346のプロデューサー達の女難な日常   作:黒いファラオ

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お待たせしました。アニメ準拠の346のプロデューサー達の女難な日常、「2人の魔法使い」です。

ところで、この作品題名長くね?




2人の魔法使い チラ見せ

「ねえねえ、浅葱さん」

「ん? どうしたみりあ」

 

 控室でスマホを弄りながら暇を潰していると、赤城みりあが声を掛けてきた。何か不具合でも合っただろうか。

 みりあの方に顔を向けてみれば、何やら目をキラキラとさせている。

 

「新しい人達って、何時になったら来るの!?」

「あっ、あたしもそれ知りたーい!」

 

 みりあと仲が良く、いつもつるんでいる城ヶ崎莉嘉もノってくる。

 

「えーっと、確か20分前くらいに武内が今から連れていくって連絡が来たからそろそろだと……」

「申し訳ありません、遅れました」

「……ほらな?」

 

 入ってきたのは4人。それぞれ違う制服を着た3人と、パッと見そっちの筋の人間かと疑ってしまうような固い表情をしたスーツ姿の男性だ。

 

「遅かったな、武内」

「すみません。色々と……滞ってしまって」

「いや、問題ない。それで、後ろの3人がそう(・・)なんだな?」

「はい。彼女達が最後のシンデレラ候補です」

 

 目を向けられた3人がピクリと反応する。

 

「皆さん、自己紹介を」

 

 黒く長い綺麗な髪の少女は冷静に。

 

「渋谷凛です。よろしく」

 

 短い髪の活発そうな少女は情熱を感じる挨拶を

 

「本田未央! 高校一年、未央って呼んでね!」

 

 茶色の長い髪の少女は可愛らしい笑顔で。

 

「島村卯月です! えっと、頑張ります!」

「この3人に皆さんを加えた、14名がシンデレラプロジェクトのメンバーとなります」

「それじゃあプロデューサーさん、これで?」

 

 独特のエロ……色気を持った現役女子大生、新田美波が訊いてくる。

 

「ああ、そういうことだよ。なぁ、武内?」

「はい。これで全員揃いました。シンデレラプロジェクト始動です」

 

 そこにいた少女達は「やったー!」と手を取り合い、喜び合った。まあ、初期メンバーには本当に長々と待たせちまったからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なになに、何の騒ぎ~?」

 

 一通りメンバーの自己紹介が終わった頃に、やけに露出多めな衣装を着たピンク髪の少女が顔を覗かせた。その彼女を見て本田が驚きの声を上げる。

 

「カリスマJKモデルの城ヶ崎美嘉!?」

「チャオ~♪」

「お姉ちゃ~ん!」

 

 城ヶ崎が、城ヶ崎の元へ駆けていく。

 

「おっと……。莉嘉~? ちゃんとやってる?」

「もっちろん! 大丈夫だよ!」

 

 城ヶ崎莉嘉……あぁ、そういえば城ヶ崎は城ヶ崎の

 

「莉嘉ちゃんって、城ヶ崎美嘉の妹なの!?」

「そうでーす!」

 

ピースの仕方は姉の真似か。うん、やっぱり目元とか雰囲気が確かに似ているな。など、うむうむと1人で納得していると、城ヶ崎(姉)の目がキラリン♪と光った……ような気がした。

 

「おっ、遼哉さんじゃん! 久しぶり~!」

 

 自分に抱きついていた城ヶ崎(妹)をわざわざ離してからこちらに駆けてきて抱きついてきた。そういう所もそっくりなのかよ!

 

「だぁ~! その衣装で抱きつくな城ヶ崎! お前は妹とは違ってもう身体が出来上がってんだから! 色々と当たってるっつの!」

「当ててるんじゃん♪ てか城ヶ崎は姉妹で2人いるんだから、いつもみたいに『美嘉』って呼べばいいじゃん。仕事の時の名字呼びは相変わらずなんだね」

「メリハリが大事だって言っただろ。ただ、紛らわしいってのはその通りだな」

「でしょ? だ~か~らぁ~?」

「……ったく、分かったよ美嘉。これでいいだろ?」

「うんうん!」

 

 こうやって話しているとあの頃を思い出す。お互いにちっとも変わっちゃいなかった。

 

「Pくんがお姉ちゃんと話してる時の顔、私たちと全然違う!」

「莉嘉それはね? アタシと遼哉さんはただのアイドルとプロデューサーの関係じゃないからね~」

「そ、それって……」

「お姉ちゃんってば、だいたーん!」

「ダァホ」

「あいたっ」

 

 調子にノッている美嘉の頭に軽くチョップを入れてお灸を据える

 

「妹と後輩が可愛いからって、あんまり調子に乗るな」

「えぇ~」

「そんなに後輩のためになりたいのならば仕方がない。新人がやりがちな失敗を誰かさんの体験談を借りて俺がこいつらに懇切丁寧にジックリと語ってやろう」

 

 俺が、「あれはとあるカリスマJKモデルがアイドルとしてデビューしたての頃……」と始めると、美嘉が「うわーっ、うわーっ!」と俺の口を塞いだ。

 

「そ、それだけはやめて!」

「ったく……」

『美嘉さーん! そろそろ撮影はいりまーす!』

「あっ、はーい! じゃあ、私行ってくるから」

 

 不満ですっ!といった美嘉の目がさっきまでのものとは違う、仕事をこなすプロのモノになっている。

 

「後輩のためだ。きちんとお手本になってこい」

「うん、任せてプロデューサー」

「今は担当じゃねぇよ」

「あはは、そうだったね。いつも通り送り出してくれたからさ。行ってくる」

「おう」

 

 スタジオに向かう美嘉の背中を見送ってから、後ろで俺達のやり取りをボーッと見ていたプロジェクトメンバーたちに伝える。

 

「さて、聴いてたな? 今から本物のアイドル『城ヶ崎美嘉』のアー写が始まる。しっかりと見せてもらえ。んで、お前達が目指す"アイドル"っていうのがどういうモノかを肌で実感してこい。分かったな?」

『はいっ!』

 

 ぞろぞろと控え室から出ていく13人。寝ていた双葉は仲のいい諸星によって連行されていった。

 全員が出ていった後で、武内が横に並んだ。

 

「ありがとうございます」

「いいよ。本当はもっとキツいのを言おうとも思ってたんだがな」

「どう言おうと?」

「『お前らはまだスタートラインにすら立っていないのを自覚しろ』とかだな。まあ、思い止まったけどな」

「いきなりやる気を削ぐというのは……」

「分かってるよ。だからやめたんだろ」

 

「浅葱さん、浅葱さんはあの3人を直接ご覧になって……どう、思われましたか?」

「そうだな……。やっぱり武内の目は確かだな。どれも逸材だ。レッスンとか実際の所をまだ見てないからはっきりとは言えないが、光るものがある。それこそ、楓や美穂達に並ぶくらいにはな」

「そうですか……安心しました」

「なんだ、まさか自信がなかったのか」

「ええ。私は一度失敗していますから……」

 

 武内の顔が翳りを帯びた。イラッと来たのでその頭をドつく。

 

「浅葱さん?」

「お前の気持ちは分かってる。痛いぐらいにな。だが、それをあいつらに重ねるな。あいつはあいつ。あの3人はあの3人の物語があるさ」

「そう、ですね……。ありがとうございます」

「ただ……」

 




途中で更新したんじゃないよ。チラ見せだよ。題名に書いてあるでしょ。

これに色々と肉付けして新作が出来上がります。


デレステの1周年イベント、最初に走ったら五桁順位キープしてて驚き。
次の更新は加蓮の誕生日お祝いですね。凛終わってねぇぞオイ。

それでは、感想諸々お待ちしております

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