今回は統夜と戒人のライバル対決になります。
サバックという神聖な舞台でぶつかり合う統夜と戒人ですが、果たしてどちらが準決勝に駒を進めるのか?
それでは、第76話をどうぞ!
魔戒騎士にとって神聖な大会であるサバックも、折り返しを過ぎ、5日目になった。
この日は準々決勝であるため、勝ち残った魔戒騎士も8人だけとなってしまった。
試合に敗れた魔戒騎士たちは帰ることは許されず、最後まで試合を見届ける義務がある。
魔戒騎士たちはそれが嫌とは思っておらず、実力のある騎士同士の試合を見ることは勉強になるために、熱く試合の応援をしていた。
そして、5日目である今日は準々決勝が行われるため、その応援もさらに熱くなることが予想された。
統夜と戒人の試合は、準々決勝の第1試合に行われる。
統夜と戒人はすでに闘技場の中におり、互いにこれから行われる試合が始まるのを待っていた。
「………」
統夜はこれから行われる試合に備えて精神を集中させていた。
『おい、統夜。戒人との試合だが、大丈夫なのか?』
「もちろんだ。久しぶりに戒人と再会した時だってサバック形式で試合をしただろ?」
『まぁ、そりゃそうだがな。それに、今回の試合は公式な試合だからな』
「そうだよな。だけど、俺は大丈夫だ。俺はサバックの試合で戒人と戦うのを楽しみにしてるんだと思うよ」
『……なるほどな。まぁ、あまり気負わずにお前の全力をぶつけてこい』
「あぁ、そうするよ」
こうして統夜は試合が始まるまでイルバと話をしていた。
『……戒人、いよいよじゃな』
その頃、戒人も統夜との試合に備えて精神を集中させていたのだが、トルバが戒人に声をかけていた。
「あぁ。俺はこの時を心待ちにしていたよ。このサバックの場で統夜と戦うことを」
戒人は、統夜と戦うことを心待ちにしていた。
『ホッホッホ!まぁ、そんなに気負うでない。ただ、お主の持てる全てを出し切れば良いのではないか?』
「もちろん、そのつもりだ」
戒人はこう答えると、そこで会話が途切れてしまい、再び精神を集中させていた。
そして……。
「……それでは、準々決勝、第1試合を行う!」
審判役が、このように宣言すると、統夜と戒人は揃って審判役を見ていた。
「……紅の番犬所付き、月影統夜!!」
統夜は名前を呼ばれたので、戦いの舞台である円陣に足を踏み入れた。
「対するは、同じく紅の番犬所付き、黒崎戒人!」
戒人も審判役に名前を呼ばれたので、戦いの舞台である円陣に足を踏み入れた。
「……それでは、両者、武器を構えよ!!」
審判役の指示通りに統夜と戒人は、それぞれの剣を抜き、構えた。
「……戒人、いよいよだな」
「あぁ。俺はお前に全力でぶつかる。そしてお前に勝ってみせる!!」
「ふっ……。俺だって同じ気持ちだよ。俺もお前に全力でぶつかる。俺は、ここで負けるわけにはいかない!絶対に勝つ!」
統夜と戒人は互いに勝とうと気合を入れており、互いのことを鋭い目付きで睨みつけていた。
互いに勝ちたい。その想いが伝わってくるほど、2人の放つオーラは壮大であった。
「……っ!?凄いオーラだ……」
「おい、あれで俺たちより年下……なんだよな?」
「おいおい、これがあいつらの本当の実力……なのか?」
「……元老院付きの魔戒騎士に引けを取らないレベルだぞ」
試合を見学している魔戒騎士たちは、統夜と戒人の放つオーラに圧倒されていた。
「……統夜さんと戒人さん……。凄いオーラだ……」
「まったくだ……。特に戒人の殺気、俺と戦った時より鋭いじゃないか……。本当にあの2人は成長したな……」
奏夜は、2人の放つオーラに単純に圧倒されていた。
一方の大輝は、2人の放つオーラの鋭さに驚きながら、2人の成長を肌で感じていた。
「……なぁ、翼。あの2人、どっちが勝つと思う?」
零と翼も統夜と戒人の試合を見ており、零は勝敗の予想を翼に振っていた。
「別に……。どっちが勝ってもおかしくはないだろ」
「やれやれ……。この試合の勝者が恐らくお前と戦うんだろう?もうちょっと真剣に見守ったらどうだ?」
「俺は真剣に見ているつもりだ」
零の言葉が気に入らなかったのか、翼はしかめっ面になっていた。
(……確かに、この試合の勝者が準決勝で俺と戦う可能性がある。どちらとも戦ってみたいものだがな……)
翼は時々稽古をつけている統夜だけではなく、その統夜のライバルである戒人とも剣を交えてみたいと思っていた。
(……統夜。様々な修羅場を乗り越えて得た力を俺に見せてみろ!)
翼は、どちらとも戦いたいと思っていたが、統夜がどれだけ成長したかを戒人との戦いで見届けるつもりだった。
闘技場内の魔戒騎士たちは、2人の試合が始まるのを固唾を飲んで待っていた。
「……っ」
一方、審判役はすぐさま試合開始を宣言しようとしたのだが、2人のオーラに圧倒され、なかなか試合開始と言うことが出来なかった。
しかし、すぐにでも試合を開始せねばと思い、己を奮起させ……。
「そ、それでは!試合、開始ぃ!!」
どうにか審判役は試合開始を宣言することが出来た。
すると……。
試合開始が宣言されるなり、統夜と戒人は全力で駆け出し、お互いに向かっていった。
そして、同時に剣を一閃し、互いの剣は激しくぶつかり合っていた。
それは1度だけでは終わらず、2度3度と2人は剣を打ち合っていた。
戒人は統夜の攻撃を剣で防ぎながら統夜を弾き飛ばし、反撃して、統夜がその反撃を防ぐ。
そのプロセスが何度も続いた。
そして、統夜は1度戒人を弾き飛ばし、その隙に1度後方に下がって、体勢を立て直した。
戒人はすかさず統夜に向かっていくが、統夜はジャンプすると、その勢いのまま、戒人の顔面目掛けて突きを繰り出した。
「……っ!!」
この一撃が掠っただけでも勝敗が決まってしまうため、戒人は1度動きを止め、統夜の突きの軌道を見極めて攻撃をかわした。
その瞬間、試合を見学していた魔戒騎士たちはざわつき始めていた。
「……なっ!?」
「嘘だろ!?」
「あれを完全にかわすのかよ!?」
戒人のあまりに超人的な動きに魔戒騎士たちはさらに驚愕もしていた。
戒人はそのまま剣を振り下ろし、統夜が剣を持ち上げられなくしようとしたのだが、統夜は1度剣を手から離すと、蹴りを放った。
その蹴りを受けた戒人は、大きく吹き飛ばされてしまった。
戒人が吹き飛ばされた隙に統夜は再び剣を手にして、体勢を立て直そうとしている戒人に接近した。
戒人が体勢を立て直すのと同時に統夜は剣を一閃した。
「!!」
戒人は後方にジャンプすることで、どうにか攻撃をかわすことが出来たが、統夜は攻撃の手を緩めなかった。
1度2度と力強く剣を振るうと、戒人はその攻撃をなんとか剣で防いでいた。
戒人は再び後方にジャンプして体勢を立て直そうとするのだが、統夜はそれを許さず、戒人目掛けて再び接近し、力強く剣を振り下ろした。
戒人は大きくジャンプしたことで辛うじて統夜の剣をかわすことが出来たのだが、戒人は統夜の激しい剣撃に驚きを隠せなかった。
(……くっ!思った以上に攻撃が激しいな……!これがあいつの本気なのか?)
戒人が飛んだ勢いで体勢を立て直す様子を、統夜はギロリと睨みつけながら見ており、戒人は着地と同時に体勢を立て直した。
(だが!俺だって!!)
戒人は剣の柄を力強く握り締めると、反撃の体勢に入った。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
戒人は統夜に接近し、大きくジャンプをすると、その勢いのまま統夜に近付き、剣を大きく振り下ろした。
その一撃は統夜に弾き飛ばされ、戒人は再び後方にジャンプするのだが、戒人はすかさず統夜に接近して、剣を振るった。
戒人の剣撃も重くなっており、統夜は防戦一方になっていた。
(くっ……!!さすがは戒人だな……!俺のあれだけの攻撃を凌いでここまで反撃してくるとは……)
統夜は戒人の重い剣撃を防ぎながら、どのように反撃をするか考えていた。
何度目かの攻撃で、統夜は後方に弾き飛ばされるのだが、戒人はすかさず統夜に接近し、剣を振るい、統夜が剣でそれを受け止めていた。
そして、2人の激しい剣の打ち合いはさらに激しくなっていった。
「すげぇ……」
「なぁ、これって、準々決勝……だよな?」
「あぁ。あれは決勝戦だって言われても誰も疑わないレベルだぞ……」
試合を見学している魔戒騎士たちは、徐々に激しくなる統夜と戒人の激しい剣の打ち合いに圧倒されたのか、呆然としていた。
何度目か激しく剣を打ち合うと、統夜はジャンプして、戒人の顔に連続で蹴りを叩き込んだ。
その衝撃で戒人は吹き飛ばされ、統夜は後方に下がって体勢を立て直した。
戒人はすかさず統夜に接近し、剣を振るうのだが、統夜はその攻撃を上手くいなして、戒人を転ばせることに成功した。
そのせいで、戒人は仰向けに倒れてしまった。
「……でぇい!!」
統夜は戒人の顔面目掛けて剣を突き刺そうとするのだが、戒人はゴロゴロと横回転して、その突きを回避した。
戒人が起き上がるのと、統夜が剣を引き抜くのは同時だったのだが、統夜は再び戒人の顔面目掛けて剣を一閃した。
「……!!」
戒人はどうにか攻撃をかわすと、体当たりをしかけて統夜を吹き飛ばした。
そこで体勢を立て直した戒人は、畳み掛けるように統夜目掛けて剣を一閃した。
統夜はどうにか戒人の剣を防いでいた。
そして、戒人も、統夜の顔面目掛けて剣を振るうのだが、統夜もどうにか戒人の攻撃をかわしていた。
そして、統夜は反撃と言わんばかりに剣を振るい、戒人がそれを受け止めた。
すると、鍔迫り合いの状態となり、ギシギシギシギシと金属の軋む音が鳴り響いていた。
(……ふっ、さすがだな、統夜。やっぱり強い……!)
(戒人……。本当に強いな。エイジさんやワタルさん以上に戦い甲斐のあるぜ……)
統夜と戒人は、互いに互いの実力を認めていた。
(やっぱり統夜は俺の……)
(あぁ、はっきりわかった。やっぱり戒人は俺の……)
((最高のライバルだ!!))
統夜と戒人は、この戦いを通して、互いのことをライバルであるということを再認識していた。
「凄い……」
奏夜も、2人の激しい戦いに圧倒されていた。
「あぁ、そうだな……。それにあの2人、互いに殺しにかかってるな……」
「え?殺しに……ですか?」
「そうでなきゃあそこまで激しい戦いは出来ん」
2人は顔面目掛けての攻撃を何度も繰り返しており、一歩間違えればどちらかが命を落としてもおかしくないくらいに激しい戦いだった。
「……そんな……2人が殺し合い……ですか?」
「まぁ、2人は気合が入り過ぎてああなっただけだからあまり気にするな」
大輝は、何故統夜と戒人がここまで激しい戦いをしているのかを察していたため、このように奏夜をなだめていた。
そして、2人は鍔迫り合いを続けていたのだが、その鍔迫り合いを解くと、2人は同時に後方に下がって1度体勢を立て直した。
そして、2人はお互い目掛けて接近して……。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
同時に剣を一閃したのだが、その力は拮抗しており、互いに後方に吹き飛ばされてしまった。
「うっ……!」
「くっ……!」
互いに後方に吹き飛ばされた2人は、そのまま次の攻撃に備えて体勢を立て直していた。
「……戒人!!次の一撃で決着をつけようぜ!俺は次の一撃に俺の全力を込める!!」
「あぁ!望むところだ!!」
統夜の出した提案を戒人が了承すると、2人は同時に精神を集中させていた。
2人が精神を集中させている間は沈黙が続いており、試合を見学していた魔戒騎士たちも思わず黙ってしまう程だった。
そして、静寂がサバックの舞台である闘技場を包み込んでいた。
精神集中を終えた2人は、同時に互いのことをギロリと睨みつけた。
「……行くぞ、戒人!!」
「来い!統夜!」
そして、統夜と戒人は最後の一撃を繰り出すために同時に駆け出した。
統夜は上空へ大きくジャンプをすると、そこで剣を構え、落下の勢いを利用して剣を振るった。
一方戒人は、落下してくる統夜を見て大きくジャンプすると、上昇しながら統夜を迎え撃つことにした。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
統夜と戒人は、まるで獣のような咆哮をあげながら剣を互いに一閃した。
2つの剣は激しくぶつかり合い、激しくほとばしる火花がその激しさを物語っていた。
「……負けてぇ……!!」
「たまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
2人の意地と意地が剣にこもり、ぶつかり合っていた。
そして……。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
統夜が再び獣のような咆哮をあげると、力強く剣を振り下ろし、戒人を地面に叩きつけた。
その時の衝撃はかなりのものだったのか、戒人が地面に叩きつけられた瞬間に激しい砂埃が舞っていた。
砂埃が舞う中、統夜はゆっくりと着地した。
そして砂埃が消え去り、姿を見てたのは……。
「……うっ、くっ……!」
統夜の渾身の一撃を受けて、ボロボロになった戒人だった。
その時の衝撃で手傷を負ってしまい、微量ではあるが、出血していた。
「……しょ、勝負あり!勝者、月影統夜!!」
審判役が試合終了を宣言し、統夜の勝ちを告げると、試合を見学していた魔戒騎士たちは大きな歓声を上げていた。
「おぉ!勝ったのは月影統夜か!」
「この試合、どっちが勝ってもおかしくなかったぜ!」
「あぁ!すげぇ試合だったぞ!!」
試合を見学していた魔戒騎士たちは、激しい戦いを繰り広げた統夜と戒人に賞賛の声を送っていた。
「おぉ!統夜さんの勝ちだ!!」
「この勝負、どっちが勝つかわからんかったが、統夜が勝ったか……」
「えぇ!統夜さんはもちろん凄いですけど、あれだけの戦いをした戒人さんも凄いです!」
「ふっ、そうだな」
奏夜と大輝も、どっちが勝ってもおかしくない試合で統夜が勝ったことに驚きながらも、激戦を見せた2人に賞賛の声を送っていた。
「……さすがだな、統夜。俺の負けだ」
「いや、最高の試合をありがとな、戒人。今回は俺の方が勝ちたいって気持ちが強かったのが勝因だよ」
統夜と戒人の力は互角であり、どっちが勝ってもおかしくないことは、2人も理解していた。
しかし、今回は統夜の方が勝ちたいという気持ちを強く持っており、その紙一重な差で統夜は勝つことが出来たのであった。
「……そうなのかもしれないな。俺は俺のために試合に臨んでいたが、お前はお前だけではなくあいつらのためにも剣を振るっていたんだろ?」
「なっ!?お、俺は!」
「ハハッ、照れるな照れるな!俺にはお見通しだぜ」
統夜のことをライバルだと思っている戒人は、統夜が軽音部のみんなに最高の結果を見せたいと考えていた統夜の考えを見透かしていた。
「……ま、そこがお前の本当の強さかもな……」
ライバルである統夜の強さの秘訣を理解した戒人はフッと笑みを浮かべていた。
「とりあえず、次は準決勝だ。相手は俺なんかより強いはずだ。気合入れろよな」
「あぁ、わかってるよ」
「それじゃあ、頑張れよ!」
「……ありがとな、戒人」
激戦を繰り広げた2人は、熱い握手をかわしていた。
その様子を見守っていた魔戒騎士たちは、大きな拍手を送っていた。
握手をかわした後、戒人は笑みを浮かべながら闘技場を後にした。
この戦いで自分の持てる力を出し尽くした戒人は、試合に満足していたのか、終始笑顔だった。
戒人が闘技場を去るのを見守っていた統夜も、試合の満足感からか、笑みを浮かべていた。
戒人が完全に出て行ったのを確認してから、統夜は闘技場を後にした。
こうして、サバックの準々決勝は初戦から激闘であり、その初戦は、統夜の勝利で幕を閉じた。
※※※
「……勝負あり!勝者、山刀翼!!」
統夜と戒人の試合が終わってすぐに第2試合が行われたのだが、その試合は翼の圧勝だった。
翼は1回戦から準々決勝まで、まったく苦戦する様子はなく、さらに使用できるイヤリングを用いた術も使うことなく勝利していた。
統夜と戒人は試合終了後は大輝や奏夜と共に試合を見学していたのだが、その圧倒的な実力に言葉を失っていた。
(……翼さん、マジで強いな……。さすがは零さんと互角の力を持っていて、鋼牙さんとも互角の力を持ってるだけのことはあるな……)
翼は、魔戒法師の里である閑岱の地を守る魔戒騎士なのだが、その実力はかなりのものであり、零や鋼牙とも互角の力を持っている。
統夜はそんな翼に何度も鍛えてもらったのだが、今まで模擬戦で勝ったことは1度もなかった。
(……そんな強敵相手に勝てるかはわからない。だけど、俺は俺の全力を翼さんにぶつけるだけだ!)
統夜は、自分より実力のある翼相手に少しだけ臆していたのだが、全力を見せるという思いからか、自分を奮い立たせていた。
こうして、準々決勝第2試合は、翼の勝利で幕を閉じた。
そして、その後も準々決勝の試合は続き、零も危なげなく準々決勝を勝ち抜いた。
そして、準決勝で零と戦うことになるのは、最近元老院付きの魔戒騎士になったばかりの青年で、戒人より少しだけ年上な若い魔戒騎士だった。
その名は、鷹山宗牙(たかやましゅうが)。とある称号を受け継いだ魔戒騎士である。
こうして、準々決勝の試合はすべて終了し、準決勝の対戦カードもその時点で決定した。
統夜はサバックの試合が終わり、夕食を取った後は、残った夏休みの宿題を片付け、その後は明日の試合に備えて体を休めることにした。
その前にメールをチェックすると、憂、純、和から応援のメールが届いており、統夜はそのメールを見てから眠りについた。
こうして、サバックの5日目は終了した。
サバックは後2日であり、残りの試合も僅かとなった。
しかし、この僅かな試合がどれも激戦になるということは、誰もが予想出来たのであった。
……続く。
__次回予告__
『準決勝まで勝ち進めたのは良いが、今度の相手は本当に勝てるのか?俺様も正直不安だぜ!次回、「白夜」。統夜、お前の全力をぶつけてやれ!』
統夜と戒人。激闘となったライバル対決は統夜に軍配が上がりました。
サバック初出場でベスト4はかなりの快挙ですよね。
統夜と戒人の対決は、「牙狼 炎の刻印」18話のレオン対アルフォンソの戦いを参考にしました。
あれくらい激しい戦いをイメージしました。表現出来ているかは別として(笑)
今回の戦いはサバックの中でも五本の指に入るくらいの激闘だと思っています。
そして、統夜は準決勝で翼と対決します。
皆さん知っての通り、翼は今まで以上に強敵ですが、統夜は翼に勝って決勝へ駒を進めることは出来るのか?
それでは、次回をお楽しみに!