効果が真逆ですねぇ。
「ん?ここは?」
気付くといつか見た雲の上。
「あー?またあたし死んだの?」
死ぬ直前は確か…バトルサブウェイでギギギアルの『かみなり』の暴発に巻き込まれて。…その程度で死んだの?マジで?
「いやいや。お主は死んどらんよ。」
「あ、クソジジイ!ちょうど良いわ。あたしが死んでようと生きてようと関係無いわようやく話が出来るわね!」
今までの鬱憤を晴らさせて貰おうか。
「む?」
「む?じゃないわよクソジジイ特権とやらをミスりやがって何であたしがポケモンじゃなきゃいけないのよあたしはポケモントレーナーとしてのんびり生きていたかっただけなのよどう言う事よあたしがポケモンになっちゃったらトレーナーじゃ無くなっちゃうじゃないというか現在進行形でトレーナーじゃ無いのよしかも何なんであいつがポケモンなのにトレーナーなのよどうかしてるんじゃ無いのそれとも何?ジジイは頭がボケてるの?」
一息で言い切ってやったわ。 途中で自分でも何言っているのか分からなくなりかけたけどまあいい。
「それは本気で済まんかった。手違いは良くある事なんじゃ。だからどうか大きな心で許してくれんかの?」
「殴るぞジジイ!」
「あいたっ!」
殴る。そういえばここでは人間の体なのね。
「ちょっ!」
「何よちゃんと『殴るぞ』って予告したわよ?」
「む…確かに…じゃなくてじゃな。」
「あんたがどう思おうとあたしには関係無いし老人をいたわれなんて陳腐な言葉じゃあたしには届かないわよ。」
「断定しおって……。」
「ああそれと。今更ペラップの体から元に戻せなんて無理な事は言わないわ。何だかんだ言って慣れちゃったから。」
さて、死んでないならどうやって帰ろうかしら。
「まあ待て。お詫びに新たな特権を与えてやろう。」
「は?どんだけ上から目線なのよ。」
「それ、お主が言えたことかの……?」
「ま、貰えるものは貰っとくわ。どんなの?」
「それはこれじゃ。」
目の前にスクリーンが表れ、文字が浮かんでくる。
「何々?」
一、 アイテムの全解放及び持ち物無限
二、自分で作った技を覚えられる
(ただしPPは5、効果発動確率は30%)
三、伝説以外のポケモンと遭遇しやすくなる
四、複数の特性を同時に発動できる
(ただし本来覚えられるものだけ)
五、相手のステータスを見れる
「この中から一つ選ぶのじゃ。」
「ふーん。」
取り合えず二は無いわね。作るの面倒だし。技スペース考えたら『そらをとぶ』を抜かすしか無いんだけどあれ、使いやすいのよね。生活的に。
現状有用なのは一、五かしら。
三は…要らない。どれだけ会いやすくなるか分からないし、必要が無い。どうせ捕まえられないんでしょ?
四はあたしが戦うこと事態が少ないから要らない。てかペラップの特性って『ちどりあし』と…何だっけ?
「んー。一の持ち物無限ってどういう意味?」
「一を選べばアイテムが全て無限に入っているバックを呼び出せるようになるはずじゃ。」
「それちゃんと書きなさいよ。」
んーとなると……でも五ってねぇ。正直この世界じゃステータスなんて在って無いようなもんだしねぇ。じゃなきゃハーデリアとペンドラーでアイアントとかイワパレスとか倒せる気がしない。
って良く見たら三は伝説『以外』なのね。……常時『はっこう』とか嫌だわ。どっちにしろ無し。
「微妙過ぎるわね。じゃ、一で。」
「うむ、良いのじゃな?」
「そうよ。さっさとしなさい。」
「……よし、準備完了じゃ。それでは、次に目が覚めたらそこはポケモンの世界じゃ。おやすみ。」
あぁ、何か懐かしいわね。
~○~○~○~○~○~
「ん、おはよう。」
目を開ける。うーん…これは例の
「知らない天井だ…」
あぁ!何かみwなwぎwっwてwきwたw!
「おはよう!皆さん!手術お疲れ!」
飛び上がり、羽をはばたかせ、扉に突撃する。
バターン!
「ハロー!元気にしてた!?」
「メイコさん!」
ブールが駆け寄ってくる。
ので、頭をつつく。
「あいたっ!」
「そう簡単にあたしがやられるか!」
ま、今回はあたしのミスだからこれぐらいにしといてやるか。
「うぅ、良かったよぉ。」
「お、泣くのか泣くのか?」
「ぐしっ。泣かないよ!」
「そう。あ、そうだ。ただいま、ブール。」
「お帰りなさい、メイコさん!」
1722文字です。
メイコさん復活。
次回は…あの娘を出す予定。
ほら、堅いあの娘ですよ。