ご注文は猫ですか?   作:峰白麻耶

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その子はうさぎが怖いようです

それぞれ学校に通うココア、チノ、リゼ、チヤ、ノアを裏腹に俺は月水金はrabbit houseに火木はノアと共に猫の隠れ家を回していた。始めの客足は何とも言えなかったが徐々に伸び繁盛とは言わずとも赤字にはなっていない。何とも不思議だ。

 

今日は木曜日。つかの間の休憩を取りノアが来るまでの時間を待つ。今日は何やら実力テストがあるらしく帰るのは何時もより遅く4時頃らしい。それでも早いぞ。社会人になったら…………思い出したくもない。あの残業地獄。と言うわけで何時もよりゆっくりコーヒーを飲み俺の膝に乗っかってるよみを撫でながら幸せってこの時間の事なのかと微睡んでいた。

 

このまま眠ってもいいかなー。帰って来たノアに起こしてもらえはいいかなーと思って机に腕を置きそこに頭を乗せようとすると

 

「いやー!こないでーーー!」

 

と叫び声が聞こえた。女の子の声だ。若干泣きそうなのを堪えてるのか涙声でありよほどその女の子が近くにいるのか大きく聞こえた。俺は起き上がりどうしようかと頭を上げたがいつの間にか膝から降りたのか、よみが俺のズボンをタシタシと猫パンチを放ち、ほら行くよとでも言いたげであり俺はそれについて行くのだった

 

 

 

悲鳴から暴漢とかそう言う悪い系のものかと思った。例えそういうものでも不意打ち一発。さっさと逃げればいいと思ってた。しかし俺の想像は百八十度違いうさぎを見てうずくまり半べそをかいている女の子が居るのだから逆にこっちが驚いてしまう。基本的に女の子はうさぎって好きないのか?俺の偏見?と思ったがそんなことよりこの子を助けよう

 

 

と言うことで

 

 

 

「いけ!よみ猫パンチだ!」

 

 

某アニメ風に言うとよみは俺の方に近寄りポンとズボンを叩き

 

「にゃん!」

 

ごめんなさい。ついでに馬鹿な事をしてないで早く助けなさいと言っています。俺は一歩踏み出してうさぎを抱えて回れ右。三歩進んでうさぎを放してやると女の子を少し振り返り去っていった。さて仕事前の一仕事も終わったし帰ろう。十歩歩けばお家だ。と思ったが

 

 

「あ、あの!」

 

俺は振り返ると女の子がこっちを向いていた。

 

「助けていただいてありがとうございます!」

 

女の子は頭を下げて礼を言う。うさぎを捕まえただけなんだけど……と思ったが悪い気はしない。何よりもお礼を言えない奴はろくな奴がいない。俺の元上司とかね!

 

「いえいえ。たまたま家が隣なんで」

「え?」

 

と俺が指差した方を見る。

 

「もしかして凄い響きました?」

「凄い響いた。びっくりした」

 

そう言うとうわーと頭を抱えている。余程恥ずかしいのかもしれんな。

 

「お騒がせしました」

「何事もなくて良かったよ。もっとも原因がうさぎなのは驚いた」

「うさぎ。怖いんです」

「あー。もしかして噛まれたの?」

「……よくわかりましたね」

「いや。動物を嫌いになる理由のトップスリーには入るりゆうだよ?」

 

ついでに両親揃ってこの理由で犬がダメらしい。名字が犬屋敷じゃなくて良かったね

 

「と、取りあえずこれ!お礼です。良かったらきてください。用事があるので失礼します!」

 

 

そう言ってはぐらかされ居なくなってしまった。残るのは静けさと手元に残るフルールドラパンのチラシであった

 

 

………いかがわしいお店?

 

 

 

 

 

とデザインを見て一瞬思ったがよく見るとハーブのお店だった。従業員の皆さん。ごめんなさい




ちょっと遅いですがメリークリスマス。作者は家でごろごろしてました。

5ヶ月ぶりの投稿ですいません。ついでに文字数も少なくてすいません。さらについでに次いつ投稿するかも気分です。ごめんなさい。先に謝っておきます

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