ラブライブ!~化け物と呼ばれた少年と9人の女神の物語~ 作:そらなり
今回で『ハッピーハロウィーン』回は終わりになります。μ'sはどうやってインパクトをゲットするのかこの回でよくわかります。
それでは今回も女神たちにどういう風な曲を届けたいかをしっかり考えている彼の紡ぐ物語をご覧ください!
どうしてもいい方向に行かなかった作戦を反省するため練習終わりにいつものファストフード店で話し合いをしていた。
穂乃果「う~ん。まずいまずい……」
時間はいよいよ無くなり始め、焦りが見え始めた穂乃果たち。曲自体はあの予選の時からあらかじめ貯めるように作っていた。だから問題はない。
……しかし、衣装はまだできていない。それに、どうインパクトを作るのかという問題も解決していなかった。
ことり「このままじゃ時間がどんどん無くなっちゃう」
イベント当日までいよいよあと僅か。イベント自体はもう始まっている。出番があるのは最終日、それまでの時間は残り2日間しかない。貴重な時間がなくなり始めていた。
ここまでやってきたのは何かを変えるため。でも結果としては……、
海未「結局、なにも変えられないままですね」
何も変化を遂げることはなかった。ただ単にほかの部活の服装をしたり、ほかのメンバーの格好をしただけだった。……一番楽しんでいたのは空也のようだが。
そんな中、確実な変化を遂げられるように絵里が1つのことを考えていた。
絵里「ねぇ、ちょっと思ったんだけどいっそのこと一度アイドルらしいってイメージから離れてみるのはどうかしら」
それが、現状から離れるということ。今まではアイドルという概念を保ったまま変わることを目指してきた。でもそれが駄目となると根本から変えていかないといけないだろうという考えにいたったらしい。
ただ、アイドルらしくないということを急に言われても具体的に想像できるわけではなかった。
穂乃果「アイドルらしくなくってこと?」
故に穂乃果は絵里がどうしようとしているのかよくわかっていなかった。
そんなことを聞いてアイドルが好きな花陽は自分なりに考えてみた。
花陽「たとえばかっこいいとか?」
結果、考えてみるとアイドルとは一般的に可愛いというイメージを持つ。しかし、それと対極に位置するかっこいいイメージを自分たちにつければいいのではということにたどり着いた。
今までにない発想が出てきて、よりみんながその方向で行こうという気になっていた。
凛「あ! それいいにゃ!」
凛は身を乗り出して花陽の意見に賛成している。
大まかなククリ自体は決まったとしても、どうかっこよくするのかまではきまっていない。
ことり「でもかっこいいって、どんな感じ?」
だからことりはその詳細を決めるために詳しい話にシフトチェンジしていった。
ことりの言葉からどんどんと深いところまで考え始める真姫たち。
真姫「たとえばロックとか?」
一番かっこいいという思える音楽の系統をあげる。確かにロックな音楽は激しくかっこいいと言えるだろう。
そのロックから連想できたことを続けて希が口にする。
希「もっと荒々しい感じとか?」
荒々しいそんな演奏ができれば確かにインパクトに繋がる。
ということは他のメンバーも想像がつき、
にこ「新しいというのは、そういう根本のイメージを変えること。それで行きましょう。ロックな感じで……」
みんなが1つの目標に向けて進みだそうとする。
しかし、それは全員が全員そのロック方面での活動をすることを納得していたらの場合。
空也「却下だ」
短く告げられる空也の否定の言葉。真っ直ぐな瞳で穂乃果たちのことを見つめ、先程まで大笑いしていたとは思えないほどのものだった。
急な否定案が出たことに驚く絵里。
絵里「空也?」
それもそうだ。先程までは9人が一致団結してロック系を試してみるということになっていた。そこで空也は流れに身を任せずに否定という形で真正面に立った。
もちろん、このことを言った空也にもしっかりとした理由があった。
空也「そもそも、なんで俺がそういう感じの詩を書かなかったかわかるか?」
初音島で受けた公式新聞部の取材で打ち明けていたことに反することだったから。
あの時に空也は言った。"彼女たちに合う詩を書いてみんなを輝かせたい"と。だからこそ、穂乃果たちのやろうとしていることは止めるべきだと判断したのだ。
でも、なぜ反対しているのか穂乃果たちには知らない。
穂乃果「どうして?」
だから本人に聞く。それが唯一の方法で確かな方法でもあるのだから。
穂乃果に聞かれ、一度目を閉じた空也は自分の思っていることを明かす。これから言うことは少しだけ落ち着かなければいけないのだから。
空也「似合わないからだ。お前たちはもともと可愛いんだし、かっこよくもあるんだよ」
あくまでも冷静に、それでいて包み隠さず本音をみんなに告げた。その空也の手は固く握られていて何かを必死に抑えていた。
急に褒められた穂乃果たちはそんなことに気がつくことはなく、ただただ頬を真っ赤にしていた。
μ's『え!?』
それもそうだろう。褒められたら嬉しいとはいえ、可愛いと言われれば恥ずかしくなってしまう。それは女の子としてしょうがないことだ。
そんな状態でもあることに怯えながらも、告げたい言葉をそのままただ真っ直ぐに伝える。
空也「穂乃果は可愛い分類に入るし、真姫はどっちかっていうとかっこいいほうかな、可愛くもあるが。俺はそんなμ'sが好きなんだ。そんな恰好されたら俺だったら幻滅するな」
そう。μ'sだけが知るμ'sがあるように、観客だけが知っているμ'sも確かに存在する。だからこそイメージを守りつつも、自分たちにしかできないことをやっていく。それが大事だ。
空也の考えを聞いたことりは少しだけ肩を落とす。
ことり「そうなんだ……」
でもそれはただ悲しいからだけではなく、空也がμ'sに対してどう思っているのかを知れたという喜びもあった。
急にカッコいいと褒められたからなのか真姫は顔を赤くして動揺しているのがバレバレの状態だった。
真姫「じゃっじゃあ、今は具体的な衣装について考えたほうがいいんじゃない?」
そんな状態を隠そうとすぐさま話題を変える。でも、曲でロック調にできないのであれば残るは衣装だけ。
空也の話の引き合いに出された穂乃果も、ほとんど真姫と同じような感じになっていた。
穂乃果「そっそうだね」
だからか思考回路が似てすぐに真姫の言ったことを肯定する。
衣装、ということでみんなの視線は衣装のデザインをしていることりのほうに行った。
空也「ことり?」
今の話を聞いていたであろうことりに、可能かどうかを聞いてみる。このμ'sに似合うロックな感じの衣装が作れるのかどうかを。
みんなの視線を浴びたことりは自分の中にあるイメージを思い出しながらみんなが気になっている答えを告げる。
ことり「うん。一応考えてはみたんだけど、やっぱりみんなが来て似合う衣装にしたいなって思うんだ。だからあまりインパクトは……」
その考えは空也と全く同じものだった。インパクトよりも確実にメンバーに似合うものを。それがことりの考えであった。
ということは、今まで考えてきたインパクトが手に入ることにはならない。
にこ「でもそれじゃあA-RISEには……」
今回、なぜこんなにインパクトを大事にしているのか。それは同じイベントに出るA-RISEに勝つためだった。
しかし、大きな目で見ればA-RISEに勝つなんてことは必要のないこと。
空也「だからなんだよ」
スクールアイドルのトップ的な存在のA-RISEに対して勝たなくてもいいような発言を聞いた花陽はその場で驚いてしまう。
花陽「え!?」
それもそうだろう。勝つためにいろいろなことをしてきた。なのにそんなことを言われてしまったら驚いてしまうのは無理もないだろう。
ただ、それは本当に勝つことを諦めての言葉だったらの場合だ。μ'sが目標にしているものは……
空也「お前たちはA-RISE目指してんのか? 違うだろ。ただ優勝を目指して頑張ってる。それがμ'sなんだ。少しは気づけ、俺もだが皆が……周りがどう思ってるのかを」
ラブライブの優勝、それを目指している。勿論そのためにはA-RISEに勝たないといけない。でもそれはただの通過点に過ぎない。通過点をゴールに設定してしまえばそれ以上に前に進むことは無理だ。どんなエールがあろうとも。
それに、今更μ'sにA-RISEのようなパフォーマンスをしてほしいと思っているわけではなく、μ'sの姿が見たい。ただ、それだけのことだった。
空也がそんなことを口にして、今回の反省会は終わりを迎えた。
その帰り道では、未だにどうすればいいのか決まっていない状況に肩を落としているメンバーもいた。
花陽「あぁ~、どうしたらいいんだろう」
空也の言葉で考えが変わったとしても、これからどうにかしないといけないのは変わらない。
でも、もう時間も遅い。いつまでも外に出て話しているわけにもいかなかった。
絵里「それはまた明日考えましょう。とにかく衣装づくりだけでも、始めていかなくちゃね」
いくら時間がないとはいえ最低限のルールは守らないといけない。
ただその最中に、一緒に店を出たはずの穂乃果の姿が見えないことに凛は気が付いた。
凛「あれ? 穂乃果ちゃんは?」
自身の周りを見渡しても見当たらなかったためみんなに訪ねてみる。
すると少し後ろ……というより完全に出てきた店の真ん前にいる穂乃果を空也が見つけてた。
空也「そこにいる」
今は完全に夜。イルミネーションによって光り輝く街の様子を見ている穂乃果の姿がそこにはあった。
全員が穂乃果のことを確認した後に、海未は穂乃果のもとに向かった。
海未「穂乃果、おいていきますよ」
そう、今は夜なのだ。だからこそ、早く帰らないといけない。イベント前に危険な目に合うのは絶対に避けなければならないことなのだから。
海未に声をかけられた穂乃果は、ずっと見ていたハロウィンの光景から目を外し、海未たちのほうに向きなおる。
穂乃果「あぁ、ごめん。ハロウィンって昼と夜とじゃ、印象が全然違うんだね。きれいだなぁ~」
そこで先ほどから思っていたこと言葉にした。昼と夜の移り変わりが一番激しいものがハロウィンだ。そういった面では穂乃果の感じたことはまちがっていない。この感じ方がこれからどういう風になっていくのかはこれからになっていかないわからないものとなった。
その言葉を残し穂乃果はみんなのいるところに合流した。
絵里「さぁ、行くわよ」
そしてみんなで帰路につく。
この時期は夜遅くまで外にいる人が多いからか様々な事件が起こる。
空也「もう遅いし、最近物騒になってるから早く帰るぞ」
祭りのようなものだから酔っ払いが起こすものだったり、仮装している人のテンションから事件に発達してしまうものだって存在する。そんな中で学生が夜に外出していることはあまりいいこととは言えない。だから早く帰ることが自分の身を守るために必要なことなのだ。
みんなを心配しての空也の発言に穂乃果は大きく頷く。
穂乃果「うん!」
そして駆け足気味で先頭のほうに立ちそれぞれの家に向かって行く。
今日の話し合いでわかったことは空也がμ'sに対してどういうものを求めているのか、大事にしているのかということ。そしてそれは観客の人たちとほぼ同じであるということだった。
このことを踏まえてこれからどうしていくのか決めないといけなくなった。でも、とりあえずはまだできていない衣装を完成させることから始めていこう。
イベントの出番になるまでの時間はあと少しだけ……。
side out
ことりside
次の日の放課後いよいよ明日に迫ってきたイベント。そんな中でことりと花陽とにこは衣装づくりをしていた。
花陽「あぁ……! あぁ……! ごめんなさい。間違えちゃった……」
時間がないという焦りからか普段はしないようなミスをしてしまう花陽。その申し訳なさからだんだんと声が小さくなっていってしまう。
この状況でにこが不満を漏らした。
にこ「おかしいと思うんだけど! なんで私たちが衣装づくりやってんの!?」
普段はことりが中心に衣装を作っているのだが、公式新聞部の取材で言っていた通り花陽とにこもその補助に入っている。
しかし、この状況で自分の仕事内容に納得がいっていないのがにこだった。
そんなにこに簡単に答えを言う花陽。
花陽「みんなは、ライブのほかの準備があるから」
そう、ライブには衣装だけが必要というわけではない。ステージ関連のこと、音関係のことと様々なことが大事になってくる。
でも。それだけではにこは納得しなかった。
にこ「よく言うわ。くだらないことで時間使っちゃっただけじゃない」
先日の部活動なりきり事件やメンバー総入れ替え事件のせいで確かに時間は消えた。
しかし、全部が全部無駄になったかといえばそうではない。
ことり「そんなに無駄じゃなかったんじゃないかな」
と感じている人だっていた。あれがあったから今がある。それは確実にそうだった。
ただ、わからない人にとってはわからないまま。
にこ「はぁ? どこが?」
だからにこはあの行動にどんな意味があったのかを理解できなかったみたいだ。
でも、ことりはよくわかっている。あれがどういう風に自分にとってプラスになったかということを。
ことり「私は楽しかったよ。おかげで衣装のデザインのヒントももらえた」
あれがあったから客観的に感じ取った何かがあったから今の作っている衣装が出来上がっている。
ただし、それが全員に理解できるといえばそうではない。
にこ「衣装係っていわれて、損な役回りに慣れちゃってるんじゃない」
にこにはにこのこの想いがある。慣れてしまったから考え方が変わってしまったのかもしれないという1つの考えと一緒に。
それでも、たとえそうだったとしてもことりのはことりの信念がある。考えが、思いが確かに存在する。
ことり「私には、私の役目がある。今までだってそうだよ。私はみんなが決めたこと、やりたいことにずっとついていきたい。道に迷いそうになることもあるけどそれが無駄になるとは私は思わない。……この衣装はにこちゃんのだよ」
だからこそ、笑顔で真っ直ぐに道を見つめる。そうするから、衣装ができるし、前に進むことができる。
にこはことりの見せる衣装を見て、
にこ「あ!」
と声を漏らし、頬を赤くしていた。どうやらさっきまで言ってたことを想いはして恥ずかしくなってしまったのだろう。
そんなことをことりが想っている。そのついでにもっと深くまで思っていることを口にする。
ことり「みんなが集まって。それぞれの役割を精一杯やりきれば、素敵な未来が待っているんじゃないかな」
一人ひとりが最大限に力を発揮することができれば最高の結果につながるという確かな革新を持っているということを。
この会話を部屋の外から聞いていた希は、ことりの言葉に少し視線を落として聴き入っていたとかなんとか……。
side out
空也side
それから時間がたって今日がイベントでμ'sが出演する日になった。
穂乃果「うぅ~、いよいよライブ。緊張するね~」
これから始まるライブにワクワクしている穂乃果。あれから衣装も完成して、曲も振り付けも完全にものにできている。いつものμ's。何も変わらない新しいインパクトなんか用意できていないμ'sがこれからライブが始まる。
緊張している……。確かに10人が、ステージに出ないはずの空也でさえもこれからのライブに緊張していた。
絵里「でも楽しんでいきましょう」
ただ、それだけの感情しかないというわけでもなく、楽しもうとしている。これからのライブに、これから歌う新曲がどういう風に捉えられるのかというまだわからない未来というものに。
だからこそ、いまが緊張でがちがちしているなんてことがなくイベントそのものに楽しみながら町を巡っていた。
空也「ほかのみんなだってさ、もう楽しんでるし」
面白そうにカボチャの絵が描かれた風船を見ている凛たち。そこには純度100%の笑顔があって、楽しんでいるのがはたから見ても丸わかりなほど。
ただそんなみんなのことを微笑みながら見ている少女がいた。
絵里「どうしたの?」
その少女に気が付いた絵里はなぜ今そんな顔をしているのか気になり、直接本人に尋ねる。
その絵里の言葉が向けられたのはこのグループのリーダーの穂乃果だった。
穂乃果「ううん。ねぇ絵里ちゃん、空也君。私、このままでいいと思うんだ。A-RISEがすごくて私たちも何とか新しくなろうと頑張ってきたけど、私たちは今のままのほうがきっといいんだよ」
今までの間で感じたことは確信につながることだった。空也に言われた時からメンバーそれぞれがμ'sに対して何かを考えていた。その答えがしっくり来たからこそ考えを口にする。
この言葉だけで空也はしっかりと自分が伝えたいことが伝わっていることが理解できた。
空也「わかったのか。俺のいった言葉の意味」
ただ、自分たちで気が付かないといけないからこそ、言葉を濁し回りくどくきつい言い回しになったのだ。
でも今はそんなことを気にしない。だって気が付けたのだ。そんな細かいことを気にしている暇なんてない。
穂乃果「うん! だって、みんな個性的なんだもん! 普通の高校生なら似た者同士が集まると思うけど。私たちは違う。時間をかけてお互いのことを知って、お互いの事を受け入れあってここまで来られた。それが一番私たちの特徴なんじゃないかな。私はそんなμ'sが好き! 空也君が言いたかったのってこういうことでしょ」
これがμ'sの最大の武器。同じようなキャラを持った人たちがいなくてでもそれがしっかりとかみ合っている。お互いの短所をカバーして長所を生かす。そして生かされている長所を束ねる。だからこそこのμ'sというグループがここまでやってこれた。
空也の言いたかったこと、伝えたかったことは全部穂乃果に届いていたみたいだ。
空也「あぁ、全く同じことだ。さすが穂乃果だな」
それが嬉しかったのかよくやったと言わんばかりに空也は穂乃果の頭をなでる。穂乃果も少しほほを赤くしているがまんざらでもない様子で受け入れていた。
そんな2人を見ながら絵里は穂乃果の言ったことについて考える。
絵里「えぇ、私もそう思うわ」
考えた結果、絵里も穂乃果と同じことにたどり着いた。そう、似たもの通しのグループじゃない。それぞれがそれぞれの好きなことがあって、貫きたい信念がある。それを受け入れて繋がってきたのがμ's。これは何物にも代えることのできない確かな過去。事実だ。
この後、みんなにも穂乃果の考えを伝えるとそれぞれが納得しいつもの調子でいこうとライブに臨んだ。
結果、曲の誇る最大の見せ場であるハロウィンを連想させる昼夜の表現もうまく表現することができ、かなりの好印象を観客のみんなに与えた。
特に演出で道路に出てダンスをして360度観客に見てもらえるようにしたことも相まって高評価をもらうことができた。
この調子でいけば目標も達成できる。
穂乃果「よ~っし。絶対にラブライブで優勝するぞー!」
ライブが終わったすぐ後にテンションの振り切った穂乃果はここにもう一度優勝を宣言した。
最初に言ったときはあまりいいとは思っていなかった他のメンバーもこの時は、
μ's『おぉ!』
穂乃果と一緒に掛け声を合わせた。優勝への想いは言わなくなってみんな同じ。だが、今回のこのライブでみんなの優勝の気持ちは1つとなり揺るぎないものとなった。
時間はなかったがこのイベントは確実にμ'sにとってプラスになるものだったと言える。
一方イベントが終わりμ'sがイベントを楽しんでいるのと同時刻に穂乃果の部屋ではとんでもないことが起こっていたらしい。
雪穂「もぅ、巻数バラバラ……。続き読みたいのに……。よくこれで生徒会長が勤まってるな~」
それは妹の雪穂が穂乃果の漫画を探している時に起こった……いや、起こってしまっていたことを見つけてしまった。
漫画を探すために低姿勢になりながら本棚に手を突っ込んでいた雪穂の視線に1つの封筒があった。そこには音ノ木坂学院の封筒に入っている高坂穂乃果宛の手紙が。
雪穂「やっぱり! お姉ちゃんこれはまずいよ」
中身を見た雪穂はそこに書いてあることに驚愕する。なぜなら、ここまでのことになっているとは思っていなかったら。
しかし、今ここにこうして驚いている雪穂がいるなんてことは穂乃果はもちろん他の誰もが知らないこと。
……いったい雪穂は何を見てしまったのか。
結構過去に書いた話をここにきて使うことができたと思います。まぁ、きっと前回の話の終わりが入れ替わりのところだったからロック系のμ'sがどう描かれるのか楽しみにしていた人もいるかもしれませんが、あっさり流してみました♪
でもこの展開、取材回を書いたときから決まっていたんですよ。っていう裏話も打ち明けつつですが。
次回『知りたくなかった現実』
それでは、次回もお楽しみに!
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