迷子になった赤毛のアン   作:春の雪舞い散る

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 八月に入りました


プラムと花火大会

 

 

8月1日水曜日

 

 今日はお姉さんたちに誘われて海水浴ですが、あまり泳ぎが得意ではない私は憂鬱ですが、何よりおニューの水着…

 

 なんで私がビキニなんかを着なきゃいけないのか意味がわかりません

 

 なんか変な人が声掛けてくるしマジキモいです

 

 きれいなお姉さんたちが一杯居るなか何で私に声掛けるのか理解不能です

 

 ( 平均身長170㎝が、ネックなんでしょうけどね )

 

 勿論、そんな虫はお姉さん達が寄せ付けませんでしたけどとにかくパーカを羽織って息を潜め… 暑いのも苦手なので主に荷物番してました

 

 肌が弱いのも理由のひとつなんですけどね… 日焼けがマジ辛いです

 

 え、あれ、金髪の美少女?

 

 うとうとしてて目を覚ましたら、ナゼか目の前に金髪碧眼の美少女が居ましたけど貴女誰なの?

 

 私の顔をチラチラ見ながら… どうやらお姉さん達が食べてる私達のお弁当を見ているから

 

 「 日本語わかる? 」

そう聞いたら

 

 「 はい、日本育ちですから 」

 

 そう答えてくれたから

 

 「 ふーん、そうなんだ… お腹すいてるならお姉さん達と一緒に食べれば良いよ、私は焼きそば買ってあるから気にしないで良いからね 」

 

 そう言って欠伸をしてから、クーラーボックスから午後ティーを取り出し封を切って飲んでるとお握りを美味しそうに食べてる彼女が見えてちょっと嬉かった

 

 何でも明石さんの知り合いだそうで、日帰りで海水浴に来たらしいけど明石さんに気付いたので挨拶に来たらお握りが美味しそうに見えたんだそうです

 

 彼女の名は 「 私はプラム・アプリコットと言います、プラムと呼んでください 」

 

 そう名乗られたから私も

 

 「 私は白井杏子でアダ名はアンズとアンだから好きに呼んで良いよ 」

 

 そう答えると明石さんが

 

 「 アンズ、プラムも同じ中2だから仲良くしてあげなさい 」

 

 と、そう言われたから

 

 「 明石さん、それはプラムに言ってくださいよ? アホの娘の私にはハードル高いことを要求しないでくださいますか? 」

 

 と、いったら目をぱちくりさせているから

 

 ( 仲良くするのは無理っぽい )

 

 そう判断したけど

 

 「 今日街で花火大会有るの知ってる? 良かったら見ていかない? 」

 

 私がそう聞くと

 

 「 ホテル取ってませんから… 」

 

 と、答えるから

 

 「 私の部屋に泊まってく? 明石さんの知り合いなら問題ないから貴女がどうしても帰らなきゃいけないなら無理にとは言わないけど… 」

 

 そう聞いたら明石さんがプラムの執事らしき人を呼び耳打ちしたらその人は携帯を取り出し何処かに連絡を取ると

 

 「 プラム、私達も明日帰りますから貴女も一緒に帰れば良いのでアンズの好意に甘えなさい

 

 珍しいんですよ? 人見知りするアンズが初対面の相手にそんな友好的な発言するのなんて 」

 

 そんな余計なことを言われて顔を赤くして目を逸らしているといきなり抱き付いてきて

 

 「 アン、よろしくお願いしますねっ♪ 」

 

 そう言って私を抱き締める腕に力をいれ密着して私を慌てさせた

 

 基本、引きこもり系インドア派の私が楽しめた夏の海でした

 

 おじさんの家に帰り、温泉で塩を洗い流して私は夕食の支度をお手伝いでプラムは夕涼みしながら花火が上がるのを待っている… 私の洗い替え用の浴衣を着て

 

 お姉さん達は合宿の打ち上げをかねているから初っぱなから飛ばしているらしく花火が上がる頃には結構飲んでいた

 

 次々に夜空に打ち上げられる、夜空を彩る大輪の華達を見ながら真夏の夜を楽しむ私達…

 

 訂正、お姉さん達のオモチャ化してる私はちっとも楽しくないっ!

 

 散々なラストを迎えるに至った私の夏を返してほしいっ! って夏は未だ終わってないですけどね…

 

 

 

 

8月2日木曜日

 

 私とプラムはアドレスを交換し二人の専用ラインを開設したんだ

 

 短い時間だけど私達は仲良くなれたと思います

 

 帰りの車中に食べてもらうようにお握りをたくさん手渡して見送りました

 

 また会えたら良いな… 今の私に何が出来るかはわからないけど、東京行きの話を真剣に考えてみようと思いました…

 

 

 お嬢様達とプラムが帰り静かになったペンションですけどラインが煩いと言うかしつこい

 

 皆さんは暇なんでしょうけど、私はお手伝いに宿題とか忙しいんですっ!

 

 ただでさえよろしくないおつむに過負荷がかかってるんですからね? 時間が人の倍じゃきかないんですから…

 

 『 あーっ、勉強したくない… 』

 

 無駄な私の心の叫びでした

 

 

 

 夕方、変な人達がカフェに来ました… と言うか明日泊まりの予定のお客様なんですけどお客様の方の手違いで一日早く来ちゃったそうです

 

 まぁ部屋は空いてるので問題はありませんけどバタバタで受け入れることになりました

 

 

 


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