黒と紫のソードアートオンライン   作:壺井 遼太郎

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トランプ大会

84層まで攻略が進み、76層エギルの店が賑わっていた。

 

「なんでこんなに騒がしいんだ。」

 

「なんかねぇ、トランプやってて盛り上がってるみたいだよ♪」

 

「ストレアもいたのか。」

 

「トランプならおれも持ってるぞ。なんならキリト達もトランプするか?」

 

「やるやる~♪」

 

「で、何をやる?」

 

「ポーカー♪」

 

「ポーカーか、何かかけるか?うちの店のメニューでも、」

 

「それじゃ全然面白くないよ。じゃあねぇ、キリトを一日中好きに出来るとか?」

 

ストレアがそう言った途端、アスナ、クライン、ユウキ、リズ、シリカ、フィリア、リーファ、シノンが参加した。

 

「ユウキはわかるけど、他のはなんでだ?」

 

「キリト君を女装させてみたいと思ったから♪」

 

「キリトに新しい金属でも取りに行かせようと思って。」

 

「私は手伝って欲しいクエストがあって。」

 

「私はお兄ちゃんと何度かデュエルしたいから。」

 

「私は宝箱とか探すのに手伝って欲しくて。」

 

「私はただなんとなく。」

 

「おれはキリトを顎で使ってやりてぇから。」

 

「クラインの理由が一番酷い。」

 

「で、どうする?こんだけの人数でポーカーやるのはちょっとキツいぞ。」

 

「じゃあ、キリトと私も参加するし。それでちょうど10人だよね?じゃあ、トーナメント式でやろうよ♪」

 

「ユウキ、ユイは?」

 

「安心して、寝てるから。」

 

「じゃあ全員、くじを引いてくれ。」

 

くじを引いた結果は、

 

リーファ対キリト

 

ユウキ対フィリア

 

アスナ対リズ

 

ストレア対クライン

 

シリカ対シノン

 

「チップは一人10枚、先にチップが無くなった方が敗けだ。優勝はキリトを一日好きに出来る権利だ。」

 

「それはもう確定なのか。」

 

「じゃあ全員、それぞれのテーブルに準備したな。カードを変えるのは一回、イカサマを防ぐために、おれがディーラーだ。」

 

「負けないぞスグ。」

 

「私だって。」

 

「じゃあ行くぞ、スタート!!」

 

「これなら勝てる。」

 

キリトの手札、キングの3カード

 

「お兄ちゃん、私もだよ。チップ4枚でコール!!」

 

「そうか、じゃあコール。」

 

「え?」

 

「お前ら早いな、じゃあオープン。」

 

キリト、キングの3カード、リーファ、4のワンペア

 

「これで良く4枚もコール出来たな。」

 

「うっ!!」

 

「兄妹なんだからこのくらいは読み取れるよ。」

 

「あれ?これ私勝てないんじゃ。」

 

5分後

 

「負けたー!!」

 

「おれもだー!!ちくしょー!!」

 

「私も負けたー、くやじぃぃ!!」

 

「私も負けましたー。」

 

「ぼくもー。」

 

「ユウキは表情が読みやすいから楽だったよ。」

 

「ユウキって真面目な時しか嘘つけないんだった。」

 

「ストレアちゃんも表情が読めなかったぜ。ずっと笑ってるから逆に不安になってくるぜ。」

 

「アスナは普通に強かった。」

 

「シノンさんはずっと真顔で表情を読めませんでした。」

 

「じゃあ、決勝戦はキリト、フィリア、アスナ、ストレア、シノンの5人だな。」

 

「絶対負けられないな。」

 

「絶対かつよー♪」

 

「キリト頑張れー!!」

 

「じゃあ、決勝戦は普通のポーカーからインディアンポーカーに変わるぞ。先に35枚になったやつが勝ちだ。」

 

「インディアンポーカーって?」

 

「トランプをそれぞれ持って、頭に一番上のカードを自分に見えないように着ける。2からキングの順番に強くて、一番強いのがエースだ。」

 

「OKわかったよ♪」

 

「じゃあ全員カードを持ったなじゃあスタートだ。」

 

アスナ10、フィリアクイーン、ストレア9、シノンキング。

 

「チップ3枚コール。」

 

「他はどうする?」

 

「私もコール。」

 

「コール♪」

 

「私は降りるわ。」

 

「私も。」

 

「じゃあオープン。」

 

「おれ、キングだったのか。」

 

「この場合だとどうなるの?」

 

「シノンとキリトはそれぞれ5枚ずつチップ獲得になる。」

 

「次は負けないよー。」

 

10分後

 

「残ったのはシノンとキリトとストレアね。」

 

「後一枚だから、コールしかできないぞ。」

 

「負けられないなこれは。」

 

「じゃあ、準備してくれ。」

 

シノン、ストレア共にジャック

 

「じゃあ、一気に出すぞせーの!!」

 

ドン、と勢い良くテーブルにカードを叩きつけ結果は、

 

「キリトクイーンで、キリトの優勝だ。」

 

「えええええ!!」

 

「っふ~。」

 

「これだと優勝はキリトになるからどうするの。」

 

「もう一回やり直しとか?」

 

「それだとおれが優勝した意味はなんだったんだよ!!」

 

「じゃあキリトが誰かを一日中好きにするのはどうだ?」

 

「じゃあ、ユイとユウキを明日一日中出かける事にする。」

 

「キリト//」

 

「それじゃあ、今日はこれでお開きだな。」

 

「じゃーあ、解散~♪」

 

キリトは全員が部屋に帰った所でカードを片付けていた。

 

「ん?」

 

キリトはシノンの出したカードを触ってみると違和感があった。

 

(このカード、厚いな?)

 

横にしてみるとシノンのカードは二つに重なっていた。のりか何かでくっついていたのか、開くとピリと音がなった。そこには紙と後ろのカードに書いてあった絵は、エースだった。

 

(え?)

 

紙を開いて声に出して読んでみた。

 

「何々、キリトへ、ユウキとユイちゃんと一日中楽しみなさいよ、まさかシノン。」

 

シノンはイカサマをし、気を使ってわざと負けたのだ。

 

(一体どうやってイカサマしたんだよ。)

 

シノンに感謝をしつつ、シノンがどんな命令をするかも気になりつつも部屋に戻った。




9月中旬の一番くじ楽しみです。

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