東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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ラ「ひゃっはああああああああああ!!!」
真「どうしたし」
ラ「いや、実はひっそりと白猫テニスを友達とやっててさ」
真「うん」
ラ「遂に100レベ一体完成(`・ω・´)」
真「☆は?」
ラ「最初2だったのに何か3に成った」
真「!?」


第八章第十三話「終焉」

奥で隔が立ち上がる。

青白く光る羅刹を腰ダメに構え、俺は隔との間を目測で測る。

現時点での射程距離拡張の最高到達点は20m。

俺と隔との間は少なくとも200mはある。

 

それを確認し、俺は羅刹を逆手に持ち槍投げの様に肩に担いだ。

ギギギ・・・と羅刹は新たに形成されていく。柄は更に更に長く、刃は大きく広がる。

新たに形成されたそれは、大きい槍。

青白い光がさらに強まる中、俺はそこに深紅の魔力を纏わせる。

霊力と魔力の融合。二つの力は暴走を始め、周囲の壁にヒビを刻み込んでいく。

 

どこまでも紅く、どこまでも深い大槍。体を極限まで捻り、俺はそれを全力で隔へと投げつけた。

 

「霊神槍[スピア・ザ・グングニル]!!」

 

廊下全てを覆い尽くす砲撃となった槍は俺の手を離れ風を切り、一秒も経たずに隔へと突き刺さる。

視界を隠す粉塵、鼓膜を破くかと言うほどの轟音が暴れまわり体を叩いた。

 

先は見えない。

粉塵は晴れず、吹き飛んだ壁から太陽の光が差し込む。

直撃した筈だ。だがしかし、この重苦しい空気は何なのか。

緊張感が俺の動きを縛る。まるで重しを付けられたかのように、俺は其の場から動けない。

 

空白の数秒が過ぎる。異変に気づいたのは、強い衝撃を受けてからだった。

 

体と思考、時間が追いつかない。

 

気づけば、俺は大きく床に叩きつけられ――――床を突き抜け、階下へと強く叩きつけられていた。

上に見えるのは右足を振りぬいた状態で宙に浮いている隔。彼女が持つ二本の黒い刃を上段に構えた隔は、全力でそれを振り下ろす。

伸びた刃は俺の頭を挟む様に耳の真横へと突き刺さる。助かったか、そう思ったのも束の間。

 

刃が縮む。瞬間、ゴムに引っ張られたかの様に撃ちだされた隔の膝が、俺の腹へと突き刺さっていた。

 

俺や妖夢は、いつも射程距離拡張の後自分自身を原点として伸ばした分を戻している。

しかし、今の隔はそれの正反対。伸ばした部分を原点とする事で、縮ませたときに自身事持って来たのだ。

 

ゴギュメギイッッ!!! と肋骨が軋み、内臓事潰される。

口から血が吐き出される。痛みさえも感じなくなった腹部の上で隔が動くたびに、脳を電流が走り抜けた。

地面に刺さった刃を抜き、隔は虚ろな瞳のまま俺を見下ろす。

 

「おい!隔!起きろって!!おい!!」

 

至近距離から、俺は叫んだ。

一瞬、虚ろな瞳は揺るぎ――――

 

さっきまでの無表情からは想像も出来ない程の苦しんだような表情で歯を食いしばったまま、隔は二刀を俺へと叩き込んだ。

 

 

迫る刃。脳裏に、明確に浮かび上がる死。

 

 

「おお・・・おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

でも、ここで死ぬわけにはいかない。

俺は全霊力を両腕に流し、堅く強固にする。

ガギンッッ!!と俺の肌にぶつかり、それをも切り裂いた刃は骨に当たりやっと止まる。

何とか腕は斬られていない。激痛で意識が霞む。何も考えられない中、俺は無我夢中で口を開いた。

 

「インフレーションッ!!」

 

刹那、青白い光が俺の両腕から炸裂する。さっき流し込まれた全霊力が、俺に呼応しその力を瞬間的に爆増させた。

 

余りの霊力の巨大さ、波動に驚いたのか隔は刀を引き抜き離脱しようとするが、俺の腕深くまで斬り込んだ影響で簡単には抜け出せなくなっている。

 

流石に被害の大きさが気に成ったのか、どこからか駆け寄って来る音が聞こえた。

それを最後に。

 

 

俺は、大きく咆哮する!!

 

 

「ビッグバンッッッ!!!!!!!」

 

 

 

意識の消失。

そして世界は、白一色に塗り替えられた。

 

 

 

 


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