東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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どうも、ラギアです。
えっとですね、十一月二日まで不定期投稿となります。

理由はですね、今日からその日まで約18万文字書かなければ行けないからです。
夢幻魂歌およそ90日分ですね。はい。
自分は小説を将来への踏み台・・・もとい、経験を積むために始めました。
丁度良い機会だと思い、そろそろ頑張ってみようかと思います。
書いた作品は、もしかしたらここにも投稿するかもしれないです。
ご迷惑をお掛け致します。本当に、すみません。


第十章第五話「戦闘開始」

永遠亭の屋根が吹き飛ぶ。

永琳と輝夜はそれを気にせず、直ぐに弓を、そして霊力を手に溜める。

 

「あああああああああああああ!!屋根があああああああああ!」

 

ただ一人、叫んだのは優曇華。

しかし彼女も直ぐに気づく。何かが、此方へ急接近していることに。

 

それは、黒い翼を広げ天を切り裂く。

凄まじい、それでいて悍ましい霊力。優曇華の背中をぞわっとした物が駆け上がり、思わずと言った風に人差し指の先へ紫の妖力が装填される。

 

「・・・来たわね。いつか、来るとは思ってたけど」

「私は真や患者さんを守るわね。どうせ死なないし・・・永琳、任せたわよ」

「分かりました。優曇華!霊夢達と合流して、あれを迎え撃ちなさい!」

「ひゃ、ひゃい!・・・あのう、あれは何なんですか!?」

 

優曇華は走り出しながら永琳へと尋ねる。少しの間、そして弓の弦をキリキリと唸らせつつ、彼女は答えた。

 

「・・・敵よ。それも、殺す気でやらないと死ぬくらいの・・・ねっ!」

 

バシュンッ!! と、矢が凄まじい速度で空を切り裂く。

虹色の砲撃、白い霊弾、それに加わる桜色の斬撃。

その中心を穿つ矢は、その黒い敵――――

 

ロストバースト状態の雷へと、突き刺さる寸前に消滅した。

 

雷は、一直線にとある病室へと向かって下降する。

 

・・・それは、少年の居る白い病室へと。

 

永琳は思わず舌打ちし、今度は一気に弓を三本番える。

目を細め、照準を合わせる。それと同じく、再び永遠亭の中で二つの霊力と一つの魔力、そして妖力が渦巻いた。

黒い翼が大きく広がる。刹那、永琳が弓を放つと共に少女の声が四つ響いた。

 

「霊符[夢想封印]!」

「恋符[マスタースパーク]!!!」

「人鬼[未来永劫斬]!!」

「散符[真実の月(インビジブルフルムーン)]っ!!」

 

虹色の霊弾がめまぐるしく輝きながら、虹色の砲撃は唸り捻り風を巻き起こしながら、どこまでも伸びる斬撃は空気をも切り裂きながら、紫紺の輝きを持つ妖力の弾は無数に増えながら。

 

それらは全て、雷へと向かう。急下降の最中、反応はしづらい。

 

・・・が、しかし雷は頭を下に向けたまま逆立ちの状態でそれらに顔を向け、バヂヂイッ!! と稲妻を纏った彼岸ノ妖を振りぬいた。

それだけの動作でマスタースパークが切り裂かれ、夢想封印が弾き飛ばされる。

黒い羽根の一振り。優曇華のスペルが掻き消されるが、桜色の斬撃だけは何にも屈しなかった。

 

ロストバーストによって生成された翼を、スパンっと綺麗に真っ二つにする。

 

雷は、バランスを失い落ちていく。そんな様子を眺めながら、刃を鞘に納めた妖夢は呟いた。

 

「・・・真さん、待ってますからね」

 

 

 

 


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