東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結 作:ラギアz
隔「今回で一気に強くなったんでしょ?」
ラ「うん。真君はちょっと、力不足だったからね」
隔「そういえば、七夕よね、今日」
ラ「・・・短冊書いたしね」
隔「何書いたの?」
ラ「リア充になれますように」
隔「えいっ」ビリッ
ラ「ああああああああ!?俺の短冊がああああああああああああ!!!!???」
隔「では、どうぞ♪」
紅魔館の中、一番上の階のとある一室。
レミリア・スカーレットの部屋で、俺と暁とレミリア様は話していた。
「・・・成程、で、もう
口角を吊り上げつつ、全ての事情を確認したレミリア様は呟いた。
この問いは、霊力が戻ったから戦えるのか?という意味。
そして、もう天久や他の奴らと互角以上に戦えるのか?という意味を含んでいる。
これ以上皆の足を引っ張るわけにはいかない。
俺は、確信をもって頷いた。
「ええ。必ず」
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暴走妖。
その事について詳しく説明されたのは、俺が頷いた直後だった。
今も数人が幻想郷の暴走妖を倒しに行っているらしく、そして魔理沙が倒した時に、分かった事があるらしい。
それは、暴走妖は無限に再生する代わりに、心臓の核を壊されたら例え本来は再生できたとしても死ぬと言う事。
そしてその核は、霊力では破壊出来ないと言う事。
強靭な再生力は、おまけに過ぎない。
一度限り暴れれば、強化された妖怪に人は為す術も無く蹂躙されてしまう。
如何に直ぐ核を壊すか。それが一番の課題だ。
俺は霊力を使うため、核を壊せない。
しかし―――――――
俺は自室のベッドの上で、寝返りを打つ。
窓の外は夕暮れ。紫色から藍色へと、ゆっくりと変わりゆく空を静かに眺めつつ。
危機の時、本能的に発動する『稼働』について俺は思考を巡らせていた。
あの得体の知れないエネルギー。底知れない力を持つそれは、一体何が原因なのか。
「・・・稼働」
呟いても、何も起きたりはしない。
手元にあり、指が掛かっているのに引けないトリガー。
そのままずっと、俺は明りを付けていない薄暗い部屋で、ずっと空を眺め続けていた。
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夢月は、夜の人里の中心に立っていた。
陽は落ち、辺りはすっかり暗闇に包まれている。
微かな月明かりが夢月を照らすも、それは微々たる物に過ぎない。
右手に携えたお祓い棒を、左手に持った式神の紙を、夢月は触れ合わせる。
そして、合図した。
「早苗さん、宜しくお願い致します」
次の瞬間。
宵闇に紛れて放たれた神速の斬撃が夢月を襲い。
そして、それを緑色の結界が防いだ。
ギリリ…と押し合う二つの力。
式神を三体、上空に投げた夢月は空になった左手で大きい霊弾を空へと撃ちだす。
その霊弾は、一つの合図。
幻想郷中に散らばっている自身の仲間へと送るメッセージ。
『この相手は強い。援護してくれ』
という意味を持つ、深紅の霊弾。
結界が割れる。
風の刃を、式神たちは体を張って護る。
・・・事は出来ず、彼らは一瞬で砕け散った。
影に潜み援護する早苗が結界を作ろうとするも、彼女は霊夢の様にそれは得意分野では無い。
一瞬の間に、刃は夢月の首へと迫り――――――――
「何故霊夢さんでは無く私がここに来たか。知りたくないですか?」
肌に当たった所で、刃は風に溶けて散った。
夢月は新たに式神を―――紅の式神を、取り出す。
未だに姿を現さないそれについては、夢月はもう見当が付いていた。
鎌鼬。風の刃を操る、素早さと攻撃力の高さに秀でる妖怪。
そして、ぬりかべ。最高度の防御力を持つ妖怪。
もしもそれらが融合していたら?
速さ、攻撃力、防御力。
全てに秀でた妖怪が出現したら?
「私は捨て駒、兼時間稼ぎ要因です。最初から切り札を切る訳にも行きませんので。まあ、」
勝てない。
常人ならば。
そして誰でも苦戦を強いられるのは目に見えている。
霊夢や魔理沙、咲夜や妖夢。
彼女等を安全に、そして準備万端で来てもらうための役割を自ら買って出た夢月は、涼しい笑みを浮かべた。
「捨て駒と言っても、それはそれは大きい粗大ゴミですが」
そして、熱い闘志を燃やした。
ああ、七夕だからドキラギのコーナーで絵を晒せば良かったんや・・・
ドキラギ・・・ドキッ!ラギアの低画力を晒しちゃおうのコーナー!の略称。
今命名("´∀`)bグッ!