その手紙は一言で言えば、『特殊』だった。
本来なら有り得ない注意書が付いていた。
それには、
『特別便 宛先をよく読みその通りの場所に送ること』
と書いてあった。
国際便を担当するポケモン…ウォーグルはそれに興味が湧いた。
しかし、これは仕事。中を見るのはやってはいけない。
ウォーグルに出来ることは手紙の行き着く先を想像することだけだった。
飛び立つ。
Nさんは古代の城でダルマッカたちの教育とかをしてから各地を回るらしい。
Nさんらしいや。
んで、俺とメイコさんは二人で旅をする。
何処に居るかというと。
「ふぅ~。やっと着いたよ。」
ライモンシティだよ皆さん。ブールです。
バトルサブウェイのあの人にお世話になった人は多いのでは?
とりあえずポケモンセンターに向かう。
「うーん、電子、電磁、電気。嫌いじゃないけど、この体だとねぇ…。」
「効果は抜群だ!となるとこ今回のジム戦はメイコさんの援軍は期待出来ない、と?」
「あたしだって昔色々戦ったからある程度対策は出来てるけど、まあ、そう思ってくれて良いわ。」
となると、ハッサンとペティのツートップか。
大丈夫だと思うけど…。
「エモンガの『ボルトチェンジ』が厄介かな。ゲームだとメグロコ捕まえて弱点突こうとして返り討ちにあったから結局レベル差があるチャオブーでごり押ししたなぁ。地味にトラウマ。」
「へー。あんたポカブ選んだんだ。あたしはツタージャだったわ。」
「あー。最終進化はツタージャのがカッコいいんですよね。」
喋ってたらポケモンセンターに着いた。
んだけど。
ザワ・・・ ザワ・・・
ザワ・・・ ザワ・・・
マスコミが、大量に、ステンバーイ、してる。
あれ?嫌な予感しかしないや。
「メイコさん。どうします?」
「ペティでも出しとけば?追っ払ってくれるでしょ。」
「でも砂嵐でダメージ酷いし…」
「あ!おい!お前ら!来たぞ!」
「ドーブル少年と『赤い
「行くぞ!出し抜かれんなよ!」
「取材良いですか!」
「今回のジム戦では――」
「どうやって――」
「勝算は――」
あ、駄目だ。逃げよう。
~○~○~○~○~○~
観覧車ナウ。
「何で逃げたのよ。突撃すれば良かったんじゃ?」
「疲れるんですよ…このままジム戦に行って、わざと負ければ…?」
そうすれば自分達のせいで俺が負けたとか気付くか?
「マスゴミってのは自らの行いを顧みないからゴミなのよ。てか何よ!『赤い騒害』って!潰してやろうかしら。」
「そんな事したらそれこそ『赤い騒害、ご乱心!?』とか書かれかねないよ?」
「何それすごい有り得る。てか、見出しそれっぽいわね。あんた意外と才能有るのね。」
「そうでもないですよ。」
さて、どうするか。
そっと下を見る。
「うわぁ。ステンバーイしてる。逃げられなさそう。」
「……あ!良いこと思い付いたわ!少しめんどうだけどこの際仕方無いわね。ブール。あんた、『へんしん』変えなさい。」
「え?」
~○~○~○~○~○~
「よし!降りてきたぞ!」
「あれだ!あの赤いやつだ!」
「まだだ…まだ抑えるんだ…。」
ガチャ
「行け!」
「取材良いです…ってあなたどちら様ですか!?」
観覧車から降りてきたのは少年ではなく、背が高く山高帽を被った女性だった。
「Wow!! what are you doing !?」
「え?」
「Oh, sorry. I'm not Bool. See you again.」
スタスタスタ…
「な、何なのよ…。」
「待てよ?確かあのドーブルって『へんしん』使えたよな…まさか!」
「馬鹿野郎!あいつがブールだ!おえ!おえ!おえ~~!……いや、吐いてる訳じゃない。良いから追え!」
~○~○~○~○~○~
「流石メイコさん。英語の発音が流暢でしたね!」
「あたしにかかれば楽勝…と、言いたいけどね。ペラップである以上出来て当然なのよ。はぁ。」
ポケモンセンターの個室ナウ。
マスゴミもここまでは追ってこれない。
ハッサンとペティは回復中。俺とメイコさんは明日のジム戦の為に英気を養ってます。
あ、『へんしん』は描き直して元の(?)姿です。
「あぁ。ポケモンの本能ってあれですか。僕もお絵描きは本能出来ますよ。」
「自慢になってないわよ、アホ。まあそんなことよりライモンシティ攻略よ。ジムリーダーは確か、え~と。」
「カミツレさんですよ。電気タイプの使い手。パートナーはエモンガ。」
「そうそう。で、イッシュ地方の電気タイプは他には?」
「伝説抜くと…シママ、ゼブライカ、ギアルシリーズ、バチュル、デンチュラ、シラスの進化系、あとは…マッギョ。」
「ギアルとマッギョが辛いわね。シラス系はまあ、頑張るしか無いわね。実質弱点無しだし。」
このあと、少し話し合ってから寝た。
夜更かしは毛皮に悪いからね!
1742文字です。
ここからバトルラッシュにする予定?