ホロウエリア管理区
「フィリアー!!いるかー!?」
「叫ばなくてもここにいるよ。」
キリトは管理区につくと、フィリアが近くにいるか確認するために叫んだのだが、どうやら休憩中だったようで、すぐ近くに座っていた。
「悪い。」
「別に良いよ、で、そっちにいるのは前に言ってた仲間?なんでにらんでるの?」
「あぁ、気にしなくて良いよ。ぼくはユウキ、キリトの奥さんだよ♪」
「それ別に毎回言わなくても良いだろ。」
「私はフィリア。」
二人は握手をすると、キリトの方を向いた。
「で、今日はどこを探検するのキリト?」
「なんでもお見通しか。フィリア、ここのダンジョンに連れてってくれないか?」
「別にいいけど、ダンジョンに何しに行くのよ?」
「いや、ここのダンジョンだったら、良いアイテムがドロップしそうだから。」
「そう、じゃあこっち。後、宝箱やトラップがあったら私に言って、私、《トレジャーハンター》だからそう言うのは、全部マスターしてる。」
「おお!!じゃあ頼りになる。」
「そうだね、ぼくたちの中に、解除系のスキル持ってる人いないからね♪」
会話をしているうちに、キリトは別の事を考えていた。
(最初会った時はピリピリした空気だったけど、フィリアも段々関わりやすくなってきたな。)
「ここ。」
「ここがホロウエリアのダンジョンかー。」
「ホロウエリアは5階層に出来てる。ここにいるのは私だけだから、エリア探索も私一人でやってる。」
「へぇ、だからあんなに強いのか。」
「今はちょうど半分の3階層。」
「3階層!?」
「一人でボスを倒してるのか!?」
「そう。」
「もしかして、レベル、100に近くないか?」
「うん。私のレベルは97。」
「え!?ちょっと待って!!ぼくたち、攻略組だからトッププレイヤーの名前は基本覚えるけど、フィリアって名前は聞いたことないよ!?」
「それもそうよ、だって私、ここに飛ばされる前は《中層ゾーンのプレイヤー》だったんだから。」
「え!?」
「中層ゾーンのプレイヤー!?」
一体何度目か解らない驚愕の反応を繰り返していた。
「じゃあ、前のレベルは!?」
「50ちょっとだけど。」
「シリカよりレベリングに励みすぎだろ。」
飽きれ、驚愕等を混ぜた声で反応していた。
「うわぁぁぁ!!」
「何!?」
「ホロウデータ。ここにはアインクラッドのプレイヤーのホロウデータがあるんだ。」
「じゃあ、今の声は!?」
「多分、HPがゼロになったんだと思う。」
「な!?」
「安心して、ホロウデータは時間はかかるけど、復活するよ。」
「そうなのか。」
「そういえば、全プレイヤーのホロウデータがあるのに、キリトとユウキには一回も会わなかったよ。」
「ちょっと、自分に会いたい気持ちと会いたくない気持ちが出そうだな。」
「なんか複雑だね♪」
二人の発した言葉には悪意はなかった。だが、フィリアにはこの会話の内容を少しだけ気にしていた。
「ま、まぁ、そろそろ中に入るか。いつまでもこんな文字化けした剣なんて使えないし、とっとと、素材集めて、リズに新しい剣を作らせてやる。」
「それはちょっと酷くないかな。」
「じゃ、入るよ。言っとくけど、ここに出てくるモンスターはレベル的には80層クラスだから。」
「一応、おれとユウキは90層の安全マージン取ってるから、大丈夫だと思う。」
「もしかして、レベル100越え!?」
「お、初めて驚いたな。そういう可愛い所があるんだから大切にしろよ。」
キリトは冗談を言っていたつもりだが、フィリアには通じていなかったなのか、剣を抜こうとしていた。
「ストップ!!ストップ!!冗談だから!!」
「キリト、冗談も程々にしないと。で、ぼくたちのレベルは104だよ♪」
「高すぎるでしょ。」
驚き半分、飽きれ半分の声が聞こえたと同時にメッセージが届いた。
「アスナからメッセージだ。えーと、内容は明日のボス戦に参加するかどうかだって。」
「じゃあ、集合時間に間に合わなかったら、参加しない。って感じのメッセージ送っといてくれ。」
「解った。」
「所でフィリア?ここのダンジョンって、どっかのフロアに似てるとかないか?あったら教えてくれ。」
「確か30層のトラップが多かった迷宮区に似てる。トラップもあるからそっくりそのまま移した感じがするけどね。」
「あぁ、あそこか。」
「確か、サチちゃん達とトラップにかかったところだね。」
「ま、さっさと終わらせるか。」
「早くリアルに帰りたいしね♪」
3人はダンジョンに入っていった。フィリアもバレないようになのか、うっすらと笑っていた。だが、ダンジョン入り口にハイドしていたプレイヤーが現れた。
「Wow、《フィリア》のやつ、うまくやりやがったじゃねーか。」
キリト達にバレないように隠れているプレイヤーがいたのだ。普通のプレイヤーなら隠れる必要はないのだ。あくまで普通のプレイヤーは、だ。
キリトとユウキはこのプレイヤーを知っていた。黒ポンチョに、料理に使いそうなでかい肉切り包丁を持つこのプレイヤーを。
フィリアイベントはこのまま一気に終わらせたいと思います。
最近、ぼくの小説、全く読んで貰えなくなりました。ぼくの小説つまんないのかなぁ。
なんて弱気も考えるようになってきましたけど、めげずに頑張って行きたいと思います!!