東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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ラ「えっと、明日から長野行くから投稿出来ません」
真「二日間程度です。すみません、ご了承下さい・・・」

ラ「・・・」
真「・・・」

ラ「お前死んだだろうが!!」
真「お前が書いてんだろうが!!」


第八章「少女と世界」
第八章第一話「帰還」


幻想入りした少年、天音真。

彼は死んだ。地底の異変から二週間、青い快晴の空が広がる今日、彼の葬式が行われる。

 

不似合いな程の良い天気。

それでも参列する人々の表情は、暗かった――――――

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

そこは山奥の、ひっそりとした村だった。

暖かい人々に迎えられ、黒い着物に身を包んだ俺は右手の怪我を隠す包帯を巻いていた。

 

「・・・いてて・・・早く永琳さんの所行かなきゃな」

 

結び終え、俺は外へと出る。

一夜を明かし、遂に今日帰れるのだ。

全く、良い天気だなあ!

 

『はいはい、調子乗り過ぎだよ』

「しゃーない」

 

頭の中で響く声。取り敢えずと言った風に返事し、昼食を食べるため俺は小さな村の路地を右に曲がった。

しかしそこに現れたのは、昨日とは違う風景。

壊され、荒れている家屋。木の残骸は無残に飛び散り、その中心には――――妖怪。

 

中級妖怪だろうか。涎を垂れ流す、4mくらいの狼が少女を前足で押さえつけていた。

紫色の妖力が溢れ出ている。周りの大人たちが恐怖に手を出せないまま、その状況を楽しむ様に狼は前足で少女を殺さない程度に圧迫していく。

 

「バースト」

 

そこに、戦える奴が居なければその狼は村を壊せていただろう。

そう。俺が、居なければ。

 

青白い霊力が血液中を駆け巡る。出力、15%。

ダアン!! と宙に高く舞い上がり、そのまま俺は狼の脇腹を鋭く蹴りぬいた。

 

地面を抉る様に滑っていく狼の妖怪。少女を救出し、俺は近くの村人へと手渡す。

 

「グガ・・・ガアアアアアアア!!!!!」

 

邪魔され、怒りを露わにそいつは俺へと飛びかかって来た。

村人が生唾を飲み込む。だが、二週間みっちりしごかれた俺にとっては遅く感じる。

 

「霊刀[羅刹]」

 

純白の光が右手から溢れ出す。途端に生成される白き直刀。襲い掛かる狼に向けて、俺は一閃。

 

ドバアア・・・ と虚しく、真っ二つにされた狼は黒き灰に帰る。一筋の風はそれを攫い、天へと舞い上がらせた。

 

「ふう。大丈夫ですか?」

 

羅刹を消し、俺は先程の少女と村人たちに問いかける。

 

次の瞬間、村人たちは一斉に大きく声を上げた。俺へ集まり、わっせ、わっせと胴上げをし始める。

 

・・・うわあ、帰るの遅くなりそう。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

夜遅く。

私は幽々子様と一緒に、白玉楼へと帰って来た。

腰につりさげている桜ノ妖。――――やけに重く感じるのは、気のせいだろうか。

黒い着物を着こみ、行ってきたのは彼の葬式。

 

「あ、妖夢お帰りー。幽々子様もお帰りなさい」

 

そう、今私達を出迎えてくれた少年の葬式だ。

今日紫さんから聞いたのだが、彼は異変とは別に地底へ行ったらしい。

そしてそこで異変に巻き込まれ、最終的にマグマへと落下。

 

残ったのは、桜ノ妖のみ。

 

 

「あ、晩御飯居る?一応作ったけど」

「・・・私は食べるわ。妖夢は?」

「なら、私も頂きます」

 

幽々子様の問いかけに頷き、私は彼を手伝うために厨房へ。

 

「いやあ、二時間ぐらい前に帰って来てさ。晩飯作ってたでござるよ」

「ありがとうございます。・・・魚のお刺身ですか」

「うん。前に妖夢に教えて貰ったかんね、頑張って作った」

 

お盆に大量のご飯を乗せ、私達は食堂へと向かいます。

そこにはもう着替えた幽々子様が。机にご飯を並べ、しっかりと正座して座り、

 

「「「頂きます」」」

 

三人分の声が重なった所で、私は箸を取りお茶碗を持ち上げ。

 

 

「・・・・真さんっ!!!???」

 

「おうふぇっ!?」

 

隣に居た天音真へと顔を向け、思いっきり叫んでしましました。




真「あっ、わさびが!!醤油にわさびがたっぷり入ったあああああ!!!」

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