しかしそれと同時にこの艦隊がいなくなった横須賀は寂しく思えた。私は艦隊がこのまま帰ってこないのではないかという不安も感じた』
ー地元新聞 読者投稿
『元海軍兵の感想』よりー
横須賀基地某所 仮眠室
0427i
ふと目が醒めると起床時刻の前だった。
洗顔を済ませ第1種夏服に袖を通し制帽を被り姿見で皺や糸屑がないかチェックする…よし、異状なし!
荷物も入れ忘れは無し、もしもの時の遺言状もチャック付きの防水袋に入れた。
部屋を後にし指定された集合場所へと向かう。
……
夏の未明は明るい。
空気を吸えば清々しさが肺に入ってくるが、それ以上に緊張感が勝る。
歩きつつ深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。運動会の朝の小学生のようだと自分と照らし合わせて苦笑いする。
集合場所には出撃する艦娘や見送りが全員揃っていた。
「みんなおっは~」
「…気を付けェッ!おはようございますッ!」
「「…おはようございますッ!!」」
「うおっ?!どうした急に…」
俺と同じ3佐の制服を着た村上の号令で艦娘が気をつけをして、挙手の敬礼と朝の挨拶をする。
想定していなかったため何事かと驚いてしまった。
「こういう場面ぐらい締めた方が決まるだろう?」
「お、おう…言われてみればそうだよな」
いつもは規律をあまり気にしていないであろう艦娘もこの時ばかりは凛とした顔で整列している。
「あれ、なんか川内と那珂の頭にタンコブできてない?」
そんな艦娘を見ていたら内二人の頭にタンコブを発見した。
「…気のせいでしょう」
「え、なんで神通が答えるんだ?」
「…キノセイデスヨネ?」
「あっはい、寝ぼけてましたです」
神通のプレッシャーに負けたがなんとなく何があったか把握できた。
「俺はこれから作戦の最終確認に行ってくる、総員出港準備を終わらせておくように」
「「了解ッ!!」」
だからもうええっちゅうねん…。
※※※※
護衛艦『いずも』士官食堂
「うへぇ、お偉いさんめっちゃいるし…」
指揮官参集に行くと既に多くの各部隊の指揮官がおり、先日の閣僚会議や防衛省会議とは違った武人の雰囲気が充満していた。
「それでは指揮官参集を始めたいと思います」
……
「…以上で指揮官参集を終わります」
ずっとビシッと座っていたため肩が凝りそうだ。
「おぅ『圭人』じゃねぇか、ガハハ!」
「うぇっ?!あ、あー陸自の連隊長じゃないですか!」
なんか勝手に下の名前で呼ばれてるし…。
「俺たちゃ輸送艦に乗っけてもらうんだけどよ、オメェの部隊の艦娘っつったか?あっちのフネの方がデカいし乗せてもらえねぇか?」
「いやいや!フネがデカくてもあれは戦艦や空母というタイプでして輸送スペースはありませんから!」
「ンだよ!輸送艦だか何だか知らねぇがすぐやられそうで嫌なんだよ!」
周りは海自の海将や海将補クラスばっかりなのだがこの1等陸佐殿は気に留める事なく大声で話す。
「護衛部隊がちゃんと守りますし私の部隊も頑張りますから安心して乗っていてください!」
「おっそうか!じゃあ俺は『黄金の鉄の泥船』に乗ったつもりでいるぜ!!」
「そ、そうですね…」
((黄金と鉄どっち?というか泥船じゃなくて大船だろ、沈むぞアンタ…)
他の海自の幹部が俺と同じ顔で連隊長を見つめるがそれに気付かず笑い続ける。
「では私は出港準備がありますので…」
「おうっ!よろしく頼むぜ!!」
そうか、この人色々と頭が残念なヒトなんだ!
↑今更かつ無礼
そんな失礼な事を考えつつ艦娘の元へと戻る。
※※※※
集合場所に戻ると再び気をつけをして待つ我が『第101護衛隊』の面子。
「やっぱまたなんかやるのね…」
「総~員~集合ッ!!」
テメーはよこっちに来んかい、という村上の視線が痛い。これは何か演説でもしろという事なのかねぇ?
「司令、こちらにドウゾ?」
「…わあったよ、やりゃいいんだろやりゃぁ!」
開き直って艦娘たちの前に立つ。
村上や警務隊長、それに艦娘の視線を受け皆の緊張が手に取るようにわかる。
「…緊張している者もいると思う」
見るからに緊張しているであろう五月雨や高波を見つつそう言う。
「だが『五月雨をあつめて早し最上川』という古の俳句もあるように各員の奮戦が我が艦隊を護り、しいては他艦隊の士気向上に繋がり小笠原と南鳥島の防衛を成功させる違いない」
『えっ私?』と近くの艦娘と騒ぐ五月雨を見つつ続ける。
「興奮している者もいると思う」
霧島や天龍、川内が不敵な笑みを浮かべているのを見つつ言う。
「血気盛んはいい事だ、しかし度が過ぎれば視野が狭くなり大事なモノを失うかもしれない」
3人が自分の事かと引きつった笑みに変わる。
「この戦いで全てが決まるわけではない、これは海戦の一つに過ぎず無駄に気張る必要も無い。しかし、負ければ日本近海の制海権を失い伊豆・小笠原諸島は敵の勢力下に落ちる。それだけは何としても防がねばならない!」
艦娘の熱の篭った視線を感じつつ最後の締めに移る。
「無茶はしても無理はするな!仲間を守りつつ自分も守れ!
被弾するなよ、被弾したら冷たい缶詰を寂しく食べる事になるぞ!
被雷するなよ、被雷したら南の海でサメと海水浴する事になるぞ!
基地に帰るまでが作戦だ、勝ってもMVPとか浮かれないこと!
おやつは500円だとかつまらん事は言わん、おやつどころか豪華な深海料理のフルコースが待ってるぞ!
食い放題だ!残さず深海の珍味を堪能してこい!お返しに砲弾と魚雷のプレゼントを忘れるなよ?」
俺の冗談に雰囲気がやや軽くなる。
「小破したら即戦線を離脱して再起を図る事、反骨精神は買うが沈んだら元も子もないからな。また本作戦は輸送部隊と補給部隊が同行している。これの海上護衛を主目標とし、敵撃滅は副目標とする。それをよく踏まえて作戦に望む事!
それでは第101護衛隊、出撃せよッ!」
「「了解ッ!!」」
「以上、出撃にかかれッ!」
「「かかりますッ!!」」
駆け足で散って行く艦娘たち。
沖に投錨している者は内火艇や交通船へと向かい、岸壁に係留している者は自分のフネを目指して走る。
「やっぱ演説は慣れねぇわ…」
毎回その場の雰囲気に合わせて即興で言うが好きにはなれそうにない。
だが俺の恥で士気が上がるのであれば喜んでやる。
「見事なご演説でした。」
「やめてくれよ加賀、これ凄い恥ずかしいんだからさぁ」
「謙遜はいいから早く乗艦するぞ、他部隊を待たせてしまうからな」
「村上3佐の言う通りです、行きましょう。」
言われるがまま加賀と村上に続いて停泊しているとある航空母艦へと向かう。
言うまでもなくそれは『加賀』、本作戦旗艦である第101護衛隊の航空母艦。
マストには指揮官旗である『隊司令旗(甲)』を揚げ、その上には十六条の旭日が意匠されたかつての軍艦旗と同じ規格の自衛艦旗が戦闘旗として掲揚されていた。
サイドパイプの『送迎』が吹かれ、隊司令である俺を迎える。
その足で艦橋へと向かい加賀に出港準備を下令する。
「加賀、出港準備」
「了解、出港準備にかかります。」
司令艦である加賀のマストに『出港準備をなせ』を意味する旗流信号が掲げられ、準備を終えた他の艦にも同じ信号旗が掲げられる。
「提督、各艦出港準備よし。」
加賀から報告を黙って頷く。
「司令、準備出来次第全艦を出港させます」
「よし…」
先ほどの旗流が下され、『準備出来次第出港せよ』を意味する信号が掲げられる。
加賀の船体がタグボートにより岸壁から離れ始め、それまで船体を係留していた舫索も一本となり水空き(岸壁との距離)も十分となる。
「提督、出港します。」
「よしっ、出港しろ!」
敬礼しつつ申告する加賀に俺は答礼して出港を了承する。
「出港用意!」
信号妖精の吹く『出港』らっぱが早朝の横須賀基地に鳴り響く。
先ほどの旗流信号が降下し、出入港作業中を意味する旗流が全揚となる。
「提督お気をつけて!」
「司令官さん、ご武運をお祈りするのです~!」
「またどっか行ったら承知しないわよ、このクソ提督ッ!!」
岸壁に居残り組の日向、鳳翔、鳥海、神通、那珂、春雨、曙、電そして響が手を振って見送る。
彼女たちは損傷の修理と現代化改装のため船体が使用できないからだ。
「菊池3佐、今度は『戦死』認定されるなよ?」
警務隊長が相変わらず皮肉を言ってるが目は笑っていない。
無論言われるまでもない。
「左帽振れ!」
見送りに精一杯応える。
それと時を同じくして霧島や雲龍といった戦艦や空母、他部隊の『いずも』や『おおすみ』といった護衛艦や輸送艦が出港し、横須賀港内はフネの大渋滞となる。
……
そんな混乱もあったが無事全艦出港し港外に向かう。
基地の外には出港する護衛艦や軍艦を一目見ようと早朝から大勢の市民や報道陣が集まっていた。
「お~い!頑張れよぉ!!」
市民の中から声が上がりそれに感化されたかのように各々が声援を送り始める。
「頼むぞ自衛隊!!」
「お父さーん、気をつけてね!!」
「深海棲艦だかなんだか知らねぇがやっちまえー!!」
中には元軍人会の集団もいるようで頻りに軍艦旗や帽子を振ったりしている。
「右帽振れ!!」
俺が命令するまでもなく各艦は岸壁の見送りに応える。
手を振る人に笑顔で応え緊張もややほぐれる。
「ご覧ください、あれは戦艦『霧島』の甲板上の様子です。手や帽子を振っているのは妖精と呼ばれる乗員です、彼らがどういう生態なのかは未だ不明ですが可愛らしいですねぇ」
報道陣もテレビやラジオ、ネットニュースでもこの光景をこぞって報道する。
もちろんこの光景を善しとしない人々も少なからずいた。
「ご覧くださいこれが今の日本です。護衛艦や軍艦が横須賀基地から出てきます、戦争をしないという平和の誓いはどこにいってしまったのか!
嗚呼、平和を愛する日本人はいなくなってしまったのか?!」
又一部の市民団体は『戦争反対!』とか『砲弾ではなく愛を送ろう!』という横断幕を掲げたが大半の市民が白い目で見たり深海棲艦直接の被害者ともいえる漁業・港湾関係者に激しく罵声を浴びせられ、早々に撤収していった。
※※※※
「全艦、浦賀水道を出るまでは前進微速を厳守、前後の距離に注意!」
俺は艦娘たちに指示を飛ばす。
水道が狭いのもあるがそれ以上に…
『頼むぞ自衛隊!じゃねぇと魚がとれねぇから商売あがったりになっちまう!』
「提督、漁船が多いです。」
「これじゃあ艦隊集合が遅くなるぞ…」
「加賀も村上も諦めろ。
漁師のおっちゃんたちも自衛隊に期待してくれてるんだからさ」
『加賀』を始めとする艦隊の周りを漁船やプレジャーボートが追いかけ声援を送る。
それらを巡視船や巡視艇が近付き過ぎないように警戒監視を行う。
「おい菊池、左の巡視船のブリッジに誰かいるぞ」
「えっ?」
左のウイングへ出ると巡視船が加賀の左側を距離を開け並走していた。
マストには他の巡視船とは異なる指揮官旗(?)が掲げられており、詳しくは覚えていないが確か『管区本部長旗』だったと思う。
「誰だ…あ、前に会った(海上)保安庁の第三管区本部長の『東郷』さんだ!」
双眼鏡を覗けば見覚えある顔が確認できた。
「え、知り合いなのか?」
「そんときお前は鼻血出して退出してたから覚えてるわけないよな」
「そんなことあったか?」
※(注:0-8参照)
取り敢えず本部長に敬礼し村上と加賀もそれに倣う。
あちらは答礼し終わると増速した。
艦隊の前方に出て先導してくれるみたいだ。
「こちら特務自衛艦『加賀』です、ご先導ありがとうございます」
「…こちら巡視船『しきしま』です。
我々が出来るのはこれぐらいです、後はよろしくお願いします」
俺が国際無線で感謝を言うと巡視船が応答した、声は年配であり誰が出たのかは想像に難くない。
(東郷さんは自ら見送りに来てくれたのか!)
東京湾事案の後に会った海保の本部長が約束してくれた支援協力がこの場で果たされるとは思わなんだ。
……
そのまま観音崎手前辺りまで航行するとカッター(短艇)が近付いてきた。
後続に速力を落とすよう指示して衝突防止と引き波の発生を抑えることにした。
「ありゃ防衛大学校の学生だな」
あるカッターは手や制帽を振ったりしている。
「朝早くから見送りありがとなー!
勉強頑張れよ、単位落とすんじゃねぇぞー!」
俺が手を振ると年齢相応な笑みと態度で返してくれた。
まあ俺より一、二つ年下なだけだが。
「おい菊池あのカッター『櫂立て』しているぞ?!」
「え、『櫂立て』って天皇陛下か国旗にするもんじゃなかったか?」
「いいから答礼しろよ」
櫂立てとはオールを立てる敬礼の一種だ。
「防衛大学校学生に答礼する、右気を付け!」
気を付けのラッパが吹かれ、かかれの号令と同ラッパが鳴り響く。
「おーい、空母ってでっかいですねぇ!」
「俺『艦これ』にはまってて海自の幹部目指してるんすよ!」
「加賀さーん、手ェ振ってくださ~い!」
こちらはややマニアックな学生がいるようだ。
「加賀手を振ってあげたらどうだ?」
「…わかりました。」
恥じらいからか頬を僅かに赤くしつつ手を振る加賀も内心は嬉しそうだ。
<ドッボーン!!>
不吉な音がした後方を見れば『加賀』から発生した引き波のせいで学生が海に落ちたようだ。
思わず内火艇を降そうかと思ったが転落した学生は笑って平気そうに、器用にも浮かびながら手を振っていた。
その後無事カッターに乗り込んだのを見て艦橋は安堵の空気に包まれる。
しばらく進むと右に浦賀の町が見えてきた。浦賀の手前には『駆逐艦 村雨の碑』があり、『加賀』の一つ後ろの『村雨』がそちらを気にしているのが容易に想像できた。
「おい村雨、帰ってきたらデートしようぜ?」
<ビキッ…>
艦隊の空気が凍った気がしたがきっと気のせいだろう。
「ホント?!それって二人きりでってこと?」
「そりゃデートは2人でするもんだぜ?
あの村雨の碑もいい記念になるし。
ただ他の娘の妨害が心配なんだよなぁ…」
「提督、不純異性交遊は慎んでください。それに今は作戦行動中です、電波の私的利用は禁止です。」
「加賀もお堅いなぁ、ちょっとぐらいいいジャマイカ。
あ、それじゃあ加賀も帰ってきたらデートに…」
「行きません。」
「なんでぇ素直じゃないなぁ…だがそれがいいッ!!」
「「この女たらしッ!!」」
「…なぁ加賀、こいつ海に捨てていいか?」
「そうね、作戦が終わったら海中投棄しましょう。」
「うげぇ…村上と加賀って何気に酷いよな」
さらっと悪ノリする加賀さん怖いや。
でも嫌と言わないあたり脈はあると見た!
「あれは浦賀の街だな…」
浦賀ドックの通称で知られる『浦賀船渠』は見えないものの、戦場に向かう俺たちは感傷的な気分になる。
このドックからは多くの帝国海軍・海上自衛隊艦艇が建造され、艦娘もその例外ではない。
この101護隊の艦娘だけでも帝国海軍時代で言えば軽巡は阿武隈、駆逐艦は雷、五月雨そして高波が建造されている。
海上自衛隊時代では初代護衛艦『はるさめ』、せんだい、とね、2代目『ゆうだち』、てんりゅうそして3代目『たかなみ』が建造された。
「たしか高波は駆逐艦と2代目護衛艦の二回浦賀で生まれているんだよな」
「はいそうなんです。高波にとっては思い入れのある場所かも!です。
よく目に焼き付けておかないと…」
思い入れがあるのかそうじゃないのかはっきりしないが、少なくとも大切な場所なのだろう。
駆逐艦『高波』は艦これ実装艦の中で就役日数が最短の92日だったと記憶している。
そんな彼女が出撃に当たって生まれ故郷へどんな想いを寄せるのか。
「最期の見納めみたいな事言うなよ高波。
これからも横須賀に帰還すれば何度でも見れるし俺がお前を沈めたりしないさ…」
「司令官、高波一生懸命頑張ります…かも、です。はい!」
「よし良い子だ、帰ったらデートに行こうな」
「まーた提督がナンパしてるデース…」
「ホント息をするようにナンパするわよね、こっちの身にもなってほしいわ」
「ねえ提督ぅ!照月ともデートしよっ?」
「おっ、そんな素直な照月にはデートで素敵なご褒美あげちゃうぞ!」
「「ちょっ何するのっ?!」」
「そりゃ秘密だ」
出港前の厳正な雰囲気は何処へやら。
「「ああ、艦隊の規律が…」」
真面目な村上や加賀、妙高といったメンツからため息が漏れるが無視ムシ。
こんな雰囲気と規律の緩さも第101護衛隊の良いところの一つか、まあ規律が緩い主な原因は俺なんだけどな。
※※※※
無事水道を出た全艦艇はそのまま南下し、艦隊の集合場所である千葉県の館山沖へと向かう。
周辺海域は哨戒機や対潜ヘリの継続的な監視と留守を預かる護衛艦部隊のおかげで制海権は握っている。
「タンカー5隻、『小笠原丸』とその護衛艦が近付きます。」
「予定通り艦隊の最後尾に着くよう連絡してくれ」
タンカーや弾薬運搬船のような危険物搭載船舶を船団や艦隊に入れるときには基本的に最後尾と決まっている。
何故なら火災が発生したら大爆発を起こし後続の船舶にも危険が及ぶからだ。
タンカーの真後ろをクリアにしてその後ろ左右に護衛艦が付きエスコートする。
『護衛艦いずもを中心に陣形を形成せよ、陣形は護送船団陣形』
今回の艦隊の総旗艦である『いずも』から命令が下り、各艦船は事前に定められた位置へと向かう。
「悪いけど先に制服脱いで(着替えて)くる」
「どうぞ。」
提督の服といえばよく二次創作物の動画やイラストで見る白や黒色の詰襟長袖の制服。
あれは主に式典用の服装であり、戦闘時などは濃い紺色の作業服と呼ばれる服を着用する。
ロマン溢れる大海戦の時代は当の昔に終わっていて現代の海戦は効率と能率を追求している。
艦長や提督(司令長官)がフネと最期を共にする事も古き良き悪習の一言で片付いてしまう。
ただ艦娘のフネは沈んだら艦娘も消えるらしいので、護衛艦もそうだが彼女たちにも自分のフネをしっかり守ってもらいたいものだ。
艦隊の動きを目で追いつつ俺は司令室に向かうのであった。
艦これ・艦娘要素皆無ッ…!
ほぼ内輪ネタで満載です。
大艦隊で出港(出撃)するならこういった展開になるのではないかと思い、詰め込みすぎた結果が今回です。
次回からは少し艦これ要素が増える…といいですね!
「おい艦これしろよ」
連合艦隊編成ならこれは譲れなかった。
艦娘部隊or護衛艦部隊だけなら行ってらっしゃいで終わりですが、参加可能艦艇を総動員しているこの一大事をさらっと書くわけにはいきません。
※次回について
大艦隊は最初は南鳥島の増援輸送に行くはずでした。しかし同行する民間商船から文句があり…。