ソードアート・オンライン 黒と紫の軌跡   作:藤崎葵

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続きが上がりました。

ココから明日奈を関わらせていきますのでお楽しみに。


ではどうぞご覧ください


第二十五話 アルヴヘイム・オンライン

彼女、結城明日奈はいわゆるお嬢様と呼ばれる人だ。

両親に求められるまま、エリートコースを突き進み成績は常にトップクラス。

だがそれは、自身が追い求めている人生ではないと彼女も気付いてはいた。

しかし、どうすればいいのかがわからない。

両親に反発するのはどうしても怖いと感じているのだ。

そんな彼女にとって、木綿季という少女は心の支えでもあった。

明るく、真直ぐな性格の彼女は、いつも自分を飾らない。

そんな木綿季と居る事で明日奈は安らぎにも似た感情を覚えていたのだろう。

だからこそ、木綿季がSAOに囚われた時は大いに取り乱した。

どうして彼女が囚われたんだ、と……

木綿季が昏睡状態になってから彼女は勉強に手がつかなくなっていった。

その為、成績も徐々に落ちていく。

両親、特に母親の方からは何度もきつく言われては、木綿季の病室に訪れて涙する日々になったと言う。

だが、SAO事件から一年ほどたったある日の事だった。

父の経営する会社が新しいVR機器とそれに対応したVRMMOを発売したのだ。

当初はSAO事件の事もあり、販売数は伸び悩んでいたようだが今では飛ぶように売れているらしい。

ふと明日奈は木綿季がSAOにログインした時の事を思い出した。

彼女はログインする前にある約束を自分としたのだ。

 

『ログアウトしたら、明日奈にいっぱい聞かせてあげるね! 仮想世界の事をさ!』

 

それを思い出した彼女は、思い切った行動に出る。

噂のVR機器とソフトを自身も手に入れ、プレイしたのだ。

初めは興味本位だった。

木綿季と同じ景色を見てみたいという、ごく単純な動機。

けれど、その世界に触れた彼女は徐々にその魅力に取り憑かれていった。

それからさらに時が経ち、SAOプレイヤーが目覚めたと、ニュースメディアが大々的に報道したのだ。

これで木綿季も帰ってくると、明日奈は心の底から喜んだ。

彼女との約束が果たせると……

しかし、彼女は現実に帰ってこず、未だに昏睡状態が続いていた。

 

2025年 1月10日 公園

 

 

和人が自身と木綿季の事を話し始めて、結構な時間が経過していた。

辺りはすっかり夕焼けに染まっており、直に夜が訪れるだろう。

そんな時間になるまで、和人は明日奈に自分と木綿季の出会い、そこからの軌跡を語っていた。

明日奈は時々、相槌を打ちながら聞いている。

 

「……とまぁ、こんな感じかな。木綿季と出会わなかったら、俺はきっと第一層のボス戦……いや、そこまで辿り着けたかも怪しいな」

 

和人は苦笑いでそう言った。

 

「そっか……君達は支え合ってたんだね」

 

明日奈は穏やかな口調でそう言った。

 

「どうかな……支えてもらってたのは自覚してるけど、俺が木綿季を支えられてたかは……正直、自信ないな」

 

顔を伏せて和人は言う。

そんな彼に

 

「ううん。私にはわかるよ。木綿季もきっと、君に支えられてた筈だよ」

笑いかけて明日奈は返す。

 

「そうか……そうだといいな」

 

夕陽に染まる空を見上げてキリトが言う。

その横顔を見て明日奈は

 

(なんか、木綿季が彼に惹かれたの……わかるなぁ)

 

思考を巡らせる。

彼は普段スレた言動や態度が目立つ所がある。

しかし、発せられる言葉はいつも真直ぐだ。

そんな和人だからこそ、木綿季も和人に惹かれたのだろうと明日奈は推察した。

明日奈の視線に和人は気付き

 

「?? 何か俺の顔についてる?」

 

疑問符を浮かべて尋ねてきた。

明日奈は慌てた様子で手を振って

 

「ううん、なんでもないの! そうだ、よかったら連絡先を交換しない? もっと知りたいから、SAOでの君と木綿季の事を」

 

そう提案してきた。

和人は少し思案した後

 

「俺のなんかでよかったら」

 

そう言い、自身のスマートフォンを取りだした。

明日奈もスマートフォンを取り出して、互いの電話番号とメールアドレスを交換する。

保存されたのを確認し、和人がスマートフォンを仕舞おうとした。

その時だった、彼のスマートフォンが音を鳴らす。

メールが届いたようで、和人はそれを確認した。

 

「……エギル?」

 

メールの送り主はエギルだった。

以前、和人のもとを訪れた役人に、和人は自分がSAOで関わりを持ったプレイヤー達の住所や連絡先などを交換条件という形で教えてもらっていた。

木綿季に早く逢いたいという理由もあり、数か月かかると言われたリハビリを死に物狂いでこなし、約一ヶ月半で退院までこぎつけた。

そうして、彼は知り得た情報で彼らに連絡を取った。

その際に連絡先を交換したのだ。

メールを開くと画像ファイルが添付されていた。

ダウンロードして画像が表示される。

そこには鳥籠が映っており、その中には誰かが入れられている。

その人物を見て、和人は愕然と眼を見開いた。

隣に居た明日奈は疑問符を浮かべている。

 

「明日奈、これ見てくれ!」

 

そんな彼女に和人はスマートフォンに映った画像を見せた。

画像を見た明日奈も眼を見開いて

 

「……木綿季?」

 

呟く。

画像は限界まで引き延ばしたもので、画素はかなり荒い。

それでも2人にはわかった。

白とピンクを基調としたワンピースドレスを着た少女。

紫がかった長い黒髪。

和人はSAOで、明日奈は現実で何度も見たのだから。

そう、画像に映っていたのは木綿季だったのだ。

明日奈は口元を両手で押さえ、言葉が出せない。

対する和人は少し思案して、メール画面を閉じ、明日奈から少し離れて電話をかけ始めた。

2、3分会話して通話を終了し戻ってくる。

真剣な表情で明日奈に向かい合い

 

「明日奈、明日は時間とれるか?」

そう尋ねてきた。

明日奈は疑問符を浮かべている。

 

「さっきの画像を送ってきた奴と明日会う事にしたんだけど、君にも来てほしい。君は木綿季の関係者だ、知る権利があると俺は思う」

 

そんな彼女に和人は真剣な表情で言った。

明日奈は少し思案し

 

「……午後は用事があるから、午前中なら」

 

そう返してきた。

和人は頷いて

 

「じゃぁ明日、駅前に9時に集合でいいか?」

 

尋ねると明日奈は頷いた。

そうして2人は明日に備えてそれぞれの帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2025年 1月11日 

 

 

翌日、予定通りの時間に落ち合った和人と明日奈。

2人はそのまま雑然とした裏通りへと歩いていった。

物珍しいのか、明日奈は視線を泳がせていた。

やがて、一軒の喫茶店兼バーへと辿り着く。

看板に『Dicey Cafe』と表記されていた。

和人がドアを置き開けるとベルの音が軽快に響いた。

店内にはいくつかテーブルとイスがあり、奥にはカウンターがある。

そこに褐色肌の巨漢がいた。

和人は店内に入るや否や

 

「よぉ、相変わらず不景気な店だなエギル」

 

「うっせぇ、夜は繁盛してんだよ」

 

軽口を叩く和人にそう答える巨漢の男、エギル。

そうして視線を和人に向けると、彼の後ろに居た明日奈に気がついた。

エギルは大げさに肩をすくめて

 

「おいおいキリトよ、ユウキちゃんが目覚めねぇからって浮気か?」

 

ニヤリと笑ってそう言った。

和人は溜息を吐いて

 

「なんでだよ。俺は木綿季一筋だ。彼女は木綿季の関係者だよ」

 

そう言って明日奈に視線を送る和人。

明日奈は一歩前に出て

 

「初めまして、結城明日奈です。SAOでは木綿季がお世話になったそうで、ありがとうございます」

 

そう言って自己紹介をして頭を下げた。

 

「ほぅ、お前さんはユウキちゃんの関係者だったか。俺はアンドリュー・ギルバート・ミルズだ。気軽にエギルと呼んでくれ。兎に角2人とも座んな」

 

エギルはそう返して2人にカウンター席に座るようにジェスチャーで促す。

2人はカウンター席に腰掛け、エギルはそれを確認し2人に珈琲を差し出した。

和人はカップを手に取り珈琲を一口啜る。

そして、カップを置いて

 

「で、説明してくれるよな?」

 

真剣な表情でエギルに問いかけた。

するとエギルはカウンターの下に置いておいた何かを取り出し、彼らのもとへと滑らせた。

それを和人は止めて、手に取って確認する。

パッケージに表示されているプラットフォームに眼をやる。

そこには『AmuSphere』と表記されていた。

疑問符を浮かべる和人。

すると隣に居る明日奈がそれを見て

 

「アミュスフィアだよ」

 

そう言った。

和人は少し驚いた表情をして明日奈を見る。

そこへエギルが

 

「ナーヴギアの後継機対応のMMOだとさ」

 

補足するように口を開く。

 

「VRMMOってことか? あるふ……へいむ?」

 

スペルが読めない様子の和人。

 

「アルヴヘイムって言うんだよ。妖精の国って意味」

 

そこへ明日奈がスペルを読んでみせた。

和人は疑問符を浮かべたまま

 

「妖精の国……まったり系か?」

 

そう言うと

 

「そうでもないらしい、ドスキル制だ。プレイヤースキル重視のPK推奨」

 

「レベルが存在せずに、各種スキルが反復で上昇、戦闘もプレイヤーの運動能力に依存されるの」

 

エギルと明日奈が説明してきた。

和人は驚いた表情で明日奈を見る。

 

「エギルはともかく……明日奈も詳しいな?」

 

そう尋ねると、明日奈は少し照れたように

 

「私ね、実はこのゲームやってるの。へ、変かな?」

 

そう返してきた。

 

「いや……まぁ、君はゲームとか興味なさそうな印象だったから、ちょっと驚いてるだけで、変じゃないよ」

 

和人は少し慌てて返す。

軽く咳払いし

 

「しかし、よく売れたな。結構マニア向けの仕様だぞこれ」

 

そう口を開く。

 

「今は大人気なんだと。理由は、飛べるかららしい。なんでも『フライト・エンジン』を搭載してて、慣れれば自由に飛べるらしい」

 

「なるほど……まぁ、このゲームの事は大体わかった。この大人気ゲームが木綿季とどう関係があるんだ?」

 

和人は真剣な表情で尋ねる。

エギルは二枚の写真を取り出して、和人達のまえに差し出した。

 

「どう思う?」

 

「……似ている……明日奈、君はどうだ?」

 

エギルの問い掛けに和人は答えて、明日奈に写真を見せた。

映っているのは送られてきた画像と同じものだった。

明日奈はそれを凝視して

 

「間違いなく、木綿季だと思う」

 

そう言って写真をエギルに返した。

 

「やっぱりそう思うか」

 

「早く教えてくれ、ここはどこなんだ?」

 

写真を受け取って呟くエギルに和人は問いかけた。

 

「ゲームの中だよ。アルヴヘイム・オンラインのな」

 

言いながらエギルはパッケージを裏返す。

そこに描かれたワールドマップの中央を指差した。

 

「世界樹というそうだ。なんでもこの樹の上には伝説の城があって、九つの種族がそこを目指しているらしい」

 

「そこにいち早く辿り着く事が、今このゲーム最大のクエストなんだよ」

 

「飛んで行けばいいんじゃ?」

 

疑問符を浮かべる和人。

 

「そう出来ればいいんだけど、滞空時間があって無限には飛べないんだ」

 

隣の明日奈が苦笑いで答える。

 

「そこで、とある五人が体格順に肩車して、多段式ロケットみたいにして木の枝を目指したんだと」

 

続けて言ったエギルの説明に和人は苦笑いして

 

「なるほど、馬鹿だけど頭いいな」

 

そう返した。

明日奈も乾いた笑いを浮かべていた。

 

「それって褒めてるのかな?」

 

「さてなぁ。ま、それでも世界樹の一番下の枝にすら届かなかったが、到達高度の証拠にしようと何枚か写真を撮った。だが、そのうちの一枚に妙なものが映っていたそうだ。そいつを解像度ギリギリまで引き延ばしたのがこれって訳だ」

 

それを聞いて和人は再びゲームのパッケージを手に取る。

下部分に表記されたメーカー名を見て眼を見開いた。

 

『レクト・プログレス』

 

そこにはそう表記されていた。

和人は昨日の病室での事を思い出す。

 

『木綿季君の命は、僕が維持していると言っていい』

 

厭らしい笑みを浮かべた須郷の顔が脳裏をよぎった。

パッケージを凝視している和人に明日奈は疑問符を浮かべている。

 

「和人君?」

 

「エギル、これ貰っていっていいか?」

 

和人はゲームパッケージを手に取って尋ねる。

 

「それは構わんが……行くのか?」

 

「あぁ、この目で確かめる」

 

エギルの問い掛けに和人は答えて席を立つ。

冷めた珈琲を一気に飲み干してカップを置き、不敵な笑みを浮かべて

 

「死んでもいいゲームなんて、温すぎるぜ」

 

そう言った。

 

「ハードも買わないとな」

 

「ナーヴギアでも動くぞ。アミュスフィアはアレのセキュリティ強化版でしかないからな」

 

エギルは呆れ半分の表情でそう言った。

 

「そりゃ助かるな」

 

「キリト、必ずユウキちゃんを助け出せよ? そうしないと、俺達の戦いは終わらねぇ」

 

「ああ、全部終わらせたら、ここでオフをやろう」

 

そう言って互いに拳を突き合わせた。

店を出る和人を見て、明日奈は慌てて席を立ち

 

「和人君、待って! あ、お金……」

 

珈琲の代金の払おうとするが

 

「構わんよ。俺の奢りだ」

 

エギルはニッと笑ってそう返した。

明日奈は頭を下げて

 

「あ、ありがとうございます!」

 

そう言い和人の後を追って店を出た。

和人は店を出てすぐの所に居た。

明日奈を待っていたらしい。

 

「明日奈、今日は付き合ってくれてありがとう。木綿季の手懸りも掴めたし、後は俺に任せてくれ」

 

追いついてきた明日奈に向かい和人は真剣な表情でそう言った。

すると明日奈は少々不機嫌そうな表情になり

 

「ここまで聞いて、君にだけ押し付けられないよ。それに、木綿季は私の親友で、妹同然の家族なんだから、私も君を手伝うよ!」

 

そう言って返してきた。

和人は困ったように首を捻り

 

「しかし……」

 

言葉を返そうとするが

 

「もう決めたの! 絶対に協力させてもらうから!」

 

顔を近づけて明日奈はそう言った。

 

「わ、わかった! わかったよ!」

 

距離が近い為か、和人は顔を赤くして数歩後ずさる。

明日奈は満足したように頷いた。

和人は咳払いし

 

「兎に角、俺はこれから帰ってアカウントを作るよ。種族を決めて装備を整えて、一度ログアウトして連絡する。その時に君のプレイヤーIDを教えてくれ。メッセージを飛ばすから」

 

「うん、わかった」

 

和人の言葉に明日奈は頷く。

こうして2人は駅まで歩き、そこで別れて帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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桐ヶ谷家の縁側。

そこに直葉は腰を降ろして空を眺めていた。

 

「……今でも信じられないな……」

 

遥か空へと片手を伸ばし

 

(お兄ちゃんと私が……本当は従兄妹同士だったなんて……)

 

思考を巡らせる。

和人がSAOに囚われた直後、直葉は両親から自身が知らなかった事を告げられた。

彼が自分達の本当の子供ではない事、そして本当は従兄妹同士だという事を。

告げられた直後の彼女はそれはもう酷かった。

本当の兄妹じゃない事のショックもそうだが、それを和人が当時――幼い時に住基ネット記録の抹消に気付いて、その事実を知っていた事の方がショックだった。

だから自分の事を避けていたんじゃないかと、直葉は思い悩んだ。

さらに、このまま和人が帰ってこなければ、出来てしまった深い溝を永遠に埋められない事への恐怖も芽生える。

毎日のように直葉はベッドの中で涙を流していた。

だからこそ、和人が無事にSAOから解放された時には涙を流すくらいに嬉しかった。

目覚めてから、彼はまた昔のように接してくれている。

溝を埋めていくように、直葉に優しく接してくれている。

それは直葉に最高の喜びを与えると同時に、無意識下にあった感情を自覚させてしまった。

自分は彼の事を……

そこまで考えて直葉は顔を真っ赤にして首をブンブン横に振る。

傍に置いてあったカップケーキを手に取って頬張る。

そこへ

 

「美味そうだな? それ」

 

和人が声をかけてきた。

それに驚いた直葉は喉をつまらせる。

慌てて首元を押さえて、飲み物を求めて手を伸ばした。

置いてあったパックのお茶を和人は手に取り直葉に渡す。

彼女は勢いよくストローからお茶を吸い上げて飲み込んだ。

 

「ぷはっ! はぁ……死ぬかと思った……」

 

「悪い悪い」

 

安堵の息を吐く直葉に和人は苦笑いで返した。

そのまま直葉の隣に腰をおろして、彼女の頭を撫でる。

そんな彼の表情を見て

 

「お兄ちゃん、なんかあったの?」

 

直葉は疑問符を浮かべて尋ねてきた。

帰ってきてからの和人は何処か愁いた表情をする事が多かった。

自分に構ってくれてる時も、遠い所を見ているような……

兎に角、何処か陰をかかったような雰囲気が彼にあったのだが、今の和人にはそれが感じられなかった。

 

「まぁ……な」

 

和人は撫でるのをやめて直葉を見る。

その表情は昨日までとはやはり違って見えた。

 

「俺、やっぱり諦めないよ。木綿季にしてあげられる事が見つかったからさ」

 

そう言って立ちあがる。

不敵に笑って

 

「絶対に木綿季を取り戻してみせる」

 

そう告げた。

それを聞いて直葉は一瞬だけ複雑な表情を浮かべるが、すぐに笑顔になって

 

「うん。頑張ってねお兄ちゃん。私も木綿季さんに会ってみたいから」

 

そう返す。

和人は頷いて家の中に入っていった。

その後ろ姿を直葉は複雑そうに見送っていた。

自室に戻り、置いてあったナーヴギアを手に取る。

 

「もう一度……俺に力を貸してくれ!」

 

そう言って和人はコードを繋ぎ、ソフトカードリッジを装填する。

ナーヴギアを被ってベッドに横たわり、眼を閉じて

 

「リンク・スタート!」

 

かつて、自分を閉じ込めた世界へと意識を繋げる言葉を力強く叫んだ。

 

 

 

 

 




再び訪れた仮想世界。

少年はそこでシルフの少女と出会う。

その廻合は何をもたらすのか・・・


次回「妖精剣舞」


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