【 急募】オリ主(ホモ)から逃げるたった一つの方法 作:( ∴)〈名前を入れてください
「ねぇ知ってる?今日別のクラスに転校生が来るんだって!」
「…もしかしてまた男の子!?」
「いや…女の子だったと思うけど……」
「なーんだ。じゃあどうでも良いや」
「いや…まぁそうだけどさ。こんな時に転校生が来るなんて何か陰謀感じない?」
「で、出たー陰謀論好きな奴ー」
俺達が教室に行くと何やら転校生の話題で盛り上がっており、今日他のクラスに転校生が来ると噂になっていた。というか誰が来るくらいで陰謀も糞も無いと思うんだけど……
「ふーん…転校生かぁ。どんな人が来るんだろうな?」
「軟弱な…女に現を抜かす等、ましてやお前はクラス代表なのだぞ?ただでさえ弱くなってるんだ。しっかりしろ」
「うっ…それを言われると色々と心に来る物がありまして……」
いや帰宅部だった俺が悪いんだけどさ…武者修行の旅に出た拳はともかく箒に手も足も出ないってのはやっぱり竹刀を振らなかったってのがモロに出てるよなぁ…でもバイトして家にお金を入れなきゃ駄目だと思うし……しょうがないよな
「おはよーけんちー」
「あぁおはよう布仏!今日も良き天気だ。故に素晴らしい修行日和だぞ!」
「うぅ修行なんてした事ないし嫌だよー」
「ハッハッハッ!そう言いながらも見る限りは無駄の無い身体の動かし方を知っているみたいだがな。布仏の師匠は随分素晴らしい武をお持ちのようだ!」
「…うーん何で分かっちゃうかなー」
「それは俺だからだ!」
「なるほどー打つ手無しってやつだね」
俺達が話している間に既に拳は席に座っており隣の布仏さん…別名のほほんさんと仲良さそうに話している。何時もダボダボの袖の制服を着ていて何時もホワワンとしている人だ。
…正直何時でも元気百倍な拳とは相性が悪いと思ったけど何やかんやで上手くやれているらしく仲良く話している姿を良く見る。
「しかし布仏よ…お前は何時もソレを携帯しているが学校から許可は得ているのか?無いならばソレを先生に渡さなくてはならないのだが……」
「大丈夫、かいちょーから貰ってるから問題ないんだよ」
うん?何の話をしているんだ…?のほほんさん何か持ってきているか……もしかして鞄1杯のお菓子とかか?
「ほぅ…良い事を聞いた。放課後で構わないが俺をそのかいちょー殿の所に案内して貰えないか?」
「勿論、けんちーなら大歓迎だよ」
「感謝する布仏よ…後俺の事をけんちーと呼ぶのは何故だ?」
「けんちーはけんちーだよ?」
「……ならば仕方ないな!」
そんな話をしながら仲良さそうに談笑する二人。話題がお菓子になった途端クッキーがどうだの煎餅がどうだのと二人して議論を始めていく。
「分かってないなーけんちーはクッキーは甘くてとっても美味しいんだよ?煎餅よりクッキーの方が絶対に美味しいよ」
「いやいや煎餅は日本に昔からある菓子なのだから日本人の味覚に1番合うに決まっているだろう?醤油海苔煎餅を上回る菓子がこの世に存在するとは思わんがな」
「醤油海苔煎餅なんてそれはもうご飯と殆ど変らないじゃん!」
「何を言うか!長年親しんだ物こそ味覚に良く合うと言う事だろう!」
「「グヌヌ……」」
……あの二人は一体何を話しているんだ?いやクッキーも煎餅も美味しいと思うけど、そこまで言い合う程か…?箒もそうは思わな
「…煎餅よりもクッキーの方が良くてよ。紅茶にとても合いますし、煎餅は紅茶には合いませんからね」
「ふん…日本人足るもの紅茶なぞ軟弱な物は飲まん!粗茶に煎餅これが最も素晴らしいものだ!」
「「グヌヌヌヌ……」」
気付けばセシリアと箒が第二時クッキー煎餅論争を始めていた。えっ…これそんなに火がつくような話題だったのか。別にどっちも良いって事で良くないか?
「フッフッフッ馬鹿めきのこを忘れし者達がこの場にはいるようだな…ならば何度でもきのこの素晴らしさを伝えるまでよ」
「消えろきのこ厨!この場は我々たけのこ陣営の領域だ!大人しく尻尾を巻いて少ないクッキーの部分を齧歯類宜しくポリポリ齧ってる事だな!」
「はぁ…ポッキーが最強だって結論ついたでしょ?これだから劣等菓子族は……」
「(雪の宿は駄目ですか…?)」
「コイツ…直接脳内に……ッ!」
気付けばさっきまでの話題は何処へ行ったのかクラス中がお菓子についての話題で持ちきりとなる。きのこたけのこ戦争が発生したり、我こそはと他のお菓子を上げたりと大変な自体になっていた。
ケンチーハワカッテナイナ~ソンナコトハナイゾ!マッタクアナタハティータイムヲナンダト…ニホンジントシテトウゼンノコトダ!チクワダイミョウジン。ダレダイマノ
「あー…これもう分かんねえな」
滅茶苦茶だよもう
授業の1つが自習になり皆が思い思いの教科を勉強していると一枚の紙が俺に渡される。
「……ねぇ織斑君、はい」
「…ん?何だこれ……紙か?」
そう言うと後ろの子はそそくさと勉強を始める。取り敢えず何が書いてあるか開いて見るとそこには頭の痛くなるような事が書かれてあった
アナタの好みはクッキーor煎餅?
けんちーと話が平行線になったからクラスで票を取ることにしましたー!
どっちか好きな方にの下に正を書いていってね!
Psきのこたけのこならトッポが好きって私達は結論が出ましたー!
「拳……お前は一体何をしているんだ?」
思わず口に出してしまったのは間違いなんかじゃないだろう。だって拳がこんな事をするなんて考えられない、そう思い拳の方を見ると
「…流石に自習とは言え授業中にこのような事をする事になるとは…千冬殿にどのような顔を見せろと言うのだ……」
「だいじょーぶだよ。今は自習中だし問題ないよー」
「あぁ…俺は何と愚かな男なのだ……」
何かすっごい落ち込んでた。今の拳なら俺でも倒せそうな位落ちこんでるように見えるんだけど……大丈夫か?
まぁ拳だから直ぐに立ち直るだろうと思い紙に書かれている事を見直していく。今の所票数は殆ど互角って所かな?…って言っても俺はどっちの方が良いって訳でも無い…いや何方かと言えば煎餅の方が好きなんだけども煎餅に票を入れるのは何だか負けな気がするし……どっちに入れようか。
取り敢えず票についてのコメントが書かれているので読んでから決めよう、うん。
えーっと
「無論日本人ならば煎餅に決まっているだろう?」……これは箒だな。無駄に達筆だし。
それで他は…「このような事をしている暇があるのならば勉学に集中して誰よりも上を目指すべきですわ…取り敢えず私はクッキーを推薦しますわね」
…これは間違いなくセシリアだな。この文章から溢れる貴族感はセシリア以外に考えられない。他の意見も見てみると
「すまん、煎餅選ぶ甘味弱者おりゅ?」
「1番美味しいのはチョコチップクッキーだと思います」
「煎餅の旨さの分からない非国民がいるってマジ?」
「↑これはいけない」
「↑↑やってしまいましたなぁ……」
「良いから焼きたての煎餅を食べるんだよ!」
…これを弾に見せたら泡吹いて倒れそうだな。まぁ取り敢えず何か一言書いといてっと……いやチョットいたずらしても良いかな?
書き終わった俺は隣の子に紙を渡して勉強に戻る。…まぁ結果が楽しみだな
「じゃーん結果がでましたー!」
「……そういう訳で結果発表に行こうと思う」
「「おおー!」」
授業が終わった後のほほんさんと拳が皆の前にたって結果発表を始める…いや何というか隣の拳が死んでるようにしか見えないんだけど?
「今回の投票の結果はー…ドゥルルルルルルル…ドゥン!」
「何と大穴!私もけんちーも予想して無かったポテトチップスが1位!?」
「「エェーッ!?」」
おっ俺の新しく入れた選択肢が選ばれたのか。正直予想外だが自分の入れた選択肢が選ばれるのって何か良いな
「他にもプリッツとかゴディバとか色々と新しい選択肢を入れてたみたいだけどポテトチップスが最終的に優勝ー!」
「俺から一つ言わせて貰うとこれは予想外だった。まさかポテトチップスが優勝するとは夢にも思わなかった。クッキー煎餅とは一体何だったのか」
「また何時かこんな事をやるかも知れないからその時は皆の意見も聞いてやろうかなーって思ってるから良かったら意見よろしくね!」
「「イエーッ!」」
そんなこんなで今日の授業は全部終わって正直俺の頭の中は今日の事で一杯だった。そういや拳がのほほんさんと会長さんに会いに行くとか言ってたけど会長さんって誰だ?
ポテトチップスis神