ポケモン「絵描き」の旅【未完】   作:yourphone

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そういちろう「…まだ着かないのか」
飛行機「フヒヒ、サーセン」



ポケッター始めました!~おお、荒れる荒れる~

「ブールさん、二番さんって誰ですか?」

「僕の特権…って言っても分からないか。知り合いだよ。何でも知ってるの。」

「何でも…ですか?」

「うん。森羅万象全ての事を知ってるんだ。」

 

ピロンッ

[それほど でも 有りません]

 

「あら、返事ね。」

「えっ!?近くに居るんですか!?」

 

ピロンッ

[私は この 世界 の記憶。この 惑星 そのものと 言っても 過言 では 無い のです]

 

「だってさ。」

 

二番さんがポケエルの登録をどうやったんだか気になるけどね。

……地球に手が生えてスマホを弄っているみたいな想像をすると少し笑える。

 

「そうだ、二番さんはポケッターはやってるの?」

 

ピロンッ

[当然 です]

 

「当然だってさ。」

「当然らしいわね。」

「…もしかして。」

 

レナさんがスマホを弄る。

 

「これ…二番さん、ですか?」

 

画面はポケッター。

アカウント名『ポケモン・マスター』

『ポケモン大好き!皆フォロー宜しく!』

 

…いやまさか、二番さんがこんな口調な訳が無いよ。

 

ピロンッ

[その通り です 良く 分かりましたね]

 

……えぇ~~~~?

 

「やっぱり!」

「ちょっと、良く見えないわよ。フムフ、フォロワー99999!?カンストしてんじゃない!」

 

ピロンッ

[少し やり過ぎ ました]

 

「少しってレベルじゃないでしょうが!」

 

メイコさんが叫ぶ。

 

「…ずばり、人気の秘訣は?」

「大変面白い呟きをするんですよ。大変ユーモアが合って…これとか、スッゴい笑ったんですから!」

「どれどれ?」

 

『下らない五七五をば。

 チラチーノ チラッとチラチラ ミテンジャネー!!!』

 

「……えぇと、えぇとぉ、深夜に見たのかな?」

「はい!友達と一緒に!」

「…ソウデスカ。」

 

絶対雰囲気のせいだと思うんだけど。うーん?

 

ピロンッ

[ユーモア を 勉強 しましたから]

 

「…あからさまに失敗してるよ、二番さん。」

 

ピロンッ

[!?]

 

ピロンッ

チラーミィがショックを受けているスタンプ

 

「……なんか、僕の中の二番さんのイメージが崩れていく…。」

「キエェェェェ!」

 

なんかメイコさんがおかしくなり始めたので一旦休憩!

ついでにレナさんをポケエルに登録したよ。

 

~○~○~○~○~○~

 

「ん、これで良いのかな?」

 

アカウント名

『ブールwithメイコ様』

一言

『イッシュを旅してるです』

 

「まー最初は適当で良いでしょ。どうせ荒れるし。」

「空メール送信っと。…荒れるの前提なの?」

「仕方無いです、ブールさんは有名ですから。真似する人が多くて…ほら。」

 

レナさんがスマホを見せてくる。

うーん、『ブール』で検索したのかな?

 

「うわ、僕が一杯。」

「…え、何でbotが既に出来てんのよ。」

「さ、さあ。」

 

メイコさんがバサバサッと羽ばたく。

 

「ま、良いわ。ブール!」

「はい!」

「ここから数日間は炎上真っ盛り御中祭りになるわ。」

「何が言いたいのか分かりません!」

「荒れるわよ!」

「了解です!」

「あ…その、私、そろそろ帰らなきゃ。」

 

確かに外は既に暗くなっている。

ポケセンのロビーで話してるのも俺たちぐらい。

レナさんがいそいそと帰ろうとするが、目の前にメイコさんが立ちふさがる。

 

「ここぞというタイミングで勢いを削いでくれるじゃない、レナとやら?」

「ひっ!」

「よーし、分かったわ。あんた、ポケッターで高速でフォローしなさい。」

「え、まだ登録も終わってない筈なのに!?」

「ブール、もう終わったでしょ?」

「うん、出来た…ね。」

 

うんうん、レナさんのアカウント見付けたいな。

取り合えず二番さんのアカウントをフォロー。

 

「じゃ、ノーヒントで見付けてきなさい。」

「そ、そんなぁ~、」

 

レナさんが涙目になりながらも帰っていく。

さて、それじゃあ何か呟こうかな?

 

「んー。」

 

自己紹介みたいなので良いかな?

 

「『皆初めまして、ブールだよ!』っと。」

 

次は…

 

「こら…いや、まあ最初ぐらいはあんたに任せるか。」

 

そうだなぁ…

 

「『フォローよろしく』…いや、そうでもないからなぁ。じゃあ…『これからポケッターをチョイチョイ更新していくからね!』…これで三十九文字っと。」

 

こんなもんで良いかな…?

 

「送信。完了!」

「どれどれ。…まあ、無難なところね。それじゃあチョイと貸しな…いや、違う。ブール、例の『ブールbot』を見せなさい。今すぐ。」

「あ、うん。ちょっと待ってて。」

 

『ブール』で検索。…んー、これの事かな?

 

「はいこれ。」

「うむ。どれどれ……はぁ、よくもまぁ…なんと言うか…良くやるわね、全く。」

 

俺も見てみる。

 

『ギカイアス、確保完了!じゃ、ばいばい!』

『僕の尻尾、見てみたいって?駄目に決まってるでしょ!』

『ペティは『どくどく』からの『ベノムショック』で安定』

 

「…僕、こんなこと言ってない…。」

「こればっかりはしゃーないわね。流石にアカウント封鎖させられるほどの力は無いしね。」

「……そうですね。」

 

メイコさんなら出来そうって思ったのはナイショ。

 

「お、フォロワー増えてるわね。えーと?『ポケモン・マスター』、『レナ@ブールさんファン』、『ブールファンの釜飯』、『偽物撲滅委員会』。」

「…最後のだけあからさまにおかしいんだけど?」

「気にしちゃ負けよ。」

 

あ、なんか来た。

 

「『@voool139 何番膳じだよ、これ?』『@voool139 @burukill 争いは何も産まないのだ…。まあ、偽物が増えるのは残念と言うかなんと言うか。』だってーアハハーシツレイダナー」

「……いや、荒れるとは言ったわ。言ったけど、ここまで素早く、尚且つ口頭一番に煽ってくるとは…。」

 

今、俺とメイコさんの思いは一致した。

 

 

 許 せ ん 。

 

「ブール、今夜は寝れないわよ?」

「了解です、メイコさん。」

 




2246文字です。

…おおお久し振り!(震え声

炎上との戦いは細かく描写しません。悪しからず。

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