ポケモン「絵描き」の旅【未完】   作:yourphone

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30000回も見てもらえて嬉しいです!
っていうか、いつの間にか30000越えてて少し困惑気味ですけれども。

さて、では番外編どうぞ! ポケモン全く関係ないけどね!



「もう一人」の日常~UA30000記念~

俺は今日も学校へ行く。

 

 

 

 

 

 

「―――、――。――――――!」

 

つまらない。ただただ、つまらない。意味もなく、つまらない。

こういうときは過去の自分を思い出して、俺は何処で何をしているのかを想像するに限る。

 

―――俺は自殺を未遂で終わらせた。

いや、怖じ気づいたとかそういう事じゃない。

どうにも飛び降りた先は車のボンネットだかなんだったからしく、全身打撲とか骨折とかしたものの一命を取り留めてしまった。

親からは怒られて、泣かれて、怒られた。

 

――俺たち(両親)が何か嫌なことでもしたか? それとも、いじめでもされていたのか!?

 

まさか。二人とも良い両親だし、友達とも仲が良いよ。

 

――じゃあどうして飛び降りたの!?

 

夢を信じたからだよ。

 

――夢って何よ!

 

夢は、夢だよ。言葉通り、文字通りに。

死ねばポケモンの世界に行ける筈だったんだ。

 

――バカなの!?

 

とまぁこんな風に、目が覚めてから色々面倒なことになったけど、今は落ち着いた。

……ただ。あの日から、俺の趣味が一つ消えた。

 

ポケモンが、輝かなくなった。つまらなくなった。面白いは面白いけれど、なんとなくやる気が無くなった。アニメを見る気も失せた。漫画もタイトルを眺める程度にとどまった。

 

もしかしたらそれは、大人になるにつれて自然となっていくものなのかもしれない。

病院の先生は頭を打った後遺症だって言ってた。

或いは、夢に破れたからその八つ当たり……じゃなくて、う~ん、意気消沈? なのかもしれない。だからその内にポケモンへのやる気は復活するかもしれない。

 

けど、そんな気はしない。なんとなくなんだけど俺がポケモンへ興味を持つことは、二度と無いと思う。

 

きっと、あの飛び降りた時に俺の何かが……そう、俺の中のポケモンへの『思い』みたいなのが死んだんだと思う。

『思い』は死んで、ポケモンの世界へと行ったんだろう。

『思い』は、夢を延々と信じ続けたぐらい純真で。

『思い』は、躊躇いもなく死ねるほど無鉄砲で。

『思い』は、人生を輝かせるほどに素晴らしいもので。

 

それを無くしたとは思いたくない。だから俺は、想像をする。

もう一人の俺を。ポケモンの世界へ行った『思い』を。

 

どの世界(シリーズ)へ飛んだのだろう。カントー、ジョウト、ホウエンにシンオウ。イッシュかも。それとも……カロスが一番可能性があるかな。それとも現実(こっち)より一歩先にアローラかな?

 

ドーブルが好きだから、きっと最初のパートナーはドーブルだね。……いやでも、それだと色々辛いか。もしかしたら自分自身がドーブルになったりして―――

 

キーンコーンカーンコーン

 

鐘の音で現実に戻される。

 

「――。―――!」

「きりーつ!」

 

……はぁー、つまんない。つまんなくても俺は生きていかなきゃいけない。きっと楽しんでいるであろう『思い』の為にも。楽しんでいることを知っているのは、きっと俺だけなんだから。

 

 

 

 

 

 

俺は、明日は学校へ行かない。

 

 

 

 

 

 

休日だから。




これからも『ポケモン「絵描き」の旅』をよろしくお願いします! 評価低くて少し泣きそうだけどね!

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