俺はMUGENの可能性   作:轟く雷鳴のギース

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暴力はいいぞ〜






14話

 

 

「何事だぁ!?」

 

放課後皆んなが帰ろうとするとクラスの入り口に大量の人が溢れかえっていた

 

「出れねーじゃん!なにしにきたんだよ」

 

帰れないことに若干の戸惑いを見せる峰田はそう呟いた

 

「大方敵情視察だろ。(ヴィラン)の襲撃を耐え抜いた連中だもんな、体育祭の前に見ときてぇんだろ」

 

イラついた爆豪はわらわらといる他クラスの生徒たちを押しのけるように歩いていく

 

「意味ねーからどけ、モブ共」

 

そして案の定相手を威圧するように暴言を吐き散らす

こいつはどこいっても敵しか作らないんだなほんと…

などと俺が呆れ返ってるとそんな爆豪を見てなにかしら感化されたのか1人の生徒がその波をかき分けて現れた

 

「どんなもんかと見に来てみれば、随分と偉そうだね。ヒーロー科に在籍する奴は皆んなこんなのかい?」

 

そいつはどこかぼーっとして抜けているような印象を受ける生徒だった

 

「こういうの見ちゃうと幻滅するなぁ。普通科とか他の科ってヒーロー科落ちたから仕方なく入ったって奴結構いるんだよ?体育祭のリザルトによっちゃヒーロー科に編入も検討してくれるんだってさ」

 

へぇ、そんなシステムあったのか

まぁ将来有望な生徒を普通科とかに置いておくのは勿体無いもんな

 

「その逆もまた然りらしいよ。敵情視察?少なくとも普通科(おれ)は調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞって宣戦布告にきたつもり」

 

「なんだ?随分とイキのいい宣戦布告じゃねーか」

 

「なに?」

 

思わず口に出しちまったからには仕方ない

売り言葉に買い言葉みたいになっちまうが仕方ない

あんな挑発されて黙ってられないってのが本音だけどな

 

「お前の方こそ調子のってんじゃねーの?少なくとも俺はお前ら他クラスの連中に負けるつもりは更々ない。やるからにはてっぺん目指す。それは俺だけじゃなくうちのクラスの連中も一緒だろうよ。けどな、てっぺんってのは1人だけだ、何人もなれるもんじゃねぇ。はっきり言ってお前らは眼中にないわけ。足元掬う?笑わせんな。真の強者ってのは足元掬われようがそれすら踏み抜いていくんだよ。あんま俺ら舐めんじゃねーぞ」

 

「オイオイオイオい!オレは隣のB組のもんだけどよぅ!(ヴィラン)と戦ったっつーから話聞こうと思って来てみればエラく調子付いてんじゃねーか!今からそんなんじゃ本番で恥かいても知らねーぞ」

 

このよくわからん奴の登場によって逆に場が静まり返ったおかげで事態はこれ以上膨らむことはなかった

 

「どうするんだよ、お前らのせいでヘイト高まってんじゃん…」

 

涙目になった峰田が俺に訴えかけてくるがそれを聞いていた爆豪がなに言ってんだ、と言わんばかりにため息を吐いた

 

「上にあがりゃかんけーねーだろ」

 

「そうそう。さっき俺も言ったろ?てっぺん目指すって。てっぺんってのは一番上だ。そこまでいけば誰も文句言わねぇし言わせねぇ」

 

珍しく爆豪と意見が合ったがよく考えてみればこいつはこんなもんだった

常に周りに暴言を吐き散らして敵を作って自分を鼓舞する

あえて厳しい状況に自分を置くことで立場を追い詰める

多分だが今までもそうやって生きてきたんだろう

だから自然とそういった行動を取ってしまう

そしてそれが出来るだけの努力もしてきている

ここ最近いいところがないからフラストレーションも溜まってることだろう

一度こいつを倒してしまってる以上潰すべき敵としておれを認識しているかもしれない

けどそれならそれで好都合だ

歯向かってくる奴がいるならぶっ潰す

例えそれが同じクラスの連中だろうが関係ない

俺は俺のやれることを最大限やるだけだ

 

「爆豪、言っとくか俺は次も負けねぇぞ」

 

「はっ、あん時は偶々だ。次は俺が勝つ」

 

両者の間に火花が散るが別にここで今すぐ始めようってわけじゃない

2人はそのままなにもすることなく教室から出て行った

 

 

 

 

 

 

 






なんか突然閲覧者の方々が増えてびっくりしておる作者です
今回は行間回みたいなものなので短くなっております
次回より体育祭開催となります
乞うご期待?

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