キリユウでホロウフラグメントをやってるのをぼくの知ってる範囲では無いので作ろうと思いました。オリ主とユウキであるのは知ってますが、やっぱりキリト以外にユウキを幸せにできる適任がいないのでキリユウにしました。それにぼくはキリユウのが好きなので、作りやすい、作ってて楽しいと思えるからです。ぼく的にはオリ主とユウキは好きじゃない、て理由もありますけど。
76層アークソフィアエギルの店
「エギルー、アルゴいるかー?」
「いるぞ。ちょうどアルゴもお前が帰ってきたら呼んでくれって言われた。」
「タイミング良いな。」
エギルに礼を言い、アルゴの部屋にむかった。
コンコンとアルゴの部屋の扉をノックした。
「アルゴ、入って良いか?」
「キー坊カ、ちょっと待テ。」
アルゴから2秒後に扉を開いて貰った。
「聞きたい事があるんだ。」
「なんダ?」
「アルベリヒの事だ。」
「ちょうど良イ、おれっちもアルベリヒの事で話があったんダ。」
「じゃあ、おれが言うぞ。アルベリヒの情報を全部くれ。」
「わかっタ。アルベリヒは多分だガ、おれっち達が76層に囚われてからログインしたプレイヤーだと思うナ。アルベリヒなんてプレイヤー、生命の婢には名前なんて無かったからナ。」
「お前の情報収集能力はアインクラッドの中でもダントツでトップだから、信用できるよ。」
「誉めても何も出ないゾ。で、このアルベリヒってやつ、おかしな事があるんダ。」
「おかしな事?」
アルゴは情報屋な為、おかしな事に関しては数え切れない程出会っているはず、だがそのアルゴがおかしな事と真面目な顔で言うくらい奇妙な事なんだろう。
「アイツが女性のプレイヤーに触りまくってル、て言う目撃例が多いんダ。それで被害者に聞いてみた所、ハラスメント防止コードが出なかったらしイ。」
「…ちょっと悪い。」
アルゴの肩を少し強く掴んでみた。
「コードは?」
「出てるナ。いきなりだからビックリしたガ、ゆーちゃん達には黙っといてやるヨ。」
「そうしてくれるとこの上無くありがたい。」
「だが、アルベリヒにはこのコードが反応しなイ。考えられることハ、GMの茅場昌彦がやっている可能性だガ、これは無いんだろウ?」
「あぁ、茅場はこんな事をしないやつなんてのは分かっている。」
「さすが茅場に憧れを抱いてた人の説得力は違うナ。で、後の考えられることハ、カーディナルシステムにバレないようにチートを行っているのカ。それとも正規ノ、勿論おれっち達が使ってるアカウントより高位のアカウントを使用してるかノどっちかだナ。」
「分からないな、まだ情報がいる。」
「そうだナ。それともうひとつこれを聞いたラ、キー坊の殺る気が高くなると思うゾ。」
「やる気?」
「アルベリヒの事を探ってるト、アイツ、ゆーちゃん達に手を出そうとしたらしいゾ。」
「な!?」
キリトはこの言葉を聞いて、確かに殺る気が出た。アスナ達に手を出そうとしてるのなら、それはそれで頭に来ていた。だが、今回は最愛の自分の恋人(システム的には結婚しているが)ユウキに手を出そうとしていたなら、それこそレッドに落ちても構わなかった。
「偶然、被害者になった女性プレイヤーが大声で叫んデ、ゆーちゃん達に見られる前に転移して逃げたそうダ。ておーい?聞こえてるカ?」
アルゴが顔の前で手を振るが、キリトは微動だにしない。それ所か体がこまめに震えている。ようやく収まったかと思うとキリトは一気に立ち上がり、武装しだした。
「ど、何処に行くんダ?」
「アルベリヒを殺しに行く。」
部屋のドアを勢い良く開き、外にキリトは走り出した。
「ちょっと待テ!!」
アルゴのスピードには勝てなくとも、AGI型の小型アバターのアルゴにはキリトを思いきり掴んでも止まる所か、勢いが下がるわけ無かった。
エギルの店1階の酒場
エギルの店は1階が大きな酒場で、出入口は勿論ここにある。
「ゆーちゃん達!!手伝ってくレ!!」
「何をって、え!?どうしたのキリト!!」
「今は何を言っても聞こえなイ!!理由は教えるからキー坊を抑えるのを手伝ってくレ!!」
女性陣がキリトの腕と足を何とか抑え、その場に寝かせ、暴れるキリトを抑えながらアルゴに理由を聞いてみる事にした。
「なんでキリトはこうなったの!?」
「ゆーちゃんとあーちゃん、今日、アルベリヒに会ったロ!!」
「うん!!」
「その事でキリトがおれっちに情報を聞きに来たんダ!!それで情報を教えテ、ハラスメント防止コードが作動しないことを利用しテ、ゆーちゃん達に手を出そうとした事を言ったんダ!!」
「アルゴ!!それを言っちゃ駄目でしょ!!」
「そうですよ!!キリトさんは仲間を第一に思ってるんですから!!」
「ス、スマン。」
「今はこのキリトをどうにかしないと!!」
「エギルは!?」
「買い出しに行って、まだ帰ってきてないよ!!」
「おーす!!今帰った、って何やってんだ!?」
「「「「「「「「「良い所に帰ってきた!!」」」」」」」」」
「な、何があったんだ!?」
「クラインお願い!!キリトを気絶させて!!」
いきなり何を言われたか分からずに、キョトンとした顔でいるクラインにもう一度ユウキ達は呼び掛けた。
「クライン!!」
「わ、分かった!!理由は後で教えてくれ!!」
刀を一気に抜き、柄の所でキリトの首を思いきり殴った。
「ぐ!!」
キリトは声をあげ、その場で気絶した。
「良し、もう大丈夫だ。」
全員がキリトを一斉に放した。約一名、キリトにアームロックをかけていた者がいたのは放っておいた。(シノン)
「ごめん、アスナ、ユイちゃんを今日アスナと一緒に寝ててくれない?」
「理由は聞かないわ。」
「ありがとう。」
何人かに手伝って貰い、キリトをおんぶしてユウキは階段を上がっていった。
「ユウキも大変だね。まぁ、あそこまでキリトが怒った理由は察しがつくけど。」
「多分と言うより、確実にユウキに手を出そうとしたことにだよね。」
「おいおい、おれも話の内容を聞かせてくれよ。」
2階のキリトとユウキの部屋
「キリト、ありがとう。キリトが怒った理由は分かってるよ。ぼくの為にあそこまで怒ったんだよね♪」
現在のユウキはキリトに膝枕をしている体制だ。キリトは気絶している為、呼んだりしても返事はないのだが、ユウキに呼び掛けられ、少し笑ったように見えた。
「現実に戻ってもこんな風にぼくがいつでも側にいるよ♪」
ユウキは自分より歳上であると思うキリトの寝顔がとても好きだった。いつもは頼もしく、勇敢なキリトも寝ていると自分の弟の様に思えるのだ。
キリトの寝顔を見ていると自分も眠たくなる事がある。
これはキリト本人は寝ている為、キリトは知らないのだが、以前下の酒場で昼寝をしているキリトを見掛け、寝顔を見ている内に、酒場でキリトの寝顔を長く見ていた人は全員が眠くなったり、寝てしまった人が多かった。その後、エギルに「寝るなら上で寝てくれ。リアルだったら営業妨害で余裕で訴えられる。」と言われた程だ。
ユウキは自分の為にあそこまで怒ってくれたキリトに嬉し涙を流しているのにも気付かず、膝枕をしたまま自分も眠ってしまった。
ユウキは完全に眠る前に考えていた事があった。
(キリト、大好きだよ♪)
最愛の相手にそう考えると、ユウキはとても幸せそうな顔で眠った。
原作の森の秘鍵クエストがある程度進んだら、リメイク版を出したいですけど、主人公をキリトにしようかユウキにしようか悩んでいるので、どちらが良いか宜しければ感想をください。