迷子になった赤毛のアン   作:春の雪舞い散る

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アンズの夢

9月20日金曜日

 

 方向音痴がバレた私をクラス委員長と校門で待ち合わせしましたので無事に教室に入れました

 

 「委員長さん、朝から私なんかの為に有難うございました…

 

 ですがこれ以上はさすがに貴女に申し訳無いので今日で終わりにしていただきたいんですけど」

 

 そう言って中止を申し出ると

 

 「別にそれくらいの事を面倒とは思いませんし貴女を放っておく方が騒ぎになりやすいって思いますが?」

 

 等と言われても反論できない私が悲しいです

 

 

 撮影の合間の事です

 

 「アンズの夢ってナニ?」

 

 それまでは食べ歩き情報を披露していたのになんの脈絡もないいきなりな金城さんのその問い掛けに

 

 「夢…ですか?別にそんな大層なものなんか有りませんよ…

 

 まぁ、しいてゆーなら私の事を『可愛い』そう言ってくれる人のお嫁さんになってその人に美味しいっ言ってもらえるご飯を作れるようになりたいって事くらいですね…

 

 もちろんそんな物好きが居たらの話ですけども」

 

 苦笑いを浮かべる私に金城さんは

 

 「いい加減過去に囚われるのを止めなさい…」

 

 そう言うけど少なくともそれができるほど強くないんですけど?

 

 それにそれができないからとらわれた状態なんじゃないんでしょうか?

 

 

 世間一般の皆様は明日から三連休ですが私の通う学校は午前中は授業有りますし撮影の仕事が入ってるため休みはありません

 

 そんな私を気遣ってか、回転寿司に連れていってくれました

                

 

9月21日土曜日

 

 今日は授業が午前中しかないので昼食を食べてからモデルのお仕事ですが…

 

 ナゼか私のお弁当は金城さんのマネージャーさんが食べる事になりナゼか私は金城さんはおしゃれなカフェでランチに来てますが…

 

 イヤなんですよね…金城さんはサングラスなんかじゃ誤魔化せないくらい目立つし

 

 私の不自然な赤い癖っ毛は誤魔化しようがなく悪目立ちしてますからものスゴく注目を集めちゃってます

 

 内容まではわからなくても、あちこちから聞こえてくるヒソヒソ話は私を不安にさせる

 

 私の封印された黒歴史が刺激され、闇で蠢いているのを本能的に恐れているのですから私の目の届く範囲内で止めてほしいものです

 

 

 今日の秋葉原での撮影を終え、横浜直行し中華街でディナーに招かれて今夜は横浜泊まりのため金城さんとツインの部屋です

 

 

 

9月22日日曜日

 

 朝ご飯の支度をしないのはちょっと落ち着きませんが仕方ありません

 

 カフェでモーニングを頂きながら打ち合わせですが半分以上は右から左へと素通りしてます

 

 お昼は金城さんお薦めのラーメン食べに行き中華街で撮影して…

 

 赤レンガの倉庫を歩きアウトレットでお買い物…

 

 は、私の趣味じゃないですね

 

 時間が有ったら水族館に行ったり鎌倉にも足を伸ばしたかったんですけどって溢したら

 

 「また、別の機会にでも遊びに来ましょうねっ♪」

 

 そう言ってもらいちょっと嬉しい私ですが最後にみなとみらい21に立ち寄り

 

 ちょっとだけ楽しみましたがこちらもいつかまたもっとゆっくりと…って事になり次に移動

 

 最後に今夜の宿泊場所の湘南湯河原温泉にある明石家の別荘です

 

 食事は近所の仕出し屋さんに頼んだそうで凄いご馳走が盛大に並んでます

 

 撮影後にスタッフのお姉さん方との宴会になりまさに後はスタッフが美味しくいただきました…状態でしょうか?

 


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