ノーパズル・ノーライフ   作:fortissimo 01

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とっさに思いついたものですが見てくれると嬉しいです! ではどうぞ!


クソゲーの始まり

ゲーマーの間では都市伝説がある。その中でもっとも有名な話がある。それはほぼ全てのゲームの頂点に君臨している伝説のゲーマーの話。ある者はそのゲーマーを倒したいといい、ある者はあのゲーマーのようになりたいと尊敬する人もいる。そんな伝説のゲーマーの名を……0(ゼロ)という。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある家の部屋でパソコンの打つ音が聞こえる。そこには引きこもりニート(童貞)18歳の少年……神狩零がパソコンと睨めっこをしている。そのパソコンの画面には戦っている人が映っている。そう彼は今格闘ゲームをしているのだ。しばらく時が経ち……

 

『WIN!!』

 

「ふぁ〜〜終わったー」

 

彼は見事勝利した。しかし彼の顔は満足しているような顔ではなかった。

 

「はぁ〜つまんね……」

 

つまらない。彼の頭にはそれで埋め尽くされていた。彼は刺激が欲しかったのだ。自分の楽しませてくれる最高の刺激を……。

 

「まぁ暇だからアニメでもみるか! なーに見ようかな〜」

 

零がキーボードをカタカタと打ち込んでいるとピロリン! とパソコンにメールが来た。

 

「うん? メールか。えーと、差出人不明?」

 

零が確認するとそのメールを送ってきた者は不明だった。零は内心嫌がらせメールかと思いそのメールを開く。その謎のメールにはこう書かれてあった。

 

『0(ゼロ)。君はこの世界をどう思う?』

 

「……どうして俺の名前を知ってんだ、こいつ?」

 

俺の正体を知る人は知らないはずだ。揺さぶり(ブラフ)か? まぁ面白いからいいか、この世界をどう思ってるかね……。そんなの一つしかねぇだろ。俺はシンプルな答えを打ち込んだ。

 

『「クソゲー」』

 

70億のプレイヤーが好き勝手に手番をうごかす。ルールも目的もないくだらねぇゲーム。勝っても負けてもペナルティ……。黙れば圧力で喋れば疎まれる。こんな世界をクソゲーと呼ばなきゃなんだっていうだよ? すると謎の者から返信が返ってきた。

 

『いい解答だよ、さすが0だね。ではもう一つ聞こう、もしパズルゲームで全てが決まる世界があるとしたら、どう思うかな?』

 

パズルゲームって……俺の得意分野じゃねぇか。まぁそんな世界があるんだったらそうだなーー

 

「俺は生まれる世界を間違えてしまったてわけだ」

 

 

俺がそう呟くと部屋の明かりが全て消えた。すると部屋にはノイズ音が鳴り響く。

 

「っ! なんだっ!?」

 

『僕もそう思うよ。君は生まれる世界を間違えた。だからーー

 

 

僕が生まれ直させよう』

 

パソコンから眩しい光が放たれ、俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっ………。ここは?」

 

目が覚めると部屋の中にいるという事がわかった。だけど俺の部屋のではない。周りにはパソコンやゲーム機やテレビもおいてない、それに知らない天井。俺は一体何処にいるんだ? 俺がそう考えているとドアが開く音が聞こえた。俺はそのドアに目線を送る。

 

「目覚めましたか?」

 

「…………」

 

そこにはとても人とは思えない美少女が立っていた。カーテンから差しこむ光よりも綺麗な白い髪、ルビーにも劣らない真っ赤な瞳。人形のような小さい顔。その華奢な体には純白の服とスカートを纏っていた。大通りを歩けばおそらく誰もが見惚れるであろう美しさだった。

 

「あの……どうしましたか?」

 

「ん? ああ、あまりにも可愛かったから思わず見惚れてた」

 

「可愛いっ!? ……あ、ありがとうございます勇者様」

 

彼女は褒めらて照れてるのか頬を紅く染める。その恥じる姿もまた可愛い。……ん? 勇者様?

 

 

「なぁ……えーと?」

 

「はっ! 申し遅れました、私はこの家の者でヴァルキリーと言います」

 

ヴァルキリー? 女神の名前であったな。確か北欧神話ではワルキューレと呼ばれて、戦場において死を定め、勝敗を決する女性的存在と呼ばれているな。まぁその話は置いといて本題に入らなければ。

 

「ヴァルキリーな。じゃあいくつか質問させてくれ、まず勇者様ってなんだ? 俺そんな職業にジョブチェンジした覚えないんだが」

 

「この町の占い師が予言で言ってたんです。『天より舞い降りし人の子。その者、勇者でありこの町を照らす存在なり』。それで貴方が空から落ちてきたのでそれで占いで「ちょ、ちょっと待った!」 はい、なんでしょう?」

 

お、落ち着け!俺、空から落ちてきた!? 俺は部屋にいた筈なのになんで空から落ちるんだよ! そんな事アニメのよくあるファンタジな世界しか通用し……ファンタジー? 俺は嫌な予感を感じカーテンを思いっきり開く。光が差し込み反射的に目を閉じた。そして目を開けるとそこには……

 

「……………………」

 

空にはヘリや飛行機が飛行している筈なのに、空にはドラゴンが飛行している。下を見ると車などなく馬車がある。そしてファンタジー世界でよく見る巨大な城が見える。俺は確信した。俺は……異世界に来ちまったようだ。ははは……。人生なんて無理ゲーだ、マゾゲーだって何度となく思ったが……

 

 

「遂にバグった。もう何これ、超クソゲー……」

 

「え!? ゆ、勇者様!?」

 

俺はヴァルキリーの心配する声を聞きながらまた意識を失った。

 

 

 

 




一応零君のCVは想像ですが松岡さんです!(SAOのキリトやノゲノラの空)。読んでくれてありがとうございます!

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