紅美鈴には秘密がある   作:テッソルムリア

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戦闘はカットしました(技量不足)






「仲間になりましょう」

―――永遠亭―――

 

 

side メアリー

 

 

やあやあ、メアリーさんだよ。

今、永遠亭の一室にいるのさ。

 

 

と、いうわけで。

 

 

あれから少し経ち、場所を永遠亭内部に移しました。

鈴仙はお茶を淹れるために席を外しています。

 

 

正面に八意永琳。

そこから時計回りにパチュリー、私、ゆかりん、幽々子と並びます。

そして―――

 

 

「やっぱり貴女は飽きさせませんねぇ!その調子で私の新聞に一役でもいくらでも買ってくれると有り難いのですが!ああいえいえ。他御三方もどうぞ文々。新聞をよろしくお願いします!もちろん永琳女史も。さて今回は永琳女史との対談?ですか?バッチリ記録させて頂きますよ!記事のために!メアリーさんは先程も撮りましたが、まずは全員分のお写真を―――」

 

 

「「「ダメ(ね)(よ)」」」

 

 

「あややや……」

 

 

(自称)清く正しいブン屋―――文がいた。

 

 

なぜブン屋がいるのかですか?

私も聞いてみましたよ。

そしたら『ネタのニオイがしたので!』らしいです。凄いですね(棒)

 

 

幽々子に関してはちょっと長くなるんですけどね。

実は大図書館で話していた頃からもともといたというか聞いていたというか……

 

 

宴会で一騒動起こした後。

私は人里での会合が開かれるまでの数日間、ゆかりんの家でお世話になっていましたよね。

あの時暇だからってゆかりんとゲーム三昧してたんですが……

遊びに来た幽々子が興味を持ちまして。

一緒になってスマ◯ラとかマリ◯ーとかやってるうちにスッカリ染まっちゃったんですよね。

 

 

んで、すっごく仲良くなったんで人里での会合にも誘ったんですけど、

「メタ◯ギアだったらカズのポジションがいい」

とか何とかで、サポートにまわるようになりまして。

以来、なんやかんや通信(スキマ産)でコッソリ参加してるんですよね。パッチェさんは知らないでしょうけど。

むしろ魔法少女パッチェさんの写真とかお願いしてたんで、知られてなくて良かったです(ニッコリ)

あとで焼き増しして貰いましょう。

 

 

「いえ!諦めませんよ!この程度で私の熱い報道への思いは止められません!為せば成る!記事のネタになりそうな情報と写真を頂くために、決死の思いで強硬な取材を―――」

 

 

「鴉の焼き鳥って美味しいのかしら~?」

 

 

「時には諦めも大事ですよね自重します」

 

 

そんな回想をしているうちに、ブン屋が亡霊姫の前に撃沈したようですね。

あの流れるような撤退の仕方は逆に尊敬しますね。

いくらブン屋でもこの面子相手に無理はしないでしょう。

 

 

「と言うとでも思いましたかー!パシャっとな!」

 

 

そんなことなかったみたいですね(白目)

目にも留まらぬ早業で写真を撮ると、素早く窓から飛び出していきました。

ああ…そんなに自分から死亡フラグを立てなくても……

 

 

「あやややー!?」ドゴッ!

 

 

ブン屋の悲鳴と何かがぶつかるような音がすると、辺りはシーンと静まり返りました。

 

 

 

 

 

「で、話を戻すけど」

何事もなかったかのようにしゃべりだすゆかりん。

絶対ブン屋を沈黙させたのゆかりんですよね。

 

 

すると途端に永琳は鋭い視線をこちらに向けてくる。

 

 

「何が目的なのかしら」

「あら、もうちょっと他愛のないお話でもしましょうよ」

「生憎、私にはそれに付き合う義理も理由もないわ。用がないんならサッサとお暇してくれないかしら」

「もう、せっかちねぇ……じゃあ単刀直入に言うわ」

そこで一旦口を噤むゆかりん。

そしてゆっくりと再び口を開く。

 

 

 

「私たちに手を貸してくれない?」

「嫌よ」

 

 

あらら。バッサリ。

まぁこの反応はゆかりんも想定内でしょう。

 

 

「手を貸して欲しい理由くらい聞いてみない?」

「そんなのはどうでもいいのよ。とにかく嫌なものは嫌。そもそも手を貸す理由がないし、私にメリットもないわ」

 

 

そう言ってこの話は終わりだと言わんばかりの永琳に、ゆかりんが静かに告げる。

 

 

「理由ならあるわ」

「……何かしら?」

 

 

 

「蓬莱山輝夜」

「……!」

「少しは話を聞いてくれる気になったかしら?」

「……姫様に何かするつもり?だとしたら止めておいた方が良いわね。息の根を止められたくなければ」

「あら、恐いわね。でもそんなことはしないわ。むしろ何かするのは貴女かもしれないわよ?」

「……何ですって?」

「ふふふ……私たちは手段を提示するだけ。それを利用するかしないかは貴女次第、ということよ」

「………」

「理解できたかしら?永琳(レディー)

「……貴女にレディー呼ばわりされる謂れはないわね。それで?貴女は何を提示して、私が何をするっていうのかしら?言っておくけど私が姫様に反することはあり得ないわ」

「……ククッ…アッハッハ!」

 

 

永琳のその言葉を聞いた途端に、まるで耐えられないとでも言うかの如く、声を上げるゆかりん。

 

 

「……何がそんなに可笑しいというのかしら?」

更に視線を鋭くする永琳。

それに対しゆかりんは、笑みを浮かべたまま言葉を綴る。

 

 

「姫様に反することはない?フフッ、貴女がそう思うんならそうなんでしょうね。貴女の中では」

「……何を」

「ここまで言われてまだ気付かないの?いえ、違うわね。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のかしら?」

「………」

「沈黙は肯定と受け取らせていただきますわ」

水を得た魚のようなゆかりん。

そのまま一気に追い詰めにかかる。

 

 

「ねぇ?これらは姫様とやらに反することではなくて?もし彼女が知ったらどうするかしら」

そういってゆかりんは永琳に”証拠”を突きつける。

 

 

「………!」

「”どうやって”って顔してるわね。あまり妖怪の賢者をナメないほうがよろしいかと。それに―――」

 

 

そういうとこちらにチラッと視線を寄越す。

 

 

「―――私一人ではありませんもの」

ゆかりんが締めくくる。その手には。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――寝ている輝夜に抱きつく永琳の写真が。

 

 

「……」ピクピク

「ああ、別に私自身は非難しないわ。むしろ良いと思うわよ?ただ……このやり方はいただけないわ。彼女にバレてしまうかもしれないもの。現に、私にはバレてるし」

「……」プルプル

「そんな貴女に朗報よ」

「……」ピタッ

お、出番かな?

 

 

 

 

 

 

「「「私たちは全てを受け入れる(わ)(わよ~)」」」

 

 

ゆかりんのアイコンタクトを受け、一瞬で横に並び立つ私と幽々子。

流石に年季が違いますね。ピッタリです。

 

 

「私にかかれば、隠密 隠蔽 隠し撮り。アレもコレもやり放題よ?今ならメアリー謹製、コスプレセットも付けて―――」

「仲間になりましょう」

 

変わり身早っ!!

先程までピリピリしていた二人は、ガッチリ握手をしています。

果ては私と幽々子も交えて肩を組みだしました。

端でポカーンとしているパチュリーが何かシュールです。

 

 

 

 

 

「失礼致します、師匠。お茶をお持ち―――」

襖が開き、入ってきたと思ったら固まる鈴仙。

おや、どうしたんでしょう(すっとぼけ)

 

 

 

 

 

 

「……ナニコレ」

 

 

 




輝夜がヤンデレっぽい…どうしよう…
そうだ!永琳を(変態)淑女にしてしまおう!
そしたらギャグ時空でなんやかんや何とかなるはず!


……うん、済まない。
私の技量では永琳を仲間にするには、最初からどっか飛ばしておかないと無理だった(言い訳)


ちなみに勇者パーティーはパッチェさんとゆかりん含めて六人になる予定です。
ただ最後の一人がちょっと迷い中。
もう一人候補いるんですよねぇ……






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