「東條~どこだー」
この家広いよなー純和風だしここら辺でも結構年期の入った家だしなー
「あ、きとったん?」
「お、東條、おはよう」
「おはようって言う時間でもないで」
俺の目の前に現れたのは、ナイスバディな女性、俺の幼馴染み・・・いや訂正しよう、腐れ縁の東條希だ、俺達は親が両方転勤族である、最初は東條が転校した、その後俺が転校した所に東條がいた、次に俺が転校した、そうすると1ヶ月ご位に東條がやってくる、そんな感じでいく先々で俺と東條は一緒だった、そのお陰で小学生の時の卒業式は一人ぼっちで卒業式なんて事にならなくて良かったなと思ってたりする。
「所で東條、お前昼飯食べたのか?これから巫女さんの仕事だろ?」
「君が来てくれるってわかってたから、食べてないんよ」
でた、東條の占いはよく当たるというよりも外れたところを見たことがない、現に俺は綾瀬の奴がμ'sに入るなんて思ってもなかったのだが、東條のやつ
「エリチは絶対にμ'sに必要なんや」
何て言ってたら本当に綾瀬はμ'sに入って来た、その後に何故か東條もμ'sの活動に参加して、ラブライブで優勝して、アメリカに行ってライブして・・・たった一年だったと言うのにとても濃く楽しい日々だった。
そんな東條は今は高校の頃から続けている巫女のバイトをしながら、一緒の大学に通っている、最初の頃は東條の回りは人だらけだった、女子も男子も変わらず東條に対して質問攻めだったり、告白の嵐だったり。今ではそれも落ち着いてきて普通に生活できている。
「ほら、昼飯」
「ありがと~、今日はうどんやん」
「この前狐うどん食べたいって言ってただろう、御代わりもあるから、大丈夫だぞ」
「あ~、うちの事食いしん坊か何かやと思ってるやろ」
「・・・違うか?」
「ふふ~ん、違わへんよ~だ」
「・・・太るぞそのうち」
「大きなお世話や」
それからは特に会話もなく、ただうどんをすする音と時計の音が響く、何時もの時間、何時もの風景この何気ない日常がもしかしたら壊れるかもしれない。
俺は東條が好きだ、友達とか家族とかの意味ではなく、一人の女性として好きだ、いつから東條の好きになっていたのかと言われれば正直答え用がない、気づいたら彼女の事を目で追いかけるようになった
実はここだけの話俺は東條にアイドルをやってほしくなかった、何故かって?
東條って少しぽっちゃりだけど凄く可愛いからな、正直ストーカーとか色々なもんを心配してた
そんなことは無かったけど
まぁそんな東條に俺の気持ちを伝えようかなと思う。 μ'sも終わって大学にも無事に入学できた、そろそろ頃合いじゃないのか・・・?
「そろそろ用意せなな~」
「おっ!? も、もうそんな時間か」
「? どうしたんや?」
「い、いや何でもないぞ・・///」
「顔赤いで?ほんまに大丈夫なんか?」
「ああ、安心しろだから早く行ってこい」
そういって、無理矢理東條を追い出す。はぁこんなことじゃ一生かかっても無理な気がしてきたぞ。
・
・
・
数時間後、昼飯の片付けと東條の家の掃除をしていたときだった、
(あ、東條の奴ケータイ忘れてる)
一応届けてやった方がいいか、急な連絡とか入ったらヤバイし
外に出てみれば冷たい風が頬を撫でる、まだまだ冬が現役で働いていると言うことを否応なしに意識させられる。
そんなどうでもいいことに思考を割きながら歩いていると、東條がバイトをしている神田明神に着いた。年末明けて、まだ一週間程度だからか、そこそこ人がいる、そんなときだった
「東條希さん!!あなたの事を一目見た時からずっと想っていました!私とお付き合いしてくれませんか!」
神社内に響く声、回りからは期待と、冷やかしの声が飛び交っている。
心臓の跳ねる音が聞こえた気がした、時間がとてつもなくゆっくりになった気がした。
自分の恐れていた事が現実になる気がした。
そんな中東條がゆっくりと口を開いた
「ごめんな~、うちにはもう好きな人がおるねん」
初耳だった、そんな素振りを見せた事も一度も無かったじゃないかと、心の中で叫ぶ
「そうですか、それは失礼しました。それでは私はこれで」
頑張ったなーやよくいったぞーなんて、野次馬は告白した男に対して声を掛ける。早足で歩いていった男の横顔は泣いていた、そして、男の姿が次の俺かもしれないと思うと、この気持ちを一生封じ込めていた方がいいのかもしれない。
だけどそんなことをしたくなかった、東條を他の奴にとられたくないと言う気持ちの方が少しずつだが確実に大きくなったのを感じる。
そうなったら後は早かった、俺はそのまま東條に駆け寄って 「話がある」とだけいい腕を掴んで神社の裏まで引っ張った、その時の希の顔は驚きと、何かに気づいたような顔だった。
「ちょっと、うちをこんな所に連れてきてなんのようなん?」
「・・・・・」
「あーもしかして、さっきの告白されたん見とってヤキモチやいたんちゃうん?」
「・・・・・・・」
「キミは昔からそうやもんな、うちに何かあったら直ぐに飛んできて」 「希」
名前を呼ぶ、中学に上がってから恥ずかしくて呼べなかった、好きな人の名前を
「・・・・どうしたん?名前まで呼んで」
「・・・・・」
「希、お前の事が好きだ、お前を誰にもやりたくない、だから、一生おれの側だけで笑っていてくれないか」
「・・・・・こんなうちで良ければ、宜しくお願いします///]
「へ?」
「聞こえんかったんか?ええよ」
「い、いいのか?お前好きな人いるって」
「? そんなん決まっとるやん」
そう言うと、少しずつ東條がこちらに近づいてきて
直後唇に柔らかい感覚が伝わった
「うちの初恋は今も昔もキミだけやで////]
そう言うと、今度は噛み締めるようにキスをした。
大変お待たせしました。
次はことりちゃんでも書こうかな?
更新は多分またとてつもなく遅いと思いますが良かったら見てください