今は衣服の裾上げとか、小説書いたりとか……。
実はもう1つ、地味な普通人がISを動かしたという話を考えてしまった。……まぁ、マイペースに投稿していきます。
「海! 見えた!」
周りの奴らがテンションを上げる。だがどうせ彼女らの中では海や浜辺で遊ぶことしか頭にないんだろう。
「おー、やっぱり海を見るとテンション上がるよなぁ」
「そうだな。ここから海に移動して泳いだら少しは強くなれるよな」
「「「…………」」」
沈黙するクラスメイト。中には顔を青くしている奴らもいるが、
「あのさ、お前ら本当に強くなりたいなら最低でも俺に勝てないと話にならないぞ」
「………正直言うとさ、舞崎君に勝てたら学園を支配できる気がする」
誰かがそう言うと全員が頷くように言った。
「でも、どうして舞崎君ってそんなに強いのに生徒会長になろうと思わないの?」
「……だって生徒会長になるのって面倒だし、トレーニングする時間が減る」
最近じゃ、俺もクラスにも馴染めるようになってきたみたいだ。どういうことかわからないが、向こうにも心境の変化があったということだろう。
「そろそろ目的地に着く。全員ちゃんと席に座れ」
そう言われて周りは大人しく席に着くが話をするのは止めないようだ。
隣に座る織斑は俺に話しかけようとするが、ラウラが後ろからプレッシャーを浴びせてくるからか。さっきのは本当にたまたまだろうしな。
目的地に着き、俺たちはバスから降りて荷物を受け取って整列した。
「それでは、ここが今日から3日間お世話になる花月荘だ。全員、従業員の仕事を増やさないように注意しろ」
「「「よろしくお願いしまーす」」」
全員で挨拶するが、俺は口パクだった。織斑先生が睨んでくるのは気のせいかもしれない。
「はい、こちらこそ。今年の一年生も元気があってよろしいですね」
「と言ってもただ弱いだけの烏合の衆ですよ。初めまして。舞崎静流です。このたびは私ともう1人の男子のせいで浴槽分けで迷惑がかかったと聞きました。お手を煩わせて申し訳ございません」
(((…………誰?)))
総勢8クラス分から何やら不快なことを思われた気がするけど、黙っておこう。俺が常識人で良かったな、お前ら。
「こちらが噂の……。暴君とお聞きましたがそうでもないようですね」
「ええ。全く、誰がそんなことを言ったのやら。(血沸き肉躍る)戦いが好きなだけの15歳ですよ」
まぁ、暴君時代もあったと言えばあったけど。
「あ、挨拶が遅れました。織斑一夏です。よろしくお願いします」
「うふふ、ご丁寧にどうも。清洲景子です」
商売柄か、作り笑いが出てくるババア。ハッ! その程度で俺を騙せると思ったら大間違いだぜ。
「不出来の弟でご迷惑をおかけします」
「あらあら。織斑先生ったら、弟さんには随分厳しいんですね」
「いつも手を焼かされていますので。………まぁ、最近はもう1人手を焼く生徒が増えましたが」
「こちらも手を焼いていますよ織斑先生」
いい加減に少しは女らしく家事ができればいいのにな。
「それじゃあみなさん、お部屋の方にどうぞ。海に行かれる方は別館の方で着替えられるようになっていますから、そちらをご利用なさってくださいな。場所がわからなければいつでも従業員に聞いてくださいまし」
返事をした生徒たちは中に入って行く。自由時間を楽しみしていたらしい彼女らだからこそのテンションだろう。
近くでは布仏が織斑に部屋の場所を聞いていたが、俺も織斑も部屋の場所がわからない。
「織斑、舞崎、ボーデヴィッヒ、お前らの部屋はこっちだ。追いて来い」
言われて俺たちは何故かラウラも含めて呼ばれたので織斑先生に追いて行く。
旅館の中は広くて綺麗だ。何考えているかわからない女将でもその辺りの分別はちゃんとしているようだ。織斑は何故かテンションを上げている。……ラウラはおそらく「どこから攻めてくるか」というシミュレーション中だろう。
「織斑はここ、舞崎とボーデヴィッヒはここだ」
「……ここって、教員室?」
「俺の部屋は何故かその隣だな」
「最初は男子を同じにする話で私もそれで良いと思ったんだがな」
「………就寝時間を無視したらにい……舞崎の容赦ない暴力が範囲攻撃というもので行われますからね。ですが、何故私は舞崎と同室なんでしょうか?」
ラウラの疑問は当然だな。
「ボーデヴィッヒは私がいないことで侵入するだろう? それだけでなく舞崎は寝ている間に騒がしくしたら殺しにかかるが、同室の者だとそうならない。私も起きがけやたまに飲み過ぎた時にトイレに行くが襲われたのはあの1回だけだ」
「………たぶん静流だから違う。違うんだ」
織斑は一体何と格闘しているんだろうか? ま、それはともかく、
「なるほどな。確かにそれならこいつを襲う確率はなくなるな」
「わかっていると思うが、私がいないからって襲うなよ? 責任を取るって言うなら構わんがな」
「わかってるっての」
とりあえず俺と同室になったことで顔を赤くして体をくねらせているラウラを部屋の中に入れて水着の準備をする。布団は従業員が敷いてくれるから気にしないでいればいいだろう。
ラウラが回復するのを待ってから荷物を持って部屋を出て、デュノアにラウラを預けてから別室で着替えて海に出ると、世界的に有名なRPGを彷彿とさせる状況があった。
「このリア充野郎がぁ!! お前だけは生きて返さん!!」
「イケメンは処刑!! イケメンは死す!! さらばイケメン!!」
「ガンホー!! ガンホー!! ガンホー!!」
………とりあえずボコるか。
何でここに男がいて、ワカメを被っているのかはさておき、だ。先制攻撃すれば大抵なんとかなるものだ。
「おいテメェら、そこに座れ。俺がぶっとばしやすいようにな」
「………あ、あなたは……」
「噂に聞いていたが………こんなことがあるのか……」
「総長!! お久しぶりです、総長!!」
すると全員が俺に土下座……というか跪く。
「こんな……こんなところで総長に会えるとは……」
「…………お前ら、まさか俺らが抜けてから「懇親会で海行こうぜ!」とか言って遭難したとかじゃねえよな?」
行動パターンを予想して言うと、
「「「まさしくその通りです!!!」」」
俺は心から頭を抱えた。
「……えっと、これは一体何の騒ぎ?」
「義兄様、敵か!?」
「………ビキニは流石に戦闘じゃ支障が出るから要考察だな」
1人で的外れなことを言っていると、後ろから雄叫びが上がった。
「「「女神降臨キター!!」」」
ゲームの影響でラウラと予想した俺は悪くない。
とりあえず織斑先生に事情を説明し、シャワーを借りてから帰り賃を渡して返してやる。
「………まさか本当に出かけ先で遭難するのがいるとはな」
「そしてそれが俺の知り合いだというのはかなり恥ずかしいな」
ため息を吐き、俺はゴーグルをセットして海の方に向かう。
「どこに行く気だ?」
「処理も終わったんでな。このまま泳ぎに行くつもりだ」
「そうか。だが決して無茶はするなよ」
わかっていると手を振って、俺は泳いだ後にトレーニングに最適な崖を探して登った。
しばらくすると頂上が見えてきて、そこには何故か俺が選んだ白ビキニを着た篠ノ之が座り込んでいた。
「何やってんだよ」
「ま、舞崎か……。驚いたではないか!?」
「普通なら海に行っているはずだろ。まさか尻込みしたのか?」
顔を背けるが、そういうことなんだろう。俺はため息を吐き、よじ登って言った。
「全く。こういう時に攻めずにいつ攻めるつもりだ? このままじゃ完全に出遅れて織斑は既にデュノア辺りと結婚してそうだけど?」
「……そ、それは………」
結婚式場で自分が客席にいることを想像してしまったのか泣きそうになっていた。
「………それは嫌だ」
「じゃあ胸だ」
「……は?」
「さりげなく胸で奴の腕を挟め。特に凰の前でして胸囲の格差社会を奴に知らしめろ」
ビッチな篠ノ之はあまり想像できないが、今のこいつのテンションなら凄いものを見れる気がする。
「………だが、流石に恥ずかしいぞ」
「………篠ノ之、お前何か忘れてないか? セックスをする時はコスプレしてならともかく、普通は裸だろ」
それを言うと篠ノ之は固まった。……こいつ、やっぱり忘れてたのか。
「お前なぁ……」
「し、仕方ないだろう!! 頭がパンクしてそれどころじゃなかったんだ!!」
「………ま、それもそうだろうが……だからと言ってパンクはないだろ」
「……しかしだな」
頬を膨らませる篠ノ之。そうしたら普通に可愛いんだがな。
「……仕方ない。ならとっておきを見せてやる」
「………何だ?」
「お前はただ、来ればいい。そうすればすべて理解する」
俺は意味ありげなことを言い、篠ノ之を浜辺に来ることを言った。
ちなみに俺が考えた「篠ノ之を意識し、キスまで行く作戦」は篠ノ之の胸に織斑の頭を押し付けるまではしたが、篠ノ之の耐性が無さ過ぎたことによって失敗した。
誰かが言い始めたことによって行われたビーチバレーは俺と織斑先生によって白熱していた。いや、正しくは―――
「消え失せろ、クソババァ!!」
ビーチバレーという名の殺し合いに発展していた。
本来ならば3対3だったが、邪魔だったので2対2で戦っている。レシーバーとスパイカーは俺と織斑先生がそれぞれ兼任し、織斑先生のチームは山田先生が、俺のチームはラウラがトスを上げている。
かれこれ30分はしているだろうか、未だに最初の1点すら取り終わっていない。
「………私、もう舞崎の前じゃ「男が女より弱い」とか言えないわ」
「織斑先生と身体能力で張り合えるとか無理よ」
「ほとんど動きが見えないわ」
雑魚共が総じて何かをほざいているが、高がこの程度で何を言っているのか。
とはいえ流石にこれ以上付き合っていたらトレーニングの分がなくなる。とっとと終わらせるか。
「ということで死ね、老いぼれ!!」
「そこまで老いていないわ!!」
ならば一種の賭けに出よう。
山田先生がトスを出し、その場所に織斑先生と同時に移動した俺は力任せに叩きつけて落とした。
「………ふっ」
「くっ。やはり力ではお前に劣っているか」
「そもそもガチで張り合って俺に勝てるか。だがまぁ、久々に燃えた勝負だった」
「それはこっちのセリフだ」
俺は織斑先生に手を差し出して立たせるのを手伝う。織斑先生も空気を読んで手を掴んで立ち上がり、俺たちは握手をし直した。
周りからは拍手が送られる―――が、それは馬鹿かと言わざる得ない。
「……で、テメェはいつになったら家事をし始めるんだ?」
「……そっちこそ、いつになったら大人しくなる?」
お互いの腕を潰しにかかっているのを見て拍手は割とギャグでしかない。
握手を止めて目的のために移動する。ちょうど日陰になっている俺が立てておいたビーチパラソルを見つけてそこのベンチに寝転がった。
「義兄様!」
「あー、気にするな。俺は少し休むだけだ」
流石は織斑千冬か。女の割には戦える人間なんだろう。
俺の手を痺れさせるほどの実力は認めるが………やはりあの女では少々物足りない。
なんて思っていると、ラウラは俺の上に乗ってきた。……体重はそんなにないだろうが、やはり人体だとそれなりに重さがあるんだろう。………ところで、
「ラウラ、ここは公衆の面前だからな」
「私は構いません」
「いや、構えよ」
ツインテになっているラウラの額にデコピンをした。周りは遠巻きに俺たちを見ていて、「場所を考えなさいよ」とか「どうなるのかな」とか、それぞれ興味を持っているようだ。
「ところで、この格好はどうですか? シャルロットにしてもらったのですが……」
「そうだな………見違えた」
素直に可愛いと思った。デュノアの奴、将来はIS操縦者ではなくヘアデザイナーになるのはどうだろうか?
未だに離れないラウラの頭を撫でる。すると大人しくなったので離そうとするが俺の海パンを掴んで離さない。仕方なく諦めてそのままでいた。
(……懐いたのは良いが、本当に俺のどこが良いのかわからないな)
俺はこいつの双子の姉が好きで、同い年だが女としては見ていない。妹としては見ている。義妹ではなく本物の妹だ。………大体、妹というのはこういうものなんだろうってことはわかった気がするが………
(……本当、俺のどこが良いんだろ……)
頭を撫でて休むと気が付けば寝ていたので旅館の部屋で寝かせてやることにした。
■■■
一方その頃、
―――バキャッ!!
突然の音に驚いた天才は後ろを振り向くと、そこにはモニターを握力で潰している助手の姿が映った。
「ラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺すラウラ殺す…………」
基本的に科学において無敵を誇るその科学者も、義理とは言え娘のその形相に少し引いたとかなんとか。
日本人鯖が少ない。☆5がイシュタルだけとか……。
回復できるスキル持ちが少ないし……(混乱中)
あと、とある子を少し原作に反映させてみました。