迷い人   作:どうも、人間失格です

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 もう誰も待っていないですか|д゚)
 皆さん、お久しぶりです。5年半ぶりですね。リアルで色々あり、心身ともに疲れ、書くどころではなくなって失踪していたんですが、今は大分自分も周りも落ち着き、平和になりました。
 少しずつ書くことに前向きになり、時間はかかりますが、投稿を再開します。
 なお、感想のお返事は出来ないかもしれませんのでご了承ください。



ジムリーダーと彼 中編

 

 

 

 窓のない部屋に閉じ込められて一か月程たった今、ナツメは何時もより外が少し騒がしい事に気づいていたが、今の自分では何もする事が出来ないため、外が騒がしいということに気づいていても、諦めて部屋の椅子に大人しく座っていた。

 あの黒い服を着た少年がミュウツーを手に入れたかどうかは分からないが、どちらにしてもよくない事が起こっただろう事はナツメ自身わかっていた。ジムリーダーとして町の人を守る為にあの時ミュウツーの知る限りの情報を話す事は間違ってはいなかったとは思っているが、犯罪組織の脅しに屈したも同然である。ナツメはジムリーダー失格とでさえ思っていた。

 仮にこの事件がいい方向に終わったとしてもジムリーダーの辞表をポケモンリーグに提出する事を考えるほどに。

 ナツメ自身、町を守れなかった事、ミュウツーの情報を喋ってしまった事はそれ程悔いていた。

 

 だが、ナツメの性格上やられっぱなしは性に合わない。せめて、一矢報いる事だけはしたかった。もし、もう一度この手にポケモン達が戻ってきた上に、まだ自分の力が必要であるのならば、思いっきりロケット団にぶつけてやろうと決意もしていた。

 

 何もできないのに何を思っているんだか。

 

 そう自分自身をあざ笑って、溜息を吐いたとき、ガタンッ、と言う音がかすかに長方形の換気口から聞こえてきた事に顔を勢いよく上げ、換気口の方向に向いた。

 聞き間違いかと思ったが、カタン、カンッと金属音とペタペタと“何か”が這いずりまわっているような音が聞こえてきてナツメは少し不気味に思い、椅子から立ち上がる。

 

 そうしている間にも“何か”がナツメのいる部屋の換気口に向かってきているのか音が段々と大きくなっている。

 ナツメは机の上にあったテーブルスタンドを握り、構えながら換気口から出てくる“何か”が襲い掛かってきても対処できる様にした。

 だが、換気口から見えた姿にナツメは肩の力が抜けた。

 

 ピッカ、と鳴いてナツメに手を振ったのはピカチュウであった。

 その友好的なピカチュウにナツメは換気口の壁に椅子をつけてのぼり、換気口のネジをピカチュウが持っていたネジ回しを使って外す。

 ピカチュウは煤だらけになりながらナツメに“あるもの”を差し出した。それを見たナツメは目を見開いて驚いた。何故なら、それは奪われたナツメのポケモンのボールホルダーであった為だ。

 

 ポケモン達も回復されているのか力強くモンスターボールを揺らし、その様子を見たピカチュウも満足そうに笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 狭く薄暗い路地裏に壁に張り付きながら、カツラは道の角から顔を出し、素早く動くポケモンに攻撃する為、キュウコンに指示を出す。

 

 

 

 「キュウコン、大文字!」

 

 

 

 キュウコンはカツラの指示に従い、狭い路地裏の中でも正確に動くポケモンに当てようとするが、そのポケモンは路地裏の看板や窓についている鉄格子を蔓のムチで器用にからめとり、自分の体を宙に浮かせ、回避する。

 炎に照らされたその姿はもじゃもじゃの青いツル草に包まれたポケモン、モンジャラであった。

 

 

 

「モンジャラ、キュウコンに目覚めるパワー!」

 

 

 

 路地裏の先に潜むRと書かれた黒い服を着た年若い男はモンジャラにそう指示した。モンジャラは青い光を纏った小さな複数のボール、水タイプの目覚めるパワーをキュウコンへと向けて発射する。

 カツラはその攻撃を見て、丸い黒の眼鏡をしていてもわかる程に苦虫を噛み潰したような顔をした。

 警察の熟年女性トレーナーは目覚めるパワーが水タイプのものであると気づき、自分のポケモンである全身が薄みがかった紫色の蛾の様なポケモン、モルフォンにキュウコンの前に出る事と守るを指示する。

 モルフォンはキュウコンの前に飛び出し、緑色に発光する壁、守るを展開し、目覚めるパワーを防ぐ。だが、それも予測済みであったのか、ロケット団の年若い男はモンジャラに守るの壁の光が消えかかったタイミングで蔓のムチを指示する。

 蔓のムチは寸分違わずモルフォンに当たり、その体を吹き飛ばされ、受け身もとれぬまま、壁に勢いよくぶつかり地面に落ちる。

 苦しそうな声を上げているモルフォンに警察の熟年女性のトレーナーはあっせた様にモルフォンに声をかける。

 その間にモンジャラは目覚めるパワーを仕掛ける。

 

 カツラはその様子を見て、キュウコンに鬼火を指示し、目覚めるパワーを相殺するが、その後にロケット団の二十代位の女が蝙蝠の様な姿をした青と紫色のポケモン、ズバットに超音波を指示し、ズバットは人間には聞こえない特殊な音波をキュウコンに放つ。

 キュウコンは音波を浴びたのか目を回しながらふらつく。

 ふらつくキュウコンをかばう様に半魚の哺乳類のような姿をしたポケモン、シャワーズは主人である警察の青年トレーナーの指示で前に躍り出た後、凍える風を繰り出した。

 ズバットはモンジャラの後ろに隠れ、モンジャラは緑色に発光した壁、守るで防ぐ。

 

 カツラはその隙にキュウコンをモンスターボールに一旦引っ込めて黒いトラ模様を持った大型ポケモン、ウインディを繰り出し、この状況をどう打破するか考えていた。

 

 カスミを追いかけようと行動する前に突然、襲撃され対応しながら逃げていた為どこをどう歩いたかは覚えておらず、後ろの角からもロケット団二人が来て挟み撃ちにされた。後ろの方は警察トレーナー二人が今現在も対応していて身動きが取れない。

 二人程警察トレーナーがカスミについって行ったが、チームを分断された事に変わりはない。

 早く目の前のロケット団達を片付けようにも生憎とカツラの手持ちは狭い路地裏では思う様に身動きが取れない大型のポケモンばかりだ。

 その反面、相手のロケット団達は狭い路地裏でもポケモンバトルが出来る小回りのきいたポケモンを多く連れているらしく、相性ではこちらが有利だと言うのに路地裏の看板や薄暗さ等の特性を利用され、なかなか沈める事が出来なかった。

 

この状況を打破する為に特殊な電波でロケット団に傍受されない様にしたインカムからエリカとキョウのチームに応援を頼んだのだが、あちらのチームも襲撃があった様で対応している上に、ヤマブキシティの住民が捕らわれているのを見つけたらしく、安全な場所に避難をさせる事もしなくてはならない為、直ぐには駆けつける事が出来ない状況で、カツラはこのチームで対応を余儀なくされていた。

 幾つか策は思いついても勝算は低く、真正面からの突破が時間はかかるが一番無難であると言う結論が何度も出たところでカツラはカスミ達の無事を願いつつ、強引でも正面突破する為、指示を出す。

 

 

 

 「ウインディ、鬼火」

 

 

 

 ウインディはカツラの指示通りに怪しく揺らめく紫炎の玉を複数作り、ズバットに向かって投げつける。

 ズバットはロケット団の二十代位の女の指示により空中で巧みによけるが、さすがにすべては避けきれない様でモンジャラの後ろに隠れ、モンジャラの守るで身を守った。

 警察の熟年女性のトレーナーは何とか起き上がったモルフォンに風起こしを指示し、モンジャラとズバットの動きを制限する事に成功した。殆ど動けない状態であるモンジャラとズバットに守るが消えかかったタイミングで警察の青年トレーナーの指示に従い、シャワーズがハイドロポンプを繰り出した。カツラも()()()()を思いつき、ウインディに指示を出し、たたみかける。

 

 

 

 「ウインディ!鬼火で囲い込むのじゃ」

 

 

 

 ウインディの鬼火はズバットとモンジャラを囲い込み、その中にシャワーズのハイドロポンプが直撃したとたん、ドカンッという音が聞こえ、爆風と共にあたり一面が白く覆われた。

 カツラ達はとっさに壁から顔を引っ込め、水蒸気の爆風から逃れるが、ポケモン達はもろにその水蒸気を受けたであろう事は想像するのに難しくない。

 

 ウインディの鬼火とシャワーズのハイドロポンプが直撃した為、水蒸気爆発が起こったのだ。

 普段のポケモンバトルでも水ポケモンと対峙した時に目くらましとして使ってはいたが、それはあくまで広いバトルフィールドの話であり、この狭い路地裏でするのは自身のポケモンもただでは済まない。

 カツラは一番ダメージを受けているであろうウインディに苦い顔をしながらも、ウインディがこの程度で倒れる程軟なポケモンでは無いとカツラはわかっている。

 

 

 

 「火炎放射!」

 

 

 

 水蒸気の中で真っ赤に燃え上がる大きな炎が見えた瞬間、モンジャラの悲鳴の様な鳴き声が聞こえた。

 水蒸気が薄くなり、多少視界が開けた時に見えたのは火炎放射をもろに食らったのか戦闘不能になったモンジャラと息を切らしながらもたたずむウインディであった。

 ズバットは耐えきったのかふらふらしながらも飛び続け、モルフォンは目を回し、戦闘不能になっていた。シャワーズは耐えきった様子であったが、ダメージはかなり入ったのか息を切らしている。

 カツラはウインディの様子と味方の様子を見ながら、つづけさまに攻撃を指示しようとしたその時だった。

 

 

 

 「ウインディに辻斬りよ!」

 

 

 

 ロケット団の二十代位の女が突然ポケモンに指示をした。しかし、カツラが覚えている限りズバットは辻斬りを覚えないはずだ。

 カツラが怪しんでいると、上空からバサリッと言う羽音が聞こえ、すぐさま上を向いた。

 

 そこにはもっさりとした白い胸毛が生え、帽子を被っているような外見が特徴的のポケモン、ドンカラスがウインディめがけて急降下していた。カツラは慌ててウインディに避ける様に指示するが、ダメージを引きずっているウインディは避け切れず、辻斬りを受け目を回し、戦闘不能状態となった。

 

 おそらく、水蒸気爆発が起こった後にドンカラスを繰り出し上空で待機させていたのであろう。

 カツラはモンスターボールにウインディを引っ込め、内心で水蒸気爆発の事も含めて謝りながら、キュウコンを繰り出そうとするが、その前にドンカラスが()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 シャワーズがすかさずトレーナーの指示を待たずして凍える風を繰り出しカツラ達を守ろうとするが、ロケット団の年若い男はモンジャラをいつの間にか引っ込め、代わりに頭から角が2本生え、背中には肋骨状の装飾があるドーベルマンの様なポケモン、ヘルガーを繰り出しており、火炎放射で凍える風を相殺してシャワーズに向かってかみ砕くを繰り出す。

 その間にドンカラスはカツラ達に迫り、ポケモンを繰り出しても間に合わない程に接近していた。

 

 

 

 間に合わない。

 

 

 

 そう判断したカツラはとっさに警察トレーナー達の盾になろうと手を広げた。

 ジムリーダーの自分が生き残った方が作戦を有利に進められるとわかっていても、警察トレーナーである彼らがこの作戦に重傷、最悪の場合死に至る事を覚悟のうえで参加していたのだとしても、ジムリーダーでありこのチームの一番の年長である自分が彼らを守らなければならないという意思がカツラにそういう行動をとらせた。

 

 チームリーダーとして失格だなとカツラは思いつつも衝撃と痛みを覚悟したその時だった。

 

 

 

 突然、路地裏に太陽の光をさえぎっていたトタン屋根が吹っ飛び、太陽の光が路地裏に差し込む。その瞬間、路地裏の壁にドンカラスがたたきつけられた。

 警察トレーナー二人は突然太陽の光が薄暗さになれた目に映ったので目を細めてしまった為、ドンカラスがどうして路地裏の壁に叩き付けられたか見ていなかったが、カツラの目はサングラスをかけていた為、ドンカラスが青白い光に包まれた瞬間に路地裏の壁に叩き付けられていたのを見ていた。

 

 

 

 それは、サイコキネシス特有の青白い光であった。

 

 

 

 カツラはトタン屋根がはがれた場所を見てみると、そこには想像していた人物が、髭が生え、目は鋭く、額には赤い星型の模様のあるポケモン、ユンゲラーと細くしなやかな体躯に二又に分かれた尾を持つ上品な出で立ちをしたポケモン、エイフィーを連れてユンゲラーのサイコキネシスで静かに路地裏に降り立った。

 

 

 

「私、今とても虫の居所が悪いの。悪いけど手加減できそうにないわ」

 

 

 

 そう言ってナツメはロケット団を一掃する為、エーフィとユンゲラーに指示を出した。

 

 

 

 

 




 そう言えば、剣盾の育て屋ババアの被害者結構多いですね。
 私も色違いドラメシヤ出そうとして被害にあいました。
 一週間無駄にしたぜ( ;∀;)
 育て屋のお姉さんに変えて6vドラメシヤ(クリアボディ)、攻撃理想個体5vドラメシヤ(色違い&すり抜け)、特殊理想個体5vドラメシヤ(呪われボディ)が3連続で出てきて育て屋のお姉さんが女神に見えた。見える、後光が見えるうううう!!!

 拝み倒した。
 そして、ババアは許さねえ。絶対に。
 お前、絶対セレブな奴らに高値で売りつけて稼いでるんだろ!
 卵で孵したら親が買ったやつの名前になるからいう事聞くもんな!
 しかも、偶然なのかわからんけど、お前のとこで6v出た事無いんだけど!
 お姉さんとこでは今までの厳選データで6vが3種類内一匹の確率で出てくるんだけど、お前んとこ10種類程預けて一匹も6v見てなかったんだけど!全部5vだったわ!私、大体5vで終わらせるからいいんだけどね!
 検証するべきなんだろうけれどあのババアにポケモン達を預けたくなのでしません。

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