【 急募】オリ主(ホモ)から逃げるたった一つの方法   作:( ∴)〈名前を入れてください

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オイオイ…キリの良い所で終わったらビンタ回間に合わなかったよ

あーもう!無駄に強者設定作った奴出て来いオラぁ!話が進まんぞオィ!(突き刺さるブーメラン)
他キャラと絡む機会が増えるだけで一夏との絡みが少ないじゃねーか!(更に突き刺さるブーメラン)


第11話

「フハハハハハハそうだッもっと来い!お前の全力を俺にぶつけて来い!」

 

「嫌ぁぁぁっ!もう無理死んじゃう。死んじゃうって!」

 

運動場に喜びの歓声と嘆きの悲鳴が響き渡る。少年少女が何やら組手をしているのか互いに対峙している。赤い髪を揺らしながら相手の一撃を受け流し歓声をあげているが皆様お馴染みキチガイ筆頭一堂拳。

半泣きになりながらも手に持ったナイフを拳に当てようとしているが布仏本音。攻めているのは本音なのだが第三者的視感で見ると泣きそうになっている少女のナイフを受け流し高笑いをする少年と言う事案としか言いようが無い状態

 

「うー…ハァッ!」

 

「踏み込みが甘い!」

 

本音の一撃は避けられナイフを持っていた腕を捕まれそのまま地面に押さえ付けられる

 

「いたっ!」

 

「もっと身体全体を使いナイフを差し込め。さぁもう1回だ!」

 

「(もう何回こかされ拘束されたか分かんないよー!)」

 

本音の心の中での悲鳴は拳には届かずまた先程のまでの状態に戻る。夕暮の中にある太陽がほんのりと運動場と共に彼等を包み込む

さてここで少し時間を戻し何故このような事になったのかを確認してみよう。

 

「けんちー授業終わったよー…大丈夫?」

 

「フハッ…フハハ俺なら問題なし大丈夫だ……うん」

 

「顔まっさおだよ?」

 

今日の授業も終わり、皆が思い思いの事を話しながら出ていく中机から動かず話している人達がいた。1人は顔を真っ青にしてもう1人はそれを見ながら心配そうな顔をする。分かるだろうか本音と拳である

 

「おっ俺があの程度の事で音をあげる訳が…」

 

「あっ織斑先生だ」

 

「申し訳ありません!チョークだけは!チョークだけは投げないで下さい!」

 

本音の言葉に高速で謝り始める拳、それを見て笑う本音、中々に微笑ましい光景なのだが拳の肩辺りが赤く染まっている時点でぶっちゃけ何か怖い、血の色と赤チョークの色が合わさりなんだか凄い事になっている。

 

「やっぱり駄目じゃん」

 

「グヌヌ…布仏よ人をおちょくって面白いか?」

 

「あんなに扱かれてるんだからこれくらいはねー?」

 

ここぞとばかりに仕返しをしてやる言わんばかりの布仏に拳は苦笑いをしながら言葉を返す

 

「…まぁ良しとしよう。今日はあの2人は仕事があるから出れないと言われている。つまり2人での鍛錬と言うわけだな」

 

「……えっ?」

 

拳の言葉に先程までニコニコとしていた本音の顔がまるで接着剤で固められたようにピシリと固まる。突然の死刑宣告でも受けたような反応に拳は大きく頷き本音の腕を掴み教室を出る為に動き始める

 

「フハハハハハハでは今日の鍛錬を開始しようではないか!」

 

「なっ…ちょ……誰か助け……」

 

本音の悲痛な声に周りに残っていた生徒がフッと顔を背け見なかった振りをする

勿論その中には一夏達もいる訳で一夏達は本音の言葉を聞いてコソコソと話し始める

 

「助けないのか…?」

 

「いや…うん。俺だけじゃ拳を止める事なんてむりだから……何か良く分からないけどのほほんさんには」

 

「……申し訳ないですけど布仏さんには拳さんと一緒に頑張って貰うしかないですわね」

 

皆して本音から顔を背ける事になりここに本音の希望は絶たれた。つまりは拳とドキドキブートキャンプをするしか無いと言う事であり

 

「のぞみがたたれたー!」

 

「では一夏また夜に会おう!」

 

「ちゃんと夕飯までには終わらせろよー」

 

哀れ本音はそのまま拳に連れて行かれ、ドナドナ宜しく連れて行かれるその姿を皆は見守る事しか出来なかった。

 

「さぁ布仏、お前の守るべき者が誰かに捕らえられている。そんな時お前はどう対処する?」

 

「…その前に捕まえてしまえば、いや先ずは相手の隙を伺うとか?」

 

地獄の時間が始まるかと思ったら拳のいきなりの講義に本音は面食らうが取り敢えず自分が思い浮かぶ対処方法を話す

 

「例えば俺ような男がだったら?見た目に危険性を感じない。お前は気づけるか?そんな男が隙を見せると思うか?」

 

拳は見た目どう見ても小学生にしか見えず更に整った見た目により人が警戒する事は殆ど無い。そんな者が近付いて来たとしても怪しいとは感じれないだろう

 

「むー…そんなの反則だよ。と言うか気づけてもけんちーレベルの人を止められる気がしないし…」

 

本音がウダウダと話し始めるとパチンッと良い音が本音の額で鳴る

 

「阿呆、そこで思考を止めるな。常に最善を考えろ!」

 

「あいたっ!別に叩かなくてもいーじゃん!」

 

「まぁ良い。これはまた明日答えてもらうからな?」

 

「はーい…がんばりまーす」

 

良く分からない講義が終わり地獄の時間が始まる。その内容をダイジェストでお送りしよう

 

「けんちー…後何周すれば良いのー……?」

 

「…そうだな。後20周くらいか?」

 

「\(^o^)/」

 

「何を巫山戯てるんだお前は?太陽をその身に浴びてウルトラ〇ン宜しくビームでも出すつもりか?」

 

第一に体力をつける為のランニング。1周1キロは軽くあるこの運動場を拳が終わって良いと言うまで走る

勿論走る速度が遅くなってくると

 

「フハハハハハハどうした本音もっと気張れ!」

 

「嫌ぁぁ武器をこっちに向けないでェェッ!」

 

「自分の限界を越えろォォォ!」

 

一緒に走ってるだけの拳が豹変し武器を持って追いかけて来る。正直怖い

そうして走り終わり少しの休息が終わると次の地獄が始まる

 

「ナイフが重いーもう振りたくないよー」

 

手に持ったナイフを普通に振ったり突き刺す動作をしながら泣きそうな顔でそんな事を言う本音。振っているナイフは見た目ただのナイフにしか見えずそこまで言う程の物なのかは傍目では分からない

 

「たかが15㌔如きで軟弱な。これくらいは出来るようになれ」

 

その言葉と同時に拳の手の中で振られるナイフ。それは本音が振っていたような速度とは違い音を置き去りにして残像を出していた

 

「うわー…ナイフの残像が見える。あれ私の持ってるのと同じくらい重い筈なんだけど……」

 

「さぁやれ」

 

「イエッサ」

 

本来のナイフよりも重い特注のナイフを振る練習をただただ振り続ける。ここまでの時点で最早拷問の粋である

皆さんも少し考えて欲しい、最低でもトラック20㌔走らされた後がこれだ。普通ならばナイフ振る途中で力尽きて倒れても可笑しくない寧ろ作者は倒れる自信がある。学校生活送った後でこれとかもう訳が分からない。頭が全部筋肉で出来て無いとこんな事やろうとは思わない(偏見)

 

「良し…終了!」

 

「もうむりー動きたくないー腕も足もパンパンー」

 

「10分休憩した後組手に入るからしっかりと身体を休めておけ」

 

「あっ(白目)」

 

そうして全ての地獄を乗り越えた先にあるのが最初にあったあの地獄組手である

頭可笑しいんじゃねえのコイツ、オーバーワーク過ぎだろ馬鹿か?と思うだろうだが実際に本音がそれを出来てるので拳は本音の限界ギリギリを見詰めながら出来る限界までやらせる。負の悪循環ここに極まれりと言った所だ

 

「良し。今日はこれで終了!」

 

「おっ終わったー…」

 

そうして全ての事が終わる頃には大体運動場にいた生徒達は全員寮に戻っており運動場には2人しか残っていない

 

「よく頑張ったな。立てるか?」

 

「うーん…大丈夫だよ」

 

そうして1日の訓練が終わり2人は寮へと戻っていく。フラフラと歩く本音を支えながら歩く姿は献身的と呼べるのだろうが全ての元凶はコイツ故に特にそんな好感情を持つ事は出来ない、寧ろやって当たり前だと思える。

 

「ねぇけんちー…1つ良い?」

 

寮への帰り道ふと本音がそんな事を言い出す。疲れて元気の無くなった声を聞きながら拳は返事を返す

 

「…どうした?」

 

「疲れたからおんぶして」

 

「……まぁそれくらいなら別に」

 

そう言って本音をヒョイッと背負う。中々にシュールな絵図だがそれを拳は気にするでも無しにそのまま何も言わず歩いていく。

 

「…スゥ」

 

背中から聴こえてくる呼吸音に少し笑いやはり限界ギリギリまで頑張らすとこうなるかと思い、明日は少し量を減らそうと心に決める

 

「寝たか…部屋に着いたら起こしてやるとしよう」

 

 

 

オマケ 本音の部屋の前で

 

「更識、一堂だ。扉を開けてくれ」

 

「……何のよう?」

 

「本音を自室まで連れてきたから後は任せる」

 

「ありがとう。じゃあね」

 

「待て少し話を……って閉めるの早いな」

 

 




次だ…次こそは一夏と拳の話だ……次こそはぶっこんでやる(何とは言わない)

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