暁型は今日も元気です!   作:ノラ猫0329

7 / 14
今回は加賀と提督がメインです。
すこしシリアスかも?


注意※

今回はシリアスさんも招いたぜ(`・ω・´)キリッ


提督は忙しい

 

何だ……改まって加賀のヤツ?

な、何かしたか俺!?

 

 

 

 

 

「提督?」

 

 

俺が考え事をしていると心配そうに加賀がこちらを

見ていた。

 

「あ、あぁ何でもない。で聞きたいことって?」

 

 

まぁよくわからない時は聞くのが一番だ。

加賀の事だし訳の分からないことは言わないだろう。

 

 

「提督は好きな子いるのかしら?」

 

 

………………………………!?

 

 

「ごめん……何だって?」

 

 

「難聴系主人公なのかしら提督は?」

 

何だよ難聴系って?ジジイの主人公か?

 

「ですから……好きな子はいるのって聞いたのよ。提督」

 

 

「好きな子ってのは……どういう好きなんだ?大切って意味なら俺は嫌いな奴が逆に居ない。」

 

俺は無意識になにかから逃げるようにしていた。

無意識……?

いや、意識はしている。

無意識を意識している。

無意識にそうしていると意識している。

その正体は無意識なので分からないが……

 

 

「ですから…… 」

 

焦れったくなったようで加賀がこちらに迫って来た

ゆっくり、しかし逃がさないように

逃げ道を塞ぎ警戒されるかされないかのギリギリの

気配を出しながら

 

 

「……大切な人はいるのかと聞いています。」

 

 

加賀ははっきり……そう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大切な人か…」

 

 

「そうです提督……で?どうなんですか?」

 

ここまでグイグイ来る加賀初めて見たな……

これはこれで悪くない……が

大切なかけがえの無い人。

すべてを掛けてもいいと思える人は…

 

 

「居るよ。」

 

 

「そう……それは私では無いのよね?」

 

「そう。君じゃない。」

 

「……分かりました。」

 

「大切な娘がね。」

 

「そう…………ん?今なんと?」

 

「君も難聴系かい?」

 

「いえ……何だかおかしな言葉が聞こえたもので……もう一回お願いします。」

 

 

「だから大切な娘がいると言ったんだ。愛してる人とはすこし違うかもしれないが一番大切なという意味では合っている」

 

 

 

「ぽかーん」

 

ぽ、ぽかーん?

初めて見たぞ……ポカンと言ってる人なんて……

 

 

 

「提督……結婚してたんですか?」

 

何かフルフルしながら聞いてきたぞ?

大丈夫なのか病気か!?

 

 

「い、いや結婚は一回もしたことないぞ?」

 

「は!、よ、養子ってことですか?」

 

独り身なら子供がいても大丈夫!

と小声でいいながら無表情でガッツポーズをしている

加賀を見ながら俺は……

 

 

「いや、養子って理由でもない。……まぁ色々あるんだ気にするな。」

 

俺はそう言いながら加賀を撫でて

 

……何かを誤魔化した。

そう。知られたくないことを

都合の悪いことを。

…………知られてはいけないことを

誤魔化し隠した。

 

 

 

「て、提督……そろそろやめてください。照れますので」

 

 

「あ、あぁすまない。って……て、照れるの?」

 

「照れます。」

 

「そ、そうか。」

 

「聞きたいことが聞けたので今日のところは勘弁してあげましょう。」

 

 

「それはどうも。」

 

 

「今度、娘さんにあわせてくださいね?」(将来のお母さんとしては今のうちに……)

 

 

「……あぁ必ず。」

 

俺はそう言った。

 

 

「では。」

 

加賀はそういうと部屋を出て行った。

 

 

 

 

明日また出掛けよう。

加賀に……いや、みんなにあの困った娘を

会わせるために。

 

 

 

 

 

「明日また行くよ。海色(あおい)」

 

俺は誰も居ない虚空に向って呟いた。





「加賀さん結局過激なことって何だったの?」

「雷さん…何の話かしら?」

「いやいやこの前言ってたじゃないですか?」

「あぁあれね。プロポーズしようとしたのよ。」

「プロポーズ!?」

「大切な人がいるか聞いて居ないならと思っていたのだけど」
(まさか娘さんがいたとは……不覚!)


「で、で!どうしたのよ!」

「安心しなさい。衝撃はあったけど進展は何も無いわ。」

「そう……良かった」

「でも私は諦めません。子供がいても気にしません!」

「子供!?何のこと!?」

「…………(あんまり言いふらしたらダメかも知れないわね)」


「ねぇ!加賀さん!」

「何でもないわ。それじゃ」

「ち、ちょっと加賀さん!」

「あぁ雷さん。忠告いいかしら?」

「ん?」

「盗聴器はやめた方がいいわよ。」

私はそう言いながら提督から抜き取った
盗聴器だった物を雷さんに渡した。

「どおりで何も聞こえないと思ったわ」ガクッ

「それじゃあね。雷さん。お互いに頑張りましょう。」


私はそう言いながら項垂れた雷さんを背に立ち去った。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。