ラブライブ! 委員長はアイドル研究部のマネージャー   作:タトバリンクス

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今回は少し駆け足気味ですが楽しんで頂けると幸いです。

そして、皆さまのお陰でUA4000のところまで来ることが出来ました。


六話 作詞と作曲とグループ名 side‐H

 1

 

 私──高坂穂乃果。

 

 音ノ木坂学園の二年生。そしてスクールアイドルをやっているの。ってもうみんな知ってるよね。

 

 今回は穂乃果が語り手? って言うのをやるだけど……。一体、何をやればいいのかな? いきなり、今回はよろしくって任されたからよく分かんないんだよね。

 

 とりあえず、今日あったことを言っておけばいいのかな? 

 

 それじゃあ、はじめるね。

 

 昨日──穂乃果の家で海未ちゃんが作詞してくれるのとピアノの上手い一年生の子に作曲を頼むのと沙紀ちゃんが練習メニューを考えてくれるのが決まってたの。

 

 そして、今日──海未ちゃんとことりちゃんと学校に行くときの集合場所に使っている神社で朝練をやることにしたんだよ。

 

 穂乃果はてっきり、沙紀ちゃんが考えてくれるからきっと海未ちゃんが考えてるよりは簡単なものだと思っていたんだけど、そんなことはなく多分これ海未ちゃんが考えたんじゃないって思えるくらい練習がキツかったよ。

 

 階段を全力で登ったり腕立てしたりスクワットしたりといろいろやって朝から疲れたよ。しかもこれが朝と夕方あるんだから大変だぁ。

 

 でも、これくらいやらないとスクールアイドル何て出来ないんだよね。廃校を阻止するために穂乃果たちは頑張るよ。

 

 練習していると副会長さんが神社でバイトしていて使っているだったらお参りしておきって、言っていたからお参りもして準備満タンだ。

 

 そんな感じで朝は練習をして終わって昼休みに一年生の子に作曲を頼みに行くところなんだよね。

 

 その前に沙紀ちゃんと合流してお昼食べないとそういうわけで沙紀ちゃんのクラスに行くところから今日は始まりだよ。

 

 2

 

 なっが~い午前の授業が終わって、やっとお昼になってすごく自由な気持ちになりながら海未ちゃんとことりちゃんと一緒にとなりのクラス──沙紀ちゃんのクラスに向かう。

 

 穂乃果たちと沙紀ちゃんはクラスが違うから呼びに行かないといけないだよね。

 

 となりだからすぐに沙紀ちゃんのクラスに着いて沙紀ちゃんを探すとすぐに見つかった。沙紀ちゃん分かりやすい髪型しているし、窓際の席に座っていたから結構見つけやすいから。

 

「沙紀ちゃ~~ん!!」

 

「穂乃果!! うるさいですよ。他の皆さんがびっくりするじゃありませんか!!」

 

 大声で沙紀ちゃんを呼ぶと沙紀ちゃんは穂乃果たちに気付いて手を振ってこっちに来るけど海未ちゃんに怒られた。

 

「ははは、相変わらず元気だね」

 

「出来ればもう少し落ち着きを持ってもらいたいのですけど」

 

「でもこれが穂乃果ちゃんらしいよね」

 

 みんなが穂乃果のことを色んな風に元気があるって言うけど、だって元気なのは穂乃果の取り柄だもん。

 

「それじゃあ、そろそろ移動しようね。ここじゃあ邪魔になるし」

 

「そうだね。移動しようか」

 

 入口を塞いでいたらみんなに迷惑になっちゃうもんね。そんなわけで沙紀ちゃんと一緒に移動するわけだけど、何か沙紀ちゃんのクラスの人がすごくざわついていたけど、どうしたのかな? 

 

「先にお昼にする? それとも一年生の子に作詞頼んでおく? どうする?」

 

 まるで沙紀ちゃんはそんなこと気にしてない様子でこれからどうするか聞いてきた。

 

「どうしようかな? 海未ちゃんとことりちゃんはどっちにする?」

 

 穂乃果はどっちでも良いかな何て思っているから二人に聞いてみる。あっ、でもお腹すいたからお昼早く食べたいなぁ。

 

「そうですね。今ならばお昼休みも始まったばかりですので教室にいる確率は高いですし、先に会ってみるのはどうでしょうか」

 

「そうだね。食べてからだと教室に居ないかもしれないし、探さないといけないから先に行った方がいいとことりも思うな」

 

 海未ちゃんとことりちゃんの言う通り先に頼んでおいた方が良いよね。頼むだけならすぐに終わるからそれならちょっと我慢できるしね。

 

「それじゃあ、一年生の教室に行こうか」

 

 そんなわけで穂乃果たちは一年生の教室に向かうことにしたの。

 

 距離もそこまで遠くないのですぐに着いて一年生の教室に入っていく。

 

「失礼します」

 

「一年生の皆さん。こんにちは。スクールアイドルの高坂穂乃果です」

 

 そう言って見たもの一年生のみんなはきょとんとした顔をして穂乃果たちのことを全く知らない反応をしていた。

 

「あれっ? 全く浸透していない?」

 

「当たり前です」

 

「まあ、まだ掲示板にライブやるよって、くらいしか宣伝してないから仕方ないよ」

 

「それで、穂乃果ちゃんが言っていた歌の上手な子は」

 

 ことりちゃんに言われて赤髪の一年生の子を探すけど見当たらない。もしかして、もうどっか行っちゃったのかな。

 

 何て考えてると扉が開く音がしたからその方を見ると丁度探していた赤髪の一年生の子が戻ってきた。

 

「あなた、ちょっといい?」

 

「へっ? 私?」

 

 赤髪の一年生の子は戸惑いながらも穂乃果たちと一緒に屋上まで付いて来てくれた。

 

「何か、言い方悪いけど調子に乗っている後輩を呼び出して締めようとする先輩たちみたいに見えない?」

 

「あぁ、そう見えなくもないですね。状況が状況ですし」

 

 屋上に移動しているときに沙紀ちゃんが急にそんなことを言い出して海未ちゃんが分からなくもないみたいな感じで答えていた。

 

 そんなこんなで屋上に到着して作曲をお願いしてみると──

 

「お断りします」

 

 すぐに断られちゃった。

 

「お願い。貴方に作曲してもらいたいの」

 

「お断りします」

 

 試しにもう一回お願いしてみるとさっきと変わらずにまたすぐにきっぱりハッキリと断られた。

 

「あっ、もしかして歌うだけで作曲とかは出来ないの」

 

 もし出来なかったら頼んでも出来ないよね。そうだったら諦めるしかないだけど。

 

「いや、穂乃果ちゃん。今更だけど流石に歌が上手くてピアノが出来るから作曲が出来るって理屈はおかしい気がする」

 

「やっぱり……沙紀も気付いていましたか」

 

 何か、また海未ちゃんと沙紀ちゃんがこそこそと何か言っている。えっ~、だってピアノが上手に弾けて歌が歌えるなんて作曲出来そうな気がするじゃん。

 

「出来ない訳ないでしょ。ただ、やりたくないです。そんなこと」

 

 出来るんだ。って声が後ろから聞こえたけど出来るならどうしてもこの子にお願いしたい。この子ならきっといい曲が作れる気がするから。

 

「学校に生徒を集めるためだよ。その歌で生徒が集まれば……」

 

「興味ないです」

 

 穂乃果が説得しようとしたけど、途中でそう言って一年生の子は一人で屋上から出ていって帰っていっちゃった。

 

「お断りしますって、海未ちゃんみたい」

 

「あれが普通の反応です」

 

「はぁ、せっかく海未ちゃんが良い歌詞作ってくれたのに」

 

 海未ちゃんが作ってくれた歌詞が書かれた紙をポケットから出す。

 

「本当に!? 流石は海未ちゃん仕事が速い。見せてもらっていい?」

 

「いいよ。はい」

 

「駄目です」

 

 沙紀ちゃんに紙を渡そうとすると海未ちゃんが穂乃果の身体を掴んで沙紀ちゃんに見られないように邪魔してきた。

 

「何で!! 曲が出来たらみんなの前で歌うんだよ」

 

「それはそうですが」

 

 相変わらず海未ちゃんは恥ずかしがりやさんだね。結局、聞かれるだから見せても良いのに、遅いか速いかの違いだよ。

 

「へぇ~、なかなか良い歌詞だね。海未ちゃんの想像力の豊かさが感じられるよ」

 

 いつの間にか穂乃果から紙を取ってそこに書かれている歌詞を読んで沙紀ちゃんはそんなこと感想を言った。言われた海未ちゃんはと言うとすごく顔を赤くして恥ずかしそうに俯いていた。

 

「さてと、まあ色々とまた考え直さなきゃいけないけど一先ずお昼食べに戻ろうか?」

 

 沙紀ちゃんは歌詞の紙を穂乃果に返してそんな提案をする。

 

「さんせ~い。穂乃果お腹ペコペコだよ」

 

 確かに作曲の事を考えないといけないけどお腹が空いたから沙紀ちゃんの提案に乗ってお昼ご飯を取りに行こうと教室に戻ろうとすると──

 

「生徒会長?」

 

「ちょっといいかしら」

 

 生徒会長さんが少し怖い顔をして屋上の出口の所にいた。

 3

 

 生徒会長さんはどうやら穂乃果たちに忠告するためにわざわざ屋上に来たみたい。

 

「スクールアイドルが今まで無かったこの学校でやってみたけどやっぱり駄目でしたってなったらみんなどう思うかしら」

 

 生徒会長さんにそう言われて気づく。頑張ったけど全然結果が出せなかったってみんなに言ったらがっかりして余計に学校の中の雰囲気が悪くなる。

 

「私もこの学校が無くなって欲しくない。本当にそう思っているから簡単に考えて欲しくないの」

 

 生徒会長さんも学校が無くなって欲しくないって気持ちは同じだけど、凄く真面目に考えているから多分穂乃果たちがふざけながらやっているように見えたんだよね。

 

 そんなつもりはないよ。私たちだって確かにスクールアイドルをやろうと言ったのは思い付きだけど、それでも一生懸命考えて練習も頑張って身体中筋肉痛になるくらいやって来たんだよ。

 

 でも、生徒会長さんに言われたことも最もだし、顔も怖いからそんな風に言い返すこともできず穂乃果たちはただ黙っている中でただ一人──

 

「彼女たちはそんな簡単に考えてませんよ。ちゃんと考えて行動してますよ、絢瀬生徒会長」

 

 そう堂々と真っ直ぐに生徒会長さんの顔を見て言い切った沙紀ちゃんが居た。

 

「篠原さん……どうして貴方が此処に……」

 

 どうやら沙紀ちゃんが居たことに生徒会長さんは気付いていなくとても驚いた表情をしていた。

 

「どうしてって決まっています。私は彼女たちのお手伝いしていますから。そういえば言ってませんでしたね」

 

 最後の方は思い出したかのように言う沙紀ちゃんに更に驚いた表情をする生徒会長さん。

 

「何で貴方が彼女たちの……いや、あの時から貴方は希と同じように彼女たちの肩を持っていたわね」

 

「思い出して頂けたのなら話が早いです」

 

 生徒会長さんも沙紀ちゃんが何故穂乃果たちに協力していたのか理由を思い出したみたいで納得した感じがする。それが分かった沙紀ちゃんは説明する手間が無くなっても真面目に生徒会長さんの方を見ていた。

 

「でも貴方なら分かるでしょ。彼女たちがやろうとしていることは分の悪い賭けだって」

 

「そうですね。穂乃果ちゃんたちがやっているのは凄く分の悪い賭けだと分かっていますよ」

 

 分の悪い賭け。そんな風に思われていたことにショックを受ける穂乃果たち。沙紀ちゃんも実はそんな風に思っていたことに更に追い討ちを掛ける。

 

「だけど、だからこそ。私は彼女たちが本気なのか確かめるために友達になった」

 

「そして、まだ知り合って一日しか経ってませんけど穂乃果ちゃんたちが本気で廃校を阻止するために頑張っていることが分かったからこそ、私は手を貸そうと思いました」

 

 そういえばそうだった。沙紀ちゃんと知り合ってまだ一日しか経っていないのにそんな穂乃果たちに沙紀ちゃんは真っ直ぐに真剣にそう言ってくれた。

 

 何か沙紀ちゃんにそう言われると凄く嬉しい気持ちが沸き上がって来る。友達に真剣にそう言ってもらえるのはとっても嬉しいから。

 

「貴方にそこまで言わせるなんて彼女たちは一体……」

 

「今はまだ分かりません。だから、こうやって色々と準備をしているんですよ。彼女たちがどこまでやれるかを知るために」

 

 そうだ。まだ私たちは何処まで出来るのか分からないだからこそ今は頑張っているんだ。廃校を絶対に阻止するために。

 

「分からないわ。貴方は一体誰の味方なの?」

 

「何時もならあの人の味方だと言いたいところですが、ここではあの人は関係ないですので強いて言うのなら」

 

「私は自分の意思で行動しようとする人の味方ですよ」

 

 沙紀ちゃんは迷いのない真っ直ぐな瞳で生徒会長さんをそう堂々と言い切った。

 

 4

 

 生徒会長さんはどうして沙紀ちゃんが私たちに協力してくれるのか理解できないまま結局、言いたいことをとりあえず言って屋上から出ていっていた。

 

「沙紀ちゃ~~ん!!」

 

「ちょっと、穂乃果ちゃん!? いきなり、抱きつかないでびっくりするから」

 

 嬉しさのあまり沙紀ちゃんに抱きつくと沙紀ちゃんはびっくりするけど気にせず沙紀ちゃんに抱きつく。

 

「だって、沙紀ちゃん。穂乃果たちのことそんな風に思ってくれたなんて思ってもみなかったから嬉しくてねえ?」

 

「そうだよ。あの時の沙紀ちゃんとってもかっこよかったよ」

 

「かっこよかったよって言われても私、女の子だからそんな風に言われると素直に喜んでいいのか分からなくなるよ」

 

 ことりちゃんにかっこいいと言われて恥ずかしがりながら少し複雑そうに言う沙紀ちゃん。何かそんな風に恥ずかしがる沙紀ちゃんを見てると、まだまだ沙紀ちゃんの知らないところがあるんだなと思っちゃう。

 

「良いじゃないですか。生徒会長に臆することなくビシッと言ってしまうところは、流石は噂通りの篠原沙紀と思いましたから」

 

「そりゃもちろん。なんと言っても私『白百合の委員長』ですから」

 

 逆に海未ちゃんに言われると凄く自信満々に自分の肩書きを言う沙紀ちゃん。

 

「沙紀それ自分で言いますか。そして、その肩書きは出来ればあまり人前で口にしないで下さい。恥ずかしいですから」

 

 何で海未ちゃんが沙紀ちゃんの肩書きで恥ずかしがるのは分からないけど、何か妙に海未ちゃんと沙紀ちゃんの距離感が近い気がする。

 

 やっぱり、昨日──家に来る前に何か合ったんだ。これは後でちゃんと海未ちゃんに問い出さないと、もちろんことりちゃんと一緒に。

 

「はぁ、絢瀬生徒会長に堂々とあんなこと言っちゃった。明日からどんな顔で生徒会の手伝いをすれば良いんだろう」

 

「そういえば沙紀ちゃん……生徒会の手伝いもしていたんだよね。ごめんね。私たちのせいで」

 

「気にしないであれは私が言いたくて言ったことだから、それにおね……、希先輩に後でフォローしてもらうから大丈夫だよ」

 

 何か言い直した気がしたけど、気にせず希先輩なら優しそうだから沙紀ちゃんのこと守ってくれそうだもんね。

 

「それよりもお昼ご飯を取りに行こう。時間が無くなっちゃうよ」

 

「そうだった!! お昼ご飯を取りに行くところだった。思い出したらお腹ペコペコだよ」

 

 さっきまでの緊張感が無くなったのか前よりも更にお腹が空いた感覚がするから穂乃果たちは屋上から教室に戻ってお昼ご飯を取りに行く。

 

 戻る際にグループ名の募集した掲示板の前を通ると沙紀ちゃんが──

 

「そういえば募集してから1日経ったけど入ってるのかな?」

 

 何て言うから穂乃果たちは気になって箱の中を確認するとそこには折り畳まれた一枚紙が入っていた。

 

「入ってた!!」

 

「ほんと!!」

 

「あったよ~!! 一枚」

 

「気になるけど、後でゆっくり見よ」

 

 穂乃果はたった一枚だけど誰が考えてくれただろうグループ名が書かれた紙を大事に持ちながら教室に戻る。

 

 急いで教室に戻って、穂乃果たちはそれぞれお昼ご飯を持ってきて四人で机を囲んで

 

「良い? 開けるよ」

 

 穂乃果たちはゴクリと唾を飲み込みながらゆっくりと紙を開くとそこには『μ's』と書かれていた。

 

「ユーズ?」

 

 読み方がよく分からないからそのまま読んでみる。案外、こう言うのってそのまま読むものって多いよね。

 

「多分、ミューズじゃないかと」

 

「あぁ、石鹸!!」

 

「違います」

 

 えぇ、ミューズって言われると石鹸しか出てこないじゃん。

 

「石鹸といえば、小学生のころレモン石鹸って合ったよね。この学校は無いみたいだけど今もレモン石鹸ってあるのかな」

 

「沙紀、話を逸らさないで下さい」

 

 あぁ確かに在ったね。そんな石鹸。あれ、レモンの匂いがして良いよね。

 

「おそらく神話に出てくる女神から付けたものだと思います」

 

 へぇ、神話の女神の名前なんだ。穂乃果、神話とか全然読んだことないから知らなかったよ。

 

「おやおや、海未さんは高校生ながら敷居の高い神話に興味があるんですか」

 

「何ですか沙紀!! ニヤニヤしたその顔は」

 

「いや別に~」

 

 何かまた海未ちゃんと沙紀ちゃんがじゃれあっているけど穂乃果はこの名前に少し惹かれてそんなこと気にせずただμ'sと書かれた紙をじっと見ていた。

 

「良いと思う。私は好きだな」

 

 どうやらことりちゃんはこの名前を気に入ったみたい。

 

「しかし、まあこの名前……妙に的を射ている。もしかして考えたのって……」

 

 海未ちゃんとじゃれあっていたはずの沙紀ちゃんがボソッと何か言っていたような気がしたけど小さすぎてよく聞き取れなかった。

 

「μ's……」

 

 自然と穂乃果は読み上げる。

 

「うん。今日から私たちはμ'sだ!!」

 

 そうしてこの日から私たちはμ'sになった。

 

「ねぇ、私とレモン石鹸について少し語り合わない?」

 

『結構です』

 

 沙紀ちゃんは一体何処の回し者なの? 

 

 5

 

 グループ名が『μ's』に決まって、安心して眠っていつの間にか終わっちゃった午後の授業。

 

 だって仕方がないよね。お昼のあとは眠くなるし、朝は練習があったから早く起きて頑張って疲れたから。それに今からまた練習があるから十分休めたよ。

 

 そんなことを海未ちゃんに言うと確実に怒られるだけど(もう授業寝ていたのがばれちゃったけど)練習を頑張れるからいいよね。

 

 そんなわけで放課後になって穂乃果は練習に行く前に一年生の教室にもう一度向かおうと教室を出ると──

 

「おや、穂乃果ちゃん。何処へ行くの?」

 

「沙紀ちゃん。ちょっと、一年生の教室に」

 

 ほぼ同じタイミングで沙紀ちゃんが自分のクラスから出てきて穂乃果に声を掛けてきた。

 

「ああ、もしかしてもう一回あの一年生の子に頼みに行くつもり?」

 

「そうだよ。やっぱりあの子に作曲お願いしたいなぁって」

 

 さっきは駄目でももう一回頼んでみたらもしかしたらやってくれるかもしれないし。それに私、あの子の歌気に入ったから出来ればあの子にやってもらいたいなんて。

 

「分かった。それじゃあ私も付いていくよ」

 

 少し考えて沙紀ちゃんは穂乃果と一緒に一年生の教室に行くと言った。

 

「えっ? 良いの? 沙紀ちゃん今から生徒会の手伝いをするじゃなかったの」

 

「そうなんだけど、お昼の件もあるから今日は止めておこうかなって思ったから」

 

 お昼の件って言われると少し穂乃果は沙紀ちゃんに悪いことをしたなって思っている。沙紀ちゃんは穂乃果たちを庇うためにあんなことを言って生徒会長さんと仲悪くちゃっているかもしれないから。

 

「気にしなくても良いよ。あれは私がやりたくてやったことだから」

 

 沙紀ちゃんはあまり気にしていないみたいだからこれ以上何か言うのは止めておこうかな。きっと沙紀ちゃんはすぐに生徒会長さんと仲直り出来ると思うし。

 

「うん!! そうだね。それじゃあ早く行こうか」

 

 早く行かないともしかしたらもう帰っちゃってるかもしれないからね。

 

 そんなわけで穂乃果と沙紀ちゃんと一緒に一年生の教室に向かって着くとそこは──

 

「あぁ、誰もいない」

 

 教室には誰もいなくてもうみんな帰っているみたいだった。

 

「あぁ、本当だ。誰もいない。みんな帰るの早いなぁ。どうする?」

 

 これじゃあ、頼むことも出来ないよね。どうしようかな。さっき帰ったばかりだったらまだ学校の近くにいるかな。

 

「にゃ」

 

 そんな風に考え事していると穂乃果たちにショートヘアーの一年生が声を掛けてきた。

 

「ねぇ、あの子は?」

 

「あの子?」

 

 一年生の子にあの子がどこ行ったか聞いて見ると、一年生の子が困った顔している。そういえばあの子の名前知らなかったっけ。

 

「西木野さんですよね。歌の上手い」

 

 またまた困っているところ今度は別の眼鏡を掛けた一年生の子があの子の名前を教えてくれた。よかった。あの子で何とか伝わったよ。もしかして、お昼あの子を連れて行くの見たのかな。

 

「そうそう。西木野さんって言うんだ」

 

「はい……、西木野真姫さん」

 

 西木野真姫。よし、これであの子の名前は覚えたよ。

 

「用があったんだけどこの感じだともう帰っちゃってるよね」

 

「やっぱり、明日──頼み行くしかないかな?」

 

 名前は分かったけどここにいないってことはもう帰っちゃってるし、沙紀ちゃんの言う通りもう明日頼みに行こうかな。

 

「音楽室じゃないですか」

 

『音楽室?』

 

 今日頼みに行くのを諦めていたところショートヘアーの一年生が西木野さんの居るところ教えてくれた。けど何で放課後に音楽室に居るんだろう。

 

「あの子。あまりみんなと話さないんです。休み時間は何時も図書館だし、放課後は音楽室だし」

 

「あぁ、そう言われてみると西木野さんどっちでも何回か見たことあるなぁ」

 

 一年生の子に言われて思い出したみたいに言う沙紀ちゃん。西木野さんはあんまりクラスに馴染めていないのかな。なんて一年生の子の話を聞いて思っちゃう。

 

「そうなんだ。二人ともありがとう」

 

 穂乃果は二人にお礼を言って西木野さんに会いに音楽室に行こうとすると沙紀ちゃんは立ち止まって二人をまじまじと見ていた。

 

「沙紀ちゃんどうしたの?」

 

 戻って沙紀ちゃんを呼び掛けてみると返事はなく二人の一年生の体をあっちこっち真剣に見ていた。

 

「ねぇ、貴方たち……」

 

「あ、あの……何でしょうか……」

 

 真剣な目で一年生の子を見ている沙紀ちゃんだけど逆に一年生の子はすごく怯えてように見える。そりゃもちろんいきなり上級生にそんなに見られると怖いのは当たり前だよ。

 

「二人ともとっても可愛いね」

 

『へっ?』

 

 予想しなかった沙紀ちゃんのセリフに思わず一年生の子と穂乃果も一緒に首を傾げちゃったけど。

 

「眼鏡の貴方は声も良いし、私と同じ眼鏡キャラでしかもメーカーが同じ。なんて偶然なの。最近眼鏡キャラの扱いがぞんざいのなか、こうも眼鏡が似合う女の子に巡り会えるとは貴方──名前は何て言うの?」

 

 何か何時もより明らかにテンションが高く眼鏡の一年生の子に名前を聞こうとする沙紀ちゃん。しかもやたらと眼鏡を気にするし、沙紀ちゃんは眼鏡に一体何の拘りを持っているの。

 

「こ……小泉花陽です」

 

「花陽ちゃんね。貴方のような眼鏡キャラに巡りあえて私とっても幸せよ」

 

 名前を聞き出した沙紀ちゃんはいきなり花陽ちゃんの手を握ってとっても嬉しそうに言うけど花陽ちゃんはめちゃめちゃ戸惑った顔をしてこっちに助けを求めてるよ。

 

「にゃ~!! かよちんが怯えてるから離れるにゃ~」

 

 そう言ってもう一人の一年生の子が沙紀ちゃんと花陽ちゃんの間に入って二人を引き離して花陽ちゃんを庇うように前に立つ。

 

「にゃ~って……。現実にそんなこと言う子いるなんて……これは……不味い……」

 

 何が不味いか分からないけど沙紀ちゃんはもう一人の一年生の子に近づいて、突然その子の頭を撫で回した。

 

「ちょ、ちょっと沙紀ちゃん!? 何やってるの」

 

「何って、この子が可愛いからつい頭を撫でているんだよ」

 

 いやいや、さすがに可愛いからっていきなり初対面の子を撫でるなんて普通しないよ。しかも、撫でられてる一年生の子はすごい気持ち良さそうな顔をしてるし。

 

「いや~、良いものを堪能させて貰ったよ。ありがとう」

 

 一年生の子を撫で回して沙紀ちゃんが今まで見たことないくらい満足した表情をしている。それに対して一年生の子は──

 

「にゃ……にゃ……にゃ……。はっ!! 凛は一体何を!? 何かとても恥ずかしい思いをした気がするにゃ」

 

 恥ずかしさのあまり記憶が飛んでいるみたい。よかったと言っていいのかは分からないけど忘れておいた方がいいよね。

 

「なるほど、あの子──凜ちゃんって言うんだ。覚えておこう」

 

 きっかりともう一人の名前を覚えている沙紀ちゃん。一体、沙紀ちゃんが何をしたいのか分からないよ。

 

「いやいや、まさかこうも逸材に巡り会えるとはしかも二人。どう、この入部届けにサインしてスクールアイドルやってみない」

 

 何処から取り出したのか分からない入部届けを二人にサインさせようとする沙紀ちゃん。マネージャーとして見込みのある子に声かけるのはいいけど絶対今のタイミングは間違ってるよね

 

「かなり凄く怪しいけど、かよちんチャンスだよ。かよちん昔からアイドル憧れていたでしょ」

 

「えっ、そうなの」

 

 またまた出会った一年生がアイドルに憧れていたなんてこんな偶然あるんだね。

 

「なんと丁度いい。なら、更に私考案の今から始めようスクールアイドル練習メニューセットを付けて」

 

「沙紀ちゃん。ちょっと静かにしてもらえる?」

 

「あっ、はい。ごめんなさい」

 

 謝ると沙紀ちゃんは静かになってやっと落ち着いた感じがする。どうしたんだろう沙紀ちゃん? 何かちょっと落ち着いてない感じだったけど。

 

 まあ、後で聞いてみればいいのよね。

 

「わ……私、あんまりアイドル向いていませんから……。その……ごめんなさい」

 

「そっか、こっちこそごめんね。沙紀ちゃんそろそろ行こっか」

 

「あ、あの……」

 

 花陽ちゃんに断られてそろそろ音楽室に向かおうとすると花陽ちゃんが引き止めて穂乃果たちは花陽ちゃんの方を見る。

 

「が、頑張ってください。アイドル……」

 

「うん!! がんばる」

 

 私は笑顔で花陽ちゃんの応援を受け取った。

 

「応援されると凄く嬉しい気持ちになるよね」

 

 確かに沙紀ちゃんの言う通り。誰かが応援してくれるとこんなに嬉しい気持ちが溢れだしてこれからも頑張ろうって気持ちになるよ。

 

「それにしてもあの一年生。二人とも可愛かったなぁ」

 

 そして、そんな気持ちを台無しにする沙紀ちゃん。ホント、沙紀ちゃん一体何があったの? 

 

「沙紀ちゃんどうしたの? 今日何かブレブレだよ」

 

「へっ? そうかな。何時もと変わらないと思うけど」

 

「いつもとはちょっと違っていたよ。何か穂乃果たちと初めて会ったときはもうちょっと距離感あった感じがしたけど」

 

 なんかこう委員長みたいな出来る人って感じがしたんだけど何か今日は残念な感じがすごいしたよ。

 

「もしかしたらグループ名が決まったから気が緩んじゃったかな。ほら、いい名前貰ったから」

 

「確かに『μ's』っていい名前だよね。ああ、なるほどそれなら納得だ」

 

 そんな感じで穂乃果たちは西木野さんに作詞を音楽室に向かった。

 

 ちなみに沙紀ちゃんが言ったことが嘘だった事が判明するのはずっと後の話。

 

 6

 

 音楽室の近くまで来るとピアノの音色と歌声が聴こえてきた。

 

 それを聴いて穂乃果は西木野さんが音楽室に居るのが分かり音楽室を覗くと、そこには西木野さんはピアノを演奏して歌って居た。

 

 綺麗な歌声、ずっと聴いていたいピアノの音。やっぱりあの子の演奏はなんかこう聴いてて楽しい気持ちになると言うかなんと言うかこう感動だよ。

 

 そうして演奏は終わってピアノを演奏し終えた西木野さんが一息つくと穂乃果と沙紀ちゃんは一緒にパチパチと拍手をした。

 

「うぇ!?」

 

 演奏して気付いていなかったみたいで穂乃果たちの拍手を聞いて驚く西木野さん。その間に穂乃果たちは音楽室に入っていく。

 

「西木野さん。やっぱり歌上手くってピアノ上手だね」

 

「そうだね。私もちゃんと聴くのは初めてだけど、演奏から音楽を楽しんでいるのが伝わって此方も楽しい気分になるよ」

 

 穂乃果と沙紀ちゃんは西木野さんの演奏を聴いてそれぞれ思ったことを西木野さんの前で口にする。

 

「それで、何のようですか?」

 

 西木野さんは穂乃果たちの方を向いて何しにきたのかを聞いてくる。

 

「やっぱり、もう一回お願いしようと思って」

 

「しつこいですね」

 

「そうなんだよね……。海未ちゃんにいつも怒られるだぁ」

 

 宿題見せてとか。お弁当のおかずちょうだいとかよく頼んだりするだけど何時も海未ちゃんに起こられてばっかりだし。

 

「私、ああいう曲一切聴かないから。聴くのはクラシックとか、ジャズとか」

 

「高校生でクラシックを聴くのはなかなか珍しい。私も好きなんだ。特に好きなのはヨハン・パッヘルベルのカノンかな」

 

 何かクラシックと聴いて沙紀ちゃんが西木野さんに食い付いてきた。穂乃果はあまりそういう曲聴かないからよく分からないけど沙紀ちゃんは聴いているみたい。

 

「結構、有名どころですね」

 

「そうだね。私、あれを聞いてクラシックに嵌まったからね。ちょっと思い入れがあるんだよ」

 

 何かこのまま行くと穂乃果話から置いていかれそうなんだけど。しかも、西木野さん。沙紀ちゃんがそういう曲聴いていると分かったらちょっと嬉しそうな顔しているし。

 

「でもクラシックとかジャズは聞くけどアイドルの曲とか聴かないのはどうして?」

 

「軽いからですよ! 何か薄っぺらくって。ただ遊んでるみたいで」

 

 どうしてそういった曲を聴かないのか沙紀ちゃんが聞いてみると西木野さんはアイドルをそんな風なイメージを持っていたみたい。

 

「そうだよね」

 

「へっ?」

 

 穂乃果も西木野さんが思っていたことにうなずくと西木野さんは少し驚いた顔をしていた。

 

「私もそう思っていたんだ。なんかこうお祭りみたいにパアッと、盛り上がって楽しく歌っていれば良いのかなって」

 

「でもね。結構大変なの」

 

 私にとってアイドルはずっとそんなイメージだったけどスクールアイドルを始めてみて、階段走ったり、スクワットしたり、腕立て伏せしたりといろいろやって大変なんだよね。

 

「確かに二人の言う通りだと思うよ。人前に出ているアイドルは楽しそうにやってるように見えるよね」

 

 沙紀ちゃんも穂乃果たちと同じ意見みたい。

 

「穂乃果ちゃんも言ってたけど、案外ああやってテレビに出てるアイドルは色々と苦労をしているんだよね」

 

「毎日、似たような練習。なかなか見えてこない結果。他のアイドルの才能の壁。お客さんの少ないライブハウス何て始めたばかりのころは辛いこともいっぱいあるんだよ」

 

 沙紀ちゃんが何か良いことを言っていることわかるけど一部、穂乃果もそうだけど西木野さんはちょっとピンと来ていないみたい。どうしたら西木野さんにこの大変さが伝わるかな。そうだ。

 

「ねえ、腕立て伏せ出来る?」

 

「はぁ!?」

 

「出来ないんだぁ」

 

「へぇ? で、出来ますよ。そのくらい」

 

「あれ? なんかこの子ちょっとチョロイ」

 

 出来ないと聞くと西木野さんはちょっとやけになって上着を脱いで言われた通りその場で腕立て伏せを始める。

 

「これで良いんでしょ」

 

「おぉ、スゴい。私よりも出来る」

 

 腕立て伏せを何回かやってこれでいいのみたいな感じでこっちを見る西木野さん。

 

「当たり前よ。私はこう見えても」

 

「甘いね。私ならこの三倍は固い」

 

「ねっ。それで笑ってみて」

 

 西木野さんが何か言おうとしていたけど(沙紀ちゃんもだけど)穂乃果は昨日、沙紀ちゃんにやらされたように西木野さんに笑いながら腕立て伏せをやってと言ってみる。

 

「何で」

 

「いいから」

 

 そうして言われた通り西木野さんは笑いながら腕立て伏せをやるけど、さっきとは違って動きがぎこちなくてさらにひきつったような顔をしている。

 

「ねっ、アイドルって大変でしょ」

 

「何の事よ!」

 

「全く……」

 

「はい、歌詞。一度読んでみてよ」

 

 穂乃果は歌詞の書かれた紙を読んでもらおうと西木野さんの前に出した。

 

「だから私は……」

 

「読むだけなら良いでしょ。今度聞きに来るから」

 

「そのとき、ダメって言われたらすっぱり諦める」

 

 やりたくないことをこれ以上無理に頼むのは西木野さんにも迷惑だしやりたくなかったらそれでもいい。あとは自分達で考えるように頑張るから。

 

「答えが変わることはないと思いますけど」

 

 とりあえず歌詞の書かれた紙を受け取ってくれた西木野さん。一応読んでくれるつもりみたい。

 

「だったらそれでもいい。そうしたらまた歌を聴かせてよ」

 

「私、西木野さんの歌声大好きなんだ。あの歌とピアノを聴いて感動したから作曲お願いしたいなって思ったんだ」

 

 西木野さんの演奏と歌声を聴いた感想を素直に西木野さんに笑顔で伝える。

 

「毎日、朝と夕方階段でトレーニングしているからよかったら遊びに来てよ」

 

「あっ、私も居るからクラシックの話をしたかったら何時でもおいで。私も西木野さんとちゃんとお話ししたいなって思ってるから」

 

 練習の場所と時間を西木野さんに伝えて(さりげなく沙紀ちゃんも)穂乃果たちは音楽室を出て穂乃果たちは海未ちゃんとことりちゃんが先に練習している神社に向かう。

 

 7

 

 数日後。穂乃果の家にμ's宛にCDが届いて穂乃果たちは屋上でパソコンを置いてみんなで聞く準備をしていた。

 

「いくよ」

 

 CDをパソコンに入れて再生ボタンを押すとそこから音楽が流れてさらに海未ちゃんが書いた歌詞が歌になっていた。

 

「この歌声。沙紀ちゃん!!」

 

「うん!! この歌声は」

 

 曲から流れた歌声はすごく綺麗でそれに聞き覚えがある歌声だったから沙紀ちゃんに聞き間違いじゃないか確認すると、沙紀ちゃんも穂乃果と同じように思っていたみたい。

 

 やっぱり、これを送ってくれたのは西木野さんなんだね。

 

「すごい歌になってる」

 

「私たちの」

 

 海未ちゃんとことりちゃんは自分達の曲がちゃんと出来上がって感動して二人とも聞き込んでいる。

 

 すると、同時に開いていたスクールアイドルのサイトに登録しておいたμ'sのページに今まで表示されていなかった数字が表示される。

 

「票が入った」

 

 このサイトはあまりよく分からないけど見てくれた人が気に入ったスクールアイドルに投票出来るらしい。その投票数をランキングして公開しているとか。

 

 そして、今数字が表示されたってことは海未ちゃんの言う通り誰かが投票してくれた。つまり、私たちはスクールアイドルとしての第一歩を踏み出した。

 

「さあ、練習しよう」

 

 西木野さんの送ってくれたCDと入った票を見て穂乃果は立ち上り練習をやる気がいっぱい溢れてくる。

 

「そうだね。始めようか」

 

 沙紀ちゃんも立ち上り続いて海未ちゃんとことりちゃんも立ち上がって練習を始める準備をする。

 

 絶対にライブを成功させるんだ。廃校を阻止するため、曲を作ってくれた西木野さんのため。みんなのために。

 

 そうして、穂乃果たちは練習を始めた。

 




今回は原作主人公――高坂穂乃果ちゃんの語りでした。

今回でついに一年生を出すことが出来てμ'sのメンバーやっと出すことができました。ここまで長かった。

これにて原作一期の二話も部分も終了し、少しずつファーストライブも近くなってきましたね。

さてと、前書きでも書きましたようにUAが4000のところまで来ることが出来ました。

これも読んでくださってくれる皆さまのお陰です。

そこで記念と言うほどではありませんが沙紀のイメージ画像を作りましたのでよかったらご覧になってくれると嬉しいです。


【挿絵表示】


と、言ってもそれぞれ皆さまが思い描く沙紀があるかもしれません。なので、これは私の中でも沙紀のイメージ位だと思って頂けると幸いです。

何かここまで話のことで何かありましたら気軽にどうぞ。

それではまた、次回をお楽しみ。

誤字、脱字などありましたら気軽にご連絡してください。

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