迷子になった赤毛のアン   作:春の雪舞い散る

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いよいよ文化祭本番ですけど最初に聞いてた話とかなり違う事になってるですが…


隣は何をする人ぞ?

③ 文化祭…シンデレラが死んでれら?

 

 

9月30日月曜日

 

 夕べはあの後打ち上げにちょっとだけ顔を出した私達は特に私が中学生で平日の明日は普通に学校があるため早々やな退散しメアドとラインの交換をして友達登録もしました

 

 

 そして日付が替わり…

 

 

 今日で九月も終わりです

 あ、因みに私は10月一杯は夏服で通す予定です…暑いの苦手なので

因みに今日の放課後はお嬢様の指令でフィットネスクラブで体力強化って…何の意味があるのでしょうか?

 

 

10月1日火曜日

 

ズーンと重い気持ちを抱えたまま放課後になり今日は茶道部の体験入部の日

京子先輩に迎えに来ていただき(方向音痴故に)部室…それとも茶室にゴー?

 

数寄屋造り風の結構凝った内装の茶室は高等部と共用の茶室で今日は中等部が使える日なんだそうですが…

「なぜ高等部の方がまでもがいらっしゃるのでしょうか?」

未だこの学校についてなにも理解してない私が無意識のうちにその疑問を口にしたら

「明石様の秘蔵っ子に興味の無い者など居ませんわ?」

って言われて

「秘蔵っ子?どちらかと言ったらしまったまま忘れてタンスの肥やしになるってパターンがお似合いって思うんですけど?」

そんなことを話しながら中等部の部長さんがお茶の支度するのを見守っていました…その洗練された所作を(美しい…)と思いながら

「結構なお手前で…」

そう言って作法に乗っ取り次の人に引き継ぐと

「アンズって茶道の経験者」

って京子先輩に聞かれたので

「正式には習ってませんけどうちの親類に旧家で元網元の家が在りまして高級和菓子に釣られてお茶の席に何度か招かれた事が何度かありますから…

食い意地張っててホントみっともないですよね?」

そう私が苦笑いしながら答えると

「それでもダメな人はすぐに諦めますけど貴女は作法はしっかり身に付いてますから大したものですね?」

そう誉められて著と気恥ずかしい私は

「最初はお菓子目当てでしたけどおばさんに誉めてもらうのが嬉しかったし着物を着せていただくのも楽しみでした

だからそれに気付いて真剣に取り組んむようになりましたから…一年に何回もないことでしたから一回一回を大切に」

私のその言葉に

「一期一会…ですね?」

制服を着てないので大学生の先輩らしき人がそう語ると今一ピンときてない私に

「再び会えるかわからないから一度の出会いを大切にする

一回の茶の席を真剣に望む貴女の姿勢に通じるモノですね?」

そう言って同じ女の子なのに見惚れてしまう笑顔でその人は言いました

 

 

 

10月2日水曜日

 

 「はぁ?来週の金土に中等部の文化祭ですか?」

 

 すっとんきょうな声を上げる私に

 

 「アン…忘れてたの?」

 

そう声を掛けてきたのは声優の卵の相楽仁美さんで私の席の右隣の人で…

 (未々端役とはいえポツポツと出演している期待の若手なんだそうです…まぁ話はそれましたが人見知りな私のこの学校での最初の友人です

二番目以降は今のところは予定ありませんのでお気にならずに…)

 

 そう思いながら

 「あははははっ、私の場合忘れる以前に多分覚えてないよ?」

 そう言って苦笑いしたら

 「アン、それどっちも自慢にならないからねぇ~っ?」

 そう言われて溜め息を吐かれました

 勿論その事はボイストレーナーに話して呆れられたのは言う迄もないこと

 

 

10月3日木曜日

 

 基本私達のクラスは出し物はやらないそうで子役、タレント組は演劇で運動部系は部活単位で出し物をするそうです

 因みに演目はシンデレラなんだそうで私は演技の経験ないのお城の舞踏会参加者でも台詞ひとつないモブ役でしょうけどね

 演技力があるとは思えない私的にはむしろ裏方の良いくらいなんですから是非ともジョブチェンジplease…

 

 放課後になり今日はダンスレッスンの日なんだけど…

 (中々覚えきれない記憶力なさは致命的って思うんですけど?)

 ってついつい心の中で愚痴っちゃいましたよ…だから

 「レッスンだから仕方ないんだろうけどなんかちっとも楽しくない…」

 ってね…したら当たり前の話だけど声に出してしまい

 「私のレッスンはつまらないと?」

 そうこめかみに♯が見えそうな雰囲気の先生に言われて自分の失言癖を恨みながら

 「全然自慢になりませんけど学校の体育の授業のフォークダンスも楽しいって感じたことありませんから…

クラスの皆が爆笑してるときでもなんで笑ってるのか理解できませんから…」

 そう言って首を横に降ると神妙な表情の先生が聞いてきた

 「白井さんはダンスが好きではなんですか?」

 そう言われて

 「ちっとも覚えられないから好きじゃありません

 でも、そうですね…ライブビデオを観ながら一緒に振り付けしながら歌うのは大好きですよっ♪

 まぁそんな私の奇行を知ってるのは限られた人達くらいですけどね」

 

 因みに浜河内家とそのお得意さん(釣遊会の皆さん含む)と十把一絡げなので自分で思っているよりは相当多いけど未だに人見知りの強い私のそれを知ってるのは私が心を許してる証し…

 それが知ってる人達の共通の認識なのでいつか自らの意思でそのベールを脱ぐまでは公にしない…

それがその人達の暗黙のルールだった事を知るのはまだ先の話だった

 

 そう話したら先週末見に行った藍さんの事務所の先輩達のアイドルユニットのクイーンテット…(クイーンとクインテットを掛けたんだそうです)のライブビデオで…

 内容は覚えれてないけど映像に反応した私は思考を捨てクイーンテットのセンターを務めるピカリんことヒカリさんを真似て歌い踊り始めました…

 ワンステージを終えた私に先生は

 

 「そう、貴女は頭ではなく心で感じとり体に刻み込む…そんな覚え方をするタイプなんですね?

 わかりました、このユニットの楽曲は色々参考になりますから暫くは彼女達のライブビデオを参考にレッスンしますから頑張りなさい

 では本日のレッスンははこれまでですが彼女達のCDを買ってしっかり聞き込みなさい」

 そう言われて今日のレッスンは終わりました

 帰り道、本気の躍りをしてさすがに疲れた私はお迎えの車中で寝てしまいまして…

 眠ったままの私が某おしゃま猫○○○の着ぐるみパジャマに着替えさせられた私の寝顔秘蔵写真がお嬢様の秘蔵のアルバムを飾っていることを私は知らないけど知りたくない真実…と、言うモノでしょうね

 

 

10月4日金曜日

 

珍しく早起きした私は寝てる間に着せられていた着ぐるみパジャマに目眩を覚えましたけどさすがに写真まで撮られていたとは…さすがにそんな事は夢にも思いませんでしたよ

 まさに知らぬが花…と、言うか知りたくない真実と言うのでしょうね…

 取り敢えず気を取り直して…珍しく空腹感でいつもより早い時間に目を覚ました朝ですので早速朝食とお弁当作りを始めました

 しかも無駄にテンションの高い私はいつもより若干数多目にお弁当を作ってしまい

 「すみません、お嬢様…お嬢様のお許しも得ずに勝手な事をしてしまいまして申し訳ありませんっ!」

 そう言ってお詫びすると

 「気にしなくても良いですよ?合宿の時の自宅組が貴女の手料理を食べたがてましたからちょうど良いです」

 そう言って笑って許してくださいました

 神対応のお嬢様マジ女神様ですっ!

 

 今日は歌のレッスンでお嬢様の指示により予定変更でクイーンテットの楽曲が課題曲になりました

 「結構器用なんですね?今までと全く方向性の違う楽曲を器用になぞるとは…」

 その言葉に苦笑いしながら

 「私には他人の心が理解できませんから歌の世界に入り込めないんですよ…

器用さは昔から日長CDを聴きながら懐メロを聞いてましたから…

私の知り合いの人達がCDを手渡してこの曲を覚えて次の時に歌ってほしいってリクエストされてましたから…言葉の意味もろくに知らない頃から…まぁ未だに難しい漢字や言葉はわかりませんけどね」

 そう言って肩をすくめると

 「新聞を読みなさいそれとラノベを否定するわけではありませんがもっと読む本のジャンルを広げなさい」

 

 そう言って何故か龍馬が行くを全巻貸してくれました

 

 

 

10月5日土曜日

 

 取り敢えず早起きのお陰で時間に余裕があるので今日も多目に用意したお弁当を見て頬を綻ばせて

 

 「昨日のお弁当好評でしたよ」

 

 そう言って誉めてくださいましたので着ぐるみパジャマショックを忘れて気分よく登校できましたがよくよく考えてみると私って物凄くチョロインなんじゃないのでしょうか?…ハイ、まさに知らぬが花…ですね

 

 全くついていけない退屈なだけの授業が終わり午後からは合同レッスンですが今日はレッスンスタジオの控え室でお弁当を一緒に食べようって話なのでスタジオ直行です

 車に乗る時に預けたCDプレイヤーを受け取りクイーンテットのライブアルバムをひたすら繰り返し聴き降りる時に朝預けたお弁当とタブレットを受け取りスタジオの控え室に…

 あ、いくら私がアホの子でも…いいえアホだからこそ礼節、感謝の心を忘れたらそれこそ救いようがないって言われて育ちましたので…

 取り敢えず声が小さいのは大目に見てくださいませんか?特に初対面の男の人とは相変わらず目も合わせられません

 まぁそれはおいておくとして先生も含めた皆さんのお弁当に見覚えがあるんですけど?

 私が作ったお弁当なんだから見覚えがあるのは当然なんですけどね…と、言うかそれすら忘れちゃうとしたら私の記憶力は真剣にヤバくないでしょうか?

 まぁそんなわけで五人揃っての楽しいランチタイムが始まりました

 私からの報告は来週の金土に文化祭があり私が所属する特別クラスは学年の垣根を越えて子役とタレントが集まってシンデレラをやる話をしましたら

 「アンズはなに役なの、もしかしてシンデレラ?」

 絶対に聞いてくるだろーなぁーのテンプレな質問来ましたなね…そう思いながら

 「私の個人的な意見としてはアーティストの卵として見てほしかったですから子役、タレントのグループに入れられたのはかなり遺憾なんですけども…」

 そう言って唇を尖らせる私に藍さんは

 「仕事選ばないと気が付いたらお笑い枠に入っちゃうからね?アンズの場合…」

 そう注意されそんな未来が予想できてしまう私はいったい…

 まぁそんな事は今更かもしれませんので気にしたら負けなんでしょうけど…

 「そう言えばアンズ、貴女が来る少し前に急遽決まった話ですけどカルテットは今日明日の二日緊急合宿を行いますが勿論明石のお姉様のお許しはいただいてますから安心してねつ♪」

 藍さんにそう言われて

「はぁ、そうですか…それはありがとうごさいます」

 と、そう答えるしかない私でしたがそんな私に先生は

 「明石のお嬢様もご参加頂きアンズさんのソロデビューとユニットのお披露目に関する打ち合わせ、意思疏通を図りたいのです」

 そう言ってレッスン後に待ち合わせをして軽く食事を共にした後四人はシェアハウスのゲストルームに泊まる事になりました

 

 

10月6日日曜日

 

 いつものメンバー+カルテットの三人と講師の先生の分を用意した朝食

 

 

 

10月7日月曜日  

 

 月曜の朝…何でこんなにも心が思いのでしょうか?

 はぁーっ…学校に行きたくないです

 今日のフィットネスクラブは先週色々話し合い試してみた結果今日はエアロビクスを試してみようと言う話になりレッスンが始まりました

 勿論お嬢様を通じてこちらにも夕べの話が伝わっていましたのでビデオを観ながらのエクササイズで懲りない私はなにも考えずに始めましたけどビリーズブートキャンプばりのハードな運動量に死んだように眠りに落ちてのご帰還となりました…

 今夜着せられた着ぐるみパジャマは猫繋がりでハロー○○○で勿論お嬢様の秘蔵写真が増えましたとさ…全然めでたくもなんともないんですけど?

 つかそんな呪われた映像なんかしっかりと除霊して永遠の闇に葬りさってくださいなっ!

 

 

10月8日火曜日

 

 ショッキングな目覚めを迎えた朝ですから

 

 「本日も早朝からはりきって世界征服目指しましょうっ?」

 …………言わなきゃよかったです

 朝から自爆しました

 え、部活ですか?栗金とうにつられるつられて参加しましたが一部からはお菓子につられて誘拐されるんじゃないかと言う声もありましたが

「そんな子供じゃありませんっ!」

 と、きっぱり言い切りましたよ

 まぁ甘いもに弱いのは否定つできませんけど私は基本相変わらずな人見知りな私が知らない人にはついていくなんてありえませんからね?

 


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