桜と海と、艦娘と   作:万年デルタ

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先日訳あって陸自の某病院に行きました。


駐輪場で驚くべきものを発見しました。
一航戦の赤い人がでかでかと描かれた
原動機付自転車!



艦これ、陸自でも人気なんですね…。



赤城さんも思わずにっこり。



というわけで市ヶ谷のフリー最終日。
主人公はどう過ごすのか。


とある神社で出会う少女、
彼女の言動の意味とは…。







0-12 靖国の夢の出逢い 【千代田区】

 

 

 

 

あれから一夜、

俺は6時前に目を覚ました。

 

 

 

 

いつも6時に起こされるからか、

『総員起こし』前には目が覚める

体になっている。

 

 

 

 

 

 

歯磨きと洗面を行い、さっぱりする。

 

 

 

 

夜に飲んだブランデー割りが抜けきって

いないものの、二日酔いの類は

なさそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

食事を食べに行くと、

他の宿泊客以外いない。

 

 

 

 

村雨たちは夜遅くまで起きていたのかは

わからないが、まだ起きていないようだ。

 

 

 

 

 

 

「今日もフリーなわけだが、

何をしようかな?」

 

 

 

 

 

予定を立てていなかったため、

何をするか悩むな…。

 

 

 

 

 

村上と2人で出掛けるってのも、

なんだか普段と変わらないし

ヘンな噂をされても癪だ。

 

 

 

 

とはいえ艦娘たちには

行きたいところもあろう。

 

 

 

俺の都合で彼女たちの予定を

変えてしまうのもかわいそうだ。

 

 

 

 

 

べ、別にぼっちじゃないんだからねっ?!

 

 

 

 

 

そんなことを考えながらバイキング形式の

朝食をモリモリ食べる。

 

 

 

 

もうすぐ食べ終わるという時になって、

艦娘がちらほらと食堂にやってきた。

 

 

 

 

 

「んー、1番は飛鷹かー」

 

 

 

「あらおはよう提督、昨日は加賀さんと

遅くまで長い時間一緒だったそうだけど、

ヘンなことしてないわよねぇ?」

 

 

 

 

げっ!何故それを知っている?!

 

 

 

 

「なななな、なんのことかな?!」

 

 

 

「…露骨すぎて突っ込む気も失せたわ。

たまたま夜通路を歩いていたら、

加賀さんが提督の部屋から出てくるのを

見かけただけよ。

 

 

そんなに慌てるってことは、

やっぱ何かあったわけ?」

 

 

 

 

 

「残念ながらありませんでしたー!

 

飛鷹も加賀から聞いた事あるかも

しれないけど、加賀がミッドウェー

海戦後からずっと消えてなかった点を

考察していただけだよ」

 

 

 

 

ここは少し誤魔化す。

 

 

 

俺が悪くないとはいえ、流石に

泣かしたうえに抱きしめたなんて

誰にも言えねえって。

 

 

 

 

加賀から聞いた今までのことを

話し合っていたのは事実だから、

そこだけは伝えておく。

 

 

 

 

 

「ふ~ん、なんだつまらないの。

てっきりロマンスな駆け引きでも

してるのかと思ったわ」

 

 

 

「へへっ、お生憎様で」

 

 

 

 

お互いに軽口を叩くと、

残っていたオレンジジュースを口にする。

 

 

 

「ところで今日ヒマ?」

 

 

 

 

「ブブッ!!」

 

 

 

 

「きゃっ!汚いわねっ!」

 

 

 

えっ、なに言い出すのいずもマンさん?!

 

 

 

 

これって逆ナンってやつ?

 

 

 

 

「いきなり飛鷹が誘ってくるからだろ!

危なく吹くところだった…」

 

 

 

「なによ、私が誘っちゃ悪いわけ?」

 

 

 

 

「そういうわけじゃないさ、

ただ急だったからつい…」

 

 

 

おっとこれは…俺にも春が来たかも!!

かもかもかもっ!!

 

 

 

ケッコン大作戦(只今命名)の第一歩、

艦娘とのデート!

 

 

 

しかも逆ナンというまさかの展開。

 

 

 

 

これにはたまげた。

俺って実はモテる体質だったり?!

 

 

 

 

「予定入ってないしオッケーだよ。

飛鷹は他の娘と出掛けたりはしないの?」

 

 

 

 

「他の娘たちはもう予定組んでいるのよ。

村雨は駆逐艦同士で

出掛けるって言ってたし、

 

 

千代田も加賀さんと霧島さんと

どこか行くみたいだし。

 

 

 

私は東京は初めてだけど、

服とか見に行ってみたいし、

提督の意見も聞きたいかな~って…」

 

 

 

 

少し言葉を濁しながら目を泳がせる飛鷹。

 

 

 

 

 

「つまり俺と出掛けたいと、

俺がいいと!」

 

 

 

「そ、そういうんじゃなくて!

あくまで!参考にしたいから、

誘ってるの!」

 

 

 

 

少し恥じらいながら反論する飛鷹。

おー可愛いかわいい。

 

 

 

ツンデレですなぁ~。

 

 

 

「わかったわかった。

服ねえ…、渋谷とか原宿辺りを

散策してみるかえ?」

 

 

 

「プランは任せるわ、よろしくね提督」

 

 

 

 

「ほいよ、じゃあ8時に

玄関ホールでいいかな?」

 

 

 

「オッケー!」

 

 

 

「楽しみだな。

そういや食事まだなんじゃない?

取ってきたら?」

 

 

 

 

「あっ、すっかり忘れていたわ」

 

 

 

 

「いくら俺とデートするのが

嬉しいからって、そこまで

盲目になるとは…。

 

 

 

モテる男は辛いぜ…!」

 

 

 

「だから話を盛り返さないでよ!」

 

 

 

 

 

 

朝からいちゃこらして過ごす

幸せなひととき。

 

 

 

 

それにしても服選びか…、

俺に務まればいいけど。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「飛鷹ぉ、待ってくれよ…」

 

 

 

 

「なによ、だらしないわね」

 

 

 

 

 

俺の両手には大量の荷物。

 

 

 

飛鷹が買った服やバッグやらやら。

 

 

 

 

 

女子との買い物ってこえーな、オイ!

 

 

 

 

 

ちなみにお金は防衛省から艦娘に一時金が支給されていて、それを出した。

 

 

 

食事やお茶は俺のポケットマネーだよ!

女子にメシ代は出させていないよ!

 

 

 

 

 

言ってもまだ14時過ぎだけどね。

 

 

 

 

買い物はひと段落ついたし、

喫茶店でのんびりタイムでもしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

玄関ホールに来た飛鷹は私服だった。

 

 

 

流石に艦娘の服装だと目立つため、

私服も支給されたらしい。

 

 

 

 

見た目は目立たない服装だが、

デカイ!

 

 

 

 

あえて何がとは言わないが、デカイ。

 

 

 

 

 

 

この前抱きしめたときの感覚、

あれは堪らんかった!!

 

 

 

 

今日服を買いに行ったのは、

元々豪華客船になる予定だった飛鷹が

自分に似合う好きな服を着たいという

希望があったからだ。

 

 

 

 

 

さすが豪華客船になる予定だった

だけのことはある。

 

 

 

 

そりゃねえ、着たい服ぐらいあるさね。

 

 

 

 

だって女の子だもの。

 

 

 

 

 

 

後ろに護衛の警務隊員がいなければ

もっとはっちゃけてたのに…。

 

 

 

 

世事辛い世の中だこと。

 

 

 

 

 

「あの店とかいいんじゃないか?」

 

 

 

 

「そうね、あそこにしましょう」

 

 

 

 

 

 

おしゃれな佇まいと落ち着いた雰囲気が

店内へと俺たちを誘う。

 

 

 

 

 

 

カランカラン…

 

 

 

 

「いらっしゃいませー!」

 

 

 

 

 

奥にある窓辺のテーブルに座る。

横の椅子に荷物を預けゆったりとする。

 

 

 

 

「チーズケーキと紅茶を、

ディンブラの茶葉はありますか?」

 

 

 

「はいあります」

 

 

 

「私は…彼と同じものを」

 

 

 

「かしこまりました。

…お二人ともお似合いですよ」

 

 

 

 

「「えっ?!」」

 

 

 

 

店員さんなに言ってるの?!

 

 

 

 

「ふふっ、それではごゆっくり…」

 

 

 

 

「ははは、カップルと思われた

みたいだなっ!

はたから見たら

結構お似合いなのかもな!」

 

 

 

 

 

「なっ……!」

 

 

 

 

 

……あれ?

 

 

 

 

 

俺の冗談に飛鷹が突っ込んでくるかと

思ったら、謎の沈黙タイム。

 

 

 

 

 

飛鷹を見れば頬を赤らめ、硬直している。

 

 

 

 

 

「お、おーい飛鷹さんや〜?」

 

 

 

 

「あ、案外悪くないかも……」

 

 

 

 

「え、何だって?」

 

 

 

 

「なっ、何でも無いわよっ!!

別に提督とはそんな関係じゃ

無いんだから、いい気にならないでよ!」

 

 

 

 

なんで俺が怒られてんの…?

 

 

 

 

「いやいや、意味がわからん」

 

 

 

 

「とーにーかーく!

今日の提督とはただの買い物に

来ただけなんだから、勘違いしないでね」

 

 

 

 

「おう、よくわからんがわかった」

 

 

 

 

 

オトメゴコロって複雑やのう…。

恋人って茶化されるのは嫌なのか。

 

 

 

 

俺ならむしろアピールするけどな。

 

 

 

 

そんな痴話喧嘩?を楽しみつつ、

出てきたケーキと紅茶に舌鼓をうつ。

 

 

 

 

「このチーズケーキ美味しいわね!」

 

 

 

「うん、滑らかだし風味があっていいな」

 

 

 

「このケーキと紅茶、絶対に合うぜ!」

 

 

 

 

容器に茶葉を入れ、湯を注ぐ。

 

 

 

 

「…そういえばどうして提督は

紅茶が好きなの?

 

 

いつも何かにつけては紅茶飲んでる

イメージしか無いんだけど」

 

 

 

 

「そういえば何でだったかな…」

 

 

 

 

飛鷹の疑問に自分でも答えが出てこない。

 

 

 

 

「小さい頃に誰かから

勧められた記憶があるな」

 

 

 

 

「ふ〜ん」

 

 

 

 

 

20年以上前の事だ、それに大した

ことじゃ無いし別に思い出さなくて

いいのかもしれない。

 

 

 

 

 

(だが何か忘れているような…。

その人から忘れちゃいけない

大事なことを教えてもらったような?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『圭人、今日は大事な話がある。

信じられないかもしれないが、

ワシが昔乗っていた……』

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、さっき買った服の

ことなんだけどさ!」

 

 

 

 

昔の記憶を思い出そうとしていたら、

飛鷹が荷物を勝手に開けようとし、

とっさに制止させる。

 

 

 

「あーこら!

店の中で商品を広げようとしない!

 

 

これ仕舞うの大変だったんだぞ…」

 

 

 

 

「別にいいじゃない、それぐらい。

私は今見たいの!」

 

 

 

 

 

 

うへぇ、これだから女子ってのは困る。

 

 

 

 

 

 

まだまだゆっくりできそうにない…。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

グランドヒル市ヶ谷飛鷹の部屋

1600i

 

 

 

 

「今日はありがとね提督!」

 

 

 

 

「こちらこそ楽しかったよ」

 

 

 

 

「ま、また付き合ってくれる…?」

 

 

 

 

「誰が嫌なんて言うもんかい。

いつでも付き合うぜ」

 

 

 

 

荷物持ちは大変だったが、

その分飛鷹と過ごす時間は楽しかった。

 

 

 

 

艦娘との初デート、なかなか

味わえないスリルがあった。

 

 

 

 

 

すれ違う人に飛鷹の正体がバレないか

そわそわしていたものだ。

 

 

 

 

飛鷹だけじゃないけど、艦娘みんな

美人だから通行人がみんな振り向く。

 

 

 

艦これを知ってる人もいるだろうし、

ニュースで実際に現れていると報道

されているから、わかる人には

わかってしまうだろう。

 

 

 

 

その辺は警務隊長にも話したんだが…

 

 

 

『もちろん考慮済みだ。

むしろ目立ってくれた方が

安全だと思ってくれていい』

 

 

 

『…目立っていいんですか?』

 

 

 

『だが裏路地やひと気の無いところには

行くなよ。拉致されても困る』

 

 

 

 

(あー、そういう心配ね)

 

 

 

『昨日も言ったが各国のスパイが

そこら中で待ち構えている。

拉致計画等は今のところ無いようだが、

絶対に無いとも言い切れん』

 

 

 

 

 

…という会話があり、

外出が許可されたわけだ。

 

 

 

 

 

これからの私生活の制限を考えると

肩身が狭い思いを強いられそうだ。

 

 

 

 

 

(もし飛鷹や村雨がスパイに

拉致されでもしたら、あーんなことや

こーんなことをされちまうんじゃ?!

 

 

 

…薄い本みたいにっ!!)

 

 

 

 

 

そう考えると腹が立つな…。

 

 

 

 

「ふんがー!!」

 

 

 

 

「なに変な顔して怒ってるのよ?」

 

 

 

 

飛鷹が怪訝な顔で尋ねる。

 

 

 

 

「心配すんなよ飛鷹、

俺がずっと側で守ってやるからな!」

 

 

 

 

ガシッ!!

 

 

 

「えっ、な、なにっ?!」

 

 

 

 

 

飛鷹の両肩をがっちり掴む。

 

 

 

 

バサバサと荷物が落ちるが

そんなのはどうでもいい。

 

 

 

「なにもカニもない!

飛鷹には(航空戦力として)側に

いてもらわなきゃ困るんだ!

 

 

お前を失うなんて、絶対にしないからな!

俺から離れるな、俺が(艦載機に)

守られることもあるだろうが

お前を守れるのは俺だけだ!

 

 

 

俺を信じろ、俺も(軽空母の底力を)

信じる!」

 

 

 

 

そうだ!

飛鷹はこれから必要な大事な空母なんだ。

 

 

 

それにいなくなったらまたハグが

できなくなっちまう!←意味不明

 

 

 

 

 

他の男に飛鷹のバインバインを

触らせてやるもんか!

 

 

 

 

 

「…えっと、つまりそのままの

意味で受け取っていいのね?」

 

 

 

飛鷹が頬を赤らめながら、

俺を見つめる。

 

 

 

「俺が(スケベ関係で)冗談を

言うと思うか?この手を見ろ」

 

 

 

 

右手を掲げる。

 

 

 

 

「これは愛(おっぱい)掴むためにある!

 

 

今後たくさん(俺に)揉まれる

こともあるだろう。

 

 

だが、俺は必ず全て(のおっぱい)を

掴んでみせるっ!!」

 

 

 

 

世界はおっぱいで回っている!!

 

 

 

 

…お、これは名言だな。

 

 

 

 

「…提督って少し軽い人だけど、

信じていいのかしら?」

 

 

 

 

「愛に軽いも薄いもないっ!!

 

 

愛がある、それだけの

ことじゃあないか?!」

 

 

 

 

 

おっぱいもちっぱいも関係無い!

揉めよ、揉めばわかるさ。

 

 

 

 

 

掲げていた右手をグッと握りしめ、

決めポーズ。

 

 

 

 

でも言ってることは最低だよな…。

 

 

 

 

 

「ま、まあこんな俺でも熱い想いが

あるんだよっ」

 

 

 

 

我ながら恥ずかしくなってきたな…。

 

 

 

 

セクハラトークは

これぐらいにしておこう。

 

 

 

 

「じゃ、じゃあ俺はこの辺で〜…」

 

 

 

 

部屋に荷物も運んだし退散。

 

 

 

いやぁ、流石にドン引きされたなぁ。

つい熱く語ってしまった。

 

 

 

 

 

(そういや村上の野郎、何してっかな?)

 

 

 

 

あいつの部屋に行ってみるか。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「なによ一体…。

自分だけ言いたいこと言って、

勝手にどこか行っちゃって…!」

 

 

 

 

飛鷹は喚いていた。

 

 

 

「一方的に告白しておいて逃げるなんて

酷いじゃない!!」

 

 

 

でも……

 

 

 

 

「提督とだったら…」

 

 

 

提督とまたデートに行って優しくされる

シーンを想像する。

 

 

 

ああっ、もう恥ずかしくなってきた!!

 

 

 

 

 

ちょっとだけ惚れそうになったじゃない!

ほんのちょっとだけよ?!

 

 

 

 

 

べべ別にわわ私から好きなんて

絶対に言わないんだからっ!!

 

 

 

 

 

 

 

その後飛鷹は次のデートに向けて、

衣装チェックを夜遅くまで

するのであった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

JR市ケ谷駅前 1712i

 

 

 

 

 

 

「おえーっぷ…」

 

 

 

 

「おい村上ぃ、本当に大丈夫か?」

 

 

 

 

「構うな…、話しかけるな…うっぷ」

 

 

 

 

「お前が何してるのかと思ったら、

まさか二日酔いだったとはね…」

 

 

 

 

 

なぜか俺と村上は市ケ谷駅を歩いていた。

 

 

 

…それも靖国神社に向かって。

 

 

 

 

 

 

 

 

こうなった経緯は飛鷹と別れてから…

 

 

 

 

 

ガンガンガン!

 

 

 

 

「おい村上、いるんだろ!

フロントで確認は取れてんだぞ!」

 

 

 

 

乱暴に村上の部屋をノックダウンする。

 

 

 

ノックじゃないのはパワーが強いから。

なぜ乱暴にノックしているかというと…

 

 

 

 

「一日中閉じ篭もってると

ニートって呼ぶぞこの野郎!」

 

 

 

 

村上の野郎が一回も

外出してねーでやんの。

 

 

 

夕食がてら軽く飲みに行こうとしたら

寝てやがるのか返事が無い。

 

 

 

 

「ただの屍のようだ」

 

 

 

キイ…

 

 

 

「人を死人扱いするな…、

生きてる…おっぷ!」

 

 

 

 

「だあああ!

なんだこの酔っ払いは?!

酒くさ!」

 

 

 

 

「昨夜ここに元海軍の戦闘機

パイロットだった縁戚のじいさんが

泊まっていてな、バーで閉店まで

付き合わされたんだ…うっ!」

 

 

 

 

「そ、そうなのか…。

すまんかったな、なんだか…」

 

 

 

 

「これから飯にでも行くんだろ?

その前にちょっと寄りたいところが

あるんだがいいか?…うぐっ」

 

 

 

 

 

 

 

…というワケ。

 

 

 

 

「ほれ水だ、味わって飲めよ」

 

 

 

「ああ、恩にきる…」

 

 

 

 

ゆっくりペットの水を飲む村上。

 

 

 

 

 

「助かった…かなり楽になった」

 

 

 

「んで?急に靖国神社に行きたいってのは

どういう風の吹き回しだ」

 

 

 

 

「昨日のじいさんの話でなんだが……」

 

 

 

 

 

村上の親戚のじいさんは『加賀』の

戦闘機パイロットだったらしい。

 

 

 

先日『加賀』が現れて、記念に元軍人会を東京で開いてたまたまホテルで

一緒になったそうだ。

 

 

 

流石に村上も『加賀さん』のことは

話さなかったが、じいさんは昔話を

永遠としたらしい。

 

 

 

中でも亡くなった戦友の話に

興味を持ったようだ。

 

 

 

 

「…それで無性に靖国に

行きたくなった、と」

 

 

 

「意味は無い、

ただ行きたくなっただけだ」

 

 

 

 

そんな話をしていると、すぐに

靖国に到着した。

 

 

 

 

デカ!マジで鳥居でかっ!!

 

 

 

「まずはお辞儀だな…」

 

 

 

 

90度のお辞儀の敬礼。

敬礼って言い方はちと違うが。

 

 

 

手水舎(てみずや)でちゃんと身を清める。

両手と口に冷たい水が気持ちいい。

 

 

 

やっと二礼二拍手一礼だ。

 

 

 

チャリン!

 

 

パンパン!

 

 

 

 

(英霊の皆さん、初めまして。

海士長、菊池圭人と申します。

 

 

かつての軍用艦とその

魂である艦娘が出現しました。

 

 

また、人類の敵になるであろう存在も

現れた次第です。

 

 

 

私には国の為というのは

よくわかりません。

 

 

 

ただ、彼女らと国民を

守っていただきたい。

 

 

私はどうなろうと構いません。

 

 

私が守りたいのは人々の笑顔です。

誰も傷付かない、泣かないなんて

理想と空想に過ぎないのはわかってます。

 

 

 

艦娘のフネに乗っていた乗員の人々も、

彼女たちを見守ってあげてください!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ふう、長く願い過ぎたな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「随分と長かったな…

どんな願い事をしたんだ?」

 

 

 

 

「そりゃ艦娘にモテまくりたいという、

高尚な願いをだな…」

 

 

 

 

 

 

 

「お前は誤魔化しがヘタだな。

お前は真面目な事をすると、

冗談を言ってごまかそうと

するクセがあるぞ」

 

 

 

 

「別にいいだろー、

つまんないことなんだしさー」

 

 

 

 

「ま、他人の願い事なんて

俺も気にはならんが」

 

 

 

 

 

そうそう、

俺に真面目は似合わないからな。

 

 

 

 

俺は軽く生きるキャラなんだし、

ヘタに真面目を出してもつまらん

だけだっての。

 

 

 

 

私利私欲で生きる塊、

ダメ自衛官で結構。

 

 

 

 

 

それに今更真面目にしようったって、

キャラの変更は難しいんだよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参拝時間は18時まで。

もう少しだけ時間があるな…。

 

 

 

 

ベンチに腰掛け、小話でもするか。

 

 

 

 

「少し休もうぜ」

 

 

 

 

「そうだな」

 

 

 

 

 

桜の木に囲まれたベンチに座る。

 

 

 

桜には木の板で陸海軍の部隊や

同期の集いが寄付したとある。

 

 

 

 

「そういや…」

 

 

 

「うん?」

 

 

 

 

俺のつぶやきに村上が反応する。

 

 

 

 

 

 

 

「自衛官って、

戦死したらどうなるんだ?」

 

 

 

 

「どうってのはどういう意味でだ?」

 

 

 

 

「そのまんまでだよ。

戦前なら軍人や一部の公務員関係は

靖国に祀られただろ?

 

 

 

じゃあ現代の軍人の自衛官は?

 

 

 

別に祀られたいとかじゃ無いけど、

どうなるのかなって」

 

 

 

 

 

「そうだな…、国から見舞金名目で

1億円ぐらいが官房機密費から

出されて終わりじゃ無いか?」

 

 

 

 

「金だけじゃねえよ、

慰霊祭とか葬祭とかそっちは?」

 

 

 

 

「殉職隊員というのは毎年いる。

殉職隊員追悼式は聞いたことがあるだろう?

そこで不幸にも職務中に殉職した隊員を

追悼する式典はある。

 

 

だがそれはあくまで実戦以外の

職務中のことであって、

戦争で死んだらどうなるかなんて

決まってないんじゃ無いか?」

 

 

 

 

「じゃあもし俺たちが戦争で死んでも…」

 

 

 

 

「一億円が遺族に渡されて戦死通知。

よくて上官が葬儀の後に

遺族を訪問ってぐらいだと思うぞ」

 

 

 

 

 

 

…そんなもんなのか。

 

 

 

 

「…じゃあもし艦娘の誰かが

轟沈したらどうなるんだ?」

 

 

 

 

「……わからん」

 

 

 

俺にもわかんねえから聞いたのに…。

 

 

 

「俺たちが身内で

葬儀をするぐらいじゃ無いのか。

 

 

彼女たちがどういう身分で

扱われるかわからないが、

一般人ほどの自由も権利も無いだろう。

 

 

人知れず沈んだ軍艦を葬儀する、

一言で言ってしまえばそうなる」

 

 

 

 

「…寂しいな」

 

 

 

 

「ああ…」

 

 

 

 

「フネに妖精が乗ってるそうだが、

そいつらが死んでもか?」

 

 

 

 

「知らん…」

 

 

 

 

「そうか…」

 

 

 

 

 

「ああ…」

 

 

 

 

 

虚脱感だけが体を支配する。

 

 

 

 

「村雨や加賀が沈んで消えたら、

俺たち以外に悲しむ人はいないのかな?」

 

 

 

 

「たぶんな…」

 

 

 

 

「彼女たちは、

何の為に戦ってくれるのかな。

 

 

彼女たちは、自分たちが傷ついて、

沈んでも国民は何とも

思わないって知ったらどう思うかな。

 

 

 

自分たちの守るべき国が、国民が、

自分たちをどうでもいいって

思ってると知ったら、何て言うかな…」

 

 

 

 

「わからん…」

 

 

 

 

 

 

俺たち自衛官は中途半端な存在だ。

 

 

 

 

軍人じゃない、

死んでも金が払われてそれだけ。

 

 

憲法違反だの、中途半端だの、

左にも右にもら文句を言われる。

 

 

 

じゃあ艦娘は?

 

 

勝っても負けても戦いに明け暮れる日々。

 

 

沈んだらどうなる?

身内で葬儀?墓は?

 

 

人知れず死んでいくのか?

 

 

 

 

日本の為に戦って一度は沈んだり、

戦後解体されて。

 

 

 

 

また現代に呼ばれたと思ったら、

また戦えなんて…。

 

 

 

 

彼女たちは駒や道具じゃないのに、

俺たち自衛官は愛する人を

守りたいだけなのに。

 

 

 

 

守りたいものを守れても、

守りきり死んだ時にどうなるのか。

 

 

 

 

死んで祀れ、なんて主張する

わけじゃない。

 

 

 

豪勢な墓を建てろ、なんて

言っているわけじゃない。

 

 

 

 

 

 

自分たちがどう戦って、どう散ったか。

 

 

語り部はいるのだろうか。

 

 

 

彼女たちの生き様を語る者は

いるのだろうか…?

 

 

 

 

軍艦には数百名の乗員がいる。

 

 

 

艦娘の場合妖精が乗り組んでいる

らしいが、艦娘が沈んだらその妖精

たちはどうなるのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

死ぬなんて、自衛官になってから

初めて考えた気がする。

 

 

 

 

ふと今までの人生を振り返る。

 

 

 

 

南西方面、俗に言うSW(サーウェスト)の中国海軍の監視活動に行った時だって、

ソマリアに派遣された時だって

自分が死ぬなんて考えもしなかった。

 

 

 

戦争になったら怖いな、

そんなことを考えたぐらいだ。

 

 

 

 

この前の戦闘でさえ自分が死ぬなんて

考えたことはなかったな。

 

 

 

 

今後は自分が指揮官となり艦娘に、

愛する人たちに戦えと、

死ねと命令しなくてはいけない

立場になるかもしれない。

 

 

 

 

(…俺は守れるのか?)

 

 

 

 

さっき飛鷹に冗談でやったように

掌を返して強く握る。

 

 

 

 

(この手で何を掴む、何を守る?)

 

 

 

 

艦娘、同期である村上、

その他上司や知り合いの隊員。

 

 

 

いやそれだけじゃない。

 

 

 

俺たちは名前こそ違えど軍人だ。

国民を守る為にいる、そのためなら…

 

 

 

 

(仲間を、艦娘を見殺しにしてでも

国民を守らないといけないのか…?)

 

 

 

 

 

一人の軍人を囮に、一人の国民を救う。

 

 

当然なことだと世界は言うだろう。

 

 

 

 

でもその助けた奴が糞幕僚のような

殺したくなるような奴でもか?

 

 

 

そいつが生きてて犯罪をするかも

しれない、大量殺人をするかもしれない。

 

 

 

 

それがわかっていても助けるのか?

いや、助けなくてはいけないのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

「もし…」

 

 

 

 

声を出したことにハッとしたが、

横の村上は酔いが抜けきって

いないのか眠っていた。

 

 

 

(もし艦娘が、村雨が敵を一人で

引きつけて何百人何千人と

助かる状況になったら、

俺は…どうする?)

 

 

 

 

それでも命令するか?

一人と駆逐艦一隻で数百人が

助かるのなら安いものではないか。

 

 

 

 

いやいや人数こそ多いが所詮他人だ、

自分の大切な人を守れずして

何が自衛官だ軍人だ。

 

 

 

 

…あくまで公の自分を取るか、

それとも本心の私の自分を取るか。

 

 

 

どちらか決断しなくては

いけない場面になったら、俺は…。

 

 

 

 

 

 

ふと手に違和感を感じ、

握っているのを忘れていた掌を開く。

 

 

 

 

 

 

 

爪が食い込んだのか血が流れていた。

 

 

 

 

 

(国民を救っても血が、

村雨を救っても結局

この手は血で汚れる、か…)

 

 

 

 

 

どちらを選ぶのが正しいとか誤りなんて

模範解答なんて無いんだろうな。

 

 

 

 

そうなる時点で戦争は

終わっているのかもしれない。

 

 

 

 

そう、かつての日本。

大東亜戦争とか太平洋戦争と

呼ばれた戦いや、その前から

日中戦争を何年も続け、挙げ句の果てに

本土決戦を考える軍部。

 

 

 

 

(戦争なんて軍人がやるもの、

なんて理屈は通じないのかな…)

 

 

 

 

軍隊は国民を守るためにある、

なのに国民を戦場に立たせるのは

おかしいな…。

 

 

 

 

『大和魂があればアメリカなんぞ

余裕である!

 

 

大和魂を持ち戦えば神風が吹き、

回天必勝が訪れるのだ!』

 

 

 

 

 

大和魂…これが具体的に何を表すのか

俺にはわからない。

 

 

 

 

桜、富士山、侘び寂びの心、露天風呂。

 

 

 

恥ずかしながら

これぐらいしか思いつかない。

 

 

 

 

愛国と売国、日本を愛することと

日本を他国に売ること。

 

 

 

前者には有って、後者には無いもの。

 

 

 

 

じゃあ俺には愛国心はあるのか?

 

 

 

…愛国心ってなんだ?

 

 

 

 

 

日本軍の軍人はみな

愛国心が強かったと聞く。

 

 

 

もちろん天皇陛下万歳とかだけではなく、自分の大切な存在を思うことも

愛国心に含めるとだが。

 

 

 

 

郷土、家族、大切な人。

 

 

 

 

 

(あれ、いまとあんまり変わらない?)

 

 

 

 

よくテレビで聞く天皇陛下万歳と

叫ぶ心の内には、

何か別のモノがあったのではないか?

 

 

 

 

 

母親、子供、恋人。

本当は大声で言いたかったのではないか?

 

 

 

 

 

 

他の人にこんな事を言ったら

罵倒されてしまうかもしれない。

 

 

 

 

でも俺が当時兵士だったら…。

例えば軍艦に乗り組んでいたりして、

大切な人がいたのなら…きっと。

 

 

 

 

 

「…いたら、どうしますか?」

 

 

 

 

「……えっ?」

 

 

 

 

突然背後から掛けられた声に振り向く。

 

 

 

 

「好きな人の名前を、

最後まで呼びますか?」

 

 

 

 

そこには初めて会う艦娘がいた。

 

 

大和撫子を体現したような振る舞いと

美貌、そんな言葉が似合うのは

ただ一人の艦娘だけ。

 

 

 

 

 

「君は…『大和』だね?」

 

 

 

 

「はい、お久しぶりです『菊池兵曹』」

 

 

 

「久しぶり…?兵曹…?えっ?」

 

 

 

「いえ、何でもありません」

 

 

 

 

「…?」

 

 

 

 

(あれ、大和って今回出現してたか?

あれは旧海軍の戦艦だよな…)

 

 

 

 

横の村上を起こそうと

突っつくが起きない。

 

 

 

 

「こうして菊池さんと『また』

巡り会えたのも、何かの縁でしょう…」

 

 

 

 

「は、はあ…」

 

 

 

 

だめだ、まったく大和の

ペースについて行けない。

 

 

 

 

だいたいさっきから変だぞ、

まるで『昔から知っている仲』みたいな

会話じゃないか…。

 

 

 

「あのさ、大和、

俺たちって今日が初対面…」

 

 

 

 

「もうお別れみたいですね…」

 

 

 

「は?何が?」

 

 

 

大和がそう呟くと、大和の後ろの景色が

歪んで行き、それが周囲に広がる。

 

 

 

「いやいやいや!

ヤバイって!逃げようぜっ!」

 

 

 

村上をどつきながら、

大和へ必死に叫ぶ。

 

 

 

 

「せっかく20年ぶりに会えたのに、

次はいつでしょうか…?」

 

 

 

「シラネーヨ!呑気に突っ立ってないで

一緒に逃げろって!!」

 

 

 

 

起きない村上を諦め、せめて

大和だけでもと手首を掴もうとする。

 

 

 

 

 

スカッ!

 

 

 

スカスカッ…

 

 

 

 

あるぇ?!

 

 

 

 

なんでだ!

そう叫ぼうと大和の顔を

見た俺は固まった。

 

 

 

 

 

なんと大和が透けていた。

 

 

 

「ええーーぇ!!」

 

 

 

 

あまりの出来事に言葉が出ない。

 

 

 

 

「『菊池兵曹』また会えてよかった。

もう会えないって思っていましたから。

…しばしのお別れです」

 

 

 

大和は一方的に話し続ける。

 

 

 

 

「艦娘とその船体が出現したのは

偶然でも奇跡でもありません。

…必然なんです」

 

 

 

 

そこに風が吹く。

 

 

 

ヒュオオー…

 

 

 

決して強くはない只の風、

だが思わず目を閉じてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「ぉ~ぃ…」

 

 

 

 

「おーい」

 

 

 

 

 

 

なんか耳元で声が聞こえるな…

 

 

 

 

人の耳元で叫ぶとはどんな奴だ、

親の顔が見てみたいな。

 

 

 

 

 

「おーい!!起きろよっ!」

 

 

 

 

パッコーン!

 

 

 

痛くは無いが、

叩いた時の音が頭と耳に響く。

 

 

 

 

「誰でえ、人の頭を叩くヤツァあ?!」

 

 

 

 

「おっ、起きたか居眠り野郎」

 

 

 

「はれ、はれれ?大和は…?」

 

 

 

「寝ボケるな、呂律も回ってないぞ」

 

 

 

「いやさっきまで、大和がいた、

…じゃん?」

 

 

 

 

村上に尋ねる口調が思わず弱気になる。

 

 

「まだ言うか…」

 

 

 

 

村上が腕時計を顔の前に持ってくる。

 

 

 

「1740。俺がうたた寝してから、

4分しか経っていないぞ?」

 

 

 

 

たしか村上がコックリ眠り始めたのが

1736だった、俺も時計を見たから

覚えている。

 

 

 

 

「お前が寝ぼけて『もし…』なんて

寝言を言うから目が覚めた。

 

 

 

人の肩に頭は乗せるし、

揺すっても起きん。

最後に空のペットボトルで頭を叩いて

強制起床、というわけだ」

 

 

 

 

(あれ、大和が出てきたのは…夢?)

 

 

 

 

「どうしたそんな狐に

化かされたような顔をして?」

 

 

 

 

「…さあな。

ちょっと疲れてるだけだと思う…」

 

 

 

 

「?」

 

 

 

 

 

靖国神社という特殊な場所もあるのか、

不思議な夢を見た。

 

 

 

 

 

でも大和が言ってた『兵曹』とか

『久しぶり』とか、どういうこと

なんだろう…。

 

 

 

 

何か忘れている気がするな。

 

 

 

 

 

そう、昔の思い出。

 

 

 

 

ガキの頃に何か聞いたような?

 

 

 

 

 

「もうすぐ参拝時間も終わるし、

軽く飲みに行かないか?」

 

 

 

 

「いいねぇ!

市ヶ谷のリーマンに混じって

一杯やりますか!」

 

 

 

 

 

気持ちを切り替え、靖国を後にする。

もちろん出る時も、拝礼は欠かさない。

 

 

 

(大和がドロップして、

超弩級おっぱいが揉めますようにっ!)

 

 

 

 

 

 

 

 

「…また会えて嬉しいです。

でも、いつかちゃんと『現れる』までは

会えそうに無いですね」

 

 

 

 

二人の後ろ姿を見守る

ポニーテールの少女。

 

 

 

 

「戦艦大和、それが私」

 

 

 

大和は一人、誰に対してでもなく呟く。

 

 

 

「私はもう、

貴方の前で沈んだりしません!

 

だから、

もう少しだけ待っていてくださいね…」

 

 

 

 

 

大和の言葉の意味とは。

 

 

呟いた言葉と同じように、

大和も静かに消えていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





大和が不思議ちゃんにしか思えない
描写になってしまいました!



もっとこう、上手いこと
書きたかったのですがここが
今の私の限界のようです…。



国語の勉強をまともに
してなかった所為です。


菊池兵曹って誰だ?
それは今後出てきますから
じっくりお待ちを。



靖国とか愛国心といった色々と
難しいことを書かせてもらいました。


自衛隊と国防を語る上で避けられない
大きなキーワードと
いってもいいでしょう。


今の日本があるのは
亡くなった英霊の方々があってのことを
少しでも覚えておいてもらいたいです。




私の親戚が戦艦大和に乗り組み出撃、
還らぬ人となりました。



不謹慎とは思いますが、敢えて
これをこの小説に使わせて頂きました。






●今後の展開


今度こそ序章が終わりです。
次からはやや飛ばしつつも、
戦闘がちらほらと入ってきます。



修理に補給。
損害は軽微でも、心身ともに疲れた一行。


主人公は保養を兼ねた休暇を上申します。



あとはご想像通り、セクハララッシュです(苦笑)

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