黒と紫のソードアートオンライン   作:壺井 遼太郎

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この話は、どこまで書くのかは後書きで書きます


終わりの始まり

青い光が収まったと同時に目に見えたのは始まりの街の中央広場だ、周りにはおれたちと同じように強制転移された人達がいた、おれは周りにユウキとクラインがいないので、探してみた、2人共、近くにいたのですぐに見つかったが混乱している、なだめようとした瞬間に天井が夕陽の色とは違い赤黒く染まった、systemannounceと書いてある、文字の間から液体状の重いオブジェクトが流れ出て、1点に集まりローブを作り上げた。

 

「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ

私の名前は茅場昌彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ」

 

茅場…昌…彦だと、おれの様な灰人レベルのゲーマーでなくても、知らない人はほぼいないであろう、世界の天才そして、ソードアートオンラインを作り上げた人物の名前だ。

呆気に取られていたおれが放心状態の中で続けて茅場昌彦はこう言った。

 

「プレイヤー諸君はすでにメインメニューからログアウトボタンが消失していることに気付いていると思う。しかしゲームの不具合ではなく《ソードアート・オンライン》本来の仕様である」

一瞬の静寂の後にクラインが

 

「仕様だと!?」

 

クラインの語尾に重なるように

 

「諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトをすることはできない」

 

この城?始まりの街のどこに城があるのだ?

 

「……また、外部の人間の手による、ナーブギアの停止あるいは解除も有り得ない。もしそれが試みられた場合、ナーブギアの高出力マイクロウェーブによって、脳を破壊し、生命活動を停止させる」

 

脳を…破壊する?生命活動を止めると言うことは、殺す、と言うことだ。

冗談を言ったと思い、パニックになったおれの頭には様々な事が頭を横切った、

そして、おれは有り得ない事実を頭の中にハッキリ流れた。

 

「可能だ…」

 

おれは気づかずにその言葉を発していた、口から小さく絞り出したような言葉だったが、

近くにいたユウキとクラインにはハッキリ聞こえた。

 

「どういうことなのキリト!?」

 

おれは口を開いて説明をした。

 

「ナーブギアの重さの3割がバッテリーの重さなんだ、ナーブギアの大きさでも3割がバッテリーなら、人間の脳を破壊することも可能だ」

 

おれは、考えたことをすべて言った、ユウキは驚愕の表情、クラインは「なら瞬間停電があったらどうするんだよ!!」と叫んでいた。

 

「より具体的には十分間の外部電源切断、二時間のネットワーク回線切断、ナーブギア本体のロック解除または分解または破壊の試み以上のいずれかの条件によって脳破壊シークエンスが作動される。この条件はすでに国中に報告されている、それでも信じずに破壊、強制徐装を試みた例が少なからず、結果二百十三名がアインクラッド及び現実世界からも、永久退場している」

 

二百十三名、この言葉が出された時に広場のプレイヤー達は叫びだした、信じない!!、早くここから出せ!!等が発せられた、それを書き消すかのように茅場昌彦はこう言った。

 

「最後に唯一の現実であるという証拠を見せよう、諸君らのアイテムストレージに私からのプレゼントがある、確認してくれたまえ」

 

メインメニューのアイテムストレージを開くと確かにさっきまでなかったものが、日本語表記で追加されていた、手鏡、なぜと思いオブジェクト化をしてみれば、自分が作り上げたアバターがあった、見た瞬間またもや、青い光が包み込んだ、収まった瞬間にユウキとクラインの声が聞こえた。

 

「キリト大丈夫(か)?」と聞いてきたため答える為に2人の方向を見た。

次の瞬間驚くべきことが起きていた、見た目が変わっている。

 

「お前達、誰?」と、おれは聞いた。

 

「(おめぇ)君こそ誰?」

 

おれは手鏡を覗いたそこにあったのは、線の細い女顔があった、おれだ、この世界のアバターじゃない、現実のおれの顔だ、近くから「うお、俺じゃん」「え、嘘ぼく!?」という声が聞こえたので名前を聞くことにした。

 

「まさか、お前がクラインでこっちがユウ…キ」

 

言葉が詰まったのはユウキがアバターの時以上に美少女だったからだ、おれの代わりにクラインが「まさか、ユウキちゃんか!?」

 

「そうだよ」

 

おれ達はパニックになった、上を見上げると、茅場昌彦が何かを言っているようだったが、ろくに聞こえていなかった、だが最後に言った言葉だけは聞き取れた。

「…以上でソードアートオンラインのチュートリアルは終了する。プレイヤーの諸君、健闘を祈る。」

 

そう言い、茅場昌彦は消えた、静寂の後に一人が耐えきれないように叫んだ、それに伝達するかのように、次々に絶叫、泣き声、暴れだした、おれはユウキとクラインを引き連れて、

始まりの街の裏路地に入って今後の説明をした。説明し終わった後に、「何かあるか?」と聞いた、クラインが口を開いてこう話した。

 

「あいつが言った言葉が本当なら俺は行けねぇ。」

 

これを聞いたおれとユウキは、「なぜ!?」、「なんで!?」と聞いた。

 

「言うのが遅くなっちまって悪りぃ、おれは前に出来たネトゲのダチがいて、一緒にこのゲームを買ったんだ、あいつらさっきの広場にいるんだ、置いていけねぇ。」

 

おれはその言葉を聞いて唇を噛んだ、ユウキとクラインを連れて次の村に、行こうとした、けど、あと二人いや、一人増えただけでも、死者が出る可能性がある、どうにかできないのか!!と考えている最中に。

 

「お前達だけで先に行ってくれ、おれはあいつらを連れて次の村に行くからよ。

こう見えて、ギルドのリーダーやってたんだぜ、お前に教わったテクでこんぐらい、どうにかするよ。」

 

「そうか悪いクラインそうさせて貰うよ」

 

「ごめんね、クライン」

 

おれはなんとか抑えたが、ユウキは抑えきれず、泣きそうになっていた。

 

「「じゃあな(ね)クライン」」

 

別れを告げ、始まりの街を出ようとした瞬間に、

 

「キリト、ユウキちゃん、お前達かわいい顔してるな、結構好みだぜ!」

 

「「それだったら、お前(クライン)はその野武士面の方が10倍似合ってるよ!!」」

 

そう言い、おれとユウキは始まりの街からでた、出た瞬間にユウキが話しかけてきた。

 

「ねぇ、キリト、今ぼくたちが持ってる、このスモールソードより強い剣が手に入ったら、ビギナーの人達を助けようよ。」

 

おれは考えた、確かにユウキの言う通りに行けば、レベリングもできる上に、今の状況では、βテスターとビギナーの間に溝ができる、なら少しでもそれを埋めた方がいい。

 

「わかった、今行く先の村に片手剣入手のクエストがある、手に入れたら、ビギナーを助けながら、レベリングもする、おれの知り合いに情報屋がいるそいつに、攻略本を作って貰って、武器屋に置いてもらうことでいいか?」

 

「OK、それでいいと思うよ♪」

 

そう言いおれ達は次の村に走った。




長くてすいません、次の話はぼくがつくるオリジナルにしたいと思います。
原作と同じ所もあるかも知れませんが、そこは見逃してください。
この話はホロウ・フラグメント、つまり100層クリアまでやります、ホロウ・フラグメント、インフィニティ・モーメントはやったことはないので、オリジナルでやっていきたいと思っています。

捕捉
ユウキの見た目は、アバターがマザーズ・ロザリオの現実世界のユウキ、現実世界はALOのユウキの姿です。

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