【 急募】オリ主(ホモ)から逃げるたった一つの方法 作:( ∴)〈名前を入れてください
拳と鈴が大魔王織斑千冬に連れてい行かれた後の授業中、何時も通りに授業を受けていた一夏は少し気になる事があった
「(しっかし…鈴の奴なんで拳に怒ってたんだ?久し振りに会ったってのに分かんねえなぁ)」
久し振りにあった親友が理由は分からないが怒っていた事がどうにも理解出来ない一夏はその事に頭を捻らすもその理由が思い浮かばない。
「ISコアには人格のような物があるとされており…」
「(人格ねぇ…白式に聞いたら鈴の怒っていた理由も分かるかもな)」
授業の内容を惰性的にノートに書き写しながら頭は別の事を考える。ノートに書かれているISの専門的な技術の事に関してやISそのものに関する事、一般的には知る事の少ない事ばかりだがこの学園にいる限りは学ばなくてはならない…いや一夏はこの学園にいようがいまいが学ばなくてはならないのだが……
「…そしてそんなISを無益に扱わせなない事もこの学園の存在意義の一つでもあります。ISには数に限りがあり各国で紛失等が発生しないようにIS全体の約……」
「(俺がこのIS学園に来たのはISを動かせたからであって…ISは女性にしか扱う事の出来ない機械。そしてそれらは束博士によって作られてると)」
正直な話彼はこの学園に来た経緯はどうしようもない程の不幸の連続、受験場所を間違えて入ったかと思えばそこはIS学園の受験場であり、そこで触ったISが起動したからここに入学する事になってしまった。実に分かりやすい経緯だ。正直な話アホとしか言いようが無いのだが…
「(んで拳は…何だったか?何か訳の分からない経緯からISを動かしてこの学園に来たんだよな。何をしてISを動かしたんだっけ……)」
シャーペンをクルクルと回しながら己の思考に集中していく。拳が食堂で何と言っていたのか…確かその時に誰かが一緒に居て話を聞いていた。
「(えーっと確か拳と俺と箒とセシリアで食堂で食事を取ってて……そんで拳にこの学園で来た過程を聞いたんだ)」
少しずつ頭の中で記憶のピースを揃えていく。彼は今授業をマトモに聞いていない頭の中で思い出す事だけを集中している。思考の荒波の中に精神を集中させあの時の事を思い出していく
「(そうだ、食堂で話を聞いて…その内容は)」
思い出すのは拳の語った有り得ないとしか言いようの無い事。唯の子どもが勝手に外国へ武者修行の旅に出て歴戦の猛者相手に相手に戦って終いにはISを生身で鎮圧したという事
「(やっぱ有り得ないだろ…そんな事が出来る人間がいる筈がない。だってISだぞ?地上最強の兵器相手に人間が勝てる訳が無い、例えるなら蟻と象が1VS1で戦うようなもんだ。勝てる訳が無い勝てる訳が無いんだ)」
それを成せた男は世界中の男にとって正に英雄だろう。女尊男卑が進むこの世界でその象徴たるISを生身で倒せる男がいるならばの話だが
「(有り得ない…だけど拳は嘘をつくような奴じゃない)」
だが拳は嘘をつく人間では無いと昔からの仲で知っている。アイツの…拳の言ってた事は全て本当だと俺の中の何処から意見が出てくる。
「(俺にそんな力があれば…ISに頼らずとも勝てる力があったのならあんな事にはならなかった筈なんだ)」
チラリと手につけている己の専用機たる白式の待機状態の腕輪を見詰める。これが今自分の力であり、世界最強の姉を超える為…自分の周り全てを守る為の力
この専用機を持っている時点で一夏はISの事を学ばなくてはならない義務があるのだ。
「(俺は強くならなきゃならない。この世界で誰よりも強くならなきゃならない理由がある)」
もしも拳が本当にISを生身で倒せる程強いのならば俺は拳よりもずっと強くならなきゃない
「(自分の手の届く範囲くらいは何とかしなきゃ男じゃないよな…なぁ白式)」
そんな事を思いながら己の相棒を見詰めていると授業をしている先生の声が耳に届く
「……でしてISは現在世界最強の機械とされておりISを超える物は核ミサイル等の兵器を除いて存在していません。ですのでISは兵器として利用する事を禁じられており、平和的な利用とその認識の為に今のIS学園設立されました」
「(やっべ知らない間に授業かなり進んでる!)」
一夏はノートを取り始める為に真面目に授業に取り掛かる。そんな駄目駄目な主人を見守るように腕に付けられている白式は太陽の光を浴びてキラリと光った。
暫くたった昼頃、一夏と愉快な仲間達(二人)は食堂へ向かうべく足を進める
…俺の両隣をセシリアと箒に囲まれて歩いていると何だか黒服に囲まれた宇宙人の気分になれる。二人とも何か聞きたそうにしてるけど一体何が知りたいんだ?
「なぁ一夏…あのツインテールの子は一体誰なんだ?」
「私にも教えて下さいませんか?少々気になりまして」
「あー…あいつは箒が引っ越した後に来た奴でな名前は凰鈴音って言うんだ。きっと仲良くなれると思うぞ」
あいつも人懐っこい所があるから案外箒でも直ぐに仲良くなれるだろ。何故かセシリアは面白がられる未来しか見えないけど……
「あぁ…とても仲良くなれそうだ……とてもな」
「奇遇ですわね…何だか私もすっごく仲良く出来そうですわ」
「あっ…あのー何だか腕が物凄く締め付けられてるって言うかもげそうなんですが」
アカン両腕が何かミシミシ言っとるこのままじゃ折れちゃう。俺の腕2人に持っていかれる…何か二人とも凄いニコニコしながら俺の腕を潰しにかかってるんだけど……助けて拳!
一夏の願いも虚しく拳はこの場にはおらず、いたのならば助けてくれたのだろうが哀れ一夏は今箒とセシリアに左右を囲まれておりその願いは叶う事はない
正直少女心を分からない一夏の唐変木が悪い。少女心は繊細なもので強かな物である事を分からなければ一夏はこの状況から抜け出せないだろう。
「「フフフフフ……」」
「はっ…ははははは……」
まぁ……余程の女誑しじゃないとこの状況から抜け出せる訳では無いのだが、鈍感野郎の一夏君ではこれはどうしようもないので諦めて腕を持っていかれるべきである。
「待っていたわ「待っていたぞ一夏!」…って言葉を被せてくるな!」
「良い蹴りだ。だがまだ踏み込みが甘いぞ鈴!」
「ええい!その意味不明な回避方法は一体何よ!?当たる瞬間に回って受け流すとかサーカスの大道芸も顔真っ青よ!しかもラーメン零れてないし…物理法則仕事しろ!」
「ふっ…当たる瞬間に回る事により攻撃を避けつつ上手く回転する事によりラーメンを零さない、イニ〇ャルDの運転技術的なこの技の前にはお前の蹴りは無力だ」
「あぁーっもう!そのドヤ顔を止めなさい!」
「フハハハハハハ!」
腕を持っていかれそうになっている一夏と腕を持っていく気全開な女の子達が食堂に辿りつくと、そこには鈴と拳がラーメン片手に話をしていた。2人の周りには生徒が集まっていて鈴と拳は一夏達に気付いているみたいだが周りの生徒に囲まれてとても合流できそうにない。
その姿を一夏達はまるで遠くを見るかのように見詰めながら溜息を吐く
ドヤ顔で物理法則を超越して訳の分からない動きをする拳に振り回されながらも懸命にツッコミをいれる鈴、彼女の冴え渡る蹴りの全てが拳に受け流され肩で息を吐きながら拳を睨むが、何処ぞの拳は高笑い&ドヤ顔をして堪えた様子は見られない
そしてそれを見て盛り上がる生徒達、お前ら全員食べてる人の邪魔だから静かにしてろと言う良識ある者はまだ現れておらず鈴は早くこのキチ〇イを何とかしなければ今日の昼は混沌の昼食となるだろう。ぶっちゃけ早くこの場を何とかしないと千冬に注意(物理)を受ける事になるのだが
「こんっの…いい加減に当たりなさいって言ってるでしょうか!」
「フハハハ止まって見えるぞ!」
目の前で漫才をやってる2人を止める為に一夏は目の前の女子の群れの中に入っていく。
「(うーん朝は喧嘩していたよな?もう仲直りしたのか?)」
「(まぁ…仲良さそうで何よりだ)」
※喧嘩はしてません唯の八つ当たりです