オリジナルキャラ6人+A組にも一人
「ギガ、ドラゴン~~…、ブレイク~!」
赤毛を一房結びにしたやや小柄な男子中学生、緋村健は裏山で一人剣術の稽古・・・・もとい、必殺技の開発に熱中していた。
「う~ん…、やっぱ漢字にした方がいいかな?ドラゴンを龍にして…ブレイク…、ハンマー………、槌?龍槌…閃とか?」
「何してるの?」
「~っ!」
一人で技名を叫びながら派手に立ち回って、その技名をさらに中二病化しているこっ恥ずかしいところを目撃されてしまった。それも同年代の女子に
「…~~っ」
「あはは、顔真っ赤、髪の毛と同じ色になってるよ」
ゆるふわな雰囲気の女子は腰掛けていた木の枝から飛び降りた。ふわっとスカートの裾がめくれたので健はとっさに視線を反らした。
「私、倉橋陽菜乃」
「………緋村健…」
「じゃあひーちゃんだ」
「ひ、ひーちゃん?!」
それから、健と倉橋の裏山での交流が始まった。
「よっ…、と。ここでいい倉橋?」
「うんありがと~、ひーちゃんいると高いとこまで仕掛けられて助かるよ~」
「…てゆーかスカートで木登りするなよ………」
健は開き直って倉橋に見られながらも中二流剣術の稽古をしながら、時々倉橋の昆虫採集の仕掛けなど手伝いをしていた。
そんなある日・・・・・・・
「~♪~」
ジョディー&マーリーのソバガラを鼻唄で歌いながら健は木刀を入れた細長い袋と反対の手には紙袋を持って裏山に来ていた。ただ、いつもと何か気配が違っていた・・・・
「…?」
複数人の言い争う声が聞こえた。健は急いで声のする方に・・・いつも陽菜乃と語らっている場所に向かった。
そこには10数人の柄の悪い生徒と陽菜乃が言い争っていた。
「ここで煙草捨てたら山火事になるでしょ!それにその仕掛けは私達のなんだから」
不良達は隠れて喫煙するために裏山に来て昨日の仕掛けを面白半分で外したりしていたようだ。
「うるせぇぞ」
一際大柄な不良が陽菜乃を突き飛ばした。
「きゃ…!」
陽菜乃は木に頭をぶつけて倒れ込むと頭を垂れて動かなくなった。
「おいやりすぎんなよ」
「大丈夫だよ兄ちゃん、それより…」
大柄な不良は下卑た笑いを浮かべた。
「…そうだな、せっかく人気もないことだし………」
陽菜乃に下衆な手が伸びようとした時・・・・
ボギィ
枯れ木を砕いたような音が響いた。
それは、大柄な不良の腕が健の木刀で砕かれた音だった。
その日、裏山には不良の悲鳴と骨を砕く音が響いた。
その中心には、返り血でどす黒くなった赤毛を振り乱し、木刀も手も真っ赤に染めながら目を釣り上がらせた緋村健がいた。
喧騒が納まった裏山には、顔面や腕を木刀で潰されたり折られた不良グループと、紙袋ごとぐしゃぐしゃになった健が陽菜乃と食べようと持ってきたカステラだけが残されていた。
緋村健
高等部1年D組、二年D組の生徒を含む12人を木刀で叩き伏せ、全員に重傷を負わせた
グループの首謀格比留間兄妹は飲酒、喫煙、さらに刃物の所持が認められた
二名は自主退学という容で椚ヶ丘を去ることになった
緋村健に関しては相手が複数人だったこと等を鑑み、3年次E組行きとする
なお所属していた剣道部は退部とする
今回の事件で頬に負った縦一文字の傷を隠すように、健は一房に結った髪を左頬側に垂らすようになった
新学期
健は裏山を登り、E組校舎へと向かっていた。
すると・・・
「おはよ、ひーちゃん!」
木の上から倉橋が挨拶してきた。初めて会った時のように。
「なんで…」
「いやぁ~、私もE組に落ちちゃった。でもここなら虫捕まえるのにも便利だし、いいかなって。だからまた手伝ってよ」
「そう…、いいよ」
果たして、健の態度はどこかよそよそしかった。
そうして緋村健のE組での学校生活が始まった。
緋村健(ひむらたける) :イメージcv.井上麻里奈
相楽佑(さがらたすく :イメージcv.小西克幸
紫村雪(むらさきむらゆき) :イメージcv.鈴村健一
明神翼(みょうじんつばさ) :イメージcv.花澤香菜
高荷萌(たかにもえ) :イメージcv.沢城みゆき
巻町岬(まきまちみさき) :イメージcv.伊藤かな恵
斎藤誠(さいとうまこと) :イメージcv.櫻井孝宏
片岡 前原 岡野 磯貝 倉橋 木村
茅野 渚 中村 三村 矢田 竹林
不破 杉野 速水 岡島 神崎 吉田
原 菅谷 奥田 千葉 狭間 村松
ツバサ タケル ミサキ 業 モエ 寺坂
ユキ タスク
以上のような感じで読んでください