俺はMUGENの可能性   作:轟く雷鳴のギース

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勝利など容易い!





8話

「みんなお疲れ様。とりあえず緑谷少年は保健室に、あとのみんなは講評するから部屋に集まってね」

 

オールマイトが今戦った4人を振り分ける

 

「まぁつっても今戦のベストな生徒はいないけどね。まぁあえて誰かと言われれば嶽少年かな」

 

「あえてってことは本意ではないってことですか?」

 

「まぁ理由は色々あるんだがわかる人はいるかい?」

 

反省点はどこかとみんなに問いかけるオールマイト

それに手を挙げたのは八百万だった

彼女は飯田とは違ったタイプの優等生だ

 

「では八百万君」

 

「はい。まず爆豪さんは最初から自己の行動を起こし挙句の果てに潜伏している建物の破壊など不利益になることの繰り返しを行いそれを止めるためとはいえ嶽さんは爆豪さんと戦うという選択肢を選んだこと。結果それがいい方向に向かいましたが状況次第では戦力を失うことになったかもしれません。そして緑谷さんですが序盤の爆豪さんの足留めまでは良かったのですが爆豪さんの復活以降油断が顕著に見られましたし麗日さんは状況判断能力が劣っていました。故に皆さんが良くも悪くもあり結果評価としてはイーブンになってしまった。しかしこの中で一番状況判断に長けていたのは嶽さんだった、ということでしょうか」

 

「そうだね。素晴らしい評価をありがとう。評価自体は概ね彼女の言う通りだ。これが今の君達というわけだ。だけど君達は伸び代の塊だ、僕としては君達がどれだけ伸びるか楽しみだよ」

 

と最後にオールマイトは締めくくった

だが八百万の言葉も尤もだ

俺はあの激情した爆豪を止めるために叩きのめすという選択肢を選んだ

俺はそれが最善手だと思ったし今もその考えは変わってない

だけどもしかしたら他に手段があったかもしれない、という気持ちは若干ながら生まれている

 

「おう、お疲れさん」

 

そんな風に考え込んでいる俺に労いの言葉をかけてきたのは案の定と言うべきか切島だった

 

「ん、おう」

 

「お前の個性さーっぱりわからんわ!」

 

俺の肩を叩きながら切島はそう言った

 

「あーそういえば俺の個性がどんなのかわかるって言ってたっけ」

 

「変なねーちゃん呼ぶわ、飯田並のスピード出すわで何が何だかわからねぇわ」

 

まぁ確かに仕方ないな

もっと有名どころの技を選んでたらわかったかもしれないが流石に生身の人間に真・瞬獄殺とか打つ気になれない

出来てジェノサイドカッター位だったか

 

「ん〜、まぁ勿体ぶっても仕方ないな。一度しか言わねぇぞ、説明めんどいし」

 

「お、やっと話す気になったか」

 

嬉しそうに切島は笑う

 

「まぁ簡単に言えばパソコンから格ゲーのキャラのデータ読み込んでそれが使えるようになるって個性だ。真・昇竜拳撃ってただろ?」

 

「え、でもそれとあのねーちゃんはどう繋がるんだよ」

 

まぁそうなるわな

普通の格ゲーに分身召喚なんてほぼありえないことだから

 

「俺がデータを取得してる格ゲーってのはキャラのデータを改変させることが出来るんだよ。だから分身召喚するキャラが居てもおかしくないんだよ。それに通常以上の威力を放つキャラとかいるから俺を普通の格ゲーの範囲内で考えると痛い目にあうぞ」

 

10割コンボとか普通だからな?

抜けからの10割で有名な陽蜂とか一応再現できるからな

まぁ同じ抜け10割なら笑顔押し売りな卯月の方がエンターテイメント性が高いからそっち優先するわ

 

「いや、俺も格ゲーはそんな詳しくねぇけどとりあえずお前と戦うことになったらなんでもありだって思っとくわ。お前が敵にならなくてよかったと思うしかねぇなこりゃ」

 

「そんなお前が思ってるほど有能じゃないよこれは。大技撃てばそれなりに体に負担かかるし強力過ぎるキャラの再現なんかすれば俺の体が保たないで先に潰れちまう。要は大技を撃たせ続ければ勝手に俺自身が自滅しちまうんだよ。だからお前みたいな個性のやつは相性が悪い」

 

もっと俺自身を鍛えればそういうのは変わってくるんだろうが再現できるランクは中2の頃から変化がない

これでも最初の頃と比べればだいぶ幅が広がったんだぜ?

それこそ原作パラセとか再現しようとした日には筋肉痛で2日間ほど動けなくなった位だからな

 

「耐久戦に弱い…か。けどお前はそんなもんすら簡単に覆しちまいそうだな」

 

「そんな簡単に言うなって。今日だってかなり無茶した方だぜ?爆豪の野郎倒すのに使った技も中々に負担かかったしなにより麗日止めたあの超スピード、あれが一番堪えた。あんなスピード二度とださねぇ」

 

飯田みたいな個性を持ってたらあのスピード出しても大丈夫なんだろうがあんなの絶対無理だ

まだ英雄王の再現してる方が負担的な面ではマシだわ

英雄王の再現は自我も我様になっちまいそうだから今んところやばい時しか使わないけどな

本当に死ぬかもしれないって時は別の切り札があるからそれ使うけどさ

 

「これから俺らもアレやらないといけないから行ってくるけどさ。一発目であんなすげぇ戦い見せられたら嫌でもやる気出てくるもんだな」

 

「まぁ死なない程度に頑張れや」

 

「流石にお前や爆豪位だよ死ぬかもしれないような技ぶっ放してくるのは!!」

 

「はは!それもそうか」

 

と、俺は笑ったがぶっちゃけると轟の個性が一番殺傷能力が高いと思うんだよな

氷と炎

単純だからこそその個性は強力だ

氷によって動きを止めることも活動に制限を押し付けることも可能になるし炎は原初からあらゆる生物が忌避すべき存在として細胞に刻まれている存在だ

それを操れるというのははっきり言ってチートクラスに匹敵する

バルバトスのペナが発生した位の絶望度合いだと思えばいい

 

「んじゃまた後でな」

 

「おう」

 

戦地に向かう切島を俺は期待の目で見送った

 

 

 

 




主人公の言う切り札はMUGENを見てる方なら誰もが知ってる凶悪性能の一撃技のことです
撃てば大体倒せるんじゃないですかねこの技は…



真・瞬獄殺
ストリートファイターシリーズで登場するおなじみのキャラクター、豪鬼の使う奥義
MUGEN界では紙装甲にする代わりに圧倒的な攻撃力にするなどの改変が行われることが多い
そのためワンコンボ=即死につながることが多々見受けられる
この技のエフェクトはとてもかっこいいので知らない方はいないだろうが見るべきである

ジェノサイドカッター
社長ことルガールの扱う蹴り技
高威力を誇っておりこれを連発するだけで敵を倒せる位である
また、この技は他のキャラに移植されていることが多くその最たる例が東方のフランドール凶悪改変キャラであるフランドール・バーンシュタインである


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