「……なんでだ」
ダンッ、と机に拳を振り下ろす。衝撃で跳ねたペンが転がった。
「クソッタレ、何が起きてやがる」
「ハマゴさん落ち着いてください!」
「落ち着いてる。だから今必死に考えてるんだよ……!」
ジョーイに諌められながらも、ハマゴは視線を動かした。
その先にあるのは、苦しみうめき声を漏らすジラーチの姿。ハマゴの想像した以上に、ジラーチの中に渦巻くパワーはジラーチ自身を苦しめているのである。医療というよりも、そのポケモンの特異性が働いた現象に、今のところポケモンセンター側は為す術を全て失っているのが現状であった。
爪を噛んで、怒りと焦りを紛らわす。握りしめたバインダーが軋みを上げているのは多めに見るべきか。
ハマゴは考える。
身体的に問題はないのだ。既に怪我らしきものはハマゴの処置で癒え、最新機器の検査結果では暴走しているパワー以外は全て正常を示している。だが、何故かは知らないが攻撃のためでもなければ、特殊技のためでもない。よくわからないパワーがジラーチの中から外に出ようとして、しかし行き場を失ってジラーチの中をぐるぐると循環している。
そしてその総量は徐々に増えている。つまり、このまま放っておけばジラーチは辺り一帯を巻き込んで爆発。ジラーチ自身が死ぬのは当たり前として、ポケモンセンターの周辺にも被害が及ぶだろう。チリひとつ残さず消し飛ぶという被害が。
「ジラーチ、たしかにそう言ったな」
睨みつけるような気迫に気圧されつつも、ジョーイもよどみなく答えた。
「は、はい。実際に目にしたことがあるバトラーさんも確かにそうだと言っています」
バトラー。話に出てきたこの人物は、数年前にファウンスで騒動を起こした張本人である。そして、地質調査団を結成した人物でもある。調査団の顔役としてリーダーが会っているのは知っていたが、ハマゴ自身は会ったことはなく、騒動の中心人物だったことも知らない。
だが、今ハマゴが今必要なのはバトラーの真実ではなく、そこから導き出された「ジラーチ」というポケモンの治療法だった。エネルギーを貯めこんで爆発するポケモンといえば、ドガースを初めとした「だいばくはつ」「じばく」を覚えるポケモンがいるが、それとはまた別だというのだから手の施しようがない。
この場へ実際にバトラーを呼ぼうとしたが、彼は多忙の身。通信を取ろうにも、よりによって今日はバトラーの罪にも関わる、絶対に外せない予定がちょうどこの時間にあるため、呼び出して伺うことも出来ない。そして何より、バトラー自身からジラーチについてホウエンでは広めるなと釘を差された。
だったらどうする?
ハマゴは考えながら、ジラーチの特徴について白紙の紙を埋めていく。
ながれぼし、彗星。ファウンス、千年に一度。カリカリとペンの走る音、計器の放つ電子音。そして別のポケモンが運び込まれたため、そちらへ向かったジョーイの慌ただしく走り回る音。
室内がシン、と静まった瞬間、ハマゴは頭のなかで浮かんだ言葉をつなげていった。
(ジラーチ、彗星と共に現れて千年の周期で目覚めを繰り返すポケモン。星……まさか、くだらねえ、なんて言ってられねえな。悔しいが、試すしかねえ)
ここで少しばかり話を変えよう。ポケモンに関わるアイテムというのは、案外わかりやすい形で存在している。例えば、サイドンというポケモンがいる。このポケモンは進化するために「プロテクター」という、人の手で造られたアイテムを必要とし、進化したドサイドンはプロテクターを取り込み、体に生やした生命として誕生する。
「ジョーイさん、開けてくれ」
行動に移すしかない。
自爆寸前のジラーチをちらりと見たハマゴは、命をかける覚悟で頼み込んだ。
「なにか思いついたんですか!?」
「ダメでもともとだ! 気が狂ったとでも言えばいいさ。ジョーイさん、先に避難を」
流石に自分の命には代えられないのか、それとも最後の望みをハマゴに託したのか、ジョーイが他の人間やポケモンを避難させながら、しっかりとした歩調でセンターから離れていく姿を見届けた。
彼は額から流れ落ちる汗を無視してバックパックを漁り始め、目的であったとあるアイテムを取り出した。指でつまめるほどの小さなそれに希望を賭ける。自分の馬鹿らしさと、何より賭けまがいという自分の信条を無視した行為に苛立ちがあるが、感情なんかにかまっている暇はない。
治療室に入った彼は、今にもはちきれんとする光を放つジラーチの傍に立つと、まばゆいばかりに自爆の一歩手前のジラーチを見据えた。
「こいつが命賭けてんだ! だったら俺も賭けてやろうじゃねえか!!」
バッ、とその右手に握りしめたアイテムをジラーチの胸元に掲げる。
目が潰れそうにもなる光芒の中、それでも目を離さないハマゴは確かに見た。ジラーチを包む光が、光量を弱めた瞬間を。
(……イケるっ!)
ハマゴの中を占める気持ちは、安堵が半分、不甲斐なさがそれ以上。だが、これで抑えることが可能だと確信したハマゴは「それ」をジラーチの隣に置くと、またバックパックの元に戻った。そして「それ」をありったけかき集めると、その全てをジラーチの隣に積み上げていった。
十数個はあるだろうか。銀色に少しだけきらめいた綺麗な結晶。通称、「すいせいのかけら」と呼ばれているそれは、その手のマニアには高く買い取られるだけの、装飾以外で用途はない地球外の鉱石の欠片だ。
だが、ジラーチにとっては意味のある物であった。ファウンスに落ちているこの欠片は、ジラーチが目覚めるための導となり、7日間だけ夜空に現れる「千年彗星」の欠片だ。なぜ目覚めたのかは分からない。そして、なぜこの欠片で落ち着いたのかも詳しくはわかっていない。
それでも、今救うことができている。ならば現状を維持して全快まで持っていく事が必要だ。ハマゴはそう判断して、外の人間たちへと連絡を繋ぎながらに思う。忙しくなるだろう。だがやりがいがある。何より全身全霊を掛けるこの緊張感は嫌いじゃない、と。胸のうちに抱いた想いのままに彼は奔走し始めた。
「ハマゴさん、起きてください」
「……ん、ぁ?」
翌日、ハマゴはポケモンセンターの机の上で目を覚ました。
ジラーチの爆発騒ぎが収まってからは、すぐさまハマゴはフエンの職人たちに頼んで「すいせいのかけら」をネックレス状にしてもらうよう依頼を入れる。大きさやカットの美しさよりも、素早さと削る量の少なさを求められたために、職人にとって不満はあったようだが、ポケモンの命がかかっているとなると真剣に応じてくれた。
そこからはジラーチへ彗星のネックレスを着用させつつも、また元気になれるように体内で傷ついてしまったところがないかの検査、そして元気になれるようファウンスの薬草を主にした原始的な治療を施した。そしてこれらは功をなし、翌日にでもジラーチは元気を取り戻すだろうとの診断結果がでた。
これら全てを終えた頃にはどっぷりと夜は漬かっていて、ジョーイさんに交代を頼みながらもハマゴは意識を手放していたというわけである。
「ジラーチちゃんの中で渦巻いていたパワーですが、落ち着いています。一度だけネックレスを離してみましたが、一時的なものだったようですね」
その時の映像をジョーイさんは用意していたらしい。
確かに、その中では彗星のネックレスを外してもエネルギー暴発の兆候が無いジラーチの安らかな寝顔が映っていた。
「これに頼らなくても大丈夫です。お疲れ様でした、ハマゴさん」
「……はあっ! ったく、驚かせやがってこんにゃろ」
安らかに眠りにつくジラーチを見て、ハマゴはここで初めて嬉しそうな笑みを浮かべてみせた。中々見られない貴重な彼の笑顔は凶悪なものだったのか、ジョーイさんの顔は引きつっていたが。
同時に、彼が心の裏側で思ったのは昨夜の犯罪者集団のことだ。確か、調査団が捕らえたのは二人といっていたが、まぁそれの裁定はあちらで決めることだ。ジラーチを傷つけたという事に強い怒りはあるが、それを直接的にぶつけに行くほど子供ではない。大人しく法に裁かれやがれ、ザマーミロと彼は嗤ってみせた。
そんなハマゴの様子に乾いた笑みを浮かべつつも、ジョーイは言葉を紡ぎ始めた。
「それで、ジラーチはどうするんですか?」
「本当ならファウンスに帰してやるのが一番だが…無理だろうな」
ジラーチというポケモンについて、空いた時間を使って調べればすぐに解った。ジラーチは願い事を叶えることの出来るポケモンだ。その程度の差がどれほどか、残念ながら千年語り継がれた資料に詳細は無かったが、それだけのネームバリューを持つ伝説・幻のポケモンは普通の人間は愚か、ハンターや密猟者にとっては金のなる木。狙わない道理はない。
ファウンスに戻したところで、また密猟者が……いや、もっと組織的な犯行が行われるのは火を見るより明らか。今度こそ、使い捨てられたうえで殺されるか剥製、生き殺しに違いない。見た目ほどヤワじゃないのがポケモンの常識とはいえ、既にあれだけの暴行を受けているのだ。
さて、どうするべきだろうか? 経験は浅いとはいえ、ドクターとしての知識はあれどそうした伝説のポケモンの取り扱いについてはわかったもんじゃない。ホウエン地方ではそうしたポケモンを所持することを禁じられては居ないが、保護してくれる組織もない。
ハマゴが引き取って眠るまで面倒を見るという選択肢も浮かぶ。そんな時、センターの自動ドアをくぐり抜けてきた人物がいた。
「そのことに関して、一ついいかな?」
「……あんたは?」
紫の髪を短くまとめた、白スーツのマジシャンといった風貌の男だった。
「バトラーさん、いらしてたんですね」
「バトラー、あんたが?」
無礼なものいいに苦笑しつつも、彼は演劇のように両手を広げて言った。
「そう、私がバトラーだ。ジラーチが再び現れたと聞いて急いで駆けつけたのだが、ジラーチはもう、大丈夫なのか?」
「何とかな……あんたがこいつの事知っててくれて良かった」
その男、バトラーは苦しげな様子もなく、すやすやと眠るジラーチを見て懐かしんでいるようだった。そして、ハマゴも彼のことを資料で調べているうちに数年前のファウンス事件の当事者だったということを知っていた。
「つもる話もあるようですね。私は退席していますから、後はよろしくお願いしますね。ハマゴさん」
「わかった。ジョーイさんもありがとうよ」
ジョーイさんが部屋を出たのを見送ってハマゴは考えこむ。
元犯罪者。私利私欲のために、同じようにジラーチというポケモンを傷つけたことのある人物。そんなことは抜きにして、ハマゴとしては聞きたいこともあった。だから、実際に会えた今、バトラーの表情を見た上で思う。それは、彼なりの問いかけだった。
「なあ、バトラーさんよ。こいつはあんたの知ってるジラーチか?」
純粋な疑問というよりは、何かを含んだ物言い。
そんな不思議な感覚に、バトラーは首を傾げながらも尋ね返す。
「…? どうしてそんなことを」
たったひとつの言葉と表情。
そこから読み取った彼は息をついた。
「いや、違うみてぇだな」
「……そうだ、確かに違う。私の見たジラーチは、あの緑の短冊に文字は書かれていなかった。何より、私の覚えているジラーチより少しだけ羽衣の部分が長い。ガラス越しでも分かるくらいにはね」
ポケモンの個体差が分かるほどに、バトラーがジラーチを見ていたのだろう。妄執からなのか、それとも罪悪感からなのか、彼の心にこびりついたジラーチという存在に心を惹かれながらも、ハマゴは言葉を続けた。
「もしも、アンタの会ったことのあるジラーチなら……」
「なんだい?」
「謝って欲しかった。そんだけだよ」
「そう、か……そうだね」
出来ることなら、きちんとした形で謝罪をあの少年にも言わなければならない。小声で呟いたその言葉に、昔のことだろうとハマゴが聞き耳を立てていれば、バトラーが真剣な表情で見ていることに気がついた。
「ああ、そういえば何か言いたいんだったか」
「ああ。このジラーチは君が引き取ったほうがいいよ。絶対にね」
「ほお? やっぱそうなるか」
返ってきたバトラーの言葉に、ハマゴはやはりと納得を示してみせた。危険と隣合わせの調査団のメンバーといっしょにする訳にもいかないし、このフエンに預ければ、今度はここが犯罪者たちに狙われる。あの四十人あまりの集団は過激なのは身にしみてわかっている。それに故郷を荒らされたくはない。
だったら、随分と前にしたためていた案を現実にする時が来たのかもしれない。苦笑交じりに、彼は返した。
「そうかよ、まぁ俺も悔しかったんだ。旅に出て、腕を更に磨いてやるとするか」
「悔しかった?」
「ああ。すいせいのかけら。正直あれは賭けだった」
だからこそだ、と彼は語る。
「賭けなんぞに頼りたくはねぇ。俺は、俺自身の実力で確実に治してやりてぇ。俺の知識で危険なく治療してやりてぇんだ。だからよ、こんな未熟さでの後悔は最後に出来るよう、伝説のポケモンだって俺の腕一つで治してやれるようになってみせる」
拳を突き上げて、右腕の力こぶをパッと左手で抑えてみせた。
「大きく出たね。だけど、いい夢だ。ジラーチを共にすればその道はさらに険しくなるだろうけど、覚悟はあるのかな?」
試すように言ったバトラーに、ハッと笑い返してみせるハマゴ。彼はそうだな、と曖昧な呟きで返しつつ、待ち受ける未来にいくらでも挑戦してやる。そんな顔をしていた。
「過去、ファウンスをそちらさんがぶっ壊したよ。でもな、遠回りにみれば俺がこの道を選んだのはバトラーさん、あんたのおかげだ。数年前、この地質調査団を立ち上げたから、親父を助けたいと思って育った今の俺がいる。そして誰でもないあんた自身に言われた。だったら」
バッと顔の前に持ってきた拳をもう片方の手のひらに打ち付ける。
ドクターというよりは喧嘩師のように、彼は宣言した。
「これこそが俺の進むべき道だ。そう受け取ったって良いだろ?」
「そうだね、私も負けないように必ずファウンスの自然を元に戻すとしようか」
男二人は、そのまま自然と差し出した手を握り合った。
その時だ。ガラスの向こうで寝かされていたジラーチがピクリと動いて、その目を瞬かせる。起き上がって、自分の体についていたはずの傷が綺麗さっぱり無くなっている様子を見て驚いているようだ。
「目を覚ましたか…ッ」
すまん、とことわってからバトラーの前を通り過ぎた彼はジラーチの元に急行。とはいえ、患者を驚かせるほどでもない。壊れ物を扱うかのようにジラーチに近づいた彼は、しきりに大丈夫か? と呼びかけてジラーチ自身に異常が無いかを確認する。
そして機械の情報も読み取った結果、すっかり元気になってみせたジラーチにほっとした息を吐いた。心の底から安堵した様子のハマゴが面白かったのか、バトラーは口元に手を当てて笑っていた。
「全快か。良かった」
「ああ、だけどこれからする話にアイツが納得するかどうか……せめてあと5日。あいつが眠るであろう日々を守らないとな」
「そうだね、これでもジラーチについてはそれなりに研究しているし、データもある。もしものときのために連絡先を交換しておかないかい?」
「ソイツはぜひともお願いしたいね、ポケナビでいいか」
番号の交換をしたハマゴとバトラーは、まるで密約を交わす共犯者のようである。
「それから……」
キョロキョロと周囲を見回したバトラーは、誰の目も耳も立てられていないことを確認し始めた。訝しげに思ったハマゴが行動に移る前に、言っておきたいことがある、と真剣な表情であるものを差し出された。
それは腕章。だがホウエンに住む人間にとって忘れられないマークが記されている。
「ジラーチを襲った連中は、この腕章をつけていたんだ」
目を見開いて息を呑む。ここでハマゴは取り乱すように言葉を吐いた。
「これは……おい、これってマグマ団のじゃねえか!」
「しーっ。…壊滅したはずだったけど、どうやら残党が活動していたらしい。ジラーチを使って何をする気かは知らないが、ホウエン地方で旅をするのは危険が残る。だから、君は別の地方の定期船に乗ったほうが良い。最悪、航行中にジラーチが眠りについたら往復する形になるけど、行き先が不明なら奴らも行動を起こせないだろうからね」
「……忠告受け取っとく。でもなんで人の目を気にしたんだ?」
犯罪者っぽいのは自覚している。と、元犯罪者なために妙な説得力のある返事に続けてバトラーは言う。
「この会話が聞かれていれば、定期船の港で数日間は見張りが付くかもしれない。そうなれば追いつめられる可能性が高いからね。数の力は侮れないよ」
「それもそうか、厄介な奴らだ。全くよ」
言いたいことはこれが全てだと最後まで注意を払って、バトラーは身を翻す。彼の予定も詰まっているのだろう、いつまでも会話に興じられるわけではないらしい。
「気をつけてくれ」
「ああ」
お互いにやるべきことがある。それ故に短い言葉の応酬だったが、彼らにとっては十分だ。それっきり、バトラーはポケモンセンターを出て迎えの車に乗って離れていった。入れ替わりにやってきたジョーイさんにジラーチの事を報告したハマゴは、後遺症や異常がまた現れないか再検査のためにジラーチに説明を始める。
検査が続く中、巨悪が渦巻く問題を抱えている事に思いを馳せる。だが、それもまた上等だとハマゴは誓ってみせた。必ず、ジラーチを守りぬいてやるのだと。
「オダマキ博士、先日はありがとうございました」
「こちらとしても実りある時間だった。いやあ、おかげで研究が捗るよ」
ジラーチが目覚めて4日目の昼。ポケモン関係者や多くの私服警官や護衛が集まる中、ハマゴはオダマキ博士との握手を交わしていた。
ハマゴの傍らにはキュウコンが控えており、ボールの中に収められたジラーチが腰にいる。モンスターボールでの捕獲程度でジラーチの眠りが妨げられることはないだろうが、いざ抱えて逃げるよりも、転送や持ち運びの便利なボールに入れたほうが良いとの判断でこうなっていた。
「向こうについたらシロナという人物が出迎えてくれる。航行中、無事に眠りについたら彼女に渡してくれ。それからは自由に旅をするといい。君が立派なドクターになれることを祈らせてもらうよ」
オダマキ博士に礼を言った彼は、最後にひとしきり握手をした後客船に乗り込んだ。タラップが回収され、ハマゴたちを乗せた船はシンオウ地方への航路を取り始める。港で手を振る一団の中で、ひときわ体格の大きな父親へ小さく右手を上げて返したハマゴ。
早々に部屋に戻った彼は、これから待ち受ける未知の世界へと期待を膨らませながらも、そのボールに収まった大いなる運命との船出を祝うのであった。
次回更新は月曜日の11日以降になります。