東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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ラ「ごちうさポップコーン食べました!」
隔「おお、感想は?」

ラ「えっとですね。まず値段は300円。少し高めですね。ロー○ンです。しかし何といっても袋が可愛いですね!そして、内容量も多めです。300円でも良いかな、と思いました。味はチーズ味。ラギアは塩、キャラメルよりも好きでしたね。美味しいです。後ごちうさファンにたまらないのは・・・」

隔「長くなりそうなのでカットしました。多分、明日位にラギアの活動報告覗けば続きがあります・・・みる人居ないと思いますが。今回は真と幻夢!では、どうぞ!」



第五章第六話「新たな道」

「幻夢ー!」

「おお、来たね」

 

ベッドに倒れ込んですぐ、俺は幻夢と白い世界で対面していた。

自身の中に居る魂の居場所。白い世界。

 

笑顔で手を振る幻夢に駆け寄り、俺は口を開いた。

 

「えっと、少しでも良いから強くなりたくて・・・何か、技教えて下さい」

「良いよー。そろそろ、私も教えなきゃダメだなと思っていたころだし」

 

胡坐を掻いた状態から立ち上がり、幻夢は欠伸を噛み殺す。

そして、右の掌を握ったり、開いたりし。

 

「来い、赤蛇ノ薙刀(しゃくちのきば)

 

呟くと同時に、その掌に2m程の柄を携え、60cm程の刃を持つ薙刀が現れた。

柄は白く、刃は黒と白で形成されたそれは幻夢の霊力の色。

俺と同じで、そして完全上位互換である”全てを護る”白き霊力。

逆の、”全てを破壊する”霊力。

凄まじい力を秘めた薙刀を幻夢は人差し指の先で回しつつ、俺へと尋ねる。

 

「えっと・・・二刀流がしたいんだっけ?」

「うん。霊力で強さと速さは補えるから、手数と・・・後は、戦闘方法のバリエーションも増やしたい」

「おっけおっけ。えとね、魂の世界では呪力の効果は無いから、バーストも羅刹も使えるよ」

「分かった」

「じゃあ、早速やろうか!」

 

にっと笑った幻夢は体に霊力を流しつつ、大きく後ろへ飛び退る。

薙刀を地面に叩きつけた瞬間、カアン…と大きな音が白き世界に響き渡った。

 

「バースト」

 

出力、10%。

最大出力を出した俺は、両手に意識を向けつつ、強く幻夢を見据える。

 

「霊刀[羅刹]!!」

 

俺自身の、皆を護ると言う意思。

それは絶対に折れない。無くなったりはしない。

 

真っすぐに続く光の道を、具現化したような輝きを放つ直刀を、俺は両手に構えた。

 

「さ、おいで」

 

軽く手招きする幻夢に向かって、俺は全力で地面を蹴り飛ばす。

 

久々の加速感。

世界が飛んで行く感覚と共に、俺は右手の剣を横へ薙いだ。

 

「うーん、蹴りとか使ってみたら?」

 

しかし、軽々と薙刀でそれは受け止められる。

余裕――――いや、いつも通りの表情を崩さない幻夢。

多少の悔しさを噛みしめ、殺し、俺は其の場で踏ん張り連撃を始めた。

 

「お、おおっ!?」

「射程距離拡張!」

 

右。左。上。

 

縦横無尽に、ガードが甘くなった所へ斬撃を叩き込む。

少しばかり焦ったような表情を浮かべた幻夢は、次の瞬間ニヤッと笑い。

 

「噛みつけ、赤蛇」

 

小さく宣言した。

刹那。

 

俺の刀が、まるで撃ちこんだのと同じ様な威力で弾き飛ばされた。

速すぎた影響。

二刀が、どちらとも高く上へと腕ごと弾きあげられ。

剥き出しになっている腹部へ向けて、幻夢の薙刀が急に変形し襲い掛かって来た!!

 

刃が紅くなり、蛇の牙の様にそれは俺を切り裂こうとする。

刀では間に合わない。

 

なら。

 

膝に力を溜め、おれはバネ人形のように大きく飛び跳ねた。

 

幻夢の赤い霊力。それは守らないし壊さない、二つの意思の真ん中。

 

関わらない――――”拒絶”の霊力だ。

全てを跳ね返し、受け付けない。

 

最強の霊力の性質を利用する。

 

刃の腹へと、俺は全力の蹴りを放った。

しかし刃は折れない。

寧ろ、そのまま俺を上へと弾き飛ばす。

 

「おお・・・避けた避けた」

 

幻夢の感心したような声を耳に入れつつ、俺は上空へと身を躍らせる。

自由落下に乗じて、俺は二刀を揃え思いっきり上体を逸らす。

最大威力の一撃。

 

霊力を使って生成された刀はその身を一つにし、巨大な、重い大剣へと姿を変える。

 

「おっ・・・らああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

砲声と共に、繰り出される神速の斬撃。

破壊と守護。二つがぐちゃぐちゃに混ざり合った刃は。

 

 

真っすぐに、赤蛇ノ薙刀へと吸い込まれた。

 

ガキイイン…と手に伝わる、決して軽くは無い振動。

怪訝そうな顔を浮かべる幻夢へ向けて、俺は反動を利用してもう一度、今度は救い上げる様にして切り上げた!!

 

 

だが。

 

 

「甘いよ」

 

その斬撃は、初代博麗の巫女には届かない。

 

薙刀を投げ捨て、それが淡く宙に溶けてなくなる。

無防備になった幻夢。

その瞳は黒き無限の宇宙を思わせる。

 

「滅壊ノ星撃+五月雨仕掛けの泡沫」

 

握った拳を、幻夢は無造作に振るった。

直立不動。

ただ右腕を振り下ろしただけの、それは。

 

 

 

 

 

バギャアンンッッッ!!!

 

 

 

無数に迫りくる絶大な霊力の塊。

無限の攻撃は、俺の両手剣を砕き、そして俺自身をも吹き飛ばした!!

 

 

ドゴンッ!と強く背中を打ち付け、俺は肺から酸素が全て放出されるのを感じる。

魂の世界でも、痛みはあるんだなあ、と呑気な感想を思い描いているうちに、幻夢がすぐ傍へと近づいてきた。

 

「いやー、最後のは凄かったね。吃驚したよ」

「幻夢の方が凄かった・・・」

 

笑いながら、上体を起こした俺の背中をバシバシと叩く幻夢。

 

最後の幻夢の技。

あれは一見、無数の霊力の塊を放つ技なのだが。

 

 

それらが全て、滅壊ノ星撃だったのは間違いない。

 

 

俺の、恐らく一番安全に威力が出せる技。

ブーストして強化した拳を打ち込むその技は、人によって姿かたち、威力や効果を変えるのだ。

 

「私の滅壊ノ星撃は真のと同じさ。使ったのは、五月雨仕掛けの泡沫。これはコピーだね。まるで雨粒の様に、結界を。攻撃を。霊力がある限り分身させる技さ。まあ消費霊力が多いから、使える回数は限られてくるけどね」

 

その割には全然疲れていない幻夢。

立ち上がった俺の頭に手を置き、わしゃわしゃと撫でる。

 

「じゃあ、蹴り技と五月雨と実戦・・・気が済むまでやろっか!」

「了解!」

 

幻夢の、師匠の言葉に俺は頷いた。

 

弾ける霊力。鳴り響く打突音。

 

暁が呼びに来るまで延々と、俺達はそれを続けた。


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