とある科学の青春ラブコメは間違っている   作:一級狙撃手

3 / 12
えっと、どうも、一級狙撃手です。

信じられない事が起きた。



なんとですね、操作ミスで、この小説『とある科学の青春ラブコメは間違っている』の三話まで書いてあった原稿が消えました。詳細は後書きに書きます。





それでは、本編をどうぞ。


第三話(俺ガイルside)

冬。一年で一番寒い季節。

 

今日は1月30日。ここ、千葉県総武市にある総武高校へ通っている俺、比企谷八幡は、正月の連休が終わってからも、またいつもと変わらない日常を過ごすのだろうと思っていた。

 

今日は火曜日で、いつもと変わらず学校がある。なので学校に行かなくてはならないのだ。

 

学校に行ってする事は、大きく分けると、勉強をする。戸塚と話す。戸塚と話をする。奉仕部という名の読書部で本を読む。に、分けられる。

 

まぁ、ごたごた言っても始まらないので、取りあえずチャリを走らせる。

 

学校が近くなって来ると、クラスの上位カースト集団…まぁ、THE・葉山&三浦グループが校門近くを歩いていた。相変わらずいつものように、炎の女王様と空気清浄機を中心に、戸部や由比ヶ浜が無意識的に、機嫌を損なわないようにしゃべっている。

 

その横をチャリで颯爽と駆け抜け、チャリ置き場にチャリを停める。そして、下駄箱を目指して歩き始めた。

 

下駄箱に着くと、なんとなく違和感を感じた。

 

慣れた者ほど、そして、よく注意して見る者ほど、そういうものに気づきやすい。俺は、世間一般で言うところのボッチなので、他の奴よりはよく見ている自信はある。なので、違和感の正体もすぐに分かった。

 

「この靴箱使ってんの誰だ?」

 

いつもは使われていない俺の下にある下駄箱。ここの生徒は、一人一つ自分の番号の鍵を持っていて、それが下駄箱の番号とリンクしている。つまり、この学校の下駄箱は扉がついた鍵式なのだ。だが、何年か前の先輩がその鍵を無くしてしまい、スペアに変えてあったその鍵は、他の鍵が、鍵に青のプラスチック板が付いているのに対して、鍵に赤のプラスチック板が付いているのだ。

 

その鍵が無いという事は、誰かが使っているという事だ。

 

「まあいいか。別に俺に害があるわけじゃないし」

 

そうして、俺はその下駄箱を無視して靴を自分の番号の下駄箱に入れて、クラスへと歩みを進めた。

 

 

 

 

HR中。

 

いつも通り平塚先生の事項連絡があった。だが、そこに今日はもう一つ連絡があった。

 

「えー、皆に追加連絡がある。今日から転入生が来る」

 

その話に、クラスがざわめく。……俺はどうか?ふっ、残念だったな。そこらへんのリア充共と違ってボッチにはこういったイベントはめんどくさいだけなんだな。と言うか転入生など来なくていいまである。…だって結局その転入生にすら無視されるんだぜ?しかも、クラスの奴らよりも関係性が薄い……と言うか無いからそもそも存在を認知されないだろ?だから転入生にとっちゃ七不思議なんだよな。何が不思議か?簡単だ。クラスの人数だけ書いた紙があるだろ?それをたまたま転入生が見たとする。そして、なんとなくで数えるんだよ。でもな、数えた数とクラスの人数が何回数えてもあわないっていう事態に陥るんだ。なんでか?……まぁ、普通に考えて原因は俺だろうな。俺が転入生に認知されないからどう頑張っても一人分食い違う訳だ。…………自分で考えてて悲しくなってきた。

 

と、そんな事を一瞬で考える。

 

「その転入生の希望により、今日からこのクラスに入ることになった。残り少ないが仲良くしてやってくれ。ちょっと待っていろ。呼んでこよう」

 

そう言って先生は教室を後にした。

 

当然、教室はざわめき立った。男なのか、女なのか。カッコいいのか、可愛いのか、など。まぁ、まとめれば転入生が気になるのだ。

 

だが、俺にとってはそんな事はどうでもいい。なぜなら、さっきも言った通り、関係が無いから。クラスでも友達が戸塚しかいないのに、転入生なんぞが俺に関わってくるわけが無いし、俺もそれは望まない。注目を集めたくない。ボッチに目立てとか『死ね』って言ってんのと同義だからな。

 

ーーだが、俺の想いも虚しく、結果は真逆だった。

 

「いや、すまんな。連れて来たぞ。入って来い。自己紹介からしてくれ」

 

そして、入って来たのは、俺の知っている、しかし想像もしていない奴だった。

 

「今日から転入します。折本かおりです。前は海浜高校にいました。これからよろしくお願いします」

 

………………は?ちょっと待て。俺の記憶が正しければ折本かおりという名前の奴は一人しかいない。いや、もしかして、同姓同名の奴なのかも。

 

そう思って顔を上げると、そこに立っていたのは、間違いない。正真正銘、俺の知る折本かおりだった。

 

いきなりの事に、

 

「は!?」

 

と、声を上げてしまった。これだけでも十分まずいのだが、(クラスの奴らの視線が俺に集中してて主に精神的にヤバい)折本はさらに追い討ちをかけてきた。……ねぇ、討つって俺、死んじゃうの?打つだよね?追い打ちだよね?追い討ちじゃないよね?

 

「あ、比企谷じゃん。久しぶり」

 

…………これは、詰んだわ。

 

だが、ただでやられる訳にもいかない。せめて理由だけでも聞き出さなければ。

 

「何でお前がここにいる?」

 

「そりゃ、転入して来たから」

 

「そうじゃない。その理由だ」

 

「うーん、しいて上げるなら、一番の目的は比企谷だね。いろんな意味で」

 

Oh…。余計に詰んだわ。だが!

 

「なんだ?またからかいに来たのか?」

 

「違うって。まぁ、後で話すよ」

 

と、ここで平塚先生が話に入って来た。

 

「まあいい。取りあえず折本の席は比企谷のとなり、一番後ろの空いてる席だ」

 

先生はそう言って俺のとなりを指す。折本は、分かりました。と言ってこっちに来た。そして、俺の横に来た時に、

 

「これからよろしくね、比企谷」

 

と言って来たので、

 

「こっちとしちゃ、あまりよろしくしたくないです…」

 

と言っておいた。すると、

 

「そうだ。比企谷、昼休み空いてる?」

 

と聞いて来た。……人の話聞いてましたかね?折本さん。よろしくしたくないですって言ったばかりだよ?

 

「……いや、アレがアレで忙しいな」

 

「暇なんだ。じゃあさ、人気(ひとけ)の無いとこに連れてってくんない?比企谷に話があるから」

 

こうなったらもう言う事に従うしか無い。

 

「……はぁ。昼休みに人気のない場所?………チャリ置き場でいいか?」

 

「分かった」

 

こうして、昼休みにチャリ置き場に集合する事が決まった。ちなみに、折本の席には、休み時間になるたびに折本を囲うように人だかりができていた。

 

 

 

 

昼休み。

 

チャリ置き場に着いた俺は、柱に寄っ掛かって昼飯をたべている。すると、折本がやって来た。

 

「ごめん比企谷。私から言ったのに遅れちゃって」

 

「別に気にしてねぇよ。どうせあれだろ?取り巻きを払うのに時間かかっただけだろ?」

 

「よく分かったね」

 

「そのくらいはな。で?本題はなんだ?」

 

「そ、そうだね。えっ…と、ま、まずは、………ご、ごめんなさい!」

 

「……………は?」

 

もう何度目のこのリアクションだろうか。

 

「えっと、何に対して謝ってる?」

 

「それは…、中学の時のアレだけど…」

 

俺と折本の間で通用する『アレ』と言うと思い当たるものは一つしかない。

 

「いや、気にしてねぇよ。と言うか蒸し返される方が俺としてはキツい」

 

「ご、ごめん。………でさ、こっからが本当の本題なんだけど」

 

「ああ」

 

「あの時の返事。まだしてなかったよね。………随分、遅くなっちゃったけど、……わ、私でよければ、比企谷の気が変わってなければ、私と付き合って下さい」

 

「……………なんのつもりだ?罪滅ぼしか?それともまたからかってるのか?罪滅ぼしなら気にするな。俺はなんとも…「違う!!……比企谷を傷つけちゃった後で勝手だとは思うけど…。でも、今回は本心。私は、比企谷が好き」…そうか。その気持ちはありがたい。……でも、なぜだ?なぜ、あんな事をした…、お前の事を狂わせた相手に告白なんかするんだ?」

 

「……やっぱり、比企谷は優しいね」

 

そう言った彼女の顔は、ほのかに赤みがかかっていたが、笑っていた。

 

「私はバカだった。それだけの事なんだよ。あの時、私のミスにいち早く気がついた比企谷はわざとあのタイミングで私に告白をした。そして、私はその後またミスを犯した。…当時はね、私がミスったのは比企谷のせいだ、って思ってた」

 

「まぁ、実際に俺のせいだからな」

 

「ううん、違う。だって、そもそも私は比企谷が告白する前からミスってたんだから。確かに、二回目のミスは比企谷が悪いのかもしれない。でも、それを起こすきっかけを作ったのは私。だから、悪いのは私のはずなのに…。気づいたら、主犯格の私まで一緒になって比企谷をイジメてた。比企谷の取った行動の本当の意味も考えず、表面だけ捉えて」

 

「お前、深く読み過ぎだ。別にそんなんじゃねぇよ」

 

「違うでしょ?だって、告白ならいつでも出来る。でも比企谷は目立ちたくないからそんな事をしないはず。もししたとしてもあんなタイミングじゃあ絶対にして来ない。だから、アレは嘘の告白だったんでしょ?自分を犠牲にするための」

 

「…………はぁ。なんか随分飾られたな」

 

「どう言う事?」

 

「いい加減俺も認めよう。確かに俺はあの時お前の事を助けた。……まぁ、手段は最悪だが。でもな、何でお前の事を助けたと思う?」

 

「わかんない…けど」

 

「そりゃそうだ。じゃあ本当の事を言うぞ。あの告白はな、一応、本気だ///」

 

「えっ!」

 

「じゃなきゃ損するだけの作戦に誰が行くんだよ。それからな…、その……さっきの答えだが、……俺は、いいぜ」

 

この時、俺はどんな顔をしていただろうか?……まぁ、多分目の前の折本は俺の鏡だろうな。めちゃめちゃ顔が赤い。なんならトマトにでもなれるんじゃねぇ?

 

「じゃ、じゃあ比企谷は…、その…私と付き合ってくれるの?」

 

「そう言ってんだろ。何度も言わせんな、恥ずかしい」

 

 

 

こうして、俺…比企谷八幡と、折本かおりは付き合う事になった。




はい。……もう泣きたいです。

えっとですね、どこから消えてるかと言いますと、折本が転校して来て、クラスに入ったあたりから後ろが全部消えました。

ただですね!ただですよ!なんと!原稿より良いのが書けた!!



これは割とマジです。なんとなく原稿を覚えていて、話の進み方は分かっていたので、それにそう形で書いたら、原稿よりよくなった。



ちなみに、もともとの三話は、話がもっと進んでます。今回は、原稿の方の告白が納得いかなかったのと、台詞忘れたので、納得いくように変えたらこうなりました。ちなみにですね、場所は変わってませんよ。原稿でもチャリ置き場で告白してました。





というわけで、なんと、次回からの原稿が消えたため、更新にちょっと時間がかかります。(ちなみに、先に原稿書いて、それを編集したりして書いてるのはこの小説だけです。他のは思いつきでやってるので、かなりキツい)


ちなみにですね、俺ガイルsideの準備期間をあと一話分もらいます。なので、本格的にクロスオーバーになるのは五話からになります。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。