【 急募】オリ主(ホモ)から逃げるたった一つの方法   作:( ∴)〈名前を入れてください

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凰鈴音、参戦!(ヤケクソ)


第8話

「ねぇ拳。あんた…今何て言ったのよ?」

 

「もう1度言えば良いのか?ならば言ってやろう。俺は一夏を愛している」

 

「分かるか鈴?俺はお前の敵でありライバルだ。生半可な覚悟で俺に勝てると思うなよ」

 

拳のその言葉に目を座らせた鈴が殺気を纏わせて拳をジロリと睨みつける。お互い小さい見た目だが2人から出される威圧感は周りを飲み込み教室にいる人を沈黙させる。

 

「へぇ…そんなに命が惜しくないのねアンタ」

 

「フハッ…良き啖呵だ……面白いお前がどれほど強くなったのか見せて貰おう…中国代表候補生…いや凰鈴音よ!」

 

バチバチと両者の視線に火花が散る。もしも視線に力を持つのならば彼等の真ん中にあるものはその重圧に耐えられず潰れていくだろう。それ程の眼圧が彼等にはある

 

「どうしてこうなったんだ……」

 

「「一夏(さん)のせいだ(ですわ)」」

 

「何でだよ……」

 

そんな2人を見ながら一夏は頭を抱えそんな一夏にセシリアと箒がツッコミを入れる。どうしてこうなったのか賢い諸兄の皆さんならば大体の過程は予想はつくだろうがここは少し御付き合い頂きたい

 

それは彼等が教室に着いた時の事であった。一夏と愉快な仲間達は何時も通り教室に着いて話をしていた時、教室の誰かが皆大好きお菓子の年間無料券の話題を出した。

 

「あー…そう言えばあの時のクッキー煎餅投票で思い出したんだけどもう直ぐ始まるクラス別トーナメントってもう直ぐじゃなかったっけ?」

 

「きのこたけのこ戦争をしたいのか貴様…まぁもう直ぐ始まるわね。で優勝したクラスにはお菓子の年間無料券が付与されるとか何とか……」

 

「それまじ?一夏君には腕がもげてでも頑張って貰わないと…」

 

「一夏君を強化人間に改造しよう」

 

「このクラスにお菓子を与えろと言われればこうもなろう!って言い出すんですね分かります」

 

「どっちかと言うとラスボス系は織斑先生とかの方が似合うと思う」

 

「お前…消されるぞ?」

 

あいも変わらず愉快なクラスであり青少年の女子高の神聖さを鼻で笑うようなこの有様、IS学園を淑女の集まりだとかお嬢さまの集まりだとか言っていた何処の親友君にはとても見せられない

 

「という訳でおりむーには頑張って貰わないと困るのです!疲れた身体にはお菓子が必要不可欠!私の身体は久しぶりの修行でボロボロだー」

 

「俺の前でそれを言うとは、面白い…修行の密度を倍にしても平気そうだな」

 

「やめてください死んでしまいます」

 

本音の言葉にニヤリと笑いながら更にキツクすると言う拳の言葉に本音が半分白目を向く。今日の朝も盛大にしごかれた彼女には拳の言葉はクリティカルに突き刺さる。尚、本音以外の残りの2人も同じ目にあっていたと語っておく。

 

「ははっ…まぁ精一杯頑張るけども期待はしないでくれよ。後、拳はのほほんさんを虐めちゃ駄目だぞ?」

 

「しかしだな…鍛えているだけだから別に虐めている訳では……」

 

一夏の言葉に拳は言葉を小さくしながらそれを否定すると本音は庇ってくれた一夏に嬉しさのあまり抱き着く。

 

「うぅーおりむー!」

 

「うわっいきなり抱きつかないでくれ!」

 

「フハッ…フハハハハハハ!面白いぞ布仏ェ!俺の目の前でそのような事を出来るとはなァ!?」

 

「だから拳は少し落ち着けって!のほほんさんは早くのいてくれ…って拳まで抱き着いて来るな熱い!」

 

本音に負けじと抱きついていくホモ、お前は抱き着く前に本音を一夏から離そうとする事を先ず考えろ

 

「……俺は駄目か?」

 

左には本音右には拳が抱き着いて上目遣いで一夏を見つめる。拳の見た目のせいで少女2人に抱き着かれているようにも見える一夏だったが唐変木を極めているこのお方がその程度でどうこうなる訳でも無く、ただのいてくれと言う

 

「…拳だからアウトって訳じゃないから二人とものいてくれ!」

 

そんな状況にまたコミケが何だと言い始めるクラスメイト達、彼女達は本当に平常運転である。そのメンタルはある意味素晴らしいのかもしれない

 

「ねぇ…箒さん?アレ、どう思います?」

 

「……どっちの大馬鹿者だ?」

 

一夏達から少し離れて箒とセシリアがぼそぼそと話し始める。一夏達を見つめる彼女達の目は死んでおり、正直怖い

 

「無論…あそこにいる唐変木ランキングで殿堂入りを果たしている人の事ですわ」

 

「ふん…あの大馬鹿はどれだけの好意を持たれようとも絶対に気付きやしない。それが異性ならば絶対だ」

 

「でも拳さんの好意には気付いてるみたいですけどね……」

 

セシリアの言葉にズーンと俯きながらブツブツと呟き始める。アニメならば頭の上に雨雲があっても可笑しくは無いだろう

 

「何故だ…やはり一夏はホモなのか?私や女子の好意には全く気付かない癖に男の好意に気付くとかもう訳分かんない。私も男の子になりたい…と言うか拳になりたい」

 

何時もの力強い姿とは打って変わりしおらしい何処にでもいる少女に箒がなりかける。どうやら拳の1件は彼女の心に深い傷をつけていたみたいだ

 

「落ち着ついて下さい傷は深くて致命傷ですわ!」

 

「うぅ…一夏ぁ私の何処が駄目だと言うのだ?私ではお前を振り向かせる事は出来ないのか?お前はホモなのか?」

 

セシリアの必死の援護も空しく宙を切り想い人をついにはホモ認定し始める。

彼女達の悲劇はたった一つ、想い人が何処ぞのホモと同じだった事だけ…たったそれだけなのだ……

しかし、現実は残酷で幼馴染みの片方は何やら禁断の恋にで目覚めておりもう片方も目覚めるのは最早時間の問題かも知れない。

一夏が唐変木で無ければこうはならなかっただろうが唐変木のせいで女性の好意に全く気付かない、なのに何故か男からの好意には気付いている。

 

最早意味不明の領域だ。だれか早くこのホモをなんとかしろ手遅れになってしまう

 

「へぇー…拳と一夏がそんな事になってたんだ。ふ~んへぇ~ほぉ~?」

 

「これが嘘ならばどれだけ幸せだったか……って誰だ?」

 

謎の声に箒が反応し顔を見るがこのクラスの生徒では無いらしく身に覚えが無い

端麗な顔は怒りで歪められており握っている片手はミチミチと出してはならない音を出している

 

「誰でも良いわよクソッタレ。面白いじゃないあの馬鹿共…目にもの見せてやるわ!」

 

「……っておい待て!」

 

そう言い捨てズンズンと近付く少女A

歩く度に揺れるツインテールは普段ならば彼女の溢れんばかりの元気さを見せるのだろうが今はその姿からは怒気しか感じられない。

 

「あぁもう頼むから俺を開放してくれ……って」

 

「久しぶりね一夏に拳……いやこのホモ共」

 

少女が一夏達に話し掛ける、どうやら知り合いだったらしく一夏と拳は少女を見ると互いに違う反応をとる

 

「鈴…なのか?って俺はホモじゃないぞ」

 

「鈴か……久しぶりだな。元気にしていたか?」

 

「えぇ久しぶりね拳。一つ聞かせて貰えないかしら?」

 

「えっ…俺は無視?」

 

一夏の挨拶を華麗に無視し拳をジロリと睨みつけ怒りの感情を隠さず拳に語り掛ける。どうやら彼女は拳にか用が無いみたいだ。一夏は旧友に無視された事に少し傷付く

 

「ねぇ拳?貴方が一夏に好意を寄せてるとか訳の分からない事を聞いたんだけど……ホント?」

 

まるでコキュートスから聞こえてくるような底冷えする声に拳は全く悪びれもせずに頷づきながら返事を返す。

 

「あぁ俺は一夏を愛している。アイツの全てが欲しいしアイツに全てを俺の全てをくれてやっても良いと俺は思ってる」

 

「……は?何それ意味分かんない。日本語で話してるの?」

 

少女から感じる圧倒的な怒りの感情。それを見て表情を変えず見つめ返す拳、これこそが拳と鈴があのようになっていた原因である。

 

「フフフフ…」

 

「フハッ…フハハハッ」

 

両者いつ動き出しても可笑しくない状況になり鈴はゆらりと拳に近づいて行く。たが拳は動く事をせずただ鈴を見詰めるだけだ。

 

瞬間鈴の左腕がてこの原理を最大限使い裏拳のように拳に向かって放たれる。

だが拳はその一撃を受けてもその顔を変えず何もしない。ただ面白そうに鈴を見詰めるだけだ

 

「フハハハハハハ!強くなったな鈴。まるで昔とは別人ではないか!」

 

「あんたこそ…昔はそんなに強くなかった筈よね?」

 

拳の姿に思わず冷静になった鈴は少しずつ下がりながら言葉を返す。そうして下がっているとポスリと誰かにぶつかったような感触を感じ振り返る。

 

「あっごめんなさ……」

 

「久しぶりだな。凰鈴音…それでこの騒ぎは一体どういう事だどっちでも良いから説明しろ」

 

「ちっ…千冬さん」

 

振り返れば魔王がいた。彼女の心境を語るならばそれが正しいだろう

千冬はジロリと拳と鈴を睨むと困ったように顔を逸らす拳をグワシッと顔を掴むとそのまま自分の顔の所まであげる

 

「一堂…これは一体どう言う事だ?」

 

「そうだな…1人の男の奪い合い?」

 

「……話は相談室でゆっくりと聞かせてもらう。付いて来い鳳」

 

「はっ…はい!」

 

そのまま拳を掴んだまま鈴と一緒に消えて行く大魔王織斑千冬。やはりラスボスであったと千冬が出て行った後少女達は思い思いに話し始める。

 

「えーっと…どういう事なの?」

 

「「多分…大体一夏(さん)が悪い」」

 

 

 

オマケ 相談室にて

 

「……まぁそんな訳ですハイ」

 

「そうか…家の愚弟が迷惑を掛けたも同然だ。すまない」

 

「大丈夫です…一夏が唐変木だって事は知ってますから……」

 

「確かに一夏は唐変木だな」

 

「「黙ってろホモ」」

 

「解せぬ。俺はホモという訳では無いと言うのに」

 

 

 

 

 




すごーいホモのせいで色々と大惨事☆彡

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