IS 不浄の箒   作:仮登録

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4.試合

「なあ、箒。ISのことを教えてくれないか」

 食堂の席につくなり、一夏がそう言った。

 クラスメイトに教えられていただろう、と箒は思った。それに一夏が知りたいことについて、箒は教えられるとは思えなかった。

 

「あの代表候補生と勝負する為に、お前は尋ねているのか?」

「ああ、もちろん。あそこまで言われたら、黙っていられない」

「……姉に良い格好を見せたいのか」

「えっ、いや、千冬姉は……。関係有るのかな、どうなんだろうか、俺は」

「お前が何に対して怒ったのかは、知らん。そして、私が教えられることなど無い」

「どうしてだよ、手伝ってくれよ」

「お前のISは学園が用意した専用機だ。私がその専用機について教えられる訳がない」

 一夏は合点がいったと手を打った。

 

「そ、それじゃあ、基本的なことから教えてくれ。IS同士の決闘って、発売されているゲームと同じで良いんだよな」

「ああ、インフィニット・ストラトス/ヴァースト・スカイと同じだ。相手のシールドエネルギーをゼロにした者の勝ちだ。言わばヒットポイントだな」

 通称IS/VSと呼ばれているゲームを思い出しながら、説明をする。箒は姉を追い求めて、姉が関わっていないゲームまで買っていた。結局、余り遊ばなかったゲームだ。

 この格闘ゲームと同じ様に実際のISの戦闘ルールも、相手のシールドエネルギーをゼロにすることで勝敗を決する。

 

「実践においてゲームと違う所をあげると、バリアーを貫通されたら実体がダメージを受ける。そちらは数値化されているシールドエネルギーと違って、後の戦闘行為に影響を与える。たとえば、武器破壊がそれに当たる」

 

 一夏が「なるほどなぁ」と言っていると、テーブルに学生が近づいてきた。

 

「ねえ、先輩の私が教えてあげよっか。ISのこと」

 

 その学生は赤いリボンを首元に付けている。赤は三年生の証だ。

 

「一夏、丁度良い。学園が用意してくれる専用機のことを聞くべきだ」

「お、そうだな。すいません。俺が乗る専用機ってどんな物なんですか?」

 

 もしかしたら、目の前の人物が一夏の専用機について知っているかもしれない。ほんの少しだけ箒は思った。

 

「えっ? 君が乗る専用機? えーっと、あはは。ああ、でも、打鉄(うちがね)については教えられるよ。今日の放課後、一緒に訓練しない?」

 

 箒が一夏を見ると、頭を捻っていた。もしかしたら知らないのかもしれないと箒は思い、説明を加えた。

 

「一夏、打鉄は第二世代技術の量産型で、純日本国産のISだ。ここ、IS学園では訓練機として使われている。あと、後付武装(イコライザ)による戦術の多様化が可能であるISを第二世代と呼ぶ」

 

「ああ、ありがとう。箒。あの、先輩、ISってパートナーとして認識しろって、今日、習ったんです。そんな風に複数の機体に乗って良いんですか? 俺、専用機を与えられるんですけど」

 

「えええっと、あれ? 男性だし、どうなんだろ?」

 

 こんな質問は誰も答えられないだろうと、箒は思った。なにせ、男性のIS機動データはどこにも無いのだ。

 

「一夏、何のために専用機が用意されたか忘れたのか。パートナーどうこうではない。重要なのは、データ取りだ。専用機以外には乗らないほうが良いんじゃないか?」

 

「ああ、残念。それなら、仕方ないわね。私はこれで」

 三年生の先輩はそそくさと去っていった。

 

「って、行ってしまった」

「一夏、専用機のことは織斑先生か山田先生に聞くべきだろう」

「それもそうだな」

 

 

 放課後、織斑千冬が「体でも鍛えていろ」と一夏に言った。一夏の専用機については、どうやら近接武器はあるらしいとしか、未だに分かっていないらしい。

 

 一夏は近接武器の為に、箒と剣道の練習をすることにした。ひとまず、練習試合で今の実力を確かめることとなり、箒は全力で相手をした。

 

 何度か打ち合いをした後、一夏は息を切らしていた。箒は汗もかいていない。昔は一夏の方が強かった。あの千冬の弟だと思って、今でも強いままだと思っていた。その自らの思い込みに箒は苛立ち、反省する。姉が凄いからその下の子も凄いと、箒は思われたくなかったからだ。

 

「どうしてそこまで弱くなっている!……いや、すまない。鍛え直しだ。いくらISの操縦者保護機能が有っても、体力がなければ無用の長物だ」

 

「えぇっと、そこまで言わなくても」

 一夏は、情けない声を上げる。

 

「お前の相手をするセシリア・オルコットは、代表候補生だ。代表候補生は、IS無しの単純な格闘能力だけなら一般男性以上。体力も軍人並だ。お前が勝ちたいのなら、これから専用機が来るまで毎日三時間、放課後に稽古をつけてやる!」

 

 一夏はため息を付いた。それを見て、箒は不安になる。

 言い過ぎてしまったのでは無いか。しかし、残り一週間も無い。一夏が篠ノ之流剣術の勘を取り戻すには、それくらいしても無理だろう。前日に聞いた通り、一夏は長い間、剣を握っていない。せめて、専用機が来るまでに体の動かし方を思い出してもらわなければならない。体力を増やすには時間が足りない。技術と精神しかない、と箒は考えた。

 

「一夏……勝ちたいか?」

「おう! 当たり前だ!」

 一夏は言い切った。箒は心置きなく、一夏に稽古を付けた。

 

 

 決闘当日。天気は雲ひとつ無い快晴だった。アリーナでは、一組の生徒がこれから行われる試合を、今か今かと待っていた。

 箒は一夏と一緒に、アリーナのピット(アリーナにあるISの整備を行う施設)にいた。

 

「結局、ISに触りもしなかったな」

「仕方がないだろう。お前のISはまだ届いていないからな」

 

 箒はため息を付いた。箒は一夏の専用機をじっくりと見てみたいと思っていた。しかしすでに、一夏の対戦相手であるセシリアは、アリーナの競技場で待機している。今、ISが到着したとしても、箒は触ることすらできないだろう。

 

「一夏、山田先生の授業を覚えているだろう。基本的な事は既に授業でしている。そして、あれだけの稽古をしたのだ。自信を持ってやれば勝てる」

 

  箒はもう言うことも無かったので、一夏に最後の忠告をして観客席へ行こうと考えていた。ISの動作に必要なのは、ISを手足のように動かすイメージだ。 「どう頑張っても勝てない」などは言ってはいけない。個人戦でそんな初めから負けると思っていると、体が縮こまるだけである。つまり、箒は発破をかけたのだ。

 

「……箒、俺、実は授業、よく分かってないんだ」

 

 箒は呆れたが、顔には出さないようにした。今は一夏を馬鹿にするときでは無かった。箒は腕を組み、授業の内容を思い出すように、ゆっくりと口を開いた。

 

「……ISはパートナーだ。つまり、ISを信頼するところから始める。授業で習う知識は、信頼するための背景でしかない。お前が知識を知らなくても、ISを信頼しろ」

 

 箒はそこまで言って、一夏の顔を見る。一夏はじっと箒の顔を見て、聞き漏らさないようにしている。この集中力を授業中になぜ発揮しないのか、箒は不思議に思った。

 

「ISは姉さんが作ったものだ。姉さんは天才だ。それは一夏も知っているだろう。ISには様々な保護機能が付いている。常に操縦者の肉体を安定した状態へと保つ。衝撃や加速時の負荷もだ。攻撃を受けても、ほとんど痛くない」

 

「ああ、思い出してきた。そう言えばそんな事、山田先生が言ってたな」

 一夏は首を縦に動かし、頷く。一夏が全く緊張していないことに、箒は感心した。

 

「そして、ISは身体機能を向上させる。ハイパーセンサーは、目視で全方位を確認できる。また、視力も上がり、一秒間に取得するコマ数も増える。言わば、解像度の高いスーパースローカメラが全方位撮影できるようなものだ」

 

「はぁ〜。箒、良く知っているな」

 

 一夏は箒を褒める。箒としては、この学園の生徒なら誰でも知っていることで褒められるとは、思っていなかった。一夏に対する不安が募る。

 

「織斑君、来ました。織斑君の専用IS」

 監視室にいる山田先生からの通信がピットに響く。一夏は顔を引き締めた。

 

「織斑、ぶっつけ本番でモノにしろ」

 千冬が一夏に向けて言い放った。それと同時にピットにあるIS搬入口の扉が開く。

 

 鈍色の機体がゆっくりと向かってくる。肩の部分が大きく、顔が無い人型の機体だ。

 

「……姉さん?」

 箒はその機体に姉を感じた。どこかと言われれば分からない。だが、小さい頃に良く見た、姉の発明品の息吹を感じた。箒はその専用機に手を伸ばす。しかし、千冬の声に遮られ、触れることは無かった。

 

「すぐに装着しろ。初期化(フォーマット)と最適化処理(フィッティング)は実践でやれ」

 

 一夏はゆっくりとISに触れる。ISコアの反応に戸惑ったみたいだが、それは良い反応だったみたいだ。

 

「馴染む、理解できる」

 一夏は自然と呟いた。

 一夏がISの首に当たる部分に座る。自動的にISのシステムが初期化と最適化を行い始めた。

 

「白式、これが白式か」

 

「織斑、気分は悪く無いか」

「おう、いけるさ」

 千冬の問い掛けに、一夏は自信を持って返答する。箒はそれを聞き、良い試合が観られるかも知れないと思った。

 

「箒、行ってくる」

「ああ、勝ってこい」

 箒の言葉に頷き、一夏は白式を前進させた。箒はそれを見てすぐに退避する。

 白式はカタパルトに乗り、次の瞬間には射出された。

 

 

 箒はピットに付いている空間投影ディスプレイで、競技の様子を観る。セシリアのブルーティアーズは、既に競技場に浮かんでいる。一夏の白式はふらつきながらも、ブルーティアーズと同じ高さに浮遊している。

 

 ブルーティアーズがライフルでレーザーを撃つ。白式はまともに食らった。落ちる。地面近くで体勢を立て直すが、勢いは殺せなかった。

 

 追撃。グラウンドの土が舞う。白式はなんとか避けようとしている。

 

 射撃、当たる。射撃、避ける。射撃、当たる。

 箒は白式を心配そうに見つめる。

 

 白式が剣を量子展開する。しかしブルーティアーズの射撃で近づけない。

 

 ブルーティアーズの羽が分裂した。箒にはそう見えた。それは四つのレーザービットだった。縦横無尽に空を動きまわる。全てが白式を狙っていた。

 

 白式は避けきれない。ブルーティアーズがライフルで止めを狙う。

 

「やはり、勝てないか」

 箒は一夏が勝てるとは思っていなかった。一夏は言わば初心者だ。どう頑張っても、勝てるはずない。

 

 そう思っていた。

 

 白式はレーザーを剣で払った。

 

 白式はそんなことができるのか。

と、 箒は目を見開く。

 

 白式が一気に近づく。ブルーティアーズはビットを射出。白式はレーザーに撃たれながらも進む。

 

 剣を振るう。避けられ、距離を取られた。ビットが白式を狙っている。

 

 白式の変速機動。レーザーを避け、ビットを一つ破壊した。二つ目も続いて破壊。

 

 一夏に流れが向いた。と箒は思った。しかし、一夏は悠長に話をし始めた。相手を見返してやる、という一夏の思いが悪い方向に働いた。せっかくのチャンスを無駄にする行為に、歯痒く感じる。

 三つ目のビットを壊し、白式がブルーティアーズに接近する。

 

 ブルーティアーズがミサイルを放った。

 箒が「あっ」と口を開いたときには、逃げ惑っていた白式に、ミサイルが直撃した。

 

 爆炎が白式を包む。

 

 今度こそ、終わったと箒は思った。ミサイルが命中したなら、シールドエネルギーはほとんど無いだろう。

 

 爆炎が晴れると、白式に翼が生まれていた。

 

 最適化処理(フィッティング)がなされ、形態移行(フォーム・シフト)が起こり、一次移行(ファースト・シフト)されたのだ。

これによりミサイルを回避したのだろう。どういう理屈か分からないが、無事だ。

 

 最適化は操縦者に合わせてISのソフトウェア、ハードウェアの両方を一斉に書き換え、表面装甲を変化、成形させる。ISコアが操縦者の人体の情報や稼働経験から適性化を行い、機体の形状および装備を操縦者の特性に合わせて変化させたのだ。

 

 つまり、調整していない機体で、試合に出て、熟練者の武装を壊していったことになる。セシリアの驚く声が響くのも無理は無い。

 

 セシリアの声に続き、一夏も声を出した。

 

「俺は世界で最高の姉さんを持ったよ」

 白式の剣の形が変わる。

 

「でもそろそろ、守られるだけの関係は終わりにしなくちゃな」

 箒は息を呑む。

 

「これからは、俺も俺の家族を守る」

 一夏の決意に箒は目をみはる。

 

「とりあえずは、千冬姉の名前を守るさ。弟が不出来じゃ、格好がつかないからな」

 

 箒は自然と口が開いた。

「私は、守られているだけなのに。……一夏は、その先を見ている」

 

 決闘は続いていた。ブルーティアーズがミサイルを連続で放つ。

 

「見える!」

 

 白式はミサイルを切り落とした。

最適化によりミサイルを落とせるようになっていたのだと、箒は気づいた。

 それは、白騎士の再来のようだった。

 

 ブルーティアーズは動かない。

 白式が迫る。

 

「試合終了。勝者、セシリア・オルコット」

 後一歩の所で、試合は終わった。

 

 

「俺、なんで負けちゃったんだ?」

 ピットに一夏の声が響く。その疑問に千冬が答えた。

 

「バリア無効化攻撃を使ったからだ。武器の特性を考えずに使うから、ああなる」

 武器の特性どころか、武器の名前すら一夏は知らなかっただろうと、箒は思った。

 

「相手のバリアを切り裂き、本体に直接ダメージを与える。雪片の特殊能力だ」

 千冬が動作も無しに空間投影ディスプレイを展開する。ディスプレイには、先ほどの競技が映し出されていた。

 

「自分のシールドエネルギーを攻撃に転換する機能だ。私が第一回モンド・グロッソで優勝できたのもこの能力に因る所が大きい」

 

「バリア無効化攻撃は、自分のシールドと引き換えに、相手にダメージを負わせる。言わば諸刃の剣ですね」

 山田先生が千冬の説明を引き継ぐ。

 

「お前のISは欠陥機だ。いや、言い方が悪かったな。ISはそもそも完成していないのだから、欠陥も何もない」

 

 ISが欠陥機。箒は千冬の言葉に耳を疑った。箒としては嫌な事だが、千冬は姉と親しい。その千冬が弟の一夏に嘘を教えるとは思えない。姉が欠陥機を世に広めた? 箒は自分が知らない姉を、知っている千冬がいることに、心が痛む。

 

「ISは待機状態ですが、織斑君が呼び出せば展開されます。規則があるので呼んでくださいね」

 山田先生が分厚い本を渡す。箒が横目で見ると、IS教則本と書かれている。一夏の顔が面白いように歪んでいた。

 

 

 アリーナから寮への帰り道、一夏と箒は並んで歩く。夕焼けが校舎を照らしている。木々や草が風に揺れ、噴水の水しぶきが少し冷たい。

 

「……あいつがクラス代表か」

 

 箒は一夏にどう声を掛けるべきか悩む。一夏の決意は、箒の胸を打った。

 姉を守る。一夏の姉も箒の姉と同じ世界最強だ。その姉を守ると、その姉に向かって言い切った。一夏は凄い、と箒は思う。姉の力に嫉妬をせず、姉と向き合った。

 

 だが、一夏は負けてしまった。箒は今までこんな状況がなかった。誰かを励ます状況に居たことがなかった。二人きりでなんて言えばよいのか分からなかった。

 

「負けて悔しいか?」

「そりゃ、まあ」

 

 箒は自分が馬鹿だと思った。悔しいに決まっている。後一歩であの代表候補生に勝てるところだったのだ。IS操縦二回目の人物がそこまでできるとは、誰も思わなかっただろう。

 

「明日からはIS訓練だな」

「だな」

 

 箒は口を開き、閉じる。しかし意を決して、言葉を出す。

 

「一夏、最後に白式を触らせてくれないか?」

「最後? それに訓練や緊急時以外では展開できないぞ」

 

 箒はそれを残念に思う。姉の息吹を感じられるかも知れないと思ったからだ。白式に姉を求めるのは間違っている、と箒は思う。それでも、触ってみたかった。

 

「そうか……私はもう教えられないと思う」

「えっ! 教えてくれないのか? 箒は他の女子より気が楽だし、ISの知識だって分かり易かったぞ」

 一夏の言葉に箒はため息をつく。

 

「あれは常識だ。……それに私はISの操縦に詳しくない」

「いいじゃん。一緒に訓練しよ−ぜ。訓練なら白式も展開できるぞ」

 箒は一夏の顔を見る。一夏はいつもの調子で変わらない。足手まといになると言っているのに、一夏が誘ってきたことに箒は驚いた。

 

「一夏、良いのか? 姉を守るんだろう?」

「げっ! ピットにいたから聞こえてたのか。なんか恥ずかしいな」

 一夏は照れ隠しにそっぽを向く。箒はそんな一夏に微笑んだ。

 

「凄い、と思った。一ヶ月前まで、姉の荷物にならない様に、就職率の高い高校を選んでいたとは思えない。姉を守るなんて、私には言えない。私には出来そうもない。……きっと、私がいたら、一夏の足を引っ張るんじゃないかと思う」

 

 私は姉を守るなんて言えない、と箒は思った。だから、弱い。一夏に付いていけないと思った。

 

「何言ってんだよ。お前の稽古が有ったから、今日の試合が良い所までいったんじゃないか。一人じゃ届かない夢も、もしかしたらって思ったんだよ。これからも頼むぜ、箒」

「世界最強である家族を守るか……。できたら良いな」

「ああ、そうだな、やってやるさ」

 

 一夏の笑顔を見て、箒は一夏との訓練を続けることにした。一夏は箒の唯一の友達で仲間だった。だから、一夏が箒を要らないというまで、付き合うことにした。なにより、姉を守るという一夏が、格好良かった。弱い自分でも、あんな風に笑ってみたいと、密かに思ったのだった。

 


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