流れ医師の流れ星   作:幻想の投影物

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休息とは必須なもの

「こんな朝からいきなりどうしたっつうんだよ」

「ごめんなさい、でも貴方にしか頼めないの」

 

 朝方、シロナに叩き起こされたハマゴは彼女に連れられズイタウンから遠ざかる景色を眺めることになっていた。眠りこけるジラーチをボールに戻し、渋々ついていった先で彼はジープに乗せられドライブと洒落込んだというわけである。

 やがて車を停め、なおも奥へと進んでようやく彼女の足は止まる。つられて足を止めた彼は、目を見開いたかと思えば次の瞬間には額にシワを寄せた。

 訝しむように、ハマゴが訪ねた。

 

「おい、ただの廃屋じゃねえか」

 

 石造りの遺跡だろうか。ズイの南に位置する塔の残骸がある辺りは、シロナの考古学者としての能力が発揮されそうな遺物がゴロゴロと転がる歴史の集積所だ。中でも原型が残っていて、かつ雨風は凌げそうな場所へと案内された彼は疑問を浮かばずにはいられなかった。

 ちなみに、その両肩には旅路でいつも背負っているバックパックが掛けられている。必要だからと言われて案内され、たどり着いたのは廃墟の一角。ここまでくれば、流石の彼でも検討はつく。

 

「変わった患者か」

「正解よ。……ダークさん、入ります」

 

 廃屋の入り口に手を掛けて、近くのランプを灯すシロナ。

 明るくなった地面には一人の男が寝転がされている。時折苦しそうに呻き、脂汗を垂らす姿はあまりにも痛々しいの一言に尽きる。乱雑に巻かれた包帯は見るからにベトベトで、環境もそうだが適切な処置だとは到底思えない状態だった。

 

「ああ、たしかに診れるぜ、だが専門じゃねえってことは忘れてねぇだろうな?」

「私もつい最近までは知らなかったわ。でも、彼は……いいえ、彼らはポケモンドクターのハマゴくんだからこそ任せられるの。きっと、すぐにわかると思う」

 

 どう見ても人間なのに、ポケモンドクターだからこそ呼ばれたという。しかも、病院に搬送せず、わざわざこんなところで看させるというのは……相当な訳ありであるというのは、嫌というほど理解させられた。

 

 ハマゴは眉間のシワを何度も寄せながら、十秒ほど思案した後に頷いた。

 

「わぁったよ。どっちにしろ見過ごせねぇ」

 

 バックパックを弄りながら、彼はそう返した。

 

 

 

 

「どう?」

「こいつは驚いた。ああ、そんでジョーイさんじゃなく俺に任せた理由もハッキリわかっちまった。デンジャーゾーンに全身ダイブさせられちまったみてぇだなってのもな」

「ごめんなさい、でも、彼らのことを公にする訳にはいかないわ。無事に、彼らの主の元に戻らせなくちゃならないのもあるけどね」

 

 いくらか楽になったのだろう。息を落ち着けたダークトリニティの一人は、先程よりもずっと落ち着いた呼吸で眠っていた。その場に散らばるシートと、その上に乗せた道具の数々を回収しながらハマゴは内心で大きな息を吐く。

 

 ダークトリニティ、といったか。

 これまでシロナが頼りにし、独自に雇った相手であるというのは聞いている。だが、こうして診察、治療したことで人間離れしたその活躍の正体がようやくわかった。すでに包帯の下にあった火傷も、いくらかザラザラはしているだろうが爛れはなくなった綺麗な肌になっているだろう。

 回復力がまるでポケモンじみている……いや、ポケモンそのものと変わりないのである。人間のくせに、ポケモンと動揺の回復力を見せる細胞。真っ当な素性の持ち主ではないことはすぐにわかった。ポケッチに記録されているデータも、外部へ出すことは避けねばなるまい。このようなことが表沙汰になれば下手な混乱では済まないだろうから。

 

「詳しくは聞かねぇぞ、聞きたくもねぇ」

「私もわからないわ。それに、いざとなれば彼ら自身が口封じに来る。だからこそ、秘密にしてほしいの」

「俺も自分の命は惜しいさ。あったりまえだ。クソッ」

 

 ただのポケモンドクターだったはずが、なんでこうなってしまうのか。ハマゴの心の中を占めるその考えは、ここにきて急速に強まっていく。ジラーチを拾ったことに後悔はない。眠りを全うすることが出来ないのだから、悪の組織の手から守りつつシロナの解決を手伝うことに異存もない。だが、それでも同時に明かされる厄介な事実や、この後につきまとう展開のいくつかを想定するだけでも相当まずい位置にいることはしっかりと理解していた。

 ポケモン相手ならこれでいいだろうと、オボンをベースに、シンオウの薬草を混ぜて作ったポケモンの体力を全快させるとても苦い液体を鉄製の筒に詰めて並べておく。患部にふりかけることで「かいふくのくすり」とほぼ同様の効果を発揮する謹製の一品である。

 

「こいつなら後はこれだけで十分だろ。どうするんだ?」

 

 ことりと、筒を簡易な台の上に置き、シロナに問いかけるがその返事は彼の真後ろから帰ってきた。

 

「……我らがついている」

「っ!?」

 

 振り返れば、いつの間に現れたのだろうか。黒い装束に身を包む銀髪の人間。ダークトリニティの2人が入り口を固めていた。いや、先程からここに居たのかもしれない。相も変わらず人離れした隠形であると思いながら、シロナは冷たい汗が背中を伝うのを感じた。

 

「それから、あなた達のポケモンよ。ジョーイさんと彼のおかげでしっかり回復してるわ」

「確かに受け取った」

 

 言葉少なくモンスターボールを受け取り、懐に入れる三人衆の一人。

 ちらりと倒れ伏した同胞を見た彼は、短く「去れ」とだけ呟いた。

 

「このことは他言無用。忘れるな」

「……ああ、俺もそっちの世界に関わるつもりはねぇよ」

「ならばいい」

 

 ハマゴの言葉に嘘が含まれているのかどうか。それすらも理解できてしまうのだろうか。もしかすれば虚偽でしかないかもしれないその台詞にも疑いを見せず、ダークトリニティはハマゴとシロナを追い出した。

 

 また少し歩き、ジープに戻ってきたシロナたちは特に何をするでもなくジープに乗り込み、エンジンを吹かせもと来た道を戻っていく。帰り道、シロナと先日のプルートから得た情報を教えてもらいつつも、彼は手元のポケッチを操作する。投影ディスプレイの廃棄のボタンを押し、ダークトリニティの医療データは削除された。

 

 

 

 

 昼前の人がまばらなズイタウンの飲食店。ここに集まっている面々はマーズ、シロナ、そしてハマゴ。いつもの異変解決に向けて活動する面々である。久々に出会ったこともあり、これまでの道中にあった事を面白おかしく話しながら、着実にコップの中のドリンクを減らしていく。

 和気あいあいとした歓談も一息ついた頃、おもむろにマーズから一つの言葉が飛び出した。

 

「で、あんたはこれからどうするの?」

「どうにもこうにも、でかい都市一つを襲って、チャンピオンや実力者を同時に相手取って大立ち回りができるやつがリーダーだってんだろ? 中でも一番バトルの弱い俺が、とやかく言える立場なんかじゃねえのは分かってるだろうが」

「そうね、これまではバラバラに動くことで何か情報が集まらないか期待してたけど、例の鎖も敵の手の中。あとはジラーチを保護してるハマゴくんに合流したいたほうが対抗しやすいでしょうしね」

 

 真剣な表情で言い切るシロナ。

 どうやら、このまま話が進めばシロナと足並みを揃える事になりそうだ。

 

「旅も一旦中止か。しゃぁねえな」

「ごめんなさい。貴方は巻き込まれただけなのに」

「ジラーチ助けた時点で、自分から首突っ込んでるんだ。今更ンなこと言われても仕方ねぇや」

 

 あーあ、と背もたれに寄りかかって彼は言う。

 

「とりあえず、この後どこに向かうか宛はあんのか?」

「ええ、マグマ団の中でも幹部だと思われる一人を捕まえたわ。以前に捕まえたメンバーは殺されていたけど、今度はダークさんたちが直々に取り調べを行うらしいから、期待できるはず」

「殺されてたって、あの事件ね……」

 

 道中、ポケッチのニュース欄に書かれていた。完全に出入りも制限されたはずの牢の中で、世間を賑わせている組織の犯罪者が殺されていた事件。ニュースの報道番組などでも口封じだと騒がれていたのは記憶に新しい。それもすぐさま、雑多なニュースに押し流されていったが。

 

「ともかく、ダークさんの一人が回復しきったら私達も行動を始めるわ。それまでズイタウンを中心に過ごしていてもらいたいのだけど、大丈夫かしら?」

「俺は問題ねぇぜ。ついでに牧場やアンノーンの遺跡も見に行くつもりだからな」

「ちゃんと進めるなら、あたしも大丈夫よ。仕方のない同僚について、ちょっと考えたいこともあるからね」

「……随分しおらしいな、ジュピターの話でなんかあったのか?」

「そんなとこよ」

「そうかい」

 

 マーズの様子を見て、今は触れないほうが良いだろうとハマゴが席を立つ。2000円をシロナの手に握らせた彼は言った。

 

「それで飯でも食っててくれ。ああ、ここは安全なんだよな?」

「きっとダークさんの一人が見てくれてるわ」

「なら安心だ。俺は牧場の方いってくるぜ」

 

 じゃあな、と手を振って彼は店を後にした。

 一連のやり取りを見ていた店員も、とくに咎めず彼を見送りに行く。

 

「…ジュピターさんのこと、ね」

「あいつ、流されやすいったらありゃしないわ。いつまでも過去に縋り付いて……そりゃさ、あたしもちょっと前まで一緒だったわよ。でも、そこまで堕ちたって聞いちゃうと、やっぱりさ、思うとこあんのよね。何にモヤモヤしてるか分かんないけど、とにかく胸の中でなーんかつっかえてるわ」

 

 ごまかすようにストローに口をつけるが、すでにジュースはなくなっていた。バツが悪そうに顔を背け、彼女は己の悩みの一分を少しだけ吐き出してみる。だからといってジュピターを巡る問題が片付くわけではないのだが、今はちょっとした休憩時間。

 ふわふわとした思いを抱え、ハマゴと旅を続けられるわけでもなくなったのだ。それが分かっているからこそ、シロナはまだまだ己よりも若いこの二人に重荷を背負わせてしまっている事に心をいためた。本来ならポケモン協会、そしてチャンピオンたる自分や、大人たちの間で済ませなければならない問題だ。それを成り行きとは言え、因縁があるとはいえ、大人にはまだ届いていない子供らが協力してくれている。

 トバリで敵のリーダーを捕まえきれなかったことも含め、シロナは力不足を痛感する。だからといって、自分ひとりでは何も出来ないのは確かだ。

 

 自分も強くなり、そしてマーズも因縁の相手を前にした時動けるようにするには……? そこまで考えて、やはりこれしかないだろうと思い至る。ポケモンリーグのチャンピオン。この地方において最強に近い称号を持つ自分だからこそだろうかと、漏れた苦笑を隠しながら彼女も立ち上がった。

 

「マーズさん、バトルの特訓をしましょう」

「へっ?」

「いえ、特訓よりも実力の確認……全力でバトルしましょ。形式は一対一で」

「……ああ、そういうことね」

 

 聡いものだ。もう、この言葉の真意に近づいたのだろう。

 それでも笑ってみせたマーズはなんと評価すればいいのだろうか。

 

 好戦的な笑みを浮かべて、望むところだとマーズは答えた。

 

 

 

 

 

「……あんまりギャラリー居ないほうがいいのは分かるけど、案外気づかれないものね」

「そうかしら」

「ってか印象変わりすぎだもの。そりゃ気づかないわ」

 

 ポケモンセンターのバトルフィールド。

 そこで相対するのはおなじみマーズとシロナ……だが、知っているものなら少しその言葉を疑うであろう光景が広がっていた。

 

 シロナは、この地方で殆どの人間が知っているビッグネーム。当然容姿も知れ渡っており、人の前に姿を表そうものなら人だかりが出来ることうけあいだ。だが、シロナも何らかの心変わりがあったのだろうか。ここに来るまでに我々の印象を大きく覆すような七変化をして訪れていた。

 

 動きやすいラフな格好、ここまではいいだろう。

 問題はその髪だ。長い髪は一つに後ろでまとめられたポニーテール。いつもの髪飾りは髪を縛るためなのか、側頭部ではなくポニーテールの付け根に括られている。いつも髪の毛で隠れている左目は露出し、普段のミステリアスさよりも快活な印象を受ける容姿であった。

 

「ま、なんだって良いわ」

 

 呟くマーズの言葉に偽りはない。

 容姿がどう変わろうと、本質はこの地方でも有数の実力者、歴代より強いからこそ君臨できるチャンピオンの座に腰を下ろす者。相手にとって不足はないどころか、今の自分の実力を試すいい機会だと割り切った。

 今はとにかく、ジュピターのことよりシロナの考えに乗っていたほうがいいだろう、という考えもあってのことだ。腰に手をやり、モンスタボールの一つを手のひらに収めて構えを取る。

 

「準備はOKよ!」

「ルールを確認するわ。互いに一対一でポケモンを出し合うシングル戦! タイプ相性が悪くとも、最初に選んだポケモンを変えることは出来ない。これでいいわね」

 

 対するシロナもまた、ひとつのモンスターボールを構えていた。

 

 互いの手持ちは知れ渡っていても、何が出てくるのかがわからない。

 なにより、悪と正義という立場から対等となった今、マーズの心を占める戦闘意欲は一時的に先程の悩みを心の片隅へと追いやるほどであった。

 

 音もなく、静かなフィールド。

 両者の手のなかで、開閉スイッチが押し込まれる。

 

 同時に投げ放ち、回転したボールが空中で静止。

 開いた中から現れた光は、ポケモンというデータを肉体に戻し―――

 

「初陣よ! ロトム!!」

「行きましょう、ガブリアス!」

 

 方や空をせわしなく飛び回り、片や静かに爪を構える。

 ポケモンごとの性格がよく出た動きだが、ロトムとてこれはバトルということは理解している。館に侵入してきた輩を追い払うときのように、これが彼の臨戦態勢であるのだろう。

 

「そのロトム、プルートさんのときの」

「細かいのは後、それでいいんでしょっ」

「ふふ、そうね。早速行かせてもらおうかしら!」

 

 シロナの宣誓とともにガブリアスが距離を詰める。地面の土が飛び散ったかと思えば、次の瞬間にはロトムの眼前に移動するその脚力は驚きの一言に尽きる。ただのトレーナーならこの時点で間合いを完全に取られ、敗北していただろうが―――

 

「左に避けて!」

「ダブルチョップ!」

 

 咄嗟の指示で一撃目を避けるロトム。しかしダブルチョップはもう一撃を残している。空中で身を捻り、確実に射程圏内へ捉えたガブリアスは右の翼を勢い良く切り払った。

 

「おどろかしてやんなさい!」

 

 技の名を聞いたマーズは既に次の指示を決定していた。当たる直前、弾ける電気がガブリアスの聴覚と視覚に強い刺激を与えて攻撃を中断させる。スッと逃げ出したロトムはのけぞったかと思うと、引き絞られた弓で打ち出されたようにガブリアスへ向かった。

 攻撃を中断させられたガブリアスも、既に着地し反撃の体勢が整っている。両者が向かいい、今度こそ技が激突する。

 

「あやしいかぜよ!」

「ドラゴンクローで切り裂いて!」

 

 全身を打ち付けるべく遅い来る闇色の突風。浅葱色の爪を伸ばしたガブリアスは正面から立ち向かい、腕を交差させてロトムにむかって突き進む。この距離では避けようのない技ではあるが、防御して突き進めばダメージは格段に抑えられる故の進撃だろう。

 とにかくガブリアスは距離をつめ、ドラゴンの強靭な肉体を駆使して戦うパワーファイターだ。時には手を付けられず、ただ暴れさせるに過ぎないトレーナーも多いが、シロナは当然それらのちからを全て十全に扱いこなす技量を持っている。

 大きく伸ばされたドラゴンクローが一時的なバリアとなり、ガブリアスをあやしいかぜから守りながら道を切り開いていく。ロトムも正面から突破されるとは思わなかったのか、やがて風の奔流を抜けたガブリアスからの一撃をモロに受けて地面に叩きつけられた。

 

「追撃にシャドークロー!」

「ッ!」

 

 このままではまずいと判断したマーズ。だが、この状況だからこそ作戦を思いつく。

 咄嗟の彼女の叫びは、シャドークローがクレーターを生み出す音にかき消されシロナの耳には届かなかった。えぐり取られた地面には土埃が舞うが、ガブリアスは確かに手応えを感じている。このままバトルもあっけなく終了、などというつもりはシロナにはなかった。

 手応えはあった。だが、()()

 

「ッ! 上よガブリアス!」

 

 砂煙が晴れ、そこには何も居ない。

 その事実を確認した瞬間、シロナが叫ぶがガブリアスの振り下ろした手はロトムの「みがわり」を貫通した地面に深く突き刺さっている。引き抜くのはほんの一瞬だが、その一瞬こそがバトルにおいては十分な隙だった。

 

「ハイドロポンプ!!」

 

 いつのまにか姿を変えていたロトム――ウォッシュロトムが一体化した洗濯機の蓋を開き、激流の一撃を空から降らせた。タイプは水。抜群といまひとつがかき消されてはいるものの、ロトムが持つ攻撃力はガブリアスの体力を削り取ることだろう。

 ギリギリで回避が間に合ったように見えたが、方向を変えながらロトムがハイドロポンプを撃ったことでガブリアスの体は水とともにフィールドの端へと押し流された。地面にガブリアスの体を擦り付けながら押し飛ばした一撃は強烈である。

 

 水を滴らせながらガブリアスは立ち上がるが、その体には決して小さくはないダメージが刻まれている。現状、有利なのはロトムといったところだろうか。

 

「初陣だっていうのに、大したものね」

「……手を抜かれてそんな事言われても嬉しくないわよ。チャンピオン、あんた全然指示出してないじゃない」

 

 シロナの称賛に、しかしマーズは厳しい目で言葉を返した。

 本当のチャンピオンの実力はこんなものではない。一撃は岩をも破壊し、動きは雨をも避ける……というのは言いすぎかもしれないが、それでも恐ろしい程の実力者であることは確かだ。そんなマーズの態度に、シロナは微笑みを返す。

 

「なら、私も本気を出していくわ」

「それは…!」

 

 シロナがポケットから取り出した七色の宝玉。

 キーストーン。ポケモンをもう一つ、上のシンカに押し上げる事ができるポケモンたちの新たなる可能性だった。

 

「ガブリアス!」

 

 ガブリアスにメガストーンが投げ渡される。

 キャッチしたそれを掲げ、シロナはキーストーンをガブリアスへと翳す。

 紡がれるのは遥か彼方の地方より伝わりし……

 

「メガ、シンカッ!」

 




次回、前半はバトルで丸々使います

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