【 急募】オリ主(ホモ)から逃げるたった一つの方法 作:( ∴)〈名前を入れてください
や千冬神
「武の道は遠く険しい…だからこそ頂きに登りたいと思えるのだろうな」
朝日も登りきっていない時間に1人黙々と運動場で走り込みをしている男がいる正直分かりきっているだろうが拳の事だ
拳はホモではあるが根っからの武闘家であり、尊敬している神殺之槍と呼ばれる李書文先生のように成りたいと日夜訓練を絶やさない熱血ボーイなのである。
かの李書文が使っていた八極拳は、敵と極めて接近した間合いで戦うことを得意とする拳である。八極拳は接近戦を重視する戦法をとる為、肘撃や靠撃など、近接での体当たり戦法的な技法を重要視されており、一言で言うならば近付いて攻撃をぶち込む、これに全て集約される。
「フハハッ…俺もまだまだ強くなれる。そして誰よりも強くなって一夏にちゃんとしたプロポーズをせねばな!」
そして暫く走り込みをした後技の型の練習をして身体から型を忘れないようにする。技の型とは戦いにおいて重要視されるものであり、これによって戦況の有利不利が逆転するかも知れない可能性を持っているのだ。
足でしっかりと大地を踏みしめ重心を揺らさず片手を突き出す掌底に肘を使う型に肩や背杯を使った一撃を放つ型を行った後、八極拳の基本的な基礎訓練から徐々に実践的な物へと代わる代わる変えていき朝の鍛錬を続けていく。
今の彼の姿を見たならば背丈が小さいから弱い等と決して言えないだろう。踏み込みの力強さにそこから放たれる一撃、まるで流水のように放たれる型の一つ一つに全くブレない重心。それらはまるで一つの芸術…演舞と言っても可笑しくない完成度を放っていた。
「…駄目だ。こんなのでは李書文先生のような拳児になるなんて夢のまた夢だ。もっと戦闘に対して貪欲で無ければ……」
そう言うと近くに置いてあった長い棒を持ちまるで槍を使うように振り始める。
凄まじい勢いで棒が突き出された瞬間その速さに棒がしなり先端がユラユラと揺らめく。焦点が合わない先端をそのまま突き出し更にもう一回と繰り返しと繰り返していると、拳は後ろを振り返り棒をまるで棒投げ選手のように振りかぶり投げる。
「…鍛錬を怠らず研鑽を積み上げているみたいで何より」
その棒を掴み取りながらジャージ姿の千冬が姿を現し千冬の言葉に嬉しそうな顔をして拳が言葉を返す。
「織斑先生殿も昔より更に腕を上げているようで」
「…今の私は教師としてこの場にいない。昔通りは千冬で良い」
「千冬殿がそう言うならばそうするとしよう。了解した!」
ゆっくりと互いに近付きつつ話を続けていく。千冬は何時もの教師としてでは無く弟の友達に接する1人の姉として、拳は何時も通り何も変わらず強いて言うならば千冬の呼び方が変わった程度である
「お前が急に武者修行の旅に出ると電話で言ってから音信不通になったと思えばIS操縦者を制圧しただのISに乗れただので私がどれだけお前をこの学園で預かる為に動いたと思っている」
「うっ…それを言われると」
「お前は束みたいに言い出したら止まらないのは分かっているが少しは周りをちゃんと見て動け、周りに迷惑だ」
「…すいません」
これを第三者視点で見たらまるで歳の離れた悪ガキとそれを叱る姉に見えても可笑しくは無いだろう。まぁ正直理由はどうであれ武者修行の旅に出るような奴が悪いのだが。過去を振り返らぬと豪語していた男に過去を振り返らせれるのは流石は織斑千冬と言うべきなのか。それとも拳が千冬には逆らえないかのどちらかだ。
「…そう落ち込むな。何をしたのであれお前は武者修行の旅で強くなれたのだろう?」
「…あぁ!様々な人と戦い技を磨き得た経験を糧として昔の頃の俺より俺は強くなった!」
「ふっ…ならばお前がどれだけ強くなったのか見せて貰おうか?」
「…それならば此方から攻めさせて貰うぞッ!」
その言葉を皮切りに拳が地面を踏みしめ一息で残りの距離を縮めると鳩尾目掛けて掌底を放つ。正しく先手必勝、世界最強の存在に手を抜く事など出来やしない踏み込み、呼吸、それらを合わせた一撃が千冬の鳩尾を襲う。
「……どうした。その程度か?」
「…まだだッ!まだ終わりでは無いッ!」
だが千冬はそれを受けても平然とし眼下にいる拳を見つめそう言い放つ。拳の放った掌底は千冬の腹筋に止められてダメージを与える事が出来なかった。
拳はそのまま更に連撃を放つ。様々な人体の急所を狙い打ちにするが如く攻撃するも千冬は身動ぎ一つせずただ攻撃を仕掛ける拳を見詰める。
「…そろそろ此方から仕掛けさせて貰うぞ?」
「ーーーッ!」
言うや否や千冬が自分に攻撃してくる拳を蹴り飛ばす。重心もぶれており力が録に篭っていないような蹴りだったがその威力は拳を蹴り飛ばすくらいの威力を持っていた。空中で一転二転と回りながらバランスを取り着地する拳だったがその瞬間には千冬が近くに近付いており追撃の一撃を貰う。全身の力を使わず適当に殴っただけの一撃だったがこれもまた常軌を逸している程の力が込められており受け流す事が出来なければその時点で骨は砕かれる事間違いないだろう。
「(やはり千冬殿は強いな…だが俺は強くなって一夏を守ると決めた身……この程度で負ける別にはいかんっ!)」
千冬の攻撃を受け流し小さい身体を生かし懐へと潜り込む。そして足でしっかりと大地を踏みしめ身体を捻り顎に拳を叩き込む。捩じ込んだ拳が千冬の顎を殴り飛ばし衝撃で後ろに少し下がる。その時千冬の顔がその衝撃で上を向く
会心の一撃、拳は確かな手応えを感じるが千冬の顔がニヤリと笑う姿を見て思わず後ろに下がろうとする。
「…強くなったな。まさか私を後ろに下がらせる程になってるとは。だがその程度で私を倒せると思うなッ!」
瞬間千冬の拳が凄まじい速度で拳の鳩尾目掛けて放たれる。回避行動を取ろうと考えるも既に後ろへ下がろうとしている身体は頭の中の命令を聞く事が出来ない
そして千冬の拳が拳を捉えその瞬間拳の身体に凄まじい衝撃が襲い掛かり思考がプツリと途切れそうになるがそれを気合いで耐え忍ぶ。
「まだだっ!まだ俺は倒れる訳にはいかんのだッ!」
「…まだ私を超える事は出来ん。ここまでだな」
そう言うと拳に背中を向けそのまま持ってた棒を拳に投げ渡しそのままランニングを始めようとし始める。
「千冬殿俺はまだやれるぞッさぁ続きを!」
「…一つ良い事を教えてやる」
拳の言葉に振り向きながら笑みを見せ千冬は大切な事を教える。この学園で生活していくに最も大切な事を
「これ以上続ければお前が授業を今日1日マトモに受けれられなくなるからな。この続きはまた明日だ」
「むっ…そう言われると何も言えん……」
学生たるもの勉学を最優先にしろとの言葉に何も言えなくなり拳は大人しく下がり既に走る準備を始めた千冬に礼をして部屋へと戻る。始めた時は朝日が出ていなかったが既に朝日が出始めて学園の方から生活音が聞こえ始めてくる。
「…では俺は先に戻らせて頂く。ご指導有難うございました!」
そうして拳が戻っていく足音を聞きながら千冬はランニングを始める。先程の事があったにも関わらずその足取りに一切の疲れもダメージを感じさせない。
そうして千冬が走り終わった後暫らくすると運動場には朝練で練習や走り込みをする生徒でいっぱいになっていく
窓から入ってくる朝日で俺は目を覚ます。カーテンを閉めていた筈なのだが何時の間にか開けられていた。
「おはよう一夏良く眠れている何より!だが俺的にはもっと早く起きて鍛錬を共にしたいのだがな!」
「あぁ…おはよう拳」
「さっさと顔を洗ってシャキッとして来ると良い。そうすれば眠気も吹き飛ぶだろう」
その言葉を聞きながらノロノロと顔を洗いに手洗いに向かい顔を洗いサッパリとして目を覚ます。えーっと…確か今日授業の構えまだして無かったな。さっさと構えなきゃ
「あぁ因みに後1時間くらいで始業のベルがなるから急がくては遅刻するぞ?」
その言葉に急いで時計を確認すると確かに後1時間くらいしか時間が無くこのままじゃあ食堂で食事を取る余裕があんまり無い。サーッと顔が青ざめていくのが分かる……ヤベェよ…ヤベェよ。
「因みに朝食なら既に準備しているから後お前が身支度を済ませば食べてそのまま教室に向かうだけで済むぞ?」
「有難う拳…お前が俺のヒーローだ」
「なるべく早めにな」
そう言うと拳は設置されている台所に向かう。俺もさっさと急がなきゃな!ええっと今日の授業は…物理あったか?
「なぁ拳。今日って物理の授業あったか分かるか?」
「いや予定表には無かった筈だが?確か午後からISを使った授業があったと記憶している」
「サンキュー!」
そんな事をしていると扉をトントンと叩く音が聞こえて来る。こんな時に限ってか!今はそれどころじゃないのに!?
「起きろお前達!朝はもう始まってるんだぞ!」
「箒か!もう終わるから入って待っていてくれ!」
そう言うと箒が部屋に入ってくる。早く終らせて朝食を食べないと…(使命感)
「おはよう箒今日も良い天気だな!」
「おはよう拳…って何だ朝食を自分で作ったのか?自分で作らずとも食堂が有るだろう?」
「朝くらいは自分で作らんと腕が落ちてしまうからな。そうだ箒もまだ食べていないなら食べていくか?」
「…折角だから御相伴に預らせて貰おうかな?」
えぇっと後はこれとこれが必要で…これがいらなくて……
「まぁ…一夏の準備が終わってからだがな」
「…情けない。しっかり昨日の夜に準備してないからそうなるのだ」
オマケ 朝食にて
「うん…旨いんだけどな」
「美味しいんだがな…」
「「ちょっと薄味…」」
「お前達…若いからと言って味付けの濃ゆい物ばっかり食べていると舌が馬鹿になってしまうぞ?」
「「拳に若い云々は言われたくない」」
「解せぬ」
無駄に拳児設定を作った酔ってたワイ無能