父親が
転生者とか
きいてない
そんな設定
作ってないのに
~読み返した作者、心の俳句~
テーテーテー、テテテテッテテー!
タマゴがかえって
げほげほっ!と咳払いで気道に入っていた水を吐き出す。
いやー、疲れた‼殻を割るのにいったい何時間かかったのやら!ここは、森のなか?どこの地方かな?
「ココハ、かろすチホウです。」
おお、カロス地方か!流石です、二番さん‼
と、目の前に二匹のドーブルがいるね。こっちでの両親かな?
「はじめまして、私があなたの母親の『シリル』よ。」
「あ、はじめまして。…ってドーブルがシャベッタァァァ!?」
「あら、あなたもドーブルでしょう?何を驚いているの?」
それもそうでした。ここは慌てずに対応するに限るね。
「い、いや、いい言ってみみみたかっただだだけだししししし。」
「…この子、大丈夫か?おもにあたまが。」ヒソヒソ
「…大丈夫よ。……たぶん。」ヒソヒソ
…聞こえてますよ。まぁ、その反応も仕方な…!?
「俺がお前の父親の『そういちろう』だ。…ん、なに青ざめている?」
いや、だって…、
「お父さん、右腕が…。」
「あぁ、これか。昔ミュウツーと戦ったときにちょっとな。」
「あのときのあなたは素敵だったわよ♥」
はあ!?ミュウツー!?
「お父さん、…あなたいったい何者ですか?」
「ただのドーブルだよ。しかし…。」
「どうかしたの?」
え?…あ、しまった。生まれたばかりなのにミュウツーを知ってるのはおかしいな。どうしよう…?
「おまえ、…転生者だな?」
「…え?」
なんで転生者って言葉が?
「ああ、なるほどねぇ。どうりでタマゴからかえるのが遅かったわけだわ。」
え、えぇ?
「訳が分からないという顔だな。まあ仕方ないけども。この世界では転生者なんてたくさんいるんだよ。」
「へぇ~。…そんなのおじいさんから聞いてない。」
「あのじじいはなぁ…。」
「?なんの話かしら?」
「あれ?お母さんは転生者じゃないんですか?」
「私はここで生まれて育ったわ。あと、敬語じゃなくてもいいわよ?」
「じゃあ、お言葉に甘えて。ええと、お父さんは転生者なんだよね?」
「そうd「あ、そうだわ!あなたの名前を決めなきゃ!」
へえ、名前をつけるのか。てっきり全員『ドーブル』なのかとおもってたよ。
……お父さん、しょんぼりしないで、ね?
「……それもそうだな。」
「そうねぇ、男の子だから…。」
「待った。お前のネーミングセンスは酷いから俺が決める。」
「えーー。」
どうやらお母さんのネーミングセンスが無いらしい。
「どんな感じに酷いの?」
「…お前の兄弟の名前が上から順に『カラ』、『キリ』、『クル』、『ケン』だ。」
「…性別は?」
「メス、メス、オス、オスだな。」
…そこまで酷いとは思えないけど?
「カラの名前の理由はなんだと思う?」
「え、えーと…、なんでなの?」
「今描いている絵にヤミカラスがいるからよ♥」
それは…その…。
「しかも、俺が止めなければ、『ケン』は『ケレ』になっていたぞ。」
カラキリクルケレか…。確かに酷い。ん、ということは、、
「…さすがに『コロ』は嫌だよ、お母さん?」
「えーー。いいじゃない。」
さすがに恥ずかしいです。
「名前ぐらい自分で決めるよ。」
「ん?俺が決めてもいいんだぞ?というかもとの世界での名前は?」
「ううん、違うのがいい。自分で決めたい。」
「そう…それなら仕方ないわね。どうするの?」
理解ある親でよかったよ。うーん、ドーブルだから…うん、そうだな。
「おれ…僕の名前は『ブール』。『ブール』です。」
「…それでいいのか?」
「うん!」
「そう?じゃあ、これからよろしくね、ブール。」
「よろしくお願いします‼」
主人公の名前はブール。性別はオス。
主人公のお母さんの名前はシリル。天然というか、自由気ままというか…。
主人公のお父さんの名前は聡一郎。なかなかに苦労人。ブールと同じく転生者。もちろん特権持ちです。
兄弟たちは次回!
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