ネギ・ギア   作:はーめるんな男

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ギア8

初めについたのは学園長であった

体が動かない、この現象には心当たりがあった

石の玉璽

それは水晶振動波によって物質を硬化させたりすることのできるもの

これを風をつかむ能力によって強化し相手の体を動かなくしている

だがこんな原理はわかっても防ぎようがないのがこの玉璽の恐ろしいところである

そして何よりも彼はもう走っていない

空気に立っているのだ

空気を固め、相手を固める

言葉にすれば単純なことだがやってのける彼は化け物である

(ほしい、ほしい!彼が!彼がいればわしの計画は格段に進歩する!

何よりもあの玉璽、天才南 大地が作り出した最高傑作

あれと空の玉璽の二つがあれば敵なしじゃろう

だが、使い手が惜しい

あの歳でここまで使いこなせるのはすごい

だからこそほしいのだ

しかし、欲がない

いや、小さいというべきか

己の周りが良ければそれでいい

強大な力もそのためにしか使わない

宝の持ち腐れだ

だからわしが奪う

もっと有効に使ってやるのじゃ)

学園長の計画には力が足りない

権力や人脈などではなく純粋な力が

そんな問題を解決するものを他人が持っていたときする行動は一つだけ

 

奪い取る

 

学園長がこんなことを考えているとき

同じことを考えるものがもう一人

(ククク、面白いじゃないか

初めはじじいの頼みだからと乗り気ではなかったが本当にほしくなったぞこの力

空気を固めるなどという離れ業をやりおって

しかし困ったな、空気を固めたということは霧になってもその場から動けないではないか

仕方ない、力技で押し切るか)

だがそんな暇を与えるほど彼は甘くなかった

エヴァの周りの空気に炎の牙が現れた

牙の道の無限の空、無限の牢獄

周りに無数の牙がとどまり動くことすらままならなくなる

今回はそれが炎をまとっている

しかしそれだけでは終わらない

雷のワイヤーがその周りを包み

轟の壁が密封している

すべての道によって作られた回避不可能の絶対牢獄である

これを突破できるものは普通はいない

「おい、十秒以内に「すいませんでした、もう二度とかかわらないので許してください」って頼んでみろよ

そうしたら考えてやらないこともないぜ」

そう普通なら

忘れてならないのは彼女は真祖の吸血鬼で今晩が満月であること

そして吸血鬼の再生能力の高さである

彼女は力ずくで突破したのだ

固められた空気は己の腕力で

皮膚がそこに置き去りにされようと気にせずに

牙を受けながらワイヤーによる電気を耐えながら

皮膚が焼けようと引き裂かれようと気にしない

壁は殴って壊した

骨が粉砕しながらも

そうして檻から抜け出した彼女はすぐさま霧になって逃げだした

さすがに何の準備もなしに勝てる相手ではないとわかったのだ

そして戦闘は終了した

エヴァの逃亡という形で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、言い分を聞こうか?

俺をあんな危険人物に合わせた理由と千雨のクラス分け、そしてお前の企みを」

ここからは二人の心理戦が始まる




イツモより短くすいません

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