めるのかよくわからない凛は首をかしげながら、

凛「どうしたの?」

 海未たちの何があったのかを尋ねて、

 

 すぐに察することのできた真姫は、

真姫「まさか、ダイエット?」

 自分の立てた予想を口にした。

 

 その真姫の予想はもちろん大正解。

空也「あぁ、最近ダンスのキレが鈍くなってたからもしかしてと思ったが、今日そのことを理解したらしい」

 A-RISEに勝つにはダンスのキレがないといけない。だからこそそれを取り戻すためにダイエットをすることになった。

 

 目標は……

穂乃果「うん……。最終予選までに減らさなきゃって」

 直接対決をする最終予選までには確実に。

 

 そんな中花陽がおにぎりを食べながら

花陽「それはつらい。せっかく新米の季節なのに、ダイエットなんてかわいそう……」

 確かに秋は食欲の秋とも呼ばれ美味しいものが多く出てくる季節だ。こんな時期にダイエットをするのは確かにつらいだろう。

 

 しかし、やらねばならないことだってあるのだから仕方ないといえば仕方がない。

空也「もう一人危うい人がいるんだが……」

 まぁ、あんなに大きなおにぎりを食べて普段と同じ量しか運動しないのであれば……もしかしたらということもあるのかもしれない。

 

 ただ、そんなことを考えていてもただの妄想。今は目の前のことだけに集中していかないといけない。

海未「さぁ、ダイエットに戻りましょう」

 時間は有限だ。だからこそ早く続きをしたほうがいいと考えた海未は戻るように催促する。

 

 ただ体力面での問題もあるため、抵抗といっていいのかわからないほど弱いことを穂乃果は行う。

穂乃果「ひどいよ海未ちゃん!」

 確かに受けているほうからすればひどいことなのかもしれない。食事を制限され、強制的に運動をさせられる。何より強制されていることが辛くなってしまうことなのかもしれない。

 

 でも、海未の言っていることは正しくこれからの穂乃果のためにもなってくる。

空也「仕方ないだろ。お前だって、好きな奴がいたらきれいに見てもらいたいって思うんじゃないのか。がんばれって」

 だから海未の言う通りにするように穂乃果をたきつけるようなことを言った。

 

 空也の言った言葉には1つ問題点のようなものが存在していたことにも気が付かずに……。

穂乃果「好きな人って……」

 好きな人といわれれば女性は必ず努力をする。それはそうなのだが、それは表に出せるような状況にいる女性だけ。

 

 でも、好きな人がいなかったり隠しておかないといけない状況だと反応は変わってくる。

穂乃果「いるわけないよ。穂乃果は、アイドルなんだから」

 真っ直ぐに空也の目を見つめいないと口にする穂乃果。

 一切の恥じらいも見せずに、ただただみんなに言い聞かせるように。その言葉を聞いたことりと海未は少しだけため息をつくようなしぐさを見せるがそれも一瞬のこと。

 

 次から海未は話し始める。

海未「では、かわいそうですがそのアイドルのリーダーたるもの、自分の体調を管理する義務があります。それにメンバーの協力があったほうがダイエットも効果があるでしょうから」

 穂乃果はμ'sのリーダーなのだ。だからこそ、前に立つ者としてしっかりと体調管理をしていつでもみんなを引っ張って行けるようにしておかないといけない。

 

 その話をしていると、今まで黙々とおにぎりを食べていた花陽は再び口を開いた。

花陽「確かにそうだけど、これから練習時間も増えるし、いっぱい食べなきゃ元気でないよ」

 これからの練習量は確かに増える。スパートをかけていかないといけない状況になっているのだからなおさら。

 

 でも、無理があるダイエットならやらないほうがいい。そんなことは誰でもわかっている。

海未「それはご心配なく。食事に関しては私がメニューを作って管理します。無理なダイエットにはなりません」

 だからその旨を対抗しているように見える花陽に伝える。

 

 それでもなお食い下がってくるの花陽。

花陽「でも食べたいときに食べられないのは……」

 人間の三大欲求である食欲を我慢しないといけないのは確かにつらい。……ただ、今までの花陽の話を聞いているとまるで食いしん坊な人が言うような言葉であるように聞こえてきた。

 

 この会話で空也の中にあった疑問が繋がりかけた。

空也「もしかして……」

 そう、穂乃果以外に練習の質が落ちているメンバー。それは……

 

 今目の前で……

 

凛「かよちん?」

 

 おにぎりを食べて……

 

真姫「気のせいかと思ってたけど、あなた最近……」

 

 幸せそうな顔をしていた……

 

空也「穂乃果と同じ状況になってるんだけど」

 

 小泉花陽。彼女だった。

 

 そう言われた花陽はそんなことないということをみんなに見せつけるため空也以外のメンバーに体重を見せることになったのだが……

花陽「ギャー??」

 案の定その数値は誰にも見せたくない数値になっていた。

 

 これから2人のダイエット劇が始まる。一体どういう結末を迎えるのやら……。

 

 




今回も読んでいただきありがとうございます。

次回から本格的なダイエットが始まります。さて、どんなことをして体重を減らすのでしょうか?

次回『朗報』ダイエットをしなくてよくなった……というわけではありません。

それでは、次回もお楽しみに!



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