雪をあげて、キリトとユウキは穴の底に落ちた。
「生きてたな。」
「うん。」
ユウキのHPは、キリトに守られたお陰で、半分以上残っていた。
キリトのHPは、地面に直接的にぶつかったせいで、キリトのHPはレッドゾーン間近だった。
「で、どうしようか?ここ。」
「結晶無効エリアみたいだし、ダンジョン扱いだろうな。」
「まぁ、リズは転移したようだし、多分助けは来るだろうしね。」
「じゃあ、ここで今日は野宿だな、時間も時間だ。」
「じゃあ、寝袋出すね♪」
ユウキが寝袋を出している間に、キリトは鍋を出していた。
「はい、出したよ、て何やってるのキリト!?」
「あ、一応軽い食事でも。」
キリトは鍋の中に、雪とハーブと干し肉を入れていた。
「ほら、出来たぞ。」
キリトが鍋の中身をカップに入れ、こちらに差し出した。
「ありがと。」
「料理スキル無いからって、これくらいの料理は出来るよ。」
「はぁ、美味しい♪」
「さて、寝るか。」
キリトは寝袋に入った。
「うん。」
ユウキはカップを置いてから、寝袋に入った。
「ねぇ、キリト起きてる?」
「起きてるよ。」
「じゃあ、こっち向いてくれない?」
「ん?良いけど。」
キリトはユウキの方に向いた。
「ねぇ、キリトぼくさぁ、今言わないと言えなくなると思うから聞いて?」
「なんだ?」
「あのね、ぼく、キリトのことが…好き。」
「え?えええええええええ!?」
「ぼくは言ったんだから、キリトも返事くらい言ってよ。」
「え、えーと、おれもユウキのこと好きだよ。」
「うううぅぅぅ!!」
ユウキは照れて寝袋の中に沈みこんだ。
「なぁ、ユウキおれの事いつから好きになったんだ。」
ふと、思っていた事をキリトは聞いていた。
「最初は確証がなかったんだ、でも、第二層でアスナと話をした時に、気づいたんだ。」
「え?もしかして、別れて行動した時か?」
「うん、そうだけど、え?まさか!?」
「おれもその時にエギルに同じような話をしたんだ。そん時におれも気づいたんだ。」
「えー!?二人同時に気づいてたんだったら、今まで黙ってる必要なかったのに!?」
ユウキが頭を抱えて叫んだ。キリトは今まで言った時の為に持っておいた物を出した。
「なぁ、ユウキ。」
「ん、何?」
「お、おれと」
「?」
「け、…結婚してくれ。」
キリトはアイテムストレージから、二つの指輪を取り出した。
「受け取ってくれ。」
ユウキは顔を真っ赤に染めながらこっちを見ていた。多分おれも顔が真っ赤だ。
「べ、別に今じゃなくても良いぞ!?いつでも返事は待ってるから。」
おれが指輪をしまおうとした時に、ユウキがもの凄い速さで指輪を持っていった。
「いいよ、ぼくでよければ。」
「じゃあ、結婚登録をしよう。」
「あ!ちょっと待って。」
「なんだ、ユウ…」
キリトはユウキの方を向いた時に、ユウキはキリトにキスをしていた。
「な!?え!?ユウキ!?」
「向こうに戻ってからも、会ってからしようね。」
「あ、ああ!!」
キリトは気を少しでもどうにかするために、ウインドウを出した。
「結婚登録を送ったぞ。」
「はい、OK押したよ♪」
「良しなら、指輪をつけようか。」
「うん♪」
「指輪ってどこにつけるか知ってるか?」
「え、どこでも良いんじゃ?」
「左手の薬指につけるんだ。」
そう言い、キリトはユウキに婚約指輪を左手の薬指につけた。
「これでOKだ。」
「ありがと♪」
「さ、もう寝よう。」
「うん♪」
そう言って、おれとユウキは眠った。
翌日朝
「う~ん、って、なんでおれの所で寝てるんだ!?」
「ん?ふぁー。おはようキリト。」
「まぁ、良いや、とりあえず、ほら、昨日と似たような物だけど。」
「どうも♪」
ミントの味のようなお茶を飲んでキリトにカップを返そうとした。
「あ!」
「どうしたの!?キリト!?」
「もしかして!?」
キリトは雪を手で掘った。
「あった!」
「綺麗だねぇ、もしかしてこれが?」
「おれ達が探しに来た金属だろうな。」
「でも、なんでここに?」
キリトはクリックして、ヘルプを覗いた。
「ははーん、そう言うことか。」
「ん、なにか解ったの?」
「説明する前に、この金属だけには触るな、解ったか?」
「う、うん。」
「ここはドラゴンの巣なんだ。」
「え!?ここって、巣なの!?」
「で、単刀直入に言うと、これはドラゴンのフンだ。」
「え!?」
「思い出してみろ、ドラゴンは腹の中で上質な金属を生成する。だからドラゴンを倒した時にドロップする考えは悪くない。でも、まさかフンとしてとはな。」
「なんでこんな設定にしたんだろね。」
金属をウインドウの中に入れて脱出する策を考えていた。
「ん?なんか急に暗く。」
上を向いて見るとドラゴンがこちらに降りてきた。
「キリト、一か八かあのドラゴンの上に乗って脱出しない?」
「やってみるか。」
キリトは腰のポーチからピックを取りだし、ドラゴンの頭を狙い怯んだ所で上に乗った。
「うわ!」
「ぐぉ!」
二人はおかしな声をあげ、ドラゴンは飛び上がった。
「絶対に離すなよ!!」
「解ってるよ!!」
ドラゴンが空高く飛び上がり、空が見えた。
「わぁ!」
「すげぇ景色だ。」
「綺麗だねキリト♪」
「あぁ、でも、今から飛ぶぞ!!」
「解った!!」
二人共空に飛び出し、キリトがユウキを横抱きにし、落ちていった。
「ユウキ、そろそろ地面だから転移するぞ!!」
「了解!!」
「「転移、リンダース!!」」
二人の目の前が青い光に包まれた。
「帰ってこれたね。」
「良し、武具店に行くか。」
「うん♪」
リズベット武具店
ドアを開けようとした時にドアが開き、キリトの頭に直撃した。
「痛って~!!」
「な!キリト!?」
「キリトさん!?」
「キリト君!?」
「どうしたの皆!?」
「どうしたって、助けに。」
キリト達を助ける為に、アスナとシリカが呼ばれていた。
「二人、って、キリト君とユウキだったのね。」
「あれ?ユウキ、あんた指輪なんてつけてたっけ?」
「いや、あの」
「ユウキ、アスナ達になら言って良いだろ。」
「そうだね。」
「ユウキ、まさか遂に!?」
「うん、ぼくとキリト、結婚したんだ。」
「「ええぇぇ!!」」
「ユウキ!!思いをやっと伝えたの!?」
「ユウキさんとキリトさんって、付き合ってなかったんですか!?」
どうやらシリカはおれとユウキが付き合ってると思ってたようだ。
「とりあえずリズ、剣を作ってくれ。」
「あ、うん解った。」
工房の中に入って、暫くした後に、鞘に納めて両手で持ってきた。
「はい、出来たわよ。名前は《ダークリパルサー》ね。今までに作ったユウキの《マクアフィテル》と、アスナの《ランベントライト》より上ね。」
どうやら、ユウキのマクアフィテルはプレイヤーメイドのようだ。
「はい、じゃあ、渡すわね。」
「え?タダで良いのか?」
「良いわよ、結婚祝いでどうぞ。」
「ありがとう。」
「アスナもシリカもユウキも、後で磨ぐから貸してよ。」
「解った。」
「解りました。」
「ありがとう♪」
「ん?あれ?なんで似たような剣が二ついるの?」
「え?」
「アスナ!!シリカ!!ちょっと外に来て!!」
「え?ユウキさん!?」
「ユウキ!?」
ユウキは急いで外に二人を連れていった。
「解った、理由は教えるでも、誰にも言わないのとそれ以上聞かないって約束してくれ。」
「言わないし、聞かないわ、だから教えて。」
キリトは二刀流で、2連撃の《シグナス・オンスロート》を使った。
「へぇ、二刀流スキルね。ユニークスキルのひとつって考えたら良いわね。じゃあ、ユウキの反応を見ると、ユウキも知ってるのね。」
「解ってくれて良かった、じゃあ、三人を連れ戻して、飯食いに行くか。」
「あんたの奢りでね。」
リズが笑いながら、冗談半分で言っていた。
「良いぞ、今日は期限が良いからな、全部おれの奢りだ。」
この後、高級料理店でキリトは全員にフルコースを奢った。
登録が50人突破したので、次回作を作ることにします。
次回作は気づく人もいるかと思いますが、コメントでネタバレのような事はしないでください。