Fate/make.of.install   作:ドラギオン

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 ふとした妄想から書いてみたくなって執筆をはじめました。型月作品の設定は奥が深く全てを理解する事が出来なかったため、独自解釈や無理な設定などがあるかと思います。

 アドバイスなどを頂けたら嬉しく思います。


ZERO編
プロローグ


 この世には魔術と言うものが存在する。それは現代では秘匿された神秘。そしてその神秘を扱うものたちを魔術師と呼ぶ。魔術には法則があり、魔術師には目的があった。

その魔術師達が建前上にも神秘の秘匿を目的とした組織、魔術協会というものがあった。

 

これは、魔術協会の総本山、英国倫敦の巨大な魔術師たちの施設。通称時計塔のとある資料室。その資料室である資料を読み漁っている黒のおかっぱのような髪形をした青年と言うよりは少年がいた。

 

「七人のマスターと七騎の英霊(サーヴァント)が万能の願望器、聖杯を求めて最後の一組になるまで争う魔術儀式……つまり聖杯戦争って言うのは肩書きも権威もいらない、正真正銘の実力勝負ってことか、この僕にもってこいの舞台じゃないか」

 

 彼が読んでいた資料は日本の地方都市で60年周期で行われると言う【聖杯戦争】の資料だった。その資料には聖杯戦争の成り立ちや始まりの御三家などの情報が記されていた。それを読み参加する決意を胸に秘めた人物、彼はウェイバー・ベルベット。彼は時計塔で重要視される血統や血筋を持たない俗に言う、落ちこぼれのような立場だった。それゆえに時計塔の在り方は、血統を持つ物に日の目が当り、持たざる者は影を歩むしかない。

 その現状に嘆いた彼は、血の浅い魔術師であっても血統による差を埋められる事を証明するため、長い時間をかけて論文を書きあげた。己の人生を決定づける論文を自らの師であるケイネス・エルメロイ・アーチボルトに提出した。

 

 当然異議は来るだろうと予想はした。しかし、それでも自分の出した結論には自信があった。

 

 けれども彼の師がウェイバーに行ったのは、教室での彼の家や論文そのものを否定する公開処刑だった。有無を言わさぬそのやり口に自尊心を大きく傷つけられた彼は、怒りにうち震えていた。その時、偶然通りがかった配達員から、先程己を侮辱したケイネスの荷物を預かる。その荷物に奇妙な運命を感じた彼は、己の記憶するケイネスの噂から答えを割り出し、聖杯戦争へとたどり着いた。

 

「ん、サーヴァントを呼び出すには聖遺物が……」

 

 聖杯戦争の資料を読んでいる時になる供述を見つけ、ふと宅配業者から預かった物に目が向けられる。元々推理は得意な性分ゆえ、全てのパズルのピースがウェイバーの中で埋まった。そして彼は脇に置いた個ずつ身に手を伸ばした。

 

 包装を開け、中の黒いを開ける。そして彼が、中身を見た瞬間だった。

 

 

ーーークイ、クイ。

 

 

「んあ?」

 

 

 箱の中身が赤い布の聖遺物と言う事はわかった。しかし問題は、突然彼のベストの袖を引く存在が居た事だ。引っ張る存在の正体を見るために振り向いた先に、それはいた。

 

 

「こ、こども?」

 

 

 物語は、今から10分前に遡るのだった。

 

 

tobecontinued

 




 何も始まる前から一話終わってしまいました。申し訳ないです

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